家の解体工事の失敗例と失敗を避けるポイントなどを解説
家の解体工事を検討したり実施したりする場合、失敗は避けたいと考えるのが多くの施主に共通する思いでしょう。しかし、何らかの理由やトラブルで工事が失敗してしまうこともあります。
事前にその失敗例を頭に入れておくだけでも失敗を防げる可能性は高まるでしょう。また、家の解体工事に際しては、失敗を避けるために最低限知識を身に着けておくことも大切です。
本記事では、家の解体工事における失敗例、失敗を防ぐための考え方などについて解説します。
家の解体工事の失敗例(情報収集編)
家の解体工事は情報収集の段階からすでに始まっており、事前調査も含めて入念に行うことが求められます。
今はインターネットを使えばさまざまな情報を入手できる時代です。そうしたメリットも活かしつつ、無駄な失敗を防ぐことが重要です。
具体的にどういった情報収集時点の失敗例があるのかについて確認しましょう。
- よく調べずに業者を決めてしまう
- ネットの紹介サービスを信じすぎる
- 工務店の紹介だけで決めてしまう
よく調べずに業者を決めてしまう
例えば、友人や知人から紹介された業者にそのまま依頼してしまうなど、自分たちでよく調べないまま解体工事を行うと思わぬ失敗につながることがあります。
相場よりも高い費用を取られたり、杜撰な工事をされたりするリスクもあるので注意が必要です。少なくとも2社から3社程度は見積もりを取った上で、担当者とコミュニケーションを重ねながら選定を行った方が良いでしょう。
ネットの紹介サービスを信じすぎる
現在はさまざまなサイトで解体業者の紹介をしていたり、一括見積もりを請け負っていたりします。
そうしたサイトを利用して業者選びを進めることは悪くありませんが、サイトの情報を鵜呑みにするのは良くありません。インターネット上で掲載されている情報と実際の情報には差異がある可能性もあるので、必ず自分の目や耳で確認するようにしましょう。
あまりにネットの情報を信じすぎると追加費用の発生や想定外の出費がかさむなど、思わぬ事態に巻き込まれるリスクが高まります。
工務店の紹介だけで決めてしまう
工務店の紹介だけで業者を決めてしまうことも大きな失敗につながるケースがあります。
工務店からの紹介であればある程度の信用性はありますが、それでも完全ではありません。工務店自体が解体工事を行うわけではないので、解体業者の情報を得にくいというデメリットがあるからです。
工務店を通して工事を依頼すると、中間マージンと呼ばれる仲介手数料も発生します。他社と比較した方が安く収まるケースも多いので、1社の情報だけで結論を下すのはやや早計です。
家の解体工事の失敗例(解体業者選び編)
解体業者を選ぶ際にもさまざまな失敗例を反面教師にしたいものです。
一生のうちに家の解体工事を何度も行うという人はそれほど多くないでしょう。一生に1回だけということも十分に考えられます。
解体業者選びの段階でよくある失敗例を参考にしながら、より良い対応をとれるようにしましょう。
- スケジュールに余裕がない
- その場の雰囲気に流されて契約してしまう
- 地元の業者にこだわりすぎる
- 知り合いに紹介された業者と契約
- 担当者と連絡がつかない
- 見積もりの内容が不明瞭
- 大幅な値引きに成功
- 契約書を渡さない
スケジュールに余裕がない
家の解体工事を行う際は、できれば3か月から半年程度のスケジュールの余裕を持たせておくと、業者選びを行いやすくなります。
「来週から工事を開始して欲しい」、「1ヶ月後には完工して欲しい」といった形で、スケジュール的な余裕がないと、焦って業者と契約を結ぶことになります。
そうなると、場合によっては悪徳業者との契約につながったり不当に高い金額を請求されたりするリスクも高まります。
ある程度は時間的な余裕を作っておきましょう。
その場の雰囲気に流されて契約してしまう
現地調査や見積もり提示などを受けている際に、その場の雰囲気に流されて契約してしまうという失敗例もよくあります。特に解体工事に関する知識や経験がない場合、担当者の言いなりになって契約させられるケースもあります。
現在は相見積もりが一般的であり、業者側もそれを理解しています。あまりにも強引に契約を結ぼうとしてくる業者はお断りした方が良いでしょう。
他社の話も聞いた上で、最終的に最も信頼できそうな業者に依頼する方が確実です。
地元の業者にこだわりすぎる
地元の業者にこだわりすぎて失敗するケースもあります。地元であれば距離的に近いというメリットはありますが、それだけで契約する理由にはなりません。
工事のやり方や工事スケジュール、費用面や担当者の対応など、総合的に判断して業者を選ぶことが重要です。
地元だからという理由だけで決めてしまうと相場よりも高い費用負担になる可能性があるなど、施主にとって不利な条件になる可能性も出てきます。
知り合いに紹介された業者と契約
知り合いに紹介された業者と契約するという失敗例もあります。知り合いに紹介されるとなかなか断りにくいということもあるでしょう。
他社と比較して金額的に高いことが明らかであっても、何となく契約してしまうと最終的に損をするのは施主です。工事中も気を遣ってしまいなかなか言いたいこと言えないなど、終始、納得感のない形で工事が進んでしまうリスクもあります。
担当者と連絡がつかない
質の低い業者の場合、担当者となかなか連絡がつかないというケースもあります。会社の電話番号や担当者の電話番号に連絡を入れてもつながらない場合は、契約を結ばない方が良いでしょう。
折り返しの連絡があれば別ですが、連絡したい時に連絡できない業者は工事の質も低くなる可能性があります。
見積もりの内容が不明瞭
特に書面ではなく、口頭で見積もりを伝えてくるような業者には注意しましょう。口頭で伝えられただけでは、後で「言った言わない論争」に発展する可能性があり、施主に不利な条件になることもあります。
また、書面で提示があった場合でも「解体工事一式〇〇万円」などと書かれている場合も注意が必要です。1つ1つの作業や行為にいくらかかるのか書かれていない場合は、他社と優先的に契約した方が良いでしょう。
大幅な値引きに成功
見積もりや契約の段階で大幅な値引きに成功した場合も失敗につながる可能性があります。例えば、当初は200万円と言われていたケースで交渉した結果、100万円に収まった場合、一見するとラッキーなように感じるかもしれません。
しかし、最初の200万円という金額はどのように算定されていたのか不可解です。本当に100万円の費用で正当な工事が行われるのかどうかも不明です。
数万円程度の値引きであれば理解できませんが、数十万円から数百万円単位の値引きに成功した場合は、不慮の事故が発生したり不法投棄が行われたりするリスクもあるので注意しましょう。
契約書を渡さない
工事契約に際して契約書を渡そうとしない業者にも注意が必要です。基本的に解体工事は数十万円から数百万円の大きな費用が発生するものであり、施主としても経済的な負担が重くなります。
そうした重い負担がある中で、契約書は施主自身を守るために必要な書類です。契約書があれば、万一契約通りの工事が行われなかった場合に正当な形で業者を訴えることができます。
ただ、契約書の発行がないまま工事を開始されて途中で放棄されたとしても正当な対抗策を打ち出せない可能性があります。失敗を避けるためにも必ず契約書を受け取ることが大切です。
家の解体工事中に起こる失敗例
実際に解体工事が始まってから失敗だったと感じるケースも少なくありません。情報収集や業者選びに万全を期していても、失敗は起こってしまいます。
実際にどういった家の解体工事中に起こる失敗例があるのかを確認し、同じ轍を踏まぬよう参考にしてください。
- 高額な追加費用請求
- 事後承諾の相談
- 近隣からのクレームに杜撰な対応
- 騒音や振動がひどい
- 職人のひどい行動
- 車に傷をつけられる
- 庭の大切な木を切られてしまう
高額な追加費用請求
追加費用の有無や発生条件に関しては事前に説明してもらうことが一般的ですが、中には事前の説明なしに工事を開始するケースもあります。
悪徳業者の場合は自分たちで地中埋設物を埋めて、追加工事が発生したように見せかけることもあります。基本的な工事費用でも出費がかさむ中で高額な追加費用請求があると、施主としては大きな痛手です。
事後承諾の相談
工事を開始してから事後承諾の相談を受けるという失敗例もあります。追加費用が発生しそうなケースについては事前に施主の確認を取ることが通常ですが、中には工事開始後に伝えられることがあります。
例えば、工事中に地下から井戸や浄化槽といった埋設物が見つかった場合なども追加費用発生の対象となります。そうしたケースについて事前の確認がない場合は施主から確認することも有効です。
近隣からのクレームに杜撰な対応
解体工事中は振動や騒音の発生、ほこりや粉じんの飛散など、どうしても近所迷惑になってしまうことがあります。近隣トラブルやクレームの発生を抑えるために事前の挨拶を行うことも一般的です。
それでもクレームが起きてしまった場合は業者側が対応に当たる必要があります。しかし、実際にはきちんと対応しなかったり無視したりするなど、杜撰な対応に終始することがあります。
工事が始まってみないとわからないことですが、施主としては解体後の近所付き合いにも支障が出るリスクがあります。
騒音や振動がひどい
工事中には騒音や振動がひどいという失敗例もあります。解体工事に際しては、騒音規制法や振動規制法といった法律に則った形で作業を進めることが求められます。
騒音規制法
工場および事業場における事業活動や建設工事に際して発生する騒音について必要な規制を行うための法律。
振動規制法
工場および事業場における事業活動や建設工事に際して発生する振動について必要な規制を行うための法律。
こうした法律の規定に収まらない形で工事を続けていると、最悪の場合、行政から工事の中止や延期を通告される可能性もあります。また、近隣トラブルにつながる可能性も高まります。
職人のひどい行動
解体工事中の失敗例としては、以下のような職人のひどい行動も挙げられます。
- 地面に寝そべる
- 工事現場内でたばこを吸う
- 敷地内で立ち小便をする
- ヘルメットをかぶらずに高所作業を行う など
職人の行動次第では、近所トラブルやクレームにつながることも少なくありません。上記のような行動を平気でする解体業者に当たると、施主としても苦労する可能性が高まります。
車に傷をつけられる
解体工事中に車に傷をつけられるという事例もあります。施主自身の車に傷をつけられることもありますし、駐車場に駐停車している他人の車に傷をつける可能性もあります。
解体業者としては車に傷をつけないように細心の注意を払う必要があります。持ち主に連絡を入れて、少しの間だけ移動してもらったり、保護のためのシートをかぶせたりすることが有効な対策です。
そうした対策を講じることなく工事を進めて車に傷をつけてしまうと、持ち主にとっても解体業者にとっても不幸なことです。
庭の大切な木を切られてしまう
事前の確認漏れやお互いの理解に相違があった場合、誤って大切な木を切られてしまうこともあります。家の解体工事は庭にあるものも撤去したり除去したりすることがあります。
その中で庭の木を切っても良いかどうか事前に打ち合わせをすることが大切です。残しておいて欲しいものがあれば、その意思をきちんと伝えるようにしましょう。
誤って切られてしまうと、取り返しのつかないことになります。
家の解体工事後に起こる失敗例
工事前や工事中にもさまざまな失敗例がありますが、工事後であっても同じことが言えます。最後まで適切な形で工事を終えてもらうことが重要であり、施主としても気を抜かないようにしましょう。
実際にどういった家の解体工事後に起こる失敗例があるのかを確認しつつ、同じ過ちを繰り返さないことを意識してください。
- 地面に大きなガラやごみが残っている
- 整地されず地面が凸凹
- 廃棄物の不法投棄
- アフターフォローがない
地面に大きなガラやごみが残っている
解体工事後、地面に大きなガラやごみが残っていることがあります。基本的に解体工事に伴って出たガラやごみは解体業者の責任で撤去することになります。
清掃のレベルについては業者によってまちまちですが、少なくともごみが散乱した状態で終了とするのは良くありません。
周辺の状況によっては工事後であっても近隣トラブルにつながる可能性があります。施主としては最後まで責任を持って撤去や整備を行ってもらうようにしましょう。
整地されず地面が凸凹
工事後に整地されず地面が凸凹の状態になっているという失敗例もあります。整地には以下のような種類があります。
- 粗仕上げ(粗整地)
- 砂利整地
- 防草仕上げ
- コンクリート舗装
- アスファルト舗装 など
どの整地方法を取るかは事前の交渉や金額次第ですが、解体したばかりの土地は基本的に凸凹しています。最低でも粗整地と呼ばれる方法で地面を平らにしておかないと、次に土地を利用する際に不都合な状態となります。
清掃もそうですが、整地も含めて業者の対応をきちんと確認しておきましょう。
廃棄物の不法投棄
施主の力ではどうしようもありませんが、悪徳業者の場合は不法投棄をすることで不当な利益を上げようとするケースもあります。
本来であれば中間処理施設や最終処分場といった適切な場所で、産業廃棄物の処理を行う必要があります。
しかし、悪徳業者の場合は地中や山林など、良からぬ場所に投棄してそのままにしてしまいます。不法投棄を行ったことが判明した場合、5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金(併科もあり)が科されることになります。
基本的には業者が罰せられますが、施主に被害が及ぶ可能性もあります。
アフターフォローがない
工事後のアフターフォローがない業者に依頼してしまうという失敗例もあります。基本的に解体工事が終了してから一定期間内はアフターフォローサービスや何らかの保証があることが通常です。
例えば、隣接している隣の家の外壁に損傷が見つかった場合など、解体工事が原因で発生した事象についてはきちんと対応することが筋です。
しかし、解体業者側としては工事が終了したらその後の保証やサービスを一切行わないと決め込んでいる可能性もあります。
契約前にどういったアフターフォローがあるのかや保証制度などを確認しておきましょう。
解体工事の失敗を避けるための業者選び
工事前から工事後を通して、さまざまな失敗や災難がある可能性について取り上げました。そうしたリスクを排除するためには事前にできることをやりましょう。
さまざまな失敗例を反面教師にすることで、施主としてもできることが増えていきます。業者選びの段階で注意した方が良い点について確認していきましょう。
- 解体工事業の登録や認可の確認
- 工事契約について書面での説明
- 見積もりが安すぎない
- 営業担当者の態度や服装を確認
- 質問に対する回答の仕方をチェック
- 近隣挨拶の有無
- ホームページなどで業者の雰囲気をチェック
- マニフェストの発行
- 工事保険への加入
解体工事業の登録や認可の確認
解体工事を行うためには、解体工事業の登録や建設業の許可が必要です。こうした登録や許可を得ている業者であれば、信頼して工事を任せることができるでしょう。
登録や認可の確認については、「許可や登録番号を提示してください」と伝えれば問題ありません。その際にきちんとした証明書を提示してくれる業者であれば安心して工事を任せられます。
一方で、なかなか提示しようとしない業者や何らかの言い訳を言ってくる業者は登録や認可を受けていない可能性があるので注意が必要です。
工事契約について書面での説明
見積書や契約書といった書類は施主を守るためのものであり、必ず書面で提出してもらうようにしましょう。
口頭での説明だけで終えると、後で「言った言わない論争」に発展する可能性がありますし、いざという時に提示する証拠が残らなくなってしまいます。
契約書が残っていれば、工事内容や工事範囲に相違があった場合に強く言い返すことができます。見積書も同様ですが、施主側を守るための書類としてきちんと受け取るようにしましょう。
見積もりが安すぎない
基本的に解体業者を選ぶ際には、複数業者から見積もり提示を受けることが賢明です。
その中で金額面や工事内容面を見て最も信頼できそうな業者に依頼することが一般的です。施主としては少しでも安い費用で工事を行ってもらいたいと考えることでしょう。
他社や相場と比較して多少安い程度であれば問題ありませんが、あまりにも安すぎる場合は注意が必要です。費用が安いと手抜き工事や不法投棄、違法工事などをして利益を上げようとする可能性があるからです。
単純に安いという理由だけで安易に契約を結ばないようにしましょう。
追加費用発生に関する説明
金額面という点では、追加費用発生に関する説明があるかどうかも重視しましょう。解体工事を行っていると、どうしても追加費用を取らざるを得ない場面が出てきます。
追加の作業や工事が必要になった場合や地中埋設物が見つかった場合などが該当します。したがって、追加費用が発生すること自体は問題ありませんし、珍しいことでもありません。
重要なのは事前に説明があるかどうかです。どういったケースで追加費用が発生するのか、金額の目安はどれくらいになるかなどを説明する業者であれば信頼感が高まるでしょう。
営業担当者の態度や服装を確認
事前の交渉段階においては、営業担当者の態度や服装を確認しておきましょう。きちんとした業者であれば、担当者の態度や服装も適切であり気持ちの良いコミュニケーションを心がけてくれるはずです。
一方で、営業担当者の態度や服装、コミュニケーションがあまり良くない場合は工事の質も低い可能性があります。
相性やフィーリングといった部分もありますが、あまり良い印象を抱かなかった場合は無理して契約を結ばない方が良いでしょう。
質問に対する回答の仕方をチェック
交渉段階では質問に対する回答の仕方をチェックすることも有効です。施主がわからないことを尋ねた時に丁寧に回答してくれる業者であれば、ある程度信頼できるでしょう。
また、担当者がわからない場合は「いつまでに回答します」などと日時を区切ってくることもあります。そうした期限を確実に守ってくれるのかどうかも業者選びのポイントです。
少しでも曖昧な回答をされたり期限が守られなかったりした場合は、なかなか信頼することが難しくなります。
近隣挨拶の有無
事前の近隣挨拶を行ってくれる業者かどうかも確認しておきたいポイントです。解体工事中は騒音や振動の発生、粉じんの飛散など、少なからず近隣の方にご迷惑をお掛けすることになります。
そうしたことからトラブルやクレームにつながることも多いので、事前に挨拶を行うことは珍しくありません。事前挨拶の対応をしてくれる業者や周辺への配慮を欠かさずに行ってくれる業者の方が安心感が高まります。
ホームページなどで業者の雰囲気をチェック
解体業者の雰囲気などを確認したい場合、ホームページをチェックするのも効果的です。ホームページに工事に関する細かい情報や職人の紹介、社内の雰囲気がわかる写真や画像が掲載されていることもあります。
基本的には電話や対面コミュニケーションで情報を得ることが重要ですが、少しでも多くの情報を得るために業者のホームページをチェックするのも良いでしょう。
解体工事実績の確認
ホームページをチェックした際は解体工事実績を確認することも有効です。担当者から直接聞いてみるのも良いですが、ホームページにはより細かい情報が掲載されていることがあります。
社歴の長い業者や工事実績が豊富な業者であれば、円滑に工事を行ってくれる可能性が高まります。一方で、社歴の浅い業者や解体経験がほとんどない業者の場合は安心感が出にくいでしょう。
マニフェストの発行
マニフェストをきちんと発行する業者かどうかも事前に確認しておきたいポイントです。
マニフェスト
解体工事によって出た産業廃棄物について、最終処理までの過程を記録するためのシステム。「産業廃棄物管理票」とも呼ばれる。
産業廃棄物の不法投棄をなくすためにできたのがマニフェスト制度であり、廃棄物が中間業者、最終処分業者へと適切な形で流れているかどうかを確認することを目的としています。
施主もマニフェストのE票のコピーを請求できます。書面上のやり取りも適切に行ってくれる業者を優先的に考えると良いでしょう。
工事保険への加入
解体工事中は細心の注意を払って作業を行いますが、どうしても隣家の家屋や外壁を傷つけたり、車に損傷を与えたりすることがあります。
場合によっては通行人に危害を加えてしまうということもあるでしょう。そうした事象が発生した場合、工事保険に加入していないと、とんでもない金額の賠償金を請求されるリスクがあります。
工事保険に加入していれば、ある程度の賠償金を補償してもらえます。事故や障害によって裁判沙汰になることを避けるためにも、工事保険に加入している業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
家の解体工事にまつわる失敗例をはじめ、失敗を防ぐための考え方などについて解説を行いました。解体工事は人間が行うものであり、どうしても上手くいかないことや失敗することが多々あります。施主としては、できるだけ失敗のリスクを避けるための業者選びをすることが求められます。
解体工事は人生で何回も行うことではなく、失敗すると面倒なことになってしまいます。数多くの失敗例を参考に、きちんと業者の情報や事前知識を得て、本当に信頼できると思った業者を見つけてから契約するようにしましょう。