山梨県の解体工事業者一覧と費用相場について解説

山梨県

山梨県の解体工事を巡る状況

中部地方に位置する山梨県は、富士山をはじめ南アルプス、八ヶ岳などの山々に四方を囲まれた日本有数の山岳県です。

長い日照時間や盆地特有の昼夜の温度差が大きい気候、肥沃な土壌など良好な自然環境に恵まれ、生産量日本一の桃やぶどう、すももなどの果物をはじめとする様々な農産物が生産されています。また、雄大な山々に囲まれた山梨県は水源が豊富で、全国のミネラルウォーターの約42%は山梨県の水から供給されています。

山梨県の面積は全国で32番目の大きさですが、県土の約8割を山岳地が占めており、可住地面積で見ると全国45位になります。甲府盆地や富士北麓の市街地を中心に、一戸建て住宅を主とする木造住宅地が形成されており、甲府駅周辺等には中高層の集合住宅も立地しています。

しかし、郊外においては無秩序で分散的な住宅開発が進行したため、狭隘道路に面した建物等が見られるほか、後継者不足による商店街の衰退などもあり、今後は古い住宅や店舗等の解体が進められるでしょう。

山梨県の解体工事費の相場(平均坪単価)

空き家率全国ワースト1という不名誉な記録を持つ山梨県には、長期にわたり使用されていない住宅が多くあります。また、山梨県は他県に比べて週末や休暇を過ごすための別荘やセカンドハウスが多くありますが、ほとんど使用されず適切な管理がされていない建物も少なくありません。使用していない建物を解体して土地を有効利用したいけれど、費用がネックになり解体に踏み切れないという方も多いのではないでしょうか。

山梨県で建物を解体する場合、全体的な費用は都心などと比べると比較的安価ですが、県内でも都市部と郊外では解体費用に差が出るケースもあります。ここでは解体費用の相場を紹介していきますが、「木造」「鉄骨造」「RC造」のどの構造かによって解体方法や費用などが変わるため、自分の所有する建物の構造や周辺環境等を踏まえた上で参考にすることをおすすめします。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.3万円
20〜29坪 3.6万円
30~39坪 2.8万円
40~49坪 2.7万円
50~59坪 2.4万円

山梨県は全国と比べて持ち家率や一戸建て住宅の割合が高く、中でも木造の建物が多くあります。県では、東海地震や首都直下地震など大規模地震の発生の切迫性などから、住宅・建築物の耐震化の促進を強化しており、市町村によっては耐震性のない木造住宅を除却し新たに住宅を新築する場合に補助金を交付しています。

また、県内の10の市町では空き家を除却する場合に補助金を交付するなど、山梨県では建物の解体に補助制度が適用される場合があります。解体工事を予定している方は、所有する建物の解体に補助金制度が適用されるか事前に確認しておくことをおすすめします。

山梨県は全体的に見ると比較的ゆとりのある住宅地が多いですが、人口の集中する甲府市などには住宅密集地も見受けられます。こうした場所で解体工事を行う場合は、道幅が狭く重機が入れないという心配もあります。手壊しのみで解体を行う場合は費用が高くなることもあるため、事前に現地調査をした上で業者に見積もりを出してもらうことをおすすめします。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 2.2万円
20〜29坪 2.9万円
30~39坪  
40~49坪 2.7万円
50~59坪 1.7万円

木造一戸建て住宅の割合が全国よりも高い山梨県ですが、共同住宅においては非木造の割合が高く、鉄骨造のアパート・マンション等も多く見られます。

また、鉄骨造は店舗や雑居ビルなどにも多く見られる構造体で、近年は富士山周辺の観光地や幹線道路沿いに新規の店舗が増加しています。一方で、旧来からの商店街では衰退傾向が顕著で、シャッターが下りたままの商店等も多い状況です。山梨県では、今後はこうした空洞化した商店街等で鉄骨造の解体工事も増加するでしょう。

鉄骨造やRC造の建物には、建築時にアスベストが施工された可能性のあるものが多くあります。アスベストの除去費用は安くはなく、含まれる場所によっては数百万円かかるケースもあります。そのため、専門家による判断や適切なアスベスト採取ができる業者を選ぶことが重要になりますが、解体業者によってはアスベスト除去に対応していないケースもあります。事前の打ち合わせではアスベスト除去の実績や見積金額、届け出等を含めた対応についてしっかり確認しておくことをおすすめします。

また、山梨県は他県と比べてアスベスト補助金制度が充実しており、多くの自治体でアスベスト含有調査や除去にかかる費用の補助を行っています。所有する建物の解体工事を進める際には、建物がある市町村のホームページ等でご確認ください。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪  
20〜29坪  
30~39坪  
40~49坪 5.2万円
50~59坪 3.5万円

RC造とは鉄筋コンクリート造の建物のことで、近年はRC造の一戸建ても増えてきています。しかし、山梨県の住宅は圧倒的に木造が多く、RC造の建物の大部分はマンション・団地などの集合住宅やビルなどに見られます。

RC造の解体費用の相場は上記の通りで、木造や鉄骨造の建物の解体に比べて高額になります。また、立地条件や付帯工事の有無、業者の選び方などによっても金額は異なります。RC造の解体工事は規模が大きくなる分、騒音や振動、粉塵の飛散など周囲への影響もあるため、信頼できる業者かどうか見極めることも大きなポイントになるでしょう。

また、規模の大きな解体工事を行う際は、業者が近隣へ挨拶周りを行うことが一般的ですが、中にはそういった対応を取らない業者もあります。近隣トラブルを避けるためにも、事前の打ち合わせで対応について確認しておきましょう。

山梨県で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

  • 山梨県における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。

山梨県で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

山梨県の空き家の種類と件数

ここからは、空き家の種類と件数から見えてくる山梨県の今後の空き家の動向、県の対策などを紹介していきます。

総務省の実施する住宅・土地統計調査によると、平成30年の山梨県の空き家数は90,000件、空き家率は21.3%で、平成15年の調査から4回連続で空き家率全国ワースト1を記録しています。一方、別荘等の二次的住宅を除く空き家率で見ると17.4%で、全国6位まで下がります。山梨県は首都圏から近く避暑地として最適な土地柄から別荘等が多く、普段利用されていない別荘も空き家にカウントされることから、空き家率が高く算出される傾向にあります。

空き家の内訳は、「賃貸用の住宅」が35,600件、「売却用の住宅」が1,200件、「二次的住宅」が16,500件、「その他の住宅」が36,600件で、二次的住宅の空き家全体に占める割合は18.3%となっており、全国平均の4.5%という値から見ても別荘等が非常に多いことがわかります。

しかし、別荘等を除いても山梨県の空き家率は高く、長期にわたり使用されていない「その他の住宅」が最も多い状況です。この要因には、山梨県の人口減少が大きく関わっていることが考えられます。山梨県の人口は平成12年をピークに減少に転じ、特に若い世代の県外への流出が多い状況です。

進学や就職を機に親元を離れ、そのまま県外に定住するケースが多く、親が高齢になり亡くなる、施設に入所するなどによって空き家が増加しているのでしょう。また、フルーツ王国と呼ばれる山梨県は農業が盛んですが、近年は後継者不足等により衰退傾向にあります。

一般の宅地などと違い農地は売買に厳しい法的な制限があり、住宅だけを流通させるわけにはいかないため、結局は誰も住んでいないにも関わらず保持している、というケースも多いようです。

こうした背景から空き家が増加している山梨県ですが、空き家のうち劣化した建物はどのくらいあるのか見てみましょう。山梨県の空き家の破損状況を見てみると、腐朽・破損のある建物が23,100件、破損等がなく今後も利活用できる建物が66,900件で、空き家全体のおよそ26%が修繕、または解体等の対処が必要な建物ということになります。

破損等のある建物の内訳は「賃貸用の住宅」が8,000件、「売却用の住宅」が200件、「二次的住宅」が1,900件、「その他の住宅」が13,000件です。破損等のある空き家は市場に流通していない「その他の住宅」が最も多く、中でも一戸建て住宅が11,500件と大部分を占めています。これらの住宅は空き家予備軍となる可能性が高いため、早急な対策が求められるでしょう。

山梨県では、増加する空き家に対する様々対策を講じています。その中の1つの取り組みとして、「やまなし創生官民連携空き家活用事業認定」制度を創設し、県内で空き家を活用したビジネスを検討している事業者が認定された場合には、空き家情報の提供、空き家の改修費の補助等を行うなど、空き家活用ビジネスを支援しています。

また、平成27年に「山梨県空き家等対策庁内連絡会議」および「山梨県空き家等対策市町村連絡調整会議」を設置し、庁内関係課室間や市町村及び各種団体等間の情報共有、連絡調整等を図るなど、空き家対策に取り組む市町村の支援を行っています。

まとめ:山梨県の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

全国的に空き家の増加が問題となっている中、山梨県の空き家率は5年おきの住宅・土地統計調査で4回連続ワースト1になるなど、減少しない空き家問題が深刻化しています。放置されている空き家の多くは、遺言がないため対処できないなどの相続問題が関係しているとみられ、こうしたケースは今後ますます増加すると考えられます。

住まいを空き家にしないためには、日ごろから親子や親族間で相続等について話し合っておくことが大切です。また、空き家を相続した場合は、修繕や庭の手入れなど適正な管理をしながら、今後の方針を速やかに決めることが望ましいでしょう。

遠方に住んでいるため管理が困難などの場合は、解体して更地にするというのも1つの方法です。自治体によっては空き家の除却にかかる費用の補助を行っているところもあるため、該当する場合はこうした制度を利用して速やかに空き家の解体を依頼することをおすすめします。

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