解体工事で利用する重機とは?重機の種類やサイズなどを徹底解説!

解体工事で利用する重機とは?重機の種類やサイズなどを徹底解説!

家屋や建物を解体する際に、どういった重機を使っているのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、解体工事の際に利用する重機に注目をして解説を行っていきます。重機にはさまざまな種類や複数のメーカーのものがあります。日本の重機メーカーや世界の重機メーカーについてもご紹介します。また、解体工事で重機が使えない場合の対応も含めて取り上げていきますので、どうぞ参考にしてください。

解体工事で使う重機の種類

それではまず、解体工事で使う重機の種類について解説していきます。ここでは、特にビルや大型の建築物を解体する際に使う重機を取り上げます。大型の建築物を解体する場合は、それなりに大型の重機が重宝されることになり、扱うスキルも高度なものが求められます。

具体的に、ロングアームやツーピースアーム、ロングフロントといった重機を挙げることができます。それぞれの重機の特徴について理解を深めていきましょう。

ロングアーム

まず、解体工事で使う重機の種類として、ロングアームを挙げることができます。「ロングブーム」と呼ばれることもありますが、重機のアーム部分が通常よりも長めに設計されているところに特徴があります。

アームが長く設計されていることで、通常よりも高いところまで届くところが優れている部分です。2階建て以上の建物を解体する際に便利で、高さ10m程度であれば十分に解体することができます。

ツーピースアーム

続いての重機として、ツーピースアームを挙げることができます。別名「ツーピースブーム」と呼ばれることもある重機で、アームの接合点が一箇所多くなっているところに特徴があります。

ツーピースアームはロングアーム以上に高いところに届く重機であり、高さ15m程度まで解体することができます。階数的には5階建ての建物ぐらいであれば、ツーピースアームで十分に工事が可能です。

ロングフロント

最後に、ロングフロントについて確認していきます。ロングフロントは、別名「マルチブーム」と呼ばれることもある重機です。アームの接合点が複数箇所存在していて、腕を伸ばすことができるところに特徴があります。

ロングフロントは40mから50m程度の高さまで対応できる重機であり、10階建てから17階建て相当の建物でも十分に解体することができます。

ロングフロントはさまざまなアタッチメントを付け替えることによって、複数の解体現場で重宝することができます。例えば、ハサミ状のアタッチメントを取り付けることで、太い鉄骨や梁、柱といった部分も一気に切断することができます。

また、油圧ブレーカーやクラッシャーと呼ばれるアタッチメントを取り付けることで、鉄筋コンクリート造の建物も効率的に解体することができます。高い建物を解体する場合もそうですが、さまざまな構造や形状の建物を解体する際にも、ロングフロントは高い能力を発揮します。

日本や世界の重機メーカーとは?

ここからは、日本や世界の重機メーカーについて確認していきます。解体工事を行う際はさまざまな重機を利用することになりますが、重機メーカーも国内外問わずさまざまなものがあります。

日本製の重機が優秀であることは間違いありませんが、世界にも有名で多くの解体業者に重宝されている重機メーカーが数多くあります。聞いたことがあるメーカーやそうではないメーカーも含めて、さまざまなメーカーがあることを理解していきましょう。

日本の重機メーカー

まずは、日本の重機メーカーからご紹介していきます。以下、主な重機メーカーと主力商品を取り上げます。

  • HITACHI(日立建機):大型ショベル・油圧ショベル・ローディングショベルなど
  • KOMATSU(コマツ):油圧ショベル・ホイールローダー・ブルドーザーなど
  • Kubota(クボタ):ミニバックホー・ホイールローダー・油圧ショベルなど
  • CAT(キャタピラージャパン):油圧ショベル・ミニ油圧ショベル・ブルドーザーなど
  • KOBELCO(コベルコ建機):油圧ショベル・ミニショベル・ホイールローダーなど
  • ヤンマー:ミニショベル・油圧ショベル・ホイールローダーなど
  • 川崎重工:超大型ホイールローダー・ホイールローダー・ログローダーなど
  • 住友建機:油圧ショベル・後方超小旋回ショベル・超小旋回ショベルなど
  • IHI建機:後方超小旋回ショベル・クレーン付きミニショベル・油圧ショベルなど

上記のように、日本にはさまざまな重機メーカーが存在しており、各メーカーが主力商品となる素晴らしい重機を数多く製造しています。上記以外にも、三菱重工やタダノ、ユニキャリアといった重機メーカーがあり、それぞれ切磋琢磨しながら質の高い商品を開発しています。

世界の重機メーカー

日本の重機メーカーについて確認してきましたが、続いては世界の重機メーカーについて取り上げていきます。重機に関しては日本だけではなく、海外でも開発や製造が行われています。実際に、どういった国に有名な重機メーカーが存在するのか確認していきましょう。

アメリカ

  • キャタピラー(Caterpillar)
  • テレックス(Terex)
  • CNH(Case New Holland) など

中国

  • Shantui
  • 三一重工(SANY)
  • 徐行集団(XCMG) など

ドイツ

  • Liebherr(リープヘル)
  • Wirtgen Group(ヴィルトゲン・グループ)
  • BAUER(バウアー) など

フランス

  • Manitou(マニトウ)
  • Fayat(ファヤット)

スウェーデン

  • Volvo(ボルボ)
  • Sandvik(サンドビック)

韓国

  • Hyundai(ヒュンダイ)

世界にもさまざまな重機メーカーがあることがわかります。自動車好きの方にとっては、馴染みのあるメーカーもあるのではないでしょうか。日本にも世界にも数多くの重機メーカーが存在しており、日々より良い重機の開発に取り組んでいます。

ギネスブックに登録されている重機

日本や世界にはさまざまな重機メーカーがあることをご紹介しましたが、中にはギネスブックに登録されているような重機もあります。それは、日本の重機メーカーであるKOBELCO(コベルコ建機)が開発している、「SK3500D」と呼ばれる重機です。

「SK3500D」は、超大型ビル解体専用機として利用されている重機であり、作業できる高さは65m以上となっています。これは21階建てビルに相当する高さまで工事が可能であり、作業できる高さが世界一の重機としてギネスブックに登録されています。

それだけ高いところまで作業が可能であっても、安全性や安定性、作業効率といった部分が担保されているところに、日本の重機メーカーのクオリティの高さをうかがい知ることができます。「SK3500D」は都市部の高層ビル解体の際に活躍している重機でもあり、都市部で解体工事が行われる際にお目にかかることができる可能性もあります。

解体工事に使われる重機のサイズ

ここからは、解体工事に使われる重機のサイズについてご紹介していきます。重機にはさまざまな種類やメーカーがありますが、サイズも複数のものがあります。普段なかなか重機を目にする機会がないという方にとって、どれくらいの大きさがあるのか知りたいという欲求もあるのではないでしょうか。

建物の高さや構造、現場の立地条件に合わせてさまざまなサイズの重機が活用されることになります。その1つ1つのサイズについて、具体的に理解を深めていきましょう。

0.1㎥サイズ

まずは、0.1㎥サイズの重機について見ていきます。0.1㎥サイズの重機は全幅と全長が以下の大きさとなっています。

  • 全幅:約1m70cm
  • 全長:約4m50cm

通称で「ミニユンボ」と呼ばれることもある重機のサイズとなっており、小ぶりな重機として重宝されています。特に大きな重機が入れない狭小地での工事に適しており、小回りが利くところに特徴があります。

0.2㎥サイズ

続いては、0.2㎥サイズの重機です。こちらも全幅と全長をご紹介します。

  • 全幅:約2m
  • 全長:約5m20cm

0.2㎥サイズの重機は、通称で「コンマニ」と呼ばれることがあります。0.1㎥サイズの重機と同様にやや小ぶりなところに特徴があり、木造住宅の解体工事の際によく使われるタイプの重機です。

0.25㎥サイズ

続いてご紹介するのは、0.25㎥サイズの重機です。こちらも、全幅と全長から確認していきましょう。

  • 全幅:約2m20cm
  • 全長:約6m

0.25㎥サイズの重機は通称で「コンマニーゴー」と呼ばれています。一般的な大きさの重機として重宝されており、木造住宅を解体する際によく使われるタイプの重機です。

0.45㎥サイズ

続いては、0.45㎥サイズの重機です。全幅と全長は以下の通りです。

  • 全幅:約2m50cm
  • 全長:約7m30cm

0.45㎥サイズの重機は通称で「コンマヨンゴー」と呼ばれています。やや大振りなサイズの重機として重宝されており、住宅の解体では全般的に利用されることがあります。特に、鉄筋コンクリート造のようなパワーを必要とする建物の解体で活躍することが多くなっています。

0.7㎥サイズ

最後にご紹介するのは0.7㎥サイズの重機です。こちらも、全幅と全長から確認していきます。

  • 全幅:約2m80cm
  • 全長:約9m40cm

0.7㎥サイズの重機は通称で「コンマナナ」と呼ばれています。0.45㎥サイズの重機と同様に、鉄骨造や鉄筋コンクリート造の建物を解体する際によく利用されています。重機のサイズ自体が大きいので、解体現場の立地条件として一定の広さがあることが求められます。

解体工事に使われる重機の価格

ここからは、解体工事の際に使われる重機の価格についてご紹介していきます。重機の種類やメーカー、サイズなども気になるところですが、その価格について興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

重機にもさまざまな種類があり、価格もそれぞれ異なります。ブルドーザーやショベルカー、クレーン車など、さまざまなタイプの重機の価格について確認していきましょう。

重機の種類ごとの価格

それでは、重機の種類ごとの価格について解説していきます。それぞれの重機について、一覧でまとめていきますので、どうぞご覧ください。

重機の種類 価格
有名メーカーのブルドーザー 3,000万円~7,000万円
中古のブルドーザー 300万円~500万円
ミニショベル 300万円~800万円
大型の油圧ショベル 3,000万円~7,000万円
ホイールローダー 900万円~1,250万円
トラッククレーン 3,000万円~3億円
特殊用途自動車オールテレーンクレーン 2,000万円~3億5,000万円
無限軌道タイプのクローラークレーン 4000万円~8億円

主な重機の価格に関しては、上記の金額がおおよその目安となります。個々のスペックやサイズによって価格も変動していくので、実際に購入する際は販売店などに確認する必要があります。

まず、ブルドーザーに関しては、有名メーカーであるか否かという点で価格が大きく変わっていきます。KOMATSUやCaterpillarといった有名メーカーの場合、新車価格で3,000万円から7,000万円程度かかることが一般的です。中古のブルドーザーであれば、300万円から500万円程度で手に入れられることもあるので、ブルドーザーに対して何を求めるのかしっかりと確認してから購入することがポイントです。

ショベルカーに関しては、油圧ショベルやユンボ、バックホーといった類のものを総称してショベルカーと呼んでいます。ミニショベルであれば300万円から800万円程度で購入可能です。大型の油圧ショベルの場合は3,000万円から7,000万円程度かかると想定しておきましょう。

ホイールローダーとは車輪で走行するタイプのトラクターショベルのことであり、新車で900万円から1,250万円程度が一般的な相場です。

クレーン車にもさまざまなものがあり、トラックの上にクレーンが載っているタイプのトラッククレーンは3,000万円から3億円程度と、幅広い価格帯の重機があります。また、8輪以上の大型の特殊用途自動車オールテレーンクレーンは2,000万円~3億5,000万円が相場です。

戦車などに利用されることもある無限軌道タイプのクローラークレーンは、4,000万円~8億円が相場となっています。

いずれにしても高い買い物であることは間違いなく、工事業者としてはしっかりと事前調査を行った上で購入する重機を検討することが求められます。重機を購入するのが難しい場合は、リース契約を結ぶことで費用負担を軽減することも可能です。

また、アタッチメントを取り替えるタイプの重機については、アタッチメントの購入費用もかかってくることを忘れてはいけません。その購入費用は数十万円から数百万円程度が一般的で、アタッチメントの数だけ費用がかかります。

ちなみに、本文中でご紹介したギネス記録に登録されている「SK3500D」の新車は、約10億円で販売されています。ギネス記録自体もすごいことですが、その販売価格もとてもビッグなところに特徴があります。

価格以上に重要な職人技

解体工事の際に利用する重機はある程度高額な値段になることがわかりますが、それ以上に重要になってくるのは職人技です。どれだけ高価で高機能な重機を利用していても、事故やトラブルを完全に防ぐことは難しく、作業員のスキルや経験値に委ねられる部分も大いにあります。

重機の機能や性能は、重機を操作するオペレーターの技量によって活かされるものであり、重機自体が何かをしてくれるわけではありません。その点においては、オペレーターをしっかりと育成することが大切であり、解体業者全体の課題となっていることは間違いありません。

オペレーターの育成は数年単位や長ければ数十年単位で行われることも多く、長い時間をかけて行われるものです。時間をかけて成長したオペレーターは、自分の手足を扱うかのごとく重機を自由自在に操ることができます。

どんなに高い重機を購入しても、それを扱うオペレーターのスキルがなければ重機のクオリティーは活かされません。改めて職人技が重要であることを理解して、重機と向き合っていくことが求められます。

重機を使った解体工事の事故と安全対策

ここからは、重機を使った解体工事の事故と安全対策について取り上げていきます。家屋や建物を解体する際は重機を使うことが多くなりますが、どんなに万全を期していても事故が発生してしまうことがあります。

最悪の場合は死にいたることもあるのが重機を使った解体工事であり、作業員やオペレーターとしては常に細心の注意を払いながら工事を行う義務があります。改めて重機を扱うことの危険性を理解し、解体現場を通行する際は注意することが大切です。

重機による事故

解体工事では重機による事故発生が起こることもあります。解体途中の壁が崩落して通行人や車両が下敷きになってしまうといったケースもあります。また、近隣住宅を破壊するというような事故事例も挙げられます。

重機が直接絡むという意味では、重機の横転や誘導ミスによって通行人や通行車両に衝突してしまうというケースもあります。

作業員自体も危険であり、重機で地中を掘る際に誤ってガス管や電気の配線を破損したり、損傷したりしてしまうことがあります。そうなると、ガス爆発や停電、感電などを起こすリスクがあり、作業員が身の危険にさらされることもあります。

最悪の場合は死にいたることもあるのが解体工事の恐いところであり、重機を扱うことのリスクだと言えます。ガス爆発や有害物質の飛散などが起きた場合は、より多くの人に被害が及ぶ危険性もあり、十分に注意をして作業をすることが求められます。

作業員としては、解体工事や重機の操作には危険がつきものであることを理解した上で、工事を行うことが大切です。また、通行人や近隣住民の方たちもむやみに解体現場に近づくのではなく、なるべく離れた位置を通行することがポイントです。

重機による事故防止対策

さまざまな事故やトラブルを生じさせる恐れがある解体工事ですが、事故を防止するためにできることもあります。まずは、解体工事業者の作業員に高い安全意識を持って工事に当たってもらうことが一番です。

施主としても、解体工事を依頼する際に安全面を重視しているかどうか慎重に見極めを行うことが求められます。多くの解体業者では常に安全第一を意識して工事を行うことが基本となっていますが、中には安全面への対応がずさんな業者も存在します。適切にコミュニケーションを取って、安全面において信頼できる業者に工事を依頼することが重要です。

工事現場においては誘導員やガードマンの設置をお願いして、通行人や近隣住民の方々に被害が及ばないように配慮してもらうことも大切です。また、見積もりの値切りすぎやあまりにも短い工期で工事を依頼しないようにすることも施主ができる安全対策です。

費用や作業スケジュールも含めて解体業者側の余裕がなくなっていくと、焦りが生まれてきて危険性が高まってしまいます。施主としては少しでも費用負担を抑えたいと考えることも理解できますが、安全に作業してもらうことが一番だという認識を持って業者との交渉に当たることが重要です。

解体業者側の意識や行動もそうですが、施主の心構え次第で事故防止につながる側面もあるので、その点は理解して行動していきましょう。

安全な作業が一番

上記でも取り上げましたが、解体工事においてはとにかく安全に作業を行うことが一番重要です。重機の取り扱いや解体工事によって、第三者に被害を与えてしまっては元も子もありません。もちろん、作業員や施主の安全性も担保されるべきであり、何のトラブルや被害も出ないまま工事を終えることが一番です。

作業スケジュールに無理があると、作業員たちの疲労やストレスも溜まりやすくなり、ずさんな工事につながってしまうことがあります。そうなると安全意識を欠いたままの作業につながることもあり、事故やトラブルにつながるリスクも高まっていきます。

解体工事は解体業者だけではなく、施主の協力もあって初めて成り立つものです。施主としてもケガや事故を防止するという意識を持ちつつ、業者と連携しながら安全第一で工事を進めていきましょう。

解体工事で重機を扱うオペレーター

ここからは、解体工事の際に重機を取り扱うオペレーターに焦点を当てて解説を行っていきます。重機の価格の章でも取り上げましたが、どんなにクオリティの高い重機を使っていてもオペレーターのスキルが低ければ、重機の良さが引き立ちません。

それだけオペレーターの経験やスキルは重要なものであり、安全な作業を行うという意味でも重視される部分です。重機を扱う際に必要となる許可や免許に関する情報もお伝えしていきます。

オペレーターに求められるスキル

まず、オペレーターに求められるスキルとしては、重機を自分の手足のように扱える技術と経験が挙げられます。事業者として就業者を雇用して重機を扱う場合は免許が必要となりますが、個人で重機を扱う場合は特に免許を取得する必要はありません。

そのため、実際には誰でも重機を扱うことができますが、不慣れな方や初心者が重機を扱うと思わぬ方に進んだり、解体作業が上手くいかなかったりすることが多いです。どんなに高性能な重機であっても、それを扱うオペレーターのスキルが未熟な場合、大事故や災害につながりかねない危険性があります。

最初は見習いの立場として熟練のオペレーターの技術を見て学ぶことが有効です。その後、少しずつ経験者から教えてもらいながら徐々にオペレーターとしてのスキルを高めていくことが求められます。オペレーターとして一人立ちするためには、少なくとも3年から5年、長ければ数十年以上かかることもあるので、地道にコツコツと努力することが大切です。

最初から上手く扱おうと思っても、それは至難の業です。個人の場合は免許や許可が必要ない分、長い年月をかけて経験値を高めていくことが求められます。

重機を扱う場合の許可や免許

重機を扱う場合の許可や免許については、事業者が解体工事を行う場合に必要とされています。例えば、知人や友人に「自宅の解体を手伝って欲しい」などと言われた場合、特に許可や免許を持っていなくても重機を扱うことは可能です。

解体工事を事業として行う場合は建設業許可を取得する必要がありますが、個人的な付き合い程度であれば事業と見なされることはなく、許可も不要です。

事業者が重機を扱う場合、バックホウやユンボなどを操作する場合に免許が必要となります。その他、重機によって必要な免許は異なるので、事業者として扱う場合はどの免許が必要なのかしっかりと確認して取得することが大切です。例えば、ユンボを扱う場合は、「車両系建設機械運転技能講習」か「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」のいずれかの資格取得が求められます。それぞれの資格ごとに試験日や費用などが設定されているので、事前に確認しておきましょう。

個人で解体作業を行う場合、行ってはいけない作業もあります。それはアスベストなどの有害物質の除去作業です。アスベストなどの有害物質の除去は、専門的なスキルや資格を保有している業者に依頼をして作業を行ってもらう必要があります。

周囲へ有害物質を飛散させてしまうと、多くの人の健康被害を引き起こすリスクがあり、素人が自由に除去しても良いというわけではありません。最悪の場合、損害賠償請求につながる恐れもあるので、必ず専門業者に作業を依頼することが大切です。

解体工事で重機が使えない場合の対応

ここからは、解体工事の際に重機が使えない場合の対応について確認していきます。道幅が狭かったり、道路と解体現場の間に段差があったりといった理由で、重機を使うことができない可能性もあります。それでも解体工事は行わなければなりません。

重機を使うことができない場合、具体的にどういった作業をするのか気になるところでもあります。その具体的な作業方法について理解を深めていきましょう。

手壊し解体

まず、解体工事で重機が使えない場合の対応として、手壊し解体を挙げることができます。手壊し解体とは、その名の通り、人の手を使って解体工事を進めていくことです。一般的な解体現場では、重機を利用して工事を進めていくことが多いです。

しかし、重機を使うことができない場合は、人の手を利用して工事を進めるしかありません。最初から最後まで人の手に頼って工事を行うのが手壊し解体の特徴です。大型の重機は利用できなくても、チェーンソーなどの手で扱える機械は活用することができます。チェーンソーなどを利用すれば、柱や梁を取り壊すことは十分に可能です。

また、壁の破壊には解体バチとも呼ばれる鍛造解体鍬を利用することもあります。人の手で扱えるアイテムを活用することで、より効率的に工事を進めることが可能となります。

解体工事で発生した産業廃棄物を運ぶための車両やトラックが現場に乗り入れることができない場合は、乗り入れ可能な場所まで人の手によって廃棄物を運び出します。場合によっては、一輪車などを活用して産業廃棄物を運び出しを行い、トラックに積み込むこともあります。

いずれにしても、重機を使った解体と比べて、手壊し解体は時間がかかることが特徴です。作業員の数を増やさなければならないことも多く、施主としては費用負担が重くなることも珍しくありません。解体現場の状況や立地条件によっては重機を使えないこともあるので、その場合は手壊し解体になることを理解しておきましょう。

小型重機の活用

大きな重機は活用できなくても、場合によっては小型重機を活用できる可能性があります。例えば、ミニユンボと呼ばれる小型重機であれば、車幅が大きくても1.5メートル程度になるので、狭い道路であっても対応可能です。

ミニユンボでも木造2階建てくらいの解体工事であれば、十分に活用することができます。道幅が狭いことが原因で大型の重機を搬入できない場合は、小型重機の活用を検討してみることがおすすめです。

階段などがあって重機を搬入できない場合は、小型重機の活用も難しくなります。解体現場の状況を見極めた上で、最善の選択をすることがポイントです。

長屋の解体で重機が使えないことも

解体工事と重機の関係について言えば、長屋の解体で重機が使えないこともあります。長屋とは、複数の住戸が壁を共有して連なっているつくりの住宅スタイルのことを指します。

長屋を全て解体する場合は重機を使用することもできますが、長屋の一部だけを解体する場合は、手壊し解体が基本となります。長屋は各住戸が壁を共有しているため、重機を利用すると隣の住宅の壁に穴をあけてしまうリスクがあるからです。

また、隣に生活している方がいる場合、重機を使った工事の振動や騒音が直接的に伝わってしまうこともあります。さらに、解体工事を行う住宅を含めて全ての住宅に養生シートを設置することも難しくなってしまいます。

こうした理由があることから、長屋の解体では重機が使えないことが多くなっています。解体する建物の立地条件などもそうですが、長屋の一部解体でも重機が使えない可能性があると認識しておくことが大切です。

まとめ

解体工事と重機の関係に注目をして、具体的に解説を行ってきました。解体工事の際に利用する重機にはさまざまな種類やメーカー、サイズがあることを理解しておくことがポイントです。その価格もさまざまであり、数百万円から数億円程度するものまで幅広く販売されています。

その中でも特に大切になってくるのは、重機を扱うオペレーターのスキルです。オペレーターの育成は時間をかけて行う必要があり、短期間ですぐに扱いが上手くなるというわけではありません。しっかりと時間をかけて技術を磨いていくことで、熟練の職人技として重機を思い通りに扱うことができるようになります。

解体工事を依頼する際は、熟練のオペレーターがいるかどうかを確認してから契約を結ぶことも有効です。施主としては、安全かつ安心して工事を依頼できる業者を探していきましょう。

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