徳島県の解体工事業者一覧と費用相場について解説

徳島県

徳島県の解体工事を巡る状況

徳島県は四国の東部に位置する県で、県土のおよそ8割を山地が占めるなど豊かな自然と温暖な気候に恵まれています。

約400年の歴史を誇る伝統芸能「阿波おどり」が全国的に有名で、その他にも鳴門の渦潮、祖谷渓など、多くの観光資源を有しています。令和2年現在、徳島県には8市15町1村があり、県庁所在地の徳島市は県人口の約35%にあたる約25万人を有しています。

徳島県内には、平坦部における市街地や田園地帯、西部の山林エリア、東南部の沿岸エリアなど多様な地域が存在しており、それぞれ異なる住宅施策の課題を有しています。平成27年度末時点では、地震等による延焼危険性や道路の閉塞危険性が高い「地震時等に著しく危険な密集市街地」が県内に約30haあり、重点的な対策が進められています。

また、昭和56年5月以前に建てられた現行の耐震基準を満たしていない住宅の建て替え等に伴う除却に対し、県内の全市町村で30万円の補助金の交付、更に吉野川市では30万円、三好市では20万円の上乗せを行っており、平成30年度末までに350戸が解体、建て替え工事を実施しています。

徳島県の解体工事費の相場(平均坪単価)

持ち家の一軒家率が高く、木造の建物が多い徳島県では、老朽空き家の除却や耐震基準を満たしていない住宅の除却にかかる費用の補助制度が充実しており、県内の至るところで解体工事が行われています。

建物には、大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類の構造があり、解体費用は建物の構造によって大きく異なります。また、道路状況や隣家との距離など周辺の状況によって金額に差が出るケースもあります。

構造ごとに解体の際の注意点、解体業者を選ぶ際のポイント等があるため、所有する建物の構造や環境を踏まえた上で参考にすることをおすすめします。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.2万円
20〜29坪 3.1万円
30~39坪 2.9万円
40~49坪 3.2万円
50~59坪 3.4万円

全国的に非木造住宅の割合が年々高くなっていますが、平成27年の徳島県の木造住宅における新設住宅着工戸数(持ち家)に占める割合は92.2%と高水準にあり、徳島県の住宅は圧倒的に木造が多いということがわかります。高齢化の進行に伴い、老朽化の進んだ住宅等も増加しており、今後は木造住宅の解体や建て替え工事も増加するでしょう。

徳島県の住宅状況を見ると、比較的ゆとりのある広い住宅が多いという特徴があります。一般的に、広い敷地の中にある建物は重機が入りやすいため解体しやすく、手壊し作業等の必要もないため追加費用等が発生することも少ないでしょう。一方で、坪数の大きい家屋は廃材も多く出るので、解体費用自体は高くなる傾向にあります。

解体業者に依頼する際は現地調査をしっかりと行ってもらい、追加費用等が発生する場合はどのくらいかかるのかなども把握しておくことをおすすめします。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 2.6万円
20〜29坪 2.4万円
30~39坪  
40~49坪  
50~59坪  

徳島県では、相次ぐ大型ショッピングセンターの郊外出店、明石海峡大橋開通による消費者の県外流出、ネットショッピングの普及などにより、中心地の商店街は衰退の一途を辿っています。小規模なテナントビルや店舗などは鉄骨造の建物が多く、今後はこうした建物の解体工事も進められるでしょう。

鉄骨造の建物は木造に比べて造りが頑丈な分、解体費用も高くなりますが、優れた解体業者を選ぶことができれば打ち合わせや手続きもスムーズに進み、結果的に費用も納得できるものになるでしょう。鉄骨造の解体に不慣れな業者を選んでしまうと、養生等が不十分で近隣トラブルが発生、工期の遅れ、廃棄物の不法投棄など、後々問題が生じる可能性もあります。

業者選びは見積金額の安さに釣られてしまいがちですが、解体工事業等の資格の有無、これまでの経験・実績、近隣への対応等についてしっかり確認し、金額以外の点についても十分に考慮して選択することが重要です。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪  
20〜29坪 3.1万円
30~39坪  
40~49坪  
50~59坪  

RC造とは鉄筋コンクリート造の建物のことで、一部の戸建て住宅でも見られますが、多くはマンションや団地などの集合住宅に用いられる構造体です。地震の多い日本では、比較的よく用いられる構造と言えます。

徳島県には築年数の経過した団地、マンション、アパートなどが多くあり、これらの建物の中には高齢人口比率が高く、老朽化の進んだものもあります。今後は人口減少・高齢化がますます進行すると予想されていることから、借り手のない物件も増えていくと思われます。RC造の解体工事の需要も必然的に高まることが考えられるため、建物の所有者は費用の相場などもしっかり押さえておきたいところです。

RC造の解体には大型重機の使用が必須で、振動や騒音による周囲への影響も出てきます。また、床面積が80平方メートル以上の建物を解体する場合は、工事着手の7日前までに解体する建物のある市町村に必要書類を提出しなければなりません。RC造の解体工事を依頼する場合は、こうした対応をきちんと取れる実績のある業者を選ぶようにしましょう。

徳島県で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

徳島県で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

徳島県の空き家の種類と件数

ここからは、徳島県の空き家の現状や、空き家に関する徳島県の取り組み等を紹介していきます。

総務省統計局が5年毎に行う住宅・土地統計調査によると、平成30年の徳島県の空き家総数は74,100件、空き家率は19.4%でした。全国的に空き家率が上昇している中、四国の空き家率は4県とも全国で10位以内に入るほど高く、その中でも徳島県は最も高い全国4位という結果になりました。

別荘等の二次的住宅を除く空き家率は18.6%で、和歌山県に次いで全国2位という非常に高い割合です。平成25年の調査時と比べると、徳島県の空き家率は1.9ポイントも増加しており、増加幅で見ても4県の中で最も大きくなっています。

空き家の内訳は、「賃貸用の住宅」が30,200件、「売却用の住宅」が1,500件、「二次的住宅」が3,000件、「その他の住宅」が39,300件で、賃貸用とその他の住宅に分類される空き家が約94%を占めている状況です。

徳島県の空き家が増加している要因は、人口減少が大きく関わっていると推測されます。全国で人口減少が進んでいますが、徳島県の減少はとりわけ顕著で、1999年から2019年まで20年連続で減少しています。

年間の減少数は2018年が6,866人、2019年が6,857人と、直近の10年間で見てもここ2年は1位、2位の高い水準で、減少幅が大きくなっている状況です。市町村別で見てもほとんどの地域で人口が減少しており、2025年までには全ての市町村で減少すると予測されています。

特に山間部では人口減少率が高く、過疎化が進行しています。それに加えて、65 歳以上の人口比率、75 歳以上の人口比率は全国値を上回る形で推移しており、徳島県は全国に先駆けて高齢化が進行している状況です。

また、徳島県の平成25年の持ち家の取得方法においては、中古住宅を購入する割合は全体の6.8%と非常に低く、既存住宅の流通戸数の割合も8.9%と全国平均の14.7%を大きく下回っている状況です。子どもが県外で世帯を持ち、親の住んでいた家を継ぐ人がいないことに加え、売りに出しても買い手がつかないという理由から放置しているケースも多くあるのでしょう。

徳島県の空き家の破損状況を見ると、腐朽・破損等のある建物は24,900件、破損等がなく今後も活用できる建物は49,100件で、空き家の約3割が修繕や解体など何らかの対処が必要な物件です。腐朽・破損等のある建物の内訳は、「賃貸用の住宅」が7,800件、「売却用の住宅」が400件、「二次的住宅」が400件、「その他の住宅」が16,300件で、賃貸や売却物件、別荘などを除いた住宅が最も多くなっています。

破損等のある建物でも、賃貸物件や売却物件は管理がきちんとされている建物が多いですが、「その他の住宅」においては放置された物件も多いことが考えられます。劣化が進むと家屋崩落や屋根瓦の落下等による通行人等への被害の危険もあることから、早急な対処が求められます。

徳島県では利用予定のない空き家が増加している状況を踏まえ、空き家の利活用や管理方法、除却などの相談を一元的に受け付けるワンストップ窓口「とくしま回帰」住宅対策総合支援センターを開設し、定期的に無料の専門相談会を開催しています。

また、平成29年からは、ふるさと納税の返礼品に「空き家見守りサービス」を追加しました。これは、納税者が県内に所有している空き家の状況を徳島県が確認し、現地写真や修繕等のアドバイスをまとめた点検結果報告書を送付するサービスで、高齢者や遠方に住んでいて空き家の管理ができない方々への支援の充実を図っています。

その他にも、政策創造会議(「空き家」対策の推進部会)を設置し、市町村が空き家の施策展開を行う際に参考にできるよう「空き家対策・事例集」を刊行するなど、様々な空き家対策を講じています。

まとめ:徳島県の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

徳島県の空き家率は全国で4番目、四国では最も高くなっており、中でも賃貸や売却物件として活用されていない空き家が多い状況です。人口減少・高齢化が著しく進んでいる徳島県では、近い将来に全ての市町村で人口が減少すると予想されており、空き家も一層増加することが懸念されます。

徳島県では、空き家に関する相談窓口や管理サービスを充実させる施策を打ち出していますが、十分に活用されているとは言えない現状です。空き家は適切な管理をしなければ、劣化が進み周囲に悪影響を及ぼすこともあります。

空き家を所有している方で、年齢的な問題や遠方に住んでいて管理が困難という問題を抱えている方は、思い切って空き家を解体することをおすすめします。

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