解体工事の際に必要な届出とは?業者と施主それぞれが行う手続きも解説

解体工事の際に必要な届出とは?業者と施主それぞれが行う手続きも解説

家屋や建物の解体工事を依頼する際に、どんな種類の届出が必要となるのか疑問に感じる方もいるでしょう。解体工事は勝手に進めて良いというものではなく、自治体や行政に必要な届出や手続きを行った上で開始するものです。

基本的には解体業者側が届出を行ってくれますが、施主側が行う届出もあります。それぞれの内容について理解を深めた上で、解体工事を依頼するようにしましょう。

本記事では、解体工事の際に必要な届出などについて解説しますので、参考としてご覧ください。

解体業者側が行う届出

解体工事を行う際は様々な届出が必要となりますが、ほとんどの届出は解体業者が行うことになります。

例えば、道路使用許可やアスベスト(石綿)含有建材の事前調査、建築物除却届やフロン製品(第一種特定製品)の有無の確認といった届出などです。

解体工事業者が行う届出について、それぞれ項目ごとにまとめましたので、1つずつ確認していきましょう。

建物関連

項目 届出先 届出時期
建築物除却届 市区町村 解体前
工事用仮設建物概要報告書 同上 着工前

道路関連

項目 届出先 届出時期
道路占用許可申請 道路管理局 10日~14日前
道路自費工事許可申請 同上 24日~40日前
特殊車両通行許可申請 同上 20日~30日前
沿道掘削申請 同上 20日~50日前
道路使用許可申請 警察署 2日~7日前
通行停止道路通行許可申請 同上 2日前

環境関連

項目 届出先 届出時期
特定建設作業実施届 市区町村 8日前
特定施設設置届 同上 30日前

消防関連

項目 届出先 届出時期
危険物貯蔵取扱許可申請 消防署 15日前
圧縮アセチレンガス等の貯蔵取扱届 同上 2日~3日前
工事中の消防計画届 同上 遅滞なく

電気関連

項目 届出先 届出時期
臨時電力電灯申込書 電力会社 30日前
自家用電気使用申込 同上 40日前

上下水道関連

項目 届出先 届出時期
自家用電気使用申込 水道局 15日~30日前
敷地内旧水道撤去願 同上 7日~10日前
下水道一時使用報告書 同上 7日前

安全衛生関連

項目 届出先 届出時期
特定元方事業開始報告書 監督署 7日前
建設工事計画届 同上 14日前
事故報告書 同上 遅滞なく
建設機械設置移転届 同上 30日前

アスベスト関連

項目 届出先 届出時期
アスベスト使用建築物に係る事前調査報告書 市区町村 着工前
アスベスト除去工事計画書 監督署 14日前
特定粉塵排出作業実施届 都道府県 14日前
アスベスト使用建築物に係る解体撤去工事完了報告書 市区町村 工事完了後

解体業者側が、事前にこれらのうち必要な届出を行わないでいると、工事が順調に進まなくなってしまいます。

施主(依頼主)側が行う届出

解体工事に際して、施主側で行う届出もあります。

施主(依頼主)側が行う届出について、それぞれ項目ごとにまとめましたので、1つずつ確認していきましょう。

建物関連

項目 届出先 届出時期
建物滅失登記 法務局 1ヶ月以内
家屋取り壊し届 市区町村 遅滞なく
官民協会境界確定願 財務局 2ヶ月~3ヶ月前

建設リサイクル法関連

項目 届出先 届出時期
解体建物の構造 都道府県 着工7日前
着手時期及び工期、工程表 同上 同上
分別解体の計画 同上 同上
廃材量の見込み 同上 同上
上段4項目の変更届 同上 同上

各種廃止届

項目 届出先 届出時期
低圧電灯電力撤去申込み 電力会社 廃止7日前
自家用電気廃止申込み 同上 廃止30日前
電話機撤去申込み NTT 廃止7日前
水道使用中止届 水道局 廃止7日前
ガス装置撤去申込み ガス会社 廃止7日前
危険物貯蔵所廃止届 消防署 遅滞なく
消防指定水利廃止届 同上 着工前
ボイラー廃止報告書 監督署 遅滞なく
昇降機廃止届 都道府県 廃止時

PCB関連

項目 届出先 届出時期
使用機器廃止並びに保管管理報告書 通産局 迅速に
使用機器保有状況変更届 電気絶縁物処理境界 遅滞なく

その他、埋蔵文化財関連の取り壊しを行う場合は、着工30日前までに埋蔵文化財区域内の届出を文化庁に行う必要があります。

道路使用許可

解体工事を行う場合に道路上に車両やトラックを駐車させることがあります。その時に必要となるのが道路使用許可であり、解体業者の責任で届出を行うことになります。

具体的にどういったケースで道路使用許可が必要となるのか、また、許可基準や申請手続きについて確認していきましょう。

道路使用許可制度の概要

本来、道路とは不特定多数の人や車両が通行するための場所であり、特定の個人や業者が占拠したり通行したりすることはできません。本来の用途に即さない形での道路利用に関しては交通の妨害となり、交通に危険を生じさせる恐れも出てきます。

そのため、基本的には本来の目的に即さない形での道路利用は禁止されています。しかし、一部例外もあり、社会的な価値を有している場合や一定の要件を備えていると判断された場合は、道路を管轄する警察署長の許可によって使用が許可されます。

それが道路使用許可であり、道路交通法第77条第1項によって定められています。

道路使用許可が必要な行為

道路使用許可には、1号許可から4号許可までの4種類が用意されています。

1号許可 道路において工事もしくは作業をしようとする行為
2号許可 道路に石碑や広告板、アーチなどの工作物を設けようとする行為
3号許可 場所を移動しないで、道路に露店や屋台などを出そうとする行為
4号許可 道路において祭礼行事やロケーションなどをしようとする行為

上記のような行動や作業を行う場合に、道路使用許可を取得する必要があります。解体工事に関しては1号許可に該当します。

その他、お祭りを行う場合や、テレビや映画の撮影などで道路を使用する場合も道路使用許可を取得する必要があります。いずれにしても、道路を本来の目的以外で使用する場合は道路使用許可が要ります。

道路使用許可の許可基準

道路使用許可が必要かどうかについては、道路を管轄する警察署長が判断することであり、実際に許可を出すのも警察署長です。その許可基準として3つの考え方が定義されています。

  1. 現に交通の妨害となる恐れがないと認められる時
  2. 許可に付された条件に従って行われることにより、交通の妨害となる恐れがなくなると認められる時
  3. 現に交通の妨害となる恐れはあるが、公益上または社会の慣習上やむを得ないものであると認められる時

上記の3つの許可基準については、道路交通法第77条第2項の規定に基づいて設定されています。交通妨害の程度や公益性または社会慣習上の必要性などを総合的に考慮した中で、道路使用許可を出すことになります。

警察署としても全ての申請に対して道路使用許可を出すわけではありません。本当に許可を出す必要があるかどうか、これまでの実績や社会的な慣習など、総合的な判断を踏まえた上で最終的な結論を下します。

道路使用許可の申請手続き

道路使用許可の申請手続きについては、該当の道路を管轄する警察署を訪れて行うことになります。ここでは、埼玉県警察で手続きを行う場合の申請書類を取り上げます。

  • 申請書
  • 申請場所の位置図
  • 申請場所の見取り図
  • 申請行為を具体的に説明する資料
  • その他警察署長が必要と認めた書類

埼玉県警察では申請の際に上記の書類を準備するように定めています。また、申請に際しての審査手数料として、2,500円から2,700円程度かかることが一般的です。基本的には、解体費用に含まれる形で施主の負担となることが多いので頭に入れておきましょう。

アスベスト(石綿)含有建材の事前調査の報告と届出

現在は原則として使用が禁止されているアスベストですが、かつてはアスベストを使用して建築物を建てていたことも珍しくありませんでした。特に築年数が古い建物についてはアスベストが使用されている可能性も十分にあります。

疑わしい場合は事前調査から届出にいたるまで、必要な作業や手続きを怠らずに行う対応が求められます。その具体的な内容について確認していきましょう。

アスベスト(石綿)含有建材の事前調査

アスベスト(石綿)含有建材の事前調査は、建築物の解体工事や封じ込め、囲い込みといった作業を行う場合に必要とされるものです。アスベストの使用有無を目視したり、設計図書などを使用して調査します。その上で事前調査の結果を記録することが求められています。

また、調査の結果、アスベストの使用有無が明らかにならなかった場合は、分析調査を行った上で結果を記録しておく必要があります。ただし、アスベストなどが使用されていないことが明らかで、アスベストが使用されているとみなして必要な対策を講じる場合は分析調査の必要がありません。

いずれにしても、アスベストが使用されているかどうか事前に確認をした上で解体工事を行う必要があると認識しておきましょう。

アスベスト(石綿)撤去の作業計画

アスベストが使用されている建築物の解体工事や封じ込め、囲い込みといった作業を行う場合はあらかじめ作業計画を立てた上で、その計画に基づいて作業を行う必要があります。それが以下の作業計画です。

  1. 作業の方法および順序
  2. アスベスト(石綿)粉じんの発散を防止、または抑制する方法
  3. 労働者に対するアスベスト(石綿)粉じんのばく露を防止する方法

上記3点の作業計画を立てた上で、労働者や周辺住民に対する安全を最優先にした形でアスベストの撤去作業を行うことになります。

アスベスト(石綿)を取り扱う場合の特別教育

アスベストの除去工事に関しては誰でも自由に行うことができるわけではありません。一定の教育を受けた労働者がアスベストの除去工事や封じ込め、囲い込みといった作業を行えるように定めています。

具体的には、労働安全衛生規則第36条や石綿障害予防規則第27条に基づいて、特別教育に関する定義がなされています。

労働安全衛生規則

労働の安全衛生についての基準を定めた厚生労働省令のこと。労働安全衛生法及び労働安全衛生法施行令に基づき定められたもの。

その教育内容は、以下の通りです。

  1. 石綿の有害性
  2. 石綿等の使用状況
  3. 石綿等の粉じんの発散を抑制するための措置
  4. 保護具の使用方法
  5. その他の石綿等のばく露防止に関して必要な事項

上記の科目に関して必要な教育を受けた労働者のみが、アスベストに関わる作業を行うことができます。

アスベストはそれだけ危険性や有害性があるものであり、特別教育を受けていない作業員が扱うには大変なリスクがあります。

アスベスト(石綿)関連の届出

アスベスト(石綿)含有建材の事前調査については、労働安全衛生規則第90条や石綿障害予防規則第5条で届出に関する事項も規定されています。その内容としては、以下の通りです。

  1. 耐火建築物または準耐火建築物における吹き付け石綿の除去作業については、工事開始の14 日前までに所轄労働基準監督署長に届出を行う。
  2. 石綿含有保温材や石綿含有耐火被覆材、石綿含有断熱材の解体等の作業 封じ込めまたは囲い込みの作業、その他吹き付け石綿の除去作業を行う場合は工事開始前までに所轄労働基準監督署長に届出を行う必要がある。

特別教育もそうですが、必要な届出をせずにアスベストの除去を行うことはできません。基本的には解体業者側の責任となりますが、施主としても最低限は把握しておきましょう。

建築物除却届

家屋や建物を解体する際には、原則として建築物除却届を提出する必要があります。建築物除却届の届出方法や届出が必要となるケース、届出を怠った場合の罰則規定についても触れていきます。

それぞれの内容について理解を深めていきましょう。

建築物除却届が必要なケースと届出方法

建築物除却届の届出が必要なケースとしては、解体工事を行う部分の床面積が10㎡を超える建築物の除去工事を行う場合と定められています。床面積が10㎡に満たない場合は建築物除却届を提出する必要はありません。

届出方法に関してですが、基本的には解体業者が都道府県知事宛てに届出を行うことになります。建築物の除却工事を施工する者、つまり解体業者が建築主事を経由して都道府県知事宛てに届出を行います。

建築物除却届の正式な名称は、「建築基準法第15条第1項の規定による建築物除却届」です。届出方法を含む、詳細は解体工事を行う敷地がある都道府県庁に問い合わせをすると良いでしょう。

建築物除却届の使用方法

建築物除却届は、主に統計作成のために使用されることになります。国土交通省では、「建築物除却統計調査」を作成して毎月末に公表しています。

「建築物災害統計調査」とあわせて建築物の滅失動態を明らかにし、建築および住宅に関する資料の作成も行っています。そうした資料や統計作成のために使われるのが建築物除却届であり、それ以外に使用されることはほとんどありません。

また、資料や統計情報の正確性を担保するために、建築物除却届の届出内容に関して国土交通省の担当者から質問されることがあります。

建築物除却届の届出を怠った場合

工事部分の床面積が10㎡を超える場合は建築物除却届を提出する必要がありますが、何らかの事情や理由で届出を怠ってしまうことがあるでしょう。建築物除却届の届出をしなかったり、虚偽の届出を行ったりした場合は50万円以下の罰金が科せられることになっています。

基本的には解体業者が罰せられることになりますが、建築物除却届は確実に行う必要があります。施主としても、解体業者に対して建築物除却届の届出を行ったかどうか確認するぐらいの意識を持っておくと良いでしょう。

建築物を建築する場合

建築物を解体したり除却したりする場合は建築物除却届が必要となりますが、反対に建築物を建築する場合に必要な届出もあります。それが建築工事届です。

正式名称は「建築基準法第15条第1項の規定による建築工事届」ですが、建築工事届と覚えておけば問題ありません。建築物除却届とあわせて理解しておくと良いでしょう。

建築工事届の概要

建築工事届の届出が必要なケースとしては、工事部分の床面積が10㎡を超える建築工事を行う場合、新築や増築、改築または移転する場合に届出が必要となります。

届出方法は建築物除却届と同様であり、建築主が建築主事を経由して都道府県知事宛てに届出を行うことになります。建築主事の確認を受ける場合は、建築確認申請と同時に届出を行う必要があります。

建築工事届の届出を怠った場合

建築物除却届の場合と同様に、建築工事届の届出を怠った場合も罰則規定があります。建築工事届の届出をしなかったり虚偽の届出をしたりした場合は、50万円以下の罰金が科されます。

フロン製品(第一種特定製品)の有無の確認

フロンを大気中に放出してしまうと大気汚染や地球温暖化の原因になることもあり、みだりに放出することは禁止されています。特に解体工事を行う場合は、注意しておかないとどんどんフロン類が大気中に放出される危険性があります。

そうしたリスクを排除するために規定されたのがフロン製品(第一種特定製品)の有無の確認です。解体業者もそうですが、施主としても内容を把握しておきましょう。

フロン製品の機器所有者の義務

フロン製品とは、主に冷水機や業務用エアコン、冷凍冷蔵機器やビールサーバー、製氷機や自動販売機といったものを指します。その他のフロンを排出する機器も含めて、機器所有者に対しては以下の義務が定められています。

  • 業務用冷凍空調機器を廃棄する際は、フロン類充填回収業者へフロン類を引き渡すこと
  • 解体工事元請業者が行う機器の有無の事前確認への協力
  • フロン類充填回収業者に対するフロン類の回収や再生、破壊に要する料金の支払い
  • 所定期間内(解体工事の場合は90日以内)に、フロン類充填回収業者から「引取証明書」の交付がなかった場合や虚偽の記載があった場合は都道府県知事へ報告
  • 「回収依頼書」または「委託確認書」の写し、「引取証明書」の3年間の保存

フロン製品の機器所有者には、解体工事の際に上記の義務が課されています。フロン類充填回収業者へフロン類を直接引き渡した場合は、「回収依頼書」を交付してもらいます。

また、解体業者などにフロン類充填回収業者への機器引き渡しを委託する場合は、「委託確認書」を交付してもらうことになります。

解体工事元請業者の義務

フロン製品の有無や処分に関しては、解体工事元請業者に課せられた義務もあります。その内容としては以下の通りです。

  • 業務用冷凍空調機器の有無の確認(事前確認)
  • 解体工事前に事前確認書により施主(工事の発注者)に対して結果を説明

フロン類の引き渡しを受託した解体業者等の義務

機器所有者や解体工事元請業者のみならず、解体業者等にも義務が課せられています。フロン類の引き渡しを受託した解体業者等には以下の義務があります。

  • フロン類充填回収業者へのフロン類の引き渡し
  • 業務用冷凍空調機器の所有者から交付された「委託確認書」をフロン類充填回収業者に回付、写しの3年間の保存
  • フロン類充填回収業者から受け取った「引取証明書」の3年間の保存

フロン類をみだりに放出した場合

解体工事等によってフロン類をみだりに放出した場合は、フロン排出抑制法で規定されている通り、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられることになります。

フロン排出抑制法

フロン類の製造から廃棄までのライフサイクル全般に対して包括的な対策を実施するため、フロン回収・破壊法を改正し、平成27年4月に施行された法律。

何も対策をせずにフロンを排出し続けていると、オゾン層の破壊につながり、地球温暖化に拍車をかけてしまうことがわかっています。環境への影響も考慮して制定されたのがフロン排出抑制法であり、解体業者も含めて関係者全員が守る必要があります。

建設リサイクル法の届出

建設リサイクル法は施主が届出を行うものですが、対応費用を払うなどすれば解体業者が代行してくれることもあります。

施主としても必要なことは理解して、なるべく自身でも手続きをできるようにするようにしましょう。

建設リサイクル法の対象となる工事

建設リサイクル法の届出に関しては、対象となる工事が定められています。1つ目の条件と2つ目の条件があるので、それぞれ確認していきましょう。

1つ目の条件としては、特定建設資材が使われているか否かが問われます。具体的には、以下の建設資材が使われている構造物が対象となります。

  • コンクリート
  • コンクリートと鉄から成る建設資材
  • 木材
  • アスファルト・コンクリート

まずは、上記の建設資材を使用しているかどうかを確認する必要があります。その上で、工事の種類や規模について確認することになります。

工事の種類や規模に関しては以下の基準が定められています。

工事の種類 工事の規模
建築物の解体工事 床面積の合計が80㎡以上
建築物の新築・増築工事 床面積の合計が500㎡以上
建築物の修繕・模様替等工事(リフォーム等) 請負代金の額が1億円以上
建築物以外の工作物の工事(土木工事等) 請負代金の額が500万円以上

工事を行う構造物と工事の種類や規模を確認した上で、双方の条件を満たした場合に建設リサイクル法の届出が必要となります。

反対に条件を満たさない場合は、届出を行う必要がありません。工事を依頼する際は、改めて必要な条件を確認した上で届出を行うかどうか判断しましょう。

建設リサイクル法の手続きの流れ

建設リサイクル法の手続きの流れとしては、説明、契約、届出、完了報告の4段階に分けられます。それぞれの段階について細かく確認していきましょう。

  1. 説明:受注者(解体業者)は発注者(施主)に対して、分別解体等の計画等について書面を交付して説明を行う。
  2. 契約:発注者が受注者とかわす契約書面においては、分別解体等を明記した上で契約を行う。
  3. 届出:発注者は工事開始の7日前までに分別解体等の計画等について届出を行う。
  4. 完了報告:受注者はリサイクル等が完了した際に、発注者に対して書面でその旨を報告する。また、リサイクル等の実施状況に関する記録を作成して保存する。

上記が建設リサイクル法の手続きに関する主な流れとなります。

届出に関しては、解体工事の発注者となる施主が工事開始の7日前までに都道府県知事に対して行うことになっています。原則として施主の義務ですが、解体工事会社に届出の手続きを委任することも可能です。

自身で届出を行うにせよ、解体業者に委任するにせよ、早めに行動するようにしましょう。

まとめ

今回は、解体工事に関係する各種届出や手続きについて解説を行ってきました。基本的には解体業者側が行う届出が多いですが、建設リサイクル法などのように施主が行う届出もあります。

解体工事は準備期間も含めて全体的に期間が長くなることが多いですから、届出漏れなどで遅延しないよう1つ1つの手続きや作業を丁寧に行い、対応していきましょう。

そういった意味でも、施主と解体業者がしっかりと連携して適切な形で届出を行っていく必要があります。解体工事開始に向けた準備段階として、やるべきことをきちんと行いましょう。

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