東京都の不動産売却査定相場を一戸建てからマンションまで紹介
東京都のエリア別不動産売却情報
東京都には日本全体の人口の約1割が東京都に集まっていることから、国内の不動産取引においても最も盛んな都市となっています。
また、土地や不動産の単価も他の都道府県と比較にならないほど高価なので、売却の際は事前に多数の知識を抑えておく必要があります。
そこで当記事では東京都で土地や不動産を売却する上での基礎知識や、実際の取引金額、おすすめの不動産会社などを紹介していきます。
家を売りたいと考えている方へ
知っておくべき東京都の不動産取引の現状
ここでは、東京都における不動産取引の現在の状況を解説していきます。日本全体の土地の価格はバブル崩壊から2005年に底値となりました。
そこから価格は上昇を始めましたが、2008年のリーマンショックにより再び下落に転じます。以降、アベノミクスにより2017年にはリーマンショック直前の価格とほぼ同じ水準まで持ち直しました。
ここ数年の日本全国の土地価格はほぼ最高水準と思っていいでしょう。東京都の土地価格も同じような推移で上昇中です。
東京都の地価公示価格の推移
地価公示価格とは、地価公示法を基に土地鑑定委員会が公表する土地の価格のことを表します。毎年1月1日時点のその土地の正常価格を複数の不動産鑑定士が鑑定に当たり、土地鑑定委員会により審査されて決定した価格です。
公表は同年3月下旬にされています。公共事業のための用地買収価格はもちろん、民間の土地取引でもこの価格を指標にするよう努めるべきとされているものです。
では、東京都の地価公示価格の推移を表で見てみましょう。
平均公示価格 | 平均坪単価 | 前年比 | |
---|---|---|---|
2012年(平成24年) | 73万0837円/㎡ | 241万5993円/坪 | -1.09% |
2013年(平成25年) | 73万4411円/㎡ | 242万7806円/坪 | -0.05% |
2014年 (平成26年) | 79万7904円/㎡ | 263万7700円/坪 | +1.76% |
2015年(平成27年) | 83万9661円/㎡ | 277万5741円/坪 | +1.94% |
2016年(平成28年) | 87万5840円/㎡ | 289万5339円/坪 | +2.51% |
2017年(平成29年) | 94万3247円/㎡ | 311万8172円/坪 | +2.86% |
2018年(平成30年) | 100万3601円/㎡ | 331万7691円/坪 | +3.50% |
2019年(平成31年) | 107万7919円/㎡ | 356万3370円/坪 | +4.17% |
2020年(令和2年) | 112万0567円/㎡ | 370万4356円/坪 | +3.06% |
2021年(令和3年) | 109万8410円/㎡ | 363万1110円/坪 | -0.66% |
2022年(令和4年) | 109万9976円/㎡ | 363万6284円/坪 | +1.16% |
2023年(令和5年) | 113万5174円/㎡ | 375万2644円/坪 | +3.07% |
出典:土地代データ
2012年から2023年までの推移はこのようになっています。
東京都23区の土地相場
東京都23区の各区それぞれの土地相場情報です。国土交通省が出している地価公示データによると、地価平均および坪単価平均は下記のようになります。
順位 | 市町村 | 地価平均(/㎡) | 坪単価平均(/坪) |
---|---|---|---|
1位 | 中央区 | 591万2418円 | 1954万5185円 |
2位 | 千代田区 | 513万5088円 | 1697万5500円 |
3位 | 港区 | 306万5478円 | 1013万3812円 |
4位 | 渋谷区 | 290万7729円 | 961万2328円 |
5位 | 新宿区 | 272万3362円 | 900万2852円 |
6位 | 豊島区 | 119万0285円 | 393万4828円 |
7位 | 台東区 | 108万3102円 | 358万0504円 |
8位 | 目黒区 | 100万0887円 | 330万8717円 |
9位 | 文京区 | 99万5246円 | 329万0070円 |
10位 | 品川区 | 92万4524円 | 305万6278円 |
11位 | 中野区 | 70万0028円 | 231万4142円 |
12位 | 世田谷区 | 60万4110円 | 199万7057円 |
13位 | 杉並区 | 54万7741円 | 181万0717円 |
14位 | 大田区 | 54万5000円 | 180万1652円 |
15位 | 北区 | 54万1960円 | 179万1605円 |
16位 | 荒川区 | 50万7380円 | 167万7292円 |
17位 | 墨田区 | 50万0488円 | 165万4507円 |
18位 | 江東区 | 49万2150円 | 162万6944円 |
19位 | 板橋区 | 43万3693円 | 143万3696円 |
20位 | 練馬区 | 39万8232円 | 131万6471円 |
21位 | 江戸川区 | 35万4930円 | 117万3324円 |
22位 | 葛飾区 | 33万1347円 | 109万5364円 |
23位 | 足立区 | 32万9585円 | 108万9538円 |
次に、東京都23区の前年と比較した坪単価の変動です。
順位 | 市町村 | 坪単価平均(/坪) | 前年比 |
---|---|---|---|
1位 | 港区 | 1013万3812円 | 10.97% |
2位 | 渋谷区 | 961万2328円 | 9.18% |
3位 | 中央区 | 1954万5185円 | 8.28% |
4位 | 千代田区 | 1697万5500円 | 5.32% |
5位 | 新宿区 | 900万2852円 | 3.02% |
6位 | 文京区 | 329万0070円 | 2.40% |
7位 | 江東区 | 162万6944円 | 1.62% |
8位 | 墨田区 | 165万4507円 | 1.30% |
9位 | 世田谷区 | 199万7057円 | 1.11% |
10位 | 大田区 | 180万1652円 | 1.03% |
11位 | 中野区 | 231万4142円 | 0.78% |
12位 | 杉並区 | 181万0717円 | 0.52% |
13位 | 品川区 | 305万6278円 | 0.31% |
14位 | 板橋区 | 143万3696円 | 0.13% |
15位 | 豊島区 | 393万4828円 | -0.18% |
16位 | 江戸川区 | 117万3324円 | -0.29% |
17位 | 練馬区 | 131万6471円 | -0.64% |
18位 | 荒川区 | 167万7292円 | -0.76% |
19位 | 目黒区 | 330万8717円 | -0.91% |
20位 | 葛飾区 | 109万5364円 | -1.03% |
21位 | 足立区 | 108万9538円 | -2.21% |
22位 | 北区 | 179万1605円 | -3.66% |
23位 | 台東区 | 358万0504円 | -5.00% |
以上のように、銀座を有する中央区が「地価」「前年からの上昇率」ともに1位という結果になりました。なお中央区は銀座以外にも勝どきで大規模なマンション開発が行われている影響で、今後もしばらくは地価が上がり続けると予想されます。
東京都の地価公示価格の動向
上の表からも分かる通り、東京都の地価公示価格の動向は前年比の値が2021年を除きプラスとなっています。例えば令和2年においては、前年と比較できる継続地点2,569地点中、2,223地点で公示価格が上昇しました。
公示価格の上昇を地区別に見てみると、区部が継続地点1,572地点のうち1,571地点、多摩地区が継続地点979地点のうち657地点、島部の継続地点が18地点のうち0地点となっています。
それとは逆に、価格が下落した地点は114あり、内訳としては、多摩地区が112地点、島部が2地点という結果になりました。また、価格が前年と比べて変動がない地点が232地点あり、その内訳は区部が1地点、多摩地区が215地点、島部が16地点となっています。
さらに住宅地を細かく見ていきましょう。区部全体を平均した変動率は4.6%で、昨年の 4.8%に比べると上昇率は少なくなっています。地価公示価格の上昇率が最も高かったのは、8.8%の荒川区で前年 は8.6%でした。次に前年7.0%の豊島区が7.5%に、文京区は前年 7.0%から7.3%へとなっています。
上昇率が最も低いのは葛飾区
地価公示価格の上昇率が最も低かったのは、2.6%の葛飾区で前年の 3.3%です。次に前年 3.3%の練馬区が3.0%に、千代田区は前年 2.9%から3.1%という結果になっています。
多摩地区においては、全体平均の変動率は0.8%と昨年の 1.0%に比べ上昇率は少なくなっています。地価公示価格の上昇率が最も高かったのは、2.9%の稲城市で前年は 3.1%でした。
次に前年 3.3%の武蔵野市が2.7%、小金井市は前年 2.7%から変動なしとなっています。 変動率が マイナスとなったのは-1.2%の青梅市、-0.6%の日の出町、-0.5%のあきる野市、-0.1%の羽村市及び瑞穂町という結果です。
東京都の中古物件売買推移
東京都における中古物件の売買価格の推移について東日本不動産流通機構のデータを参考に見ていきましょう。まず中古の一戸建ての推移ですが、2020年3月の成約価格が区部は5,522 万円となっています。
これは前年比では6.2%の下落です。多摩地区は3,214 万円と前年比で 7.0%上昇しています。
次に中古マンションの推移を見ていきましょう。区部の2020年3月の成約㎡単価ですが、78.16 万円/㎡で前年比マイナス 0.3%となっています。多摩地区については40.35 万円/㎡で前年比プラス 0.3%という結果になっています。
東京都の戸建の取引価格は?
では、東京都での戸建の取引価格を見ていきましょう。不動産の売却を検討している人は参考にしてみてください。
実勢価格からみる取引価格
戸建の場合、マンションよりも個別性があり価格を大きく変化させる要因です。戸建の条件を建物面積:80㎡、土地面積:100㎡、築年数:10年とした時の実勢価格からみる取引価格の相場を紹介していきます。
この条件で相場が高額になるのは港区と千代田区で、取引価格はおよそ1億6千万円から2億円となります。次いで中央区が続き、1億3千万円から1億6千万円が大体の相場です。
取引価格が低額になるのは足立区で、4,900万円から6,000万円となっています。次いで葛飾区の5,200万円から6,400万円、江戸川区の6,000万円から7,400万円というのが相場です。
港区・千代田区と足立区では約3倍の差が出ています。ここで紹介した取引価格は、あくまでも目安です。実際の価格は不動産会社に問い合わせてみてください。
東京都のマンションの取引価格は?
戸建の次はマンションの取引価格を見ていきます。
実勢価格からみる取引価格
中古マンションも条件により取引価格は大きく変わってきます。戸建の時と比較しやすくするため、ひとまず物件の面積を100㎡としておよその価格を見ていきましょう。この場合、高額になるのが千代田区の1億7千万円です。次いで港区の1億5千万円、渋谷区の1億3千万円となっています。
取引価格が低額になっているのは立川市の2,200万円で、次いで青梅市の2,280万円、多摩市の2,300万円となっています。戸建の項と同様、あくまで目安となる金額です。実際の価格はお問い合わせください。