カスケードガレージの解体の流れとは?費用相場や知っておくべきポイントも解説
カスケードガレージの解体に焦点を当てて、解体の流れや費用相場、業者選びのポイントといった部分について具体的にご紹介していきます。愛車を安全に守るために利用されることが多いカスケードガレージですが、経年劣化や利用しなくなったことによって解体されるケースも少なくありません。その際の一連の流れについて理解を深めておくことが重要です。解体以外の方法として、買取依頼にも注目しつつ解説を進めていきますので、どうぞご覧下さい。
カスケードガレージの解体の流れ
それでは、最初にカスケードガレージの解体の流れから確認していきます。車庫やカーポートなどと同類の認識をすることができるカスケードガレージですが、一般的な車庫やカーポートよりも頑丈に作られていることが一般的です。
北海道や東北、北陸地方など、雪が多く降る地域で利用されることも多く、車を安全に守ってくれる設備として重宝されています。そのカスケードガレージが不要になった場合の一連の流れについて確認していきましょう。
カスケードガレージとは?
まず解体の流れに入る前に、カスケードガレージとは何かという点について解説を行っていきます。カスケードガレージとはいわゆる倉庫やシャッターのようなもので、雪や氷に強く、軒先の凍結防止対策も十分に施したガレージのことです。
雪の多い地域では簡易的な車庫やカーポートだと雪の重みに耐えることができず、倒壊してしまう恐れがあります。そうした不安をなくしてくれるのがカスケードガレージのメリットであり、積雪寒冷地における評価が高いところにも特徴があります。
いわゆるカスケードというのは、流れるような曲線のフォルムを表す言葉であり、カスケード工法と呼ばれる独自の技術に基づいて頑丈なガレージを形成しています。高い耐久性を持つ特殊鋼板を利用していることも多く、耐用性の高さにおいては十分なものがあります。
屋根部分の撤去
カスケードガレージについて理解することができたら、実際の解体の流れについて確認していきます。カスケードガレージはより頑丈で耐久性に優れた設備となっているため、解体にも重機を利用することが多いです。
その中で、最初に行うのは屋根部分の撤去です。建物や家屋を解体する場合もそうですが、上から下に向かって進めていくのが解体工事の基本です。カスケードガレージにおいても同様で、最初に屋根部分の撤去を行うことで、その後の工事へとつなげていくことになります。
柱部分や内装の撤去
屋根部分を撤去することができたら、続いては柱部分や内装の撤去へと移っていきます。カスケードガレージは柱や内装にも頑丈な素材や材料を使っていることが多く、重機を使って取り壊しを行うことが多くなります。
手作業でできる部分は手作業でも問題ありませんが、そうでなければ重機を使って解体を進めていくことが賢明です。屋根部分の撤去の際もそうですが、撤去した素材については、廃材として処分するのかリサイクルに回せるのか逐一判断することが求められます。
適切な形で分別処理を行うことで、環境に優しい解体工事を進めることがポイントです。
基礎の撤去
屋根部分の撤去と柱部分や内装の撤去を行うことができたら、最後に基礎の撤去へと移っていきます。
基礎はカスケードガレージの土台となる部分でもあり、コンクリートを使って頑丈な型枠が設置されているケースがほとんどです。
頑丈に固定されている分、撤去にも多少の手間がかかることがあります。この辺は経験のある解体業者に依頼をすることで、スムーズに撤去作業を進めてもらうことができます。
地中深くまで基礎を組み込んでいることもあります。人力と重機の双方を駆使しつつ、最後まで注意深く工事を進めていくことが求められます。
DIYは可能?
カスケードガレージの解体に関しては、自分でもできるのではないかという疑問を持つ方もいます。建物や家屋と比べてそれほど大きくないので自分でも解体できそうな気がしますが、決して無理をしてはいけません。
簡易的なカーポートや車庫の場合、ドライバーやスパナ、はつり機などがあればDIYによる解体ができることもあります。それでも、一定の経験やスキルが問われることになるので、DIYや大工などの経験がないと時間的にも身体的にも疲弊感が強まっていきます。
一方で、カスケードガレージの場合は本文中でもご紹介したように、かなり頑丈に作られているのが特徴です。雪の重みにも耐えられるような耐久性を誇っており、素人が簡単に解体できるほど甘い設備ではありません。
決してDIYが不可能というわけではありませんが、まずは業者に依頼することを念頭に置いておくのが賢明です。DIYでケガをしたり、思うように解体できなかったりしては意味がありません。多少の費用はかかりますが、無理をせず業者に依頼するのが賢明です。
カスケードガレージの解体費用相場
ここからは、カスケードガレージの解体費用相場について確認していきます。頑丈に作られているカスケードガレージを解体するには、業者に依頼するのが一番です。
その際の解体費用相場を頭に入れておくことで、おおよその目安がつき、業者との価格交渉も行いやすくなります。一般的な車庫の解体費用相場も合わせてご紹介していきますので、理解を深めていきましょう。
車庫の解体費用相場
まずは、車庫の解体費用相場について確認していきます。カスケードガレージほど頑丈ではないものの、車庫を作って愛車を大切に保管しておくという人も少なくありません。
そもそも雪がそれほど多く降らない地域ではカスケードガレージを作る必要はなく、車庫で十分です。その車庫を解体する際の相場としては、構造別に分けて考えることができます。
車庫自体の大きさや重機が必要かどうか、重機を駐車させるスペースがあるかどうか、作業員の数は何人必要か、住宅の解体も同時に行うのかといった部分で解体費用が変わってくることがあります。ここでは、そういった副次的な要素に捉われることなく、構造と坪別に見た目安の費用相場を紹介していきます。
車庫の構造 | 費用相場(坪単価) |
---|---|
木造 | 5万円~6万円/坪 |
鉄骨造 | 4万円~5万円/坪 |
コンクリート造 | 7万円~8万円/坪 |
鉄骨の場合はカーポートなどの簡易的な車庫が含まれることも多く、費用相場としては安くなりやすい傾向があります。ガレージ製の車庫を作る場合はコンクリート造となりますが、解体にかかる労力やコストが大きくなりやすく、費用相場も高くなりやすい傾向にあります。
最終的には解体業者との話し合いの中で、費用規模を確認することが求められます。あくまでも目安として、上記の費用相場を認識しておくことがおすすめです。
カスケードガレージの費用相場
それでは、カスケードガレージの費用相場について確認していきます。カスケードガレージは一般的な車庫に比べて頑丈な作りになっているため、解体に際しての費用も高くなりやすい傾向にあります。
車を駐車できる台数によって解体費用の相場が変わっていきます。ここでは、1台分の広さと2台分の広さを持つカスケードガレージの解体費用相場をご紹介します。下記の表を参考にしてください。
車の駐車スペース | 費用相場 |
---|---|
1台分 | 15万円~20万円 |
2台分 | 20万円~25万円 |
上記で提示している金額については、建物と一緒にカスケードガレージの解体を依頼した場合の相場となります。カスケードガレージ単体での解体を依頼する場合は、1台分、2台分ともにプラス10万円程度を念頭に置いておく必要があります。
駐車スペースが3台分、4台分と広くなっていくに連れて、解体費用の相場も高まっていきます。基本的にカスケードガレージの解体は重機を使った大掛かりな作業となります。そのため、ある程度費用がかかることを想定しつつ、予算を組んでおくことが大切です。
車庫解体補助金制度の活用
車庫の解体についてもカスケードガレージの解体についても、一定の費用がかかることは間違いのない事実です。その中で、少しでも費用負担を軽減したいと考える人は少なくありません。
そこで利用できる制度として、車庫解体補助金のようなものがあるのかどうか確認していきます。結論から申し上げると、車庫の解体やカスケードガレージの解体に特化した補助金制度というものは用意されていません。
一方で、建物や家屋の解体では自治体によって補助金制度を設けていることがあります。そのため、住宅の解体と同時にカスケードガレージを解体することを検討している場合は、カスケードガレージの解体も含めて補助金を提供してもらえる可能性があります。
まずは、お住まいの地域の自治体や行政に問い合わせをすることで、どういったタイプの補助金制度があるのか確認することが大切です。その中で利用できるものがあれば、積極的に活用していきましょう。
カスケードガレージの解体業者選びのポイント
ここからは、カスケードガレージを解体する際の業者選びのポイントについて確認していきます。簡易的な車庫やカーポートと違って、カスケードガレージの解体は安易に素人が手を出すようなものではありません。
一定の経験やスキルを持った然るべき解体業者に依頼することで、安全性を担保した中で確実に解体工事を進めていくことが求められます。その際に頭に入れておきたい業者選びのポイントを具体的にご紹介していきます。
15キロ以内の近隣業者がおすすめ
まず、カスケードガレージの解体業者選びのポイントとして挙げられるのが、解体現場から15キロ以内の近隣業者から選定を進めるということです。少しでも解体費用を抑えたいと考えているのであれば、できるだけ距離的に近い業者に依頼するのがおすすめです。
と言うのも、解体費用の中には現場までの移動距離も含まれることが多いからです。業者としても、近い現場の方が作業員や重機の移動を楽に行うことができます。重機の運搬は一般の人が思っているよりも大変なことであり、移動距離が長くなれば長くなるほどトータルでかかるコストも高くなっていきます。
その移動距離の目安として、15キロ以内という距離を意識することが賢明です。15キロ以上離れている場合は、その分解体費用も高くなりがちです。カスケードガレージの解体経験の有無や実績なども重要ですが、まずは移動距離を念頭に置いておくことがポイントです。
重機を使った大掛かりな作業
カスケードガレージの解体業者選びのポイントとして、一定の経験やスキルを持った業者に依頼することも挙げられます。カスケードガレージはより強固で頑丈なガレージであり、重機やトラックを使った大掛かりな作業になることが一般的です。
そのため、あまり解体経験がない業者に依頼すると思ったように作業が進まなかったり、作業日数の増加につながったりして、追加料金を取られる可能性も出てきます。この点については複数の業者に見積もりを依頼したり、工事経験の有無を聞いたりする中で慎重に判断することが求められます。
多少お金がかかっても、確実にカスケードガレージを解体してくれる業者を探し出すことも重要です。費用との兼ね合いもありますが、大掛かりな作業になることを踏まえた上で業者選びを進めていくことがポイントです。
新しいカスケードガレージを設置する場合
カスケードガレージの解体に際して、解体後に新しいカスケードガレージを設置する場合もあります。その際の業者選びの考え方としては、無料で古いガレージを引き取ってもらえる業者に依頼するのがおすすめです。
無料でなくても、廉価な値段で以前のカスケードガレージを引き取ってくれるケースもあります。そうした業者に古いカスケードガレージの撤去と新しいカスケードガレージの設置を依頼することで、トータルで支払う費用を少しでも安くすることができます。
カスケードガレージの撤去と設置を別々の業者に依頼すると、その分余計にコストがかさみやすくなります。できるだけ1つの業者に撤去と設置を依頼することで、総額を安くすることができるのです。その際の引き取りに関する条項も確認しつつ、最適な業者選びを進めていくことがポイントです。
サービスや提案力を重視
移動距離や解体経験の有無、新しいカスケードガレージの設置など、さまざまな部分を考慮しつつ、解体業者選びを進めていくことが大切です。その中で、サービスや提案力を重視するという考え方をすることもできます。
解体手法も1つではありませんし、新しいカスケードガレージを設置する場合はどういった色やデザインにするのか、耐久性をどこまで高めるのかといった点について、複数の選択肢を用意してくれるような業者に依頼する方が信頼性も高まります。
依頼主側のプラン提案を受け入れてくれるか、解体した廃材の処分方法や処分費用など、解体にかかる一連の流れの中でどういった選択肢があるのか伝えてくれる業者がおすすめです。
しっかりとしたコミュニケーションを取る中で、安心して解体を任せられる業者を探し出すことがポイントです。
カスケードガレージのリフォームも有効
カスケードガレージの解体業者選びに際して、リフォームを視野に入れておくことも有効です。カスケードガレージの建て替えも悪くありませんが、リフォームの方がより廉価な値段で行うことができます。
経年劣化が激しくなったカスケードガレージの対応や、色やデザインに変化を持たせたいといったニーズを満たすにはリフォームでも全く問題ありません。
カスケードガレージの扉の位置を変えたいなどといったちょっとしたリフォームを行うこともできます。解体ではなくそのまま利用したいと考えているのであれば、リフォーム経験のある業者を軸に探すことがポイントです。
まずは、ご自身のニーズを洗い出し、その中でどういった選択肢があるのか判断した上で行動することが重要です。
カスケードガレージの買取も有効
カスケードガレージに関しては、解体という選択肢の他に買取を依頼することも挙げられます。実際に買取を専門に行っている業者もあり、使わなくなったカスケードガレージを買い取ってもらうことで、費用負担をなくすことができます。
あまりにも古いカスケードガレージや損傷が激しい場合は買取に応じてもらえないこともありますが、まずは買取業者に相談してみることもおすすめです。その中で最善の判断を下していきましょう。
買取のメリット
カスケードガレージの買取のメリットとしては、費用負担を抑えることができるという点を挙げることができます。文字通りカスケードガレージを買い取ってもらうのであり、費用を抑えるどころか、多少なりともお金を受け取ることができるところに大きなメリットがあります。
カスケードガレージを解体する場合は、解体業者に依頼をして依頼主側が費用を負担する必要があります。しかし、買取であれば費用を負担する必要はなく、無駄な出費を抑えることができます。
全てのカスケードガレージが買取に応じてもらえるわけではありませんが、設置してそれほど年数が経っていない場合や電動シャッター付きといった特徴があれば、買取に応じてもらえる可能性も高まります。
まずは、買取業者に問い合わせをして買い取ってもらえそうかどうか意見を聞くことが有効です。少しでも費用負担をなくす方法として、選択肢の1つに入れておきたいところです。
カスケードガレージの買取例
実際のカスケードガレージの買取例について確認していきます。例えば、神奈川県茅ヶ崎市の約10年使用されたカスケードガレージについては、4,000円で買い取ってもらった事例があります。
その他、東京都府中市の使用期間1年未満のカスケードガレージは2万円ほどで買取された事例があります。東京都中央区で約10年使用されたカスケードガレージは1,000円での買取が実現しています。
使用年数や立地条件、カスケードガレージのモデルや状態など、さまざまな点が考慮されて買取価格が決定されることになります。
いずれにしても、使わなくなって解体することを検討しているのであれば、まずは買取業者に査定してもらうのも有効な手段です。買取に応じてもらえない場合に解体工事へと移行することで、依頼人の中での納得感も高めることができるでしょう。
買取前に確認すること
カスケードガレージの買取を依頼する場合は、事前に確認しておきたいことが数点あります。事前査定をスムーズに行うためにも、できる限り正確な情報をメモするなどして押さえておくことがポイントです。メールや電話で問い合わせを行う場合も、下記の情報があると便利です。
- カスケードガレージのメーカー
- 種類(バイクガレージや三連棟ガレージなど)
- 使用年数
- モデル(型番とシリーズ名)
- カスケードガレージの状態(傷や汚れ、サビや塗装状況など)
- シャッターの種類(手動か電動か)
上記の情報をまとめて認識しておくことで、買取査定交渉もスムーズに進みやすくなります。わかる範囲で構わないので、買取依頼をする前に確認しておきたいところです。
まとめ
カスケードガレージの解体に注目をして、解体の流れや解体費用の相場、解体業者選びのポイントなどを中心にご紹介してきました。また、解体だけではなくリフォームや買取といった選択肢があることも理解しておきたい部分です。
建物や家屋の解体の場合もそうですが、カスケードガレージの解体も基本的には業者に依頼して工事を進めていくことがポイントです。その中で、少しでも費用負担を緩和することができるように、業者選びを工夫していくことがおすすめです。
リフォームや買取依頼を含めて、自分の納得いく形で処理を進めていくことが重要です。複数の選択肢の中から最善の判断をして、カスケードガレージの解体や処分を進めていきましょう。