滋賀県の解体工事業者一覧と費用相場について解説
滋賀県の解体工事を巡る状況
滋賀県は日本列島のほぼ中央に位置する内陸県で、県土の中央に広がる琵琶湖で有名な県です。琵琶湖は総面積が670.25㎢と日本の湖の中で最も大きく、県土面積の約6分の1を占めています。
周囲には緑豊かな山々や田園風景が広がるなど美しい水と緑が調和し、「琵琶湖八景」や「近江八景」として8つのスポットが選定され多くの観光客が訪れています。また、交通の要衝として古くから発展した地でもあり、歴史情緒のある街並みや史跡が数多く残されています。
滋賀県は、利便性の良い立地から戦後に工場や研究開発施設が相次いで進出し、京都府や大阪府のベッドタウンとして注目されるようになりました。平成20年から25年までの5年間の一戸建住宅の増加率は全国1位となり、首都圏以外では数少ない人口増加県の1つとなっています。
平成30年の年少人口の割合は沖縄県に次いで全国2位、県民の平均年齢の若い順で全国3位と活気のある県で、南部を中心に新興住宅地が広がり、高層マンションが立ち並ぶなど賑わいを見せています。しかし、近年は人口が減少する年もあり、人口減少局面に入ったと推測されます。
特に県北部の人口減少・高齢化の進行が著しく、空き家や空き店舗も増加している状況です。
滋賀県の解体工事費の相場(平均坪単価)
住宅の解体はほとんどの人にとって初めて経験することで、手続きから費用の面まで不安なことが多いでしょう。
解体工事で損をしないためには、解体費用の相場、所有する建物の構造、業者を選ぶポイントなどを抑えておきたいところです。滋賀県の解体費用相場は首都圏などと比べると比較的安めですが、県内でも都市部と郊外では解体費用に差が出るケースもあります。
建物には大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」3つの種類があり、どの構造かによって解体方法や費用などが変わります。自分の所有する建物の構造や周辺環境等を踏まえた上で、失敗がないよう優良な解体業者を見分けられるようにしましょう。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.2万円 |
20〜29坪 | 3.3万円 |
30~39坪 | 3.0万円 |
40~49坪 | 2.9万円 |
50~59坪 | 2.7万円 |
木造建物の解体は鉄骨造やRC造の建物の解体と比べると安価で、滋賀県では上記の坪単価が目安となります。しかし、解体費用は立地、付帯工事の有無、解体業者などによって費用にも変動があり、目安通りにいかないことが多くあります。解体費用を安く抑えるためには、自治体の補助金・助成金制度を利用するというのも有効な手段です。
滋賀県では、昭和56年5月31日以前に建てられた旧耐震基準しか満たしていない建物のうち、「倒壊の可能性が高い」と判断された建物を解体する場合、条件にもよりますが補助金が交付されるケースもあります。また、市町村によっては、老朽した空き家を解体する際に補助の対象となるケースもあるため、事前に自治体の窓口に確認することをおすすめします。
滋賀県は、土地区画整理事業によって形成された地域ではゆとりある良好な住宅地が広がっていますが、古くに開発された既成住宅地では隣家とのスペースが狭かったり、狭隘道路に面した建物なども見られます。こうした場所で解体工事を行う場合は、道幅が狭く重機が入れないという心配もあります。
手壊しのみで解体を行う場合は費用が高くなることもあるため、事前に現地調査をした上で業者に見積もりを出してもらうことをおすすめします。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.8万円 |
20〜29坪 | 2.7万円 |
30~39坪 | 0.9万円 |
40~49坪 | |
50~59坪 |
鉄骨造は、設計の多様性や自由度、耐震性の高さなどから多くの建築物に採用されており、特に大空間が確保できるためオフィスや倉庫、工場などによくみられる構造体です。
滋賀県は工業が盛んで、昭和30年から平成28年までの伸びをみると、事業所数は約1.9倍、製造品出荷額等は138倍となっており全国の伸び率を上回っています。特に、大津・南部地域に多くに事業所が立地していますが、中には築年数が経過し老朽化が進んだ建物もあり、今後は建て替えに伴う解体工事等も増加するでしょう。
オフィスビルや工場などの解体は木造住宅の解体よりも工事の規模が大きいため、近隣の住民への配慮が必要です。また、解体現場で出る産業廃棄物も適正に処理しなければなりません。更に、人通りの多い中心地での解体工事は、事故に繋がらないよう落下物を受け止める防護用の仮設設備を設置したり、安全確保のための警備員が必要になることもあります。
解体業者を選ぶ際は、安全対策をしっかり取り、同規模の建物や同地域での解体実績が豊富で適切に対処してくれる業者を選ぶようにしましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | |
20〜29坪 | |
30~39坪 | |
40~49坪 | |
50~59坪 |
RC造の解体費用は、一般的に木造や鉄骨造の建物の解体に比べて高額になります。また、立地条件や付帯工事の有無、業者の選び方などによっても金額は異なります。RC造の解体工事は規模が大きくなる分、騒音や振動、粉塵の飛散など周囲への影響もあるため、信頼できる業者かどうか見極めることも大きなポイントになるでしょう。
RC造の解体には、圧砕機工法、大型ブレーカー工法、転倒工法など様々な解体工法があり、建物によっては複数の工法を組み合わせることもあります。周辺環境に考慮して、最も安全で無理のない工法を選択する必要があるため、RC造の解体の実績や経験が豊富な業者を選ぶことが重要です。
また、相場よりはるかに安い金額を提示する業者などは、工事の質が悪かったり、後から追加費用を請求されるといったケースもあります。費用が安いからといってすぐに依頼せずに、複数の業者から見積もりを取って細かな項目まで比較することをおすすめします。
滋賀県で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 滋賀県における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
滋賀県で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
クリックで画像拡大
内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
滋賀県の空き家の種類と件数
ここからは、空き家の種類と件数から見えてくる滋賀県の今後の空き家の動向、県の対策などを紹介していきます。
総務省の実施する住宅・土地統計調査によると、平成30年の滋賀県の空き家数は81,200件、空き家率は13.0%です。全国では空き家数、空き家率ともに上昇しており、滋賀県も同様に上昇傾向であるものの、平成15年以降は空き家率の伸びは鈍化しています。
また、二次的住宅を除いた空き家率は11.9%と全国で9番目に低く、近隣県と比べると最も低い空き家率を示しています。南部地域や湖北地域の空き家率が低い一方で、高島地域、湖東地域の空き家率が高い状況です。
滋賀県の空き家の内訳は、「賃貸用の住宅」が32,800件、「売却用の住宅」が2,800件、「二次的住宅」が7,200件、「その他の住宅」が38,300件で、賃貸用の空き家が全体の約40%、長期にわたり利用されていない空き家が約47%となっています。
「賃貸用の住宅」の比率が高いのは草津市、栗東市、彦根市で空き家の約60%、「その他の住宅」の比率が高いのは米原市、野洲市、高島市、日野町で空き家の約70%を占めています。
全国的に人口の減少が進む中、滋賀県は平成25年まで人口が右肩上がりに増加していた数少ない県で、近畿圏では唯一の人口増加県でした。この背景には、大津駅から京都駅まで新快速を利用して約9分という利便性の良さから、大津市を中心にベッドタウンとして発展したことがあります。
また、隣接している京都市は景観保全の観点からマンションの高さ制限があるほか、住宅の供給数自体が限られており価格も高額なため、大津市やその周辺でマイホームを購入するケースが多かったことも一因と考えられます。
しかしながら、平成25年を境に人口は減少局面に入り、令和元年に外国人住民が増加したため県全体の人口も増加したものの、今後は再び減少傾向が続くことが予測されています。また、滋賀県は南部に約85%の人口が集中している一方で北部は約15%にとどまり、北部の人口減少および高齢化の進行が著しく進んでいます。現状、滋賀県の空き家率は全国平均以下ではあるものの、全国の流れと同様に滋賀県も人口減少に転じたことを勘案すると、今後はますます空き家の増加が進むとみられます。
続いて、空き家のうち劣化した建物はどのくらいあるのか見てみましょう。滋賀県の空き家の破損状況を見てみると、腐朽・破損のある建物が15,100件、破損等がなく今後も利活用できる建物が66,100件で、居住困難な住宅は空き家全体の18.5%に過ぎません。
この割合は全国的に見ても低く、滋賀県の空き家は活用できる可能性の高い住宅が多くあると言えます。一方で、破損等のある建物の約6割は「その他の住宅」で、その大部分を一戸建て住宅が占めています。これらの住宅は放置しておくと倒壊などの危険もあるため、早めの対処が求められます。
こうした空き家の増加を受け、滋賀県は滋賀県空き家管理等基盤強化推進協議会と「滋賀県における空き家の流通促進および適正管理等に関する協定」を締結し、関連団体に協力をいただき空き家の適正管理および流通促進を図っています。
また、県内の19の市町で「空き家バンク」を設置し、定住促進による地域の活性化を図るとともに、空き家の有効活用を目的とした対策を講じています。
まとめ:滋賀県の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
全国でも数少ない人口増加県であった滋賀県は、空き家の割合も全国に比べて低めで推移してきました。しかし、近年は人口減少局面に入り、県北部を中心に高齢化が著しく進行していることから、今後は空き家も増加していくことが考えられます。
空き家になってしまう要因として、遺言がないため対処できないなどの相続問題が関係していることも多く、日ごろから親子や親族間で相続等について話し合っておくことが大切です。
空き家の所有者になった場合は、修繕や庭の手入れなど適正な管理をしながら今後の方針を速やかに決めることが望ましいと言えますが、遠方に住んでいるため管理が困難ということもあるでしょう。空き家は適正に管理をしなければ劣化が進み周囲にも迷惑がかかるため、思い切って解体するという方法もあります。
解体することを決めた際は、このページでご紹介したことを参考に、信頼できる業者に依頼するようにしましょう。