家を売るための方法と売却手順・注意点!家を売りたい人必見

家を売るという行為は、一生に一度あるかないかという大きな決断です。家を売る理由は人それぞれですが、どのような場合でも、家を売るには事前準備が必要です。

本記事では、家を売る方法や手順、必要な書類や費用・税金など、家を売るには何が必要なのか、などを解説します。また、家を高く、早く売るためのコツや、状況別の対処法も紹介します。家を売りたい方は、ぜひ参考にしてください。

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家を売るにはまず事前の準備が必要

家を売るには、まずは事前準備が必要です。家を売るための事前準備とは、おおまかに以下のようなことです。

  1. 家の現状や市場価値を把握する
  2. 家を売る方法やタイミングを決める
  3. 家を売ってもらう不動産会社や仲介業者を選ぶ
  4. 家の掃除や片付け、リフォームなどを行う
  5. 必要な書類や費用を揃える

売却価格の決定

家の価値は、立地や築年数、間取りや設備などによって変わります。適正な価格を設定するためには、不動産会社に査定を依頼したり、近隣の相場を調べたりすることが大切です。価格が高すぎると売れにくくなりますし、安すぎると損をする可能性があります。

売却方法の選択

家を売る方法には、不動産会社に仲介や買取を依頼する方法と、自分で買い手を探す方法があります。仲介を依頼する場合は、手数料や契約内容に注意しましょう。自分で買い手を探す場合は、広告や交渉などの手間がかかりますが、手数料を節約できます。

売却時期の検討

家の売却時期は、市場の需給や季節などによって影響されます。一般的には、春や秋は家が売れやすい時期と言われていますが、特に3月の成約が多いです。また、金利や税制などの経済情勢も売却時期に影響を与えることがあります。売却時期を決める際には、これらの要因を考慮することが重要です。

売却準備の整理

家を売る前には、必要な書類や証明書などの準備を整えることが必要です。例えば、登記簿謄本や固定資産税・都市計画税納税通知書、建築確認通知書・検査済証などがあります。また、家の清掃や修繕も行っておくと、買い手に好印象を与えることができます。

売却後の手続きの確認

家を売った後には、税金やローンなどの手続きを行う必要があります。例えば、譲渡所得税や住民税などの納税義務が発生しますし、住宅ローンが残っている場合は返済方法や残債の処理などを確認する必要があります。また、住民票や免許証などの住所変更も忘れずに行いましょう。

上記のような事前準備は、家を売る際に必ず必要になります。家を売るには時間と労力がかかりますが、事前準備をしっかりと行うことで、スムーズに売却することができます。

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家を売る方法を選ぶ

家を売る方法には大きく分けて3つあります。各々の売却方法にメリットとデメリットがあるため、自分の状況や目的に合わせて選ぶことが大切です。

  • 不動産会社や仲介業者に依頼する
  • 不動産買取業者に依頼する
  • 自分で直接販売して売却する

仲介

仲介とは、不動産会社に依頼して買い手を探してもらう方法です。不動産会社は、自社のホームページやポータルサイトなどで物件情報を広告掲載したり、自社の顧客や他社とのネットワークから買い手候補を紹介します。買い手が見つかったら、不動産会社が契約の手続きや引き渡しまでサポートしてくれます。

メリット

仲介のメリットは、不動産会社がプロとして販売活動や交渉を代行してくれることです。自分で買い手を探す必要がなく、安心して任せられます。また、不動産会社が市場価格や需要動向に精通しているため、適正な価格設定や販売戦略が立てられます。

不動産会社が契約書や重要事項説明書などの書類作成や確認を行ってくれるため、法律的なトラブルやトラブル防止にも役立ちます。

デメリット

仲介のデメリットは、不動産会社に仲介手数料(物件価格の3~5%+数万円+消費税)を支払わなければならないことです。また、不動産会社に依存するため、自分で買い手に直接アピールしたり交渉したりすることができません。

該当物件に対する不動産会社の販売力やモチベーションによっては、買い手がなかなか見つからない場合もあります。

買取

買取とは、不動産会社に直接物件を売る方法です。不動産会社は、物件の査定を行って買取価格を提示します。提示された価格に納得したら、すぐに契約が成立します。不動産会社は、その後自社でリフォームやリノベーションを行って再販するか、他の不動産会社に卸すことが多いです。

メリット

買取のメリットは、早く確実に売ることができることです。仲介や直接売却の場合は、買い手が見つかるまで時間がかかる場合がありますが、買取の場合は最短で即日契約が可能です。また、即金な上に仲介手数料や広告費用がかからないこともメリットです。

引き渡しまでの期間も短く済むため、住み替えや転勤などのタイミングに合わせやすいです。

デメリット

買取のデメリットは、仲介や直接売却よりも安くなってしまう可能性が高いことです。不動産会社は、物件を再販する際に利益を得るために、査定時に金額を安く見積もる傾向があります。また、不動産会社によっては、査定後に値下げ交渉をしたり、契約後にキャンセル料を請求したりする悪質な業者も存在します。そのため、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。


直接売却

直接売却とは、不動産会社に依頼せずに、自分で家の買い手を探して売る方法です。インターネットや新聞などで自分で広告を出したり、知人や友人に紹介してもらったりなど、買い手を探す方法は様々です。買い手が見つかったら、自分で契約の手続きや引き渡しまで行います。

メリット

直接売却のメリットは、仲介手数料がかからないこと、自分のペースで販売活動を進められることです。また、自分で買い手に直接アピールしたり交渉したりすることができるため、より自分の希望に沿った条件で売ることができます。

デメリット

直接売却のデメリットは、自分で販売活動や交渉を行わなければならないことです。市場価格や需要動向を把握するのも自分の責任です。また、自分で契約書や重要事項説明書などの書類作成や確認を行わなければならないため、法律的な知識や経験が必要です。法律的なトラブルやトラブル防止にも注意が必要です。

専門的な知識や時間を有しているのであれば直接売却、多少時間がかかっても高く売りたいのであれば仲介、できるだけ早く売って現金化したいのであれば買取を選ぶと良いでしょう。

家を売るための効果的な販売戦略

家を売る際には、単に物件を市場に出すだけでなく、計画的かつ効果的な販売戦略を立てることが重要です。ここでは、家を早く、そして最高の価格で売るための具体的な販売戦略を紹介します。

1. 物件の魅力を最大限に引き出す

ホームステージング

プロのホームステージャーを雇い、家の魅力を最大限に引き出すように演出します。家具の配置やデコレーションによって、家が広く、明るく、魅力的に見えるようにします。

クリーニングと修繕

家全体を徹底的に掃除し、必要な修繕を行います。特に、キッチンやバスルームなど、買い手の目に付きやすい場所を重点的に綺麗にします。

2. 魅力的な物件情報を提供する

高品質な写真と動画

プロの写真家を雇い、高品質な写真を撮影します。可能であれば、ドローンを使った空撮や360度カメラによるバーチャルツアーも提供すると効果的です。

詳細な物件説明

物件の特徴や魅力を詳細に記載します。部屋の広さ、間取り、築年数、設備、周辺環境など、買い手が知りたい情報を網羅します。

3. 広範な広告活動

オンライン広告

不動産ポータルサイトやSNSを活用して、広く物件情報を拡散します。特に、FacebookやInstagramなどの視覚的なプラットフォームを利用すると効果的です。

オフライン広告

地元の新聞やフリーペーパーに広告を掲載します。また、近隣の掲示板や不動産会社の窓口にも物件情報を掲示します。

4. ターゲットマーケティング

ターゲットの特定

物件の特性に合ったターゲットを特定します。例えば、ファミリー向けの物件であれば、子育て世代に焦点を当てたマーケティングを行います。

カスタマイズされたアプローチ

ターゲットに合わせた広告やプロモーションを展開します。例えば、若い夫婦向けには、ローンの組み方や住み替え支援サービスを強調します。

5. 内覧の効果的な実施

オープンハウスの開催

オープンハウスを定期的に開催し、複数の買い手が同時に物件を見学できるようにします。これにより、買い手同士の競争意識を高めることができます。

個別内覧の設定

購入意欲の高い買い手には、個別に内覧の機会を提供します。この際、買い手の質問に丁寧に答え、物件の魅力を直接伝えることが重要です。

6. 柔軟な交渉と対応

価格交渉の準備

買い手からの価格交渉に備え、最低限受け入れられる価格を設定しておきます。柔軟な交渉姿勢を持ちつつも、自分の希望価格を守るための戦略を練ります。

迅速な対応

買い手からの問い合わせや内覧希望には迅速に対応します。スピーディーな対応は信頼感を生み、成約に繋がりやすくなります。

7. 信頼できる不動産業者の活用

不動産業者の選定

信頼できる不動産業者を選びます。口コミや実績を確認し、複数の業者と面談してから決定するのが良いでしょう。

業者との連携

業者と密に連携し、販売戦略を共有します。業者のアドバイスを取り入れながら、より効果的な販売活動を展開します。
これらの販売戦略を実践することで、家を早く、そしてより高い価格で売ることが可能になります。計画的なアプローチと柔軟な対応が鍵となりますので、しっかりと準備をして販売活動を進めてください。

家を売る手順と売却完了までの流れ

家を売る際には、様々な手続きや対応内容があります。家を売るための手順や売却完了までの流れを知っておけば、スムーズかつ安心して家を売ることができます。

家を売るための手順や売却完了までの流れは、以下の通りです。

  1. 家の売却相場を調べる
  2. 不動産査定を依頼
  3. 不動産会社と媒介契約を締結
  4. 物件の売却活動を開始
  5. 売買契約を結ぶ
  6. 物件の引き渡し・決済
  7. 確定申告・税金の支払い

家の売却相場を調べる

家を売る前には、まず自分の物件の売却相場を調べることが大切です。売却相場とは、物件の特徴や市場動向などに基づいて算出される、物件のおおよその価格のことです。売却相場を調べる方法は、以下の通りです。

  • インターネットや雑誌などで、同じエリアや同じ条件の物件の成約価格や販売価格を比較する
  • 不動産情報サイトや不動産会社のサイトなどで、無料の一括査定サービスを利用する
  • 不動産鑑定士などの専門家に有料で鑑定依頼する

売却相場を知っておくメリット

売却相場を知っておくことで、以下のメリットがあります。

  • 不動産会社に査定依頼するときに、適正な査定額や販売価格を判断できる
  • 不動産会社との価格交渉や販売戦略の決定に役立つ

不動産査定を依頼

家の売却相場を調べたら、次に不動産査定を依頼します。不動産査定とは、不動産会社が物件の特徴や市場動向などに基づいて算出する、物件の推定売却価格のことです。不動産査定を依頼する方法は、以下の通りです。

  • インターネットや雑誌などで、信頼できそうな不動産会社を探す
  • 複数(3~5社程度)の不動産会社に査定依頼する(一括査定サービスも利用可)

不動産査定を依頼するメリット

不動産査定を依頼することで、以下のメリットがあります。

  • 物件の価値や魅力を客観的に評価してもらえる
  • 販売価格や販売期間などの具体的な提案を受けられる
  • 不動産会社との信頼関係や相性を確かめられる

不動産会社と媒介契約を締結

不動産査定を依頼したら、次に不動産会社と媒介契約を締結します。媒介契約とは、不動産会社に物件の売却を依頼する契約のことです。媒介契約には、以下の3種類があります。

  1. 専属専任媒介契約
  2. 専任媒介契約
  3. 一般媒介契約

専属専任媒介契約

一つの不動産会社だけに売却を依頼する契約で、最も一般的な契約です。不動産会社は物件の販売に全力を尽くし、売主は他の不動産会社や自分で買主を探すことはできません。

専任媒介契約

一つの不動産会社だけに売却を依頼する契約ですが、売主は自分で買主を探すことができます。自分で買主を探した場合は、不動産会社に仲介手数料を支払う必要はありません。

一般媒介契約

複数の不動産会社に売却を依頼する契約です。売主は自分で買主を探すこともできます。成約した不動産会社にだけ仲介手数料を支払います。

媒介契約を締結するメリット

媒介契約を締結することで、以下のメリットがあります。

  • 不動産会社が物件の売却活動を代行してくれる
  • 不動産会社が売主の利益を代表して買主と交渉してくれる
  • 不動産会社が売買契約や引き渡し・決済などの手続きサポートがある

物件の売却活動を開始

不動産会社と媒介契約を締結したら、次に物件の売却活動を開始します。物件の売却活動とは、物件の情報や魅力を広く知ってもらうために行う活動のことです。物件の売却活動には、以下のような方法があります。

  • インターネットや雑誌などに物件情報を掲載する(広告活動)
  • 物件周辺や近隣に物件情報を掲示する(ポスティング活動)
  • 物件を見学できるようにする(内覧会やオープンハウスなど)

売買契約を結ぶ

物件の売却活動を行っているうちに、買主候補が現れます。買主候補が現れたら、次に売買契約を結びます。売買契約とは、売主と買主が物件の売買に関する内容や条件を合意する契約のことです。売買契約を結ぶ流れは、以下の通りです。

  1. 不動産会社から買主候補の提示した価格や条件などを伝えてもらう
  2. 不動産会社と協力して、価格や条件などに対して交渉する(必要な場合)
  3. 不動産会社と協力して、売買契約書に記載する内容や日程などを決める
  4. 不動産会社などの立会いのもとで、売買契約書に署名捺印し、仮手付金や本手付金などを受け取る

物件の引き渡し・決済

売買契約を結んだら、次に物件の引き渡し・決済を行います。引き渡しとは、売主が物件の鍵や書類などを買主に渡すことです。決済とは、買主が残りの代金を支払い、売主が所有権移転登記などを行うことです。引き渡し・決済を行う流れは、以下の通りです。

  1. 不動産会社や司法書士などと協力して、引き渡し・決済の内容や日程などを決める
  2. 物件の修繕や清掃などを行い、引き渡しの準備をする
  3. 買主と一緒に物件の現状確認を行い、問題がなければ引き渡しを行う
  4. 買主から残りの代金を受け取り、鍵や書類などを渡す
  5. 司法書士などに依頼して、所有権移転登記などの手続きを行う

確定申告・税金の支払い

物件の引き渡し・決済が終わったら、最後に確定申告・税金の支払いを行います。確定申告とは、売却した物件にかかる所得税や住民税などの税額を計算し、国や自治体に申告することです。税金の支払いとは、申告した税額に基づいて、国や自治体に納付することです。確定申告・税金の支払いを行う流れは、以下の通りです。

  1. 不動産会社や税理士などに相談して、売却した物件にかかる税金の種類や計算方法などを確認する
  2. 必要な書類や領収書などを準備する
  3. 確定申告期間(通常は2月16日~3月15日)に国税庁や市区町村役場などで確定申告書を提出する
  4. 納付期限(通常は3月15日)までに国税庁や市区町村役場などで税金を納付する

紹介してきた手順や流れは、不動産会社や仲介業者、不動産買取業者によって若干異なる場合があります。家を売る手順や流れを把握することで、家を売る際に何をすべきかや、どんな注意点があるかを知ることができます。

一括査定などを活用した上で、不動産会社や仲介業者・買取業者などに相談しながら、スムーズに家を売りましょう。

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家を売るならどこがいい?不動産会社の選び方

家を売るときには、不動産会社に依頼するのが一般的です。しかし、不動産会社は数多くあり、どこに依頼すればいいのか迷ってしまう方も多いでしょう。

家を売るならどこの業者がいいのかは、買取や仲介どちらを依頼するのか、大手中小どちらに依頼したいのか、などによっても左右されます。家を売ってもらう不動産会社の基本的な選び方を知った上で、自身の目的に合う業者を選定しましょう。

家を売ってもらう不動産会社の選び方

家を売ってもらう不動産会社を選ぶときには、以下のポイントに注意してください。

  • 査定額と金額の根拠説明が明確
  • 物件のあるエリアに精通している
  • 家の種類・状態・立地などの得意物件
  • 売却の仲介における囲い込みの有無
  • 家の売却以外の提案内容
  • 宅地建物取引業者の免許更新番号が若くない
  • 過去の行政処分歴の有無
  • 口コミや評判が良い
  • 不動産業者の担当者との相性

査定額と金額の根拠説明が明確

査定額は、物件の特徴や市場動向などに基づいて算出されますが、不動産会社によって査定方法や査定基準は異なります。そのため、査定額だけではなく、その金額がどういう根拠で出されたかを説明してもらうことが重要です。根拠説明が明確な不動産会社は、信頼性が高く、適正な価格で売却できる可能性が高まります。

物件のあるエリアに精通している

物件所在エリアに精通している不動産会社は、その地域の需要や供給状況、価格相場、競合物件などを把握しており、効果的な販売戦略を立てることができます。また、エリア内に多くの販売実績やネットワークを持っている場合もあります。そのような不動産会社は、早期に成約させることができる可能性が高まります。

家の種類・状態・立地などの得意物件

不動産会社には、得意とする物件の種類や状態、立地などがあります。例えば、一戸建てやマンション、新築や中古、都心や郊外などです。自分の物件に該当する不動産会社を選ぶことで、その物件に対する知識や経験、販売力が豊富になるため、より高く売却できる可能性が高まります。

売却の仲介における囲い込みの有無

仲介を依頼する場合は、不動産会社が囲い込みを行っていないかどうかを確認することが必要です。囲い込みとは、不動産会社が自分の顧客や関係者にだけ物件を紹介し、他の不動産会社や一般の買主には公開しないことです。

囲い込みを行う不動産会社は、自分の利益を優先し、売主の利益を損なう可能性があります。そのため、囲い込みを行っていないかどうかを契約前に確認し、できれば複数の不動産会社に査定や販売を依頼することが望ましいです。

家の売却以外の提案内容

不動産会社に家の売却だけでなく、他の提案内容も聞くことが大切です。例えば、家のリフォームや修繕、住み替え先の探し方や売却以外の選択肢などです。家の売却以外の提案内容が充実している不動産会社は、売主のニーズや状況に応じて柔軟に対応できることが期待できます。

また、家の売却以外の提案内容が豊富な不動産会社は、住まい全体に関する専門性や信頼性が高いことが示唆されます。

宅地建物取引業者の免許更新番号が若くない

大前提として、不動産会社が宅地建物取引業者として登録されているかどうかを確認することが必要です。宅地建物取引業者として登録されている不動産会社は、「東京都知事(1)第○○○○○号」や「国土交通大臣(1)第○○○○○号」のように免許番号を発行されます。

免許更新番号は(1)の部分で、若い番号ほど新しく登録されたことを意味します。免許更新番号が若くない不動産会社は、長年にわたって宅地建物取引業者として営業してきたことがわかります。そのような不動産会社は、経験や実績が豊富であることが期待できます。

ただし、都道府県知事免許から国土交通大臣免許に切り替えた場合、業歴が長くても免許番号のカッコ内の数字が(1)に戻るので、更新番号だけでの判断は難しいです。

過去の行政処分歴の有無

不動産会社が過去に行政処分を受けたことがないかどうかを確認することが必要です。行政処分とは、不動産会社が法令や業務上の義務に違反した場合に、国土交通省や都道府県知事から行われる制裁措置です。

例えば、宅地建物取引業者免許の取り消しや停止、業務改善命令などです。行政処分を受けた不動産会社は、信用や信頼が低下し、売主の利益を守ることができない可能性があります。そのため、行政処分歴の有無は、国土交通省のホームページなどで確認することが望ましいです。

口コミや評判が良い

口コミや評判は、実際に不動産会社に依頼した人の感想や評価であり、不動産会社のサービスや対応の質を知ることができます。口コミや評判が良い不動産会社は、売主の満足度が高く、安心して依頼できることが期待できます。

口コミや評判は、インターネットや雑誌などで調べることができますが、注意点としては、一つの口コミや評判だけではなく、複数の情報源を比較検討することが重要です。

不動産業者の担当者との相性

担当者との相性が良いと、売却に関する相談や交渉がスムーズに進みます。また、担当者との信頼関係が築けると、売主の利益を最大限に考えてくれることが期待できます。担当者との相性は、査定依頼や面談などで直接話すことで判断することができます。

以上のポイントを参考にして、家を売ってもらう不動産会社を選ぶようにしましょう。

家を売るなら買取か仲介どっちがいい?

家を売るときには、不動産会社に買取か仲介かを選ぶことができます。買取とは、不動産会社が売主から直接物件を買い取ることです。仲介とは、不動産会社が売主と買主の間に立って契約を仲立ちすることです。

以下では、買取と仲介で家を売るのに適した人のおおまかな条件を確認していきましょう。

買取は周りに知られたくない人

買取のメリットは、周りに知られずに家を売ることができることです。買取の場合は、不動産会社が直接物件を買い取るので、他の不動産会社や一般の買主に物件を公開する必要がありません。そのため、近隣や知人などに家を売ることがバレる心配がありません。

また、買取の場合は、不動産会社が物件の瑕疵(かし)や欠陥などを気にしないことが多いので、修繕や清掃などの手間も省くことができます。周りに知られたくない人や手間をかけたくない人には、買取がおすすめです。

買取は早急に現金化する必要がある人

買取のメリットは、早急に現金化することができることです。買取の場合は、不動産会社が直接物件を買い取るので、査定から契約までの期間が短くなります。

また、買主を探す必要がないので、成約までの時間も短縮できます。そのため、早くお金が必要な人や引っ越しのタイミングに合わせたい人には、買取がおすすめです。

仲介は少しでも高く売却したい人

仲介のメリットは、少しでも高く売却することができる点です。仲介の場合は、不動産会社が売主と買主の間に立って契約を仲立ちするので、物件を多くの人に公開することができます。そのため、競争原理が働きやすく、価格交渉の余地も広がります。

また、仲介の場合は、不動産会社が売主の利益を代表して交渉してくれるので、適正な価格で売却できる可能性が高まります。少しでも高く売却したい人や価格交渉に自信がない人には、仲介がおすすめです。

仲介はデザイナーズ物件を売却したい人

仲介のメリットは、デザイナーズ物件を売却することができることです。デザイナーズ物件とは、建築家やデザイナーなどが設計した個性的な物件のことです。デザイナーズ物件は、一般的な物件よりも高価であり、好みも分かれやすいため、買取の場合は不動産会社が査定額を低く見積もることが多いです。

一方で仲介の場合は、デザイナーズ物件に興味や理解がある買主を探すことができます。そのため、デザイナーズ物件の価値や魅力を正しく伝えることができ、高く売却できる可能性が高まります。デザイナーズ物件を売却したい人には、仲介がおすすめです。

家を売るなら大手か中小どっちがいい?

家を売るときには、不動産会社の規模によってもメリットとデメリットがあります。大手とは、全国的に展開している不動産会社のことで、中小とは、地域に密着している不動産会社のことです。

以下では、大手不動産会社と中小不動産会社で家を売るのに適した人のおおまかな条件を確認していきましょう。

大手は新興住宅地に物件を保有している人

大手不動産会社のメリットは、新興住宅地に物件を保有している人に向いていることです。新興住宅地とは、都市部から郊外に開発された住宅地のことで、一戸建てやマンションなどが多く建っています。新興住宅地に物件を保有している人は、大手への依頼がおすすめです。

大手は人気がある、人気がありそうな物件を保有している人

大手不動産会社のメリットは、人気がある、人気がありそうな物件を保有している人に向いています。人気がある、人気がありそうな物件とは、立地や設備、間取りなどが優れており、多くの買主候補から注目される物件のことです。人気がある、人気がありそうな物件を保有している人は、大手への依頼がおすすめです。

中小は郊外、田舎に物件を保有している人

中小不動産会社のメリットは、郊外、田舎に物件を保有している人に向いていることです。郊外、田舎とは、都市部から離れた地域のことで、一戸建てや農地などが多く見られます。

中小は地域に密着しているので、需要や供給状況、価格相場、競合物件などを把握しており、地域に根付いたネットワークや信頼関係を持っている強みがあります。郊外、田舎に物件を保有している人は、中小への依頼がおすすめです。

中小は築年数が古い物件を保有している人

中小不動産会社のメリットは、築年数が古い物件を保有している人に向いていることです。築年数が古い物件とは、築20~25年以上経過した物件のことで、一般的に価値が低下しやすいとされ、大手はあまり真摯に取り扱ってくれません。

中小は築年数が古い物件に対する需要や買主候補のニーズや嗜好を理解しており、販売実績やノウハウを持っているので、効果的な販売戦略を立てられます。そのため、築年数が古い物件を保有している人は、中小への依頼がおすすめです。

以上のポイントを参考にして、家を売るなら大手か中小かを選ぶようにしましょう。

家が売れやすい時期やタイミング

家を売る時には、できるだけ高く売りたいと思うのが普通です。しかし、家の価値は常に一定ではなく、様々な要素によって変動します。そのため、売却する時期やタイミングが重要な要素のひとつです。

家が売れやすい時期やタイミングとは、どのようなものなのでしょうか?以下では、季節や築年数・市場動向などによって変わる、家が売れやすい時期やタイミングについて解説します。

家が売れやすい季節

家を売る場合、季節は重要な要素のひとつです。一般的に、2~3月は家が売れやすい時期と言われています。理由としては、以下のようなものが挙げられます。

春は引っ越しや転勤のタイミングと重なることもあり、新年度や新学期が始まる前に住み替えを済ませたい人が多く、2月から3月にかけて物件の問い合わせや内覧が増えます。

3月は新年度の始まりに向けて、不動産市場も活発になります。不動産会社や仲介業者も、売買成約を増やすために積極的に動きます。そのため、家を売り出すときには、多くの反響やオファーが期待できます。

以上のように、3月は家が売れやすい時期ですが、それだけに競争も激しくなります。他の物件と差別化するためには、価格設定や広告戦略などに工夫が必要です。また、季節以外にも、家の立地や状態、需要と供給のバランスなども売れやすさに影響します。

家が売れやすい築年数

築年数も売却タイミングの重要なポイントです。一般的に、家を売る場合は築20~25年まで需要が高く、売れやすいと言われています。理由としては、以下のようなものが挙げられます。

築20~25年までの家は、建物の構造や設備が比較的まだ新しく、耐震性や断熱性なども高いです。また、リフォームや修繕の必要性も低いため、家を買う人の安心感や快適さに影響します。

金額面に関しては、新築後10年を過ぎると物件価格は下がり始め、築20年を超えると価格が大幅に落ちる傾向にあります。そのため、家をできるだけ高値で売却するしたい場合、築10年以内、もしくは大規模なリノベーション工事を施した後など、物件の価値が高いタイミングで売却すると良いでしょう。

もちろん、築20~25年を超えても高値で売れる可能性は十分あります。物件の立地や設備、状態などによっては、需要があります。市場動向を理解し、価格のピークを見極めることが大切です。

以上のように、築20~25年までの家は売れやすいですが、瑕疵がない場合や再建築不可物件ではない場合に限ります。市場動向を理解し、価格のピークを見極めることが大切です。また、築年数以外にも、家の広さや間取り、周辺環境なども売れやすさに影響します。

市場動向による家が売れやすい時期

市場動向による時期とは、不動産市場全体の需給バランスや金利水準などによって変わる、家が売れやすい時期です。

不動産市場全体の需給バランス

需要が供給を上回っているときは売り手市場と言われており、家が高く売れやすい時期です。逆に、供給が需要を上回っているときは買い手市場と言われており、家が安く売れにくい時期です。

住宅ローンのなど金利水準

金利が低いときは住宅ローンの返済負担が軽くなり、家を購入しやすくなるため、需要が高まります。逆に、金利が高いときは住宅ローンの返済負担が重くなり、家を購入しにくくなるため、需要が低下します。

市場動向による時期は、不動産業者などの専門家に相談すると良いでしょう。また、インターネットや新聞などのメディアでも市場の動向をチェックすることができます。市場動向による時期は、季節による時期よりも影響力が大きいと言われています。したがって、市場動向による時期は重視して考えておきましょう。

上記の要素を考慮して、自分の家を売るタイミングや方法を決めることが重要です。家の売却を活動開始して3ヶ月を超えても売れない場合は、家の販売戦略を間違えている可能性があります。3ヶ月を経過しても家が売れなければ、仲介ではなく買取に切り替えて売却することも検討しましょう。

家を売る際の必要書類や物

家を売る際には、売却手続き開始から引き渡し完了までの間に様々な書類が必要になります。書類の種類や用意するタイミングは、不動産の種類や売却方法によって異なりますが、一般的には以下のような書類が必要となります。

家を売る際の段階ごとに確認していきましょう。

売却手続き開始から売買契約締結時に用意する書類

不動産の売却手続き開始から売買契約締結に際し、一般的に必要となる書類の例は以下の通りです。

  • 土地・建物登記済証(権利証)・登記識別情報
  • 実印(共有の場合各々の実印が必要)
  • 印鑑証明書(3ケ月以内に発行)
  • 固定資産税・都市計画税納税通知書
  • 物件購入時のパンフレット・マンションに関する規約など
  • 建築確認通知書・検査済証
  • 測量図・建物図面・建築協定書など
  • 物件状況等報告書
  • 物件引き渡し時点での設備の有無を記載した書類
  • 不動産売買契約書に貼付する印紙、または印紙代
  • 本人確認書類
  • 不動産仲介会社への仲介手数料(半金)

土地・建物登記済証(権利証)・登記識別情報

土地・建物登記済証(権利証)とは、不動産の所有者や権利内容を示す公的な証明書です。登記識別情報とは、不動産の登記内容を確認するために必要な情報です。土地・建物登記済証(権利証)・登記識別情報などの書類は、不動産会社に査定依頼する際や売買契約を結ぶ際に必要となります。必要な場合は、法務局で発行してもらえます。

実印(共有の場合各々の実印が必要)

実印は、不動産会社と媒介契約を結んだり、売買契約書や引き渡し証明書に押したりする際に必要となります。実印は、市区町村役場で登録しておく必要があります。

印鑑証明書(3ケ月以内に発行)

印鑑証明書とは、市区町村役場に登録した実印の印影や氏名などを証明する書類です。印鑑証明書は、不動産会社と媒介契約を結んだり、売買契約書や引き渡し証明書に押したりする際に必要となります。印鑑証明書は、市区町村役場で発行してもらえますが、有効期限は3ケ月以内なので注意が必要です。

固定資産税・都市計画税納税通知書

固定資産税・都市計画税納税通知書とは、不動産の所有者が支払うべき税金の額や期限などを通知する書類です。固定資産税・都市計画税納税通知書は、不動産会社に査定依頼する際や売買契約を結ぶ際に必要となります。市区町村役場から送付されますが、紛失した場合は再発行してもらえます。

物件購入時のパンフレット・マンションに関する規約など

物件購入時のパンフレットとは、物件の概要や特徴などを記載した資料です。マンションに関する規約とは、マンションの管理や使用に関するルールや制限などを定めたものです。件購入時のパンフレット・マンションに関する規約は、不動産会社に査定依頼する際や売買契約を結ぶ際に必要となります。

建築確認通知書・検査済証

建築確認通知書とは、建築基準法に基づいて建築物の構造や設備などが適切であることを確認したことを通知する書類です。検査済証とは、建築物が完成した後に実施される検査で問題がなかったことを証明する書類です。建築確認通知書・検査済証は、不動産会社に査定依頼する際や売買契約を結ぶ際に必要となります。

物件状況等報告書

物件状況等報告書とは、中古物件の売買で必要となる書類の一つです。売主が知っている物件の状態や不具合を買主に告知することで、契約後のトラブルを防ぐ目的があります。

仲介における物件状況等報告書は、書式を不動産会社が用意した上で、売主の言明責任を明確にするため、売主の名で作成します。物件状況等報告書は法律で義務付けられているわけではありませんが、重要事項説明書に組み込まれることが多く、契約不適合責任を回避するために作成することが推奨されています。

物件引き渡し時点での設備の有無を記載した書類

物件引き渡し時点での設備の有無を記載した書類とは、物件に付属する設備や備品の有無や状態を記載した書類です。物件引き渡し時点での設備の有無を記載した書類は、売主側が作成し、買主に提出します。物件の引き渡し時、買主と一緒に確認する際に必要となります。

不動産売買契約書に貼付する印紙、または印紙代

不動産売買契約書に貼付する印紙とは、不動産売買契約書に貼ることで印紙税を収めるものです。印紙代は、印紙を購入するために必要な金額です。

不動産売買契約書は、印紙税法上の課税文書に該当していることから必要となります。印紙は売主が用意し、売買契約時に印紙代を負担します。

本人確認書類

本人確認書類とは、自分の氏名や住所などを証明する書類です。本人確認書類は、不動産会社と媒介契約を結んだり、売買契約を結んだりする際に必要となります。本人確認書類として使用できるものは、主に以下の通りです。

  • 運転免許証
  • パスポート
  • 健康保険証(住所が記載されているもの)
  • 住民基本台帳カード(写真付きのもの)
  • マイナンバーカード
  • 在留カード(外国人の場合)

不動産仲介会社への仲介手数料(半金)

不動産仲介会社への仲介手数料とは、不動産会社に物件の売却を依頼したことに対する報酬です。不動産売買の仲介手数料は、宅地建物取引業法という法律で上限額が定められており、仲介手数料の上限額は物件価格によって異なります。

仲介手数料は、売買契約時と引き渡し・決済時にそれぞれ半分ずつ支払います。売買契約時に支払う仲介手数料の半分を半金といいます。

物件を引き渡しする際に対応が必要な書類など

物件を引き渡しする際に対応が必要な書類などの例は以下の通りです。

  • 銀行口座書類(引き渡し完了時の売買代金振込先)
  • 抵当権等抹消書類(住宅ローン利用時に設定した抵当権を解除)
  • 住民票(登記上の住所と売主の現住所が異なる場合)
  • 売却物件の鍵
  • 不動産仲介会社への仲介手数料(残金)

銀行口座書類(引き渡し完了時の売買代金振込先)

銀行口座書類とは、引き渡し完了時に買主から受け取る売買代金を振り込んでもらうための銀行口座の情報を記載した書類です。

抵当権等抹消書類(住宅ローン利用時に設定した抵当権を解除)

抵当権等抹消書類とは、住宅ローン利用時に設定した抵当権や賃借権などの担保権を解除するための書類です。司法書士などに依頼して登記を抹消します。

住民票(登記上の住所と売主の現住所が異なる場合)

登記上の住所と売主の現住所が異なる場合は、住民票が必要となります。

売却物件の鍵

売却物件の鍵とは、物件の玄関や部屋などの鍵です。引き渡す鍵の数は、売買契約書に記載されていることが多いです。引き渡す際には、鍵の種類や番号などを記載した書類を作成し、買主に提出します。

不動産仲介会社への仲介手数料(残金)

不動産仲介会社への仲介手数料とは、不動産会社に物件の売却を依頼したことに対する報酬です。仲介手数料は、売買契約時と引き渡し・決済時にそれぞれ半分ずつ支払います。引き渡し・決済時に支払う仲介手数料の半分を残金といいます。

家を売る際に必要な費用と税金

家を売る際には、様々な費用が必要になるほか、別途税金がかかります。発生する費用や税金は、主に以下の通りです。

  • 仲介手数料
  • 印紙税
  • 抵当権抹消費用
  • 住宅ローン返済手数料
  • 譲渡所得税・住民税
  • その他

仲介手数料

仲介手数料とは、不動産会社に物件の売却を依頼したことに対する報酬です。仲介手数料は、物件の価格に応じて決まりますが、一般的には以下の通りです。

不動産の売買額が400万円を超えた場合

物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税

不動産の売買額が200万円超~400万円以下の場合

物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税

売買代金が200万円以下の場合

物件価格(税抜)×5%+消費税

仲介手数料は、売買契約時と引き渡し・決済時にそれぞれ半分ずつ支払います。仲介手数料は、売主だけでなく買主も支払うことが多いです。

印紙税

印紙税とは、印紙を不動産売買契約書に貼ることで契約の成立を証明するための税金です。不動産の売買契約書には、物件の成約価格に応じた収入印紙が必要となります。

印紙の金額は、物件の価格に応じて異なりますが、一般的には以下の通りです。

物件の成約価格 収入印紙の印紙税
100万円以下 200円
100万円超~500万円以下 400円
500万円超~1,000万円以下 1,000円
1,000万円超~5,000万円以下 2,000円
5,000万円超~1億円以下 4,000円
1億円超 10,000円

印紙税は、売買契約時に売主・買主それぞれが保有する契約書分を各自負担するのが、一般的とされています。

抵当権抹消登記費用

抵当権抹消登記費用とは、住宅ローン利用時に設定された抵当権を抹消するための費用です。抵当権抹消登記費用は、物件を売却する売主側が支払います。

司法書士に依頼した場合にかかる抵当権抹消登記費用は、司法書士手数料込みで2万円~程度となります。住所変更を伴ったり、不動産の所有者が亡くなっている場合などは、費用が割高になることがほとんどです。

住宅ローン返済手数料

住宅ローン返済手数料とは、住宅ローンを返済・完済する際に発生する手数料です。住宅ローン返済手数料は、住宅ローン会社によって異なります。基本的には、売却時にローン残債を一括返済した上で、抵当権抹消登記が必要です。

住宅ローン残債が売却金額を下回る場合は問題ないのですが、残債が上回ってしまった場合は、不足金額を返済するために資金調達などを行う必要があります。具体的には、預貯金等から自己資金で用意するか、住み替えローンで用意するか、債権者に合意を得られるか交渉などの方法になります。

譲渡所得税・住民税

譲渡所得税・住民税とは、不動産を売却して得た利益(譲渡所得)にかかる税金です。譲渡所得税・住民税は、間違いがないよう国税庁のサイトで計算方法を確認してください。

参考リンク:No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)|国税庁

その他

その他にも、家を売る際にかかる費用や税金があります。以下に例を挙げます。

  • ハウスクリーニング費用
  • 測量費用
  • 解体費用
  • 書類発行費用

ハウスクリーニング費用

ハウスクリーニング費用とは、物件を清掃するためにかかる費用です。ハウスクリーニング費用は、物件の広さや汚れ具合などによって異なりますが、一般的には以下の通りです。

物件の種類 ハウスクリーニング費用目安
一戸建て 10~30万円程度
マンション 5~15万円程度

測量費用

測量費用とは、土地の境界や面積などを正確に把握するためにかかる費用です。基本的には、売主が負担することになっています。なお、区分所有マンションの売買では確定測量は不要です。

測量費用は、土地の形状や規模などによって異なりますが、一般的には以下の通りです。

物件の種類 測量費用目安
一戸建て 10~30万円程度
マンション 不要

解体費用

解体費用とは、建物を取り壊すためにかかる費用です。解体費用は、建物の規模や構造などによって異なりますが、一般的には以下の通りです。

木造の坪単価は4万円~5万円
建坪数 費用相場
20坪 80万円~100万円
30坪 120万円~150万円
40坪 160万円~200万円
50坪 200万円~250万円
鉄骨造の坪単価は5万円~6万円
建坪数 費用相場
20坪 100万円~120万円
30坪 150万円~180万円
40坪 200万円~240万円
50坪 250万円~300万円
RC造SRC造の坪単価は6万円~8万円
建坪数 費用相場
20坪 120万円~160万円
30坪 180万円~240万円
40坪 240万円~320万円
50坪 300万円~400万円

注意点としては、坪数は土地の広さではなく、建物の広さを示す「建坪数」での費用目安となります。

出典元:建物の構造別、物件の種類別で知る解体工事費用・坪単価相場まとめ

書類発行費用

書類発行費用とは、境界確認書・固定資産税評価書・住民票など、売却に必要な書類を発行するためにかかる費用です。書類発行費用は、書類の種類や発行元によって異なりますが、一般的には以下の通りです。

書類の種類 発行費用目安
境界確認書 35~80万円程度
固定資産税評価書 300~500円程度
住民票 300~500円程度
その他
(登記識別情報、印鑑証明書)
各数百円程度

境界確認書については、土地家屋調査士に確定測量を依頼する必要があるため、境界確定測量にかかる費用として大きく開きが生じています。

家を高く早く売るためのコツと注意点

家を高く、早く売るためのコツは、主に以下の通りです。注意点についてもあわせて紹介していますので、参考にしてください。

  1. 物件の相場と適正価格を把握する
  2. 不動産会社を比較して選ぶ
  3. 家の欠点を補い、価値を高める
  4. 登記に相違がないか確認する
  5. 住宅ローンの残債を把握する
  6. 媒介契約の種類に気を付ける

物件の相場と適正価格を把握する

家を高く売るためには、物件の相場と適正価格を把握することが重要です。相場とは、同じエリアや条件の物件がどれくらいで売買されているかを示すものです。適正価格とは、物件の立地や築年数、間取りや設備などを考慮した妥当な価格です。

相場と適正価格を把握することで、売り出し価格を決めやすくなります。また、買主からの値下げ交渉にも対応しやすくなります。

物件の相場と適正価格は、以下の方法で調べることができます。

  • 不動産情報サイトやポータルサイトで検索する
  • 不動産会社に査定依頼する
  • 一括査定サービスを利用する

不動産会社を比較して選ぶ

家を早く売るためには、不動産会社を比較して選ぶことが重要です。不動産会社は、物件の販売活動や契約手続きなどを代行してくれる専門家です。

不動産会社によって、販売力やサービス内容、仲介手数料などが異なります。そのため、複数の不動産会社を比較して、自分の物件に合った不動産会社を選ぶことが必要です。

不動産会社を比較する際には、以下のポイントに注意しましょう。

  • 販売実績や評判を確認する
  • 査定額や販売計画を比較する
  • 仲介手数料やサービス内容を比較する
  • 信頼感や相性を感じるかどうかを判断する

家の欠点を補い、価値を高める

家を高く売るためには、家の欠点を補い、少しでも物件の価値を高めることが重要です。家には、築年数や間取り、設備などによって欠点がある場合があります。

欠点があると、査定時に不動産会社などからの評価が下がり、値下げ交渉の原因になります。そのため、欠点を補うために、以下のような対策を行うことが必要です。

  • ハウスクリーニングやリフォームを行う
  • 家具や荷物を整理してスペースを広く見せる
  • 明るく清潔感のある雰囲気にする
  • 家の魅力や特徴をアピールする

室内をきれいに保っておくこと

室内を綺麗に保つことは、家の価値を高めるための基本です。室内が汚れていたり、臭いがしたりすると、買主からの印象が悪くなります。

また、室内の状態は、家のメンテナンス状況や住み心地にも影響します。室内を綺麗に保っておけば、買主に安心感や快適感を与えることができます。

登記に相違がないか確認する

登記は、不動産売買の際に必要な書類の根拠となります。登記に相違があるということは、登記上の情報と現状の情報が一致しないということです。

登記に相違があると、売買契約や登記変更などの手続きができなくなったり、費用や時間がかかったりする場合があります。そのため、法務局で登記簿謄本や登記識別情報を取得するなどして、登記に相違がないか確認することが重要です。

住宅ローンの残債を把握する

住宅ローンの残債とは、家を売却する際に返済する必要がある住宅ローンの残りの金額です。住宅ローンの残債を把握することは、家を売る際に必要な費用や税金を計算するために重要です。

また、住宅ローンの残債が売却代金よりも多い場合は、差額を自己資金で補う必要があります。売却代金よりも残債が多い場合は、住宅ローン会社と相談して、返済方法や期間などを決める必要があります。

媒介契約の種類に気を付ける

媒介契約とは、不動産会社と売主との間で結ぶ契約です。媒介契約には、以下のような種類ごとの注意点があります。

専属専任媒介契約

一つの不動産会社だけに売却を依頼し、他の不動産会社や自分で買主を探すことができない契約です。不動産会社に対して販売活動や報告などの義務が発生します。専属専任媒介契約では、自分で買主を探した場合でも、仲介手数料を支払う必要があります。

専任媒介契約

一つの不動産会社だけに売却を依頼し、自分で買主を探すことはできるが、他の不動産会社に依頼することはできない契約です。不動産会社に対して販売活動や報告などの義務が発生します。

一般媒介契約

複数の不動産会社に売却を依頼し、自分で買主を探すこともできる契約です。一般媒介契約では、複数の不動産会社に依頼することで販売チャンスが広がりますが、販売力やサービス内容が低下する可能性があります。また、買主が複数の不動産会社から同じ物件を紹介されることで、値下げ交渉の材料にされる可能性があります。

家を高く売るなら一括査定サービス

家を高く売るためには、一括査定サービスを利用することがおすすめです。一括査定サービスとは、インターネット上で物件の情報を入力するだけで、複数の不動産会社から査定額や販売計画などを受け取ることができるサービスです。

一括査定サービスを利用することで、以下のようなメリットがあります。

  • 物件の相場や適正価格を把握することができる
  • 不動産会社を比較して選ぶことができる
  • 登記に相違がないか確認することができる
  • 手間や時間を省くことができる

一方で、一括査定サービスには以下のような注意点もあります。

  • 査定額はあくまで目安であり、実際の売却価格とは異なる場合がある
  • 不動産会社からの営業電話やメールが多くなる場合がある
  • 一括査定サービスに登録されていない不動産会社もある

基本的に一括査定サービスは、無料で利用できるものがほとんどです。当サイト、イエポタでも無料で不動産の一括査定を行えるので、ぜひ利用してください。

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家売却後の引き渡しとその後の手続き

1. 売却契約の締結

契約書の作成

売主と買主が合意に達した後、売却契約書を作成します。この契約書には、売却価格、支払い方法、引き渡し日、その他の重要な条件が含まれます。契約書の内容は、専門家(不動産業者や弁護士)によるチェックを受けることが推奨されます。

契約書の署名

両当事者が契約書に署名し、正式に契約を成立させます。この時点で、契約の解除や変更には特定の条件が必要となります。

2. 引き渡し前の準備

不動産登記簿の確認

売主は、不動産登記簿を確認し、所有権や抵当権などの情報が正しいことを確認します。これには、登記情報を最新の状態に保つための手続きも含まれます。

物件の状態確認

買主は、引き渡し前に物件の状態を確認します。これには、建物の状態、設備の動作確認、修繕の必要性などが含まれます。売主は、物件の現状を正確に伝える義務があります。

引き渡しの準備

売主は、引き渡し日までに物件を明け渡す準備をします。これには、個人的な所有物の撤去や、必要に応じて清掃を行うことが含まれます。

3. 引き渡し

物件の引き渡し

指定された引き渡し日に、売主は買主に物件の鍵を引き渡します。この時点で、物件の所有権が正式に買主に移ります。

引き渡し確認書の作成

引き渡しが完了したことを証明するために、引き渡し確認書を作成し、両当事者が署名します。この書類は、引き渡しの事実を証明する重要な証拠となります。

4. 引き渡し後の手続き

売却代金の受け取り

売主は、売却代金を受け取ります。これには、銀行振込や現金支払いなど、契約書で定められた方法があります。

不動産登記の変更

買主が新たな所有者として登記するために、不動産登記所に所有権移転の手続きを行います。これは、買主またはその代理人(通常は司法書士)が行います。

税金の支払い

売主は、売却に伴う税金(譲渡所得税など)を支払う必要があります。税金の計算や支払いについては、税理士などの専門家に相談することが望ましいです。

公共料金やサービスの名義変更

売主は、引き渡し後に電気、水道、ガスなどの公共料金やインターネット、ケーブルテレビなどのサービスの名義変更を行います。また、郵便物の転送手続きも忘れずに行います。

その他の手続き

売主が転居する場合、新しい住所への転居手続きや、市区町村役場での住民票の変更などが必要です。また、保険の解約や更新、各種会員登録の住所変更なども行います。

5. 法的な注意点

契約解除やトラブル防止

引き渡し前に契約の解除や変更が発生することがあります。その場合、契約書に記載された解除条件やペナルティを確認し、適切な手続きを行います。トラブルを防止するためにも、契約書の内容を詳細に把握しておくことが重要です。

アフターサービスや保証

物件の引き渡し後、一定期間内に発生した問題について、売主が対応する義務がある場合があります。契約書にアフターサービスや保証の条項が含まれているか確認し、必要な対応を行います。

以上が家売却後の引き渡しとその後の手続きの主要なステップです。各手続きには専門知識が必要な場合も多いため、不動産業者、弁護士、税理士などの専門家に相談することが推奨されます。これにより、スムーズかつ円滑な取引を実現することができます。

状況別!○○で家を売る場合はどうする?

家を売る場合は、各々の状況によって異なる対処方法や注意点があります。以下では、家を売る際の状況に応じた対処内容について確認していきましょう。

遺産相続で家を売る場合

遺言書や遺産分割協議を経て、相続人が決まっている家を売る場合は、まず名義変更が必要です。売る予定の物件の名義変更が完了している場合、主に以下のような手順で売却まで進めていきます。

相続物件の売却の流れ

  1. 相続物件の名義変更
  2. 売る家の価格査定
  3. 不動産会社と媒介契約の締結
  4. 売却活動の開始
  5. 買付証明書の受領
  6. 売買契約の締結
  7. 引っ越し・残金決済
  8. 確定申告

残債有りで家を売る場合

残債が有る状態で家を売る場合は、住宅ローンの残債を売却代金が上回るか、下回るかによって対応内容が異なってきます。

基本的に、住宅ローンにはローン対象物件を含んだ担保が付いてしまうため、家を売ると担保も手放したことになり、ローン継続はできなくなります。そのため、金融機関に対して売却後もローンの残債を返済することが可能かどうかを確認する必要が生じます。

家の売却における住宅ローンの返済方法には、以下の3つがあります。

売却後に一括返済

家を売却した金額で住宅ローンの残債を一括で返済する方法です。住宅ローンの残債を売却代金が上回っている場合は、問題なく返済できます。

ただし、家を売却した金額が住宅ローンの残債より少ない場合は、差額を自己資金で補う必要があります。

売却後に分割返済

家を売却した金額の一部で住宅ローンの残債を減らし、残りは分割で返済する方法です。分割返済する場合は、売却後もローン継続可能か金融機関に事前に連絡確認した上で、返済計画を相談します。

ローンの借り換え

別の金融機関から新たに住宅ローンを借りて、現在の住宅ローンの残債を一括で返済する方法です。借り換えする場合は、新たな金融機関に審査や手続きを申し込みます。

借り換えのメリットは、金利や返済条件が有利になる可能性があることです。デメリットは、借り換え手数料などの費用がかかることです。

老朽古家を売る場合

老朽古家を売る場合は、家の現状と市場価値を把握します。家の現状は、建物の構造や設備、築年数や瑕疵などを確認します。市場価値は、不動産会社に無料査定を依頼するか、近隣の同じような物件の売却価格や相場情報などで調べます。

古家の状況に応じて、家の改修や解体を検討します。家の改修や解体を行う場合、以下のようなメリットとデメリットがあります。

老朽化所の改修

家の価値や魅力を高めることができますが、費用や時間がかかります。また、改修したからといって必ずしも売却価格が上がるとは限りません。

解体して更地化

土地だけを売却することができますが、解体費用や処分費用がかかります。また、土地の需要や価格によっては、解体した分の費用を回収できない可能性もあります。

親が認知症で家を売る場合

親が認知症で家を売る場合は、まず親の判断能力と法定代理人の有無を確認します。親の判断能力は、医師の診断書や認知症検査などで判断できます。

法定代理人は、成年後見制度や任意後見制度などで親の財産管理や契約などを代行する人です。法定代理人がいる場合は、その人が親の代わりに家を売却することができます。法定代理人がいない場合は、家族会議や裁判所に申し立てて法定代理人を選任する必要があります。

親が認知症でも、家を売却することについて意思表示ができる場合は、その意思を尊重することが大切です。また、家族間で家の処分について話し合いや協議を行い、全員が納得できるようにすることも重要です。

事故物件で家を売る場合

事故物件になってしまった家を売る場合は、少なからず以下のような影響を受けてしまいます。

売却価格の低下

事故物件は、一般的な物件に比べて売却価格が低くなります。事故物件の値引き率は、事故の種類や内容、時期や地域などによって異なりますが、平均的には10%~50%程度と言われています。

事故の種類 値引き率目安
自然死 約10%程度
自殺 約20~30%程度
他殺 30~50%程度

売却期間の延長

事故物件は、一般的な物件に比べて売却期間が長くなります。事故物件の売却期間は、事故の種類や内容、時期や地域などによって異なりますが、平均的には6か月~1年程度と言われています。

告知義務の発生

事故物件は、売主に告知義務が発生します。告知義務とは、売主が買主に対して事故物件であることや事故の詳細を正確に伝える義務のことです。告知義務を怠ると、買主から損害賠償や契約解除を求められる可能性があります。

家の修繕や清掃は、家の価値や魅力を高めることができます。事故物件の修繕や清掃を行う際は、以下の点に注意しましょう。

損傷した箇所の修繕

損傷した箇所や設備を修理することが必要です。また、内装や外装をリフォームすることでイメージチェンジすることもできます。ただし、修繕費用が高額になる場合は、費用対効果を考える必要があります。

汚れた箇所の清掃

事故で汚れた箇所や血痕などを徹底的に除去することが必要です。また、消臭剤や芳香剤を使用することで臭いを消すこともできます。ただし、清掃方法によっては、逆に不自然さを感じさせる可能性もあるので注意が必要です。

解体後も告知義務は残る

事故物件となってしまった場合に解体するという選択肢もありますが、解体後も告知義務がなくなることはありません。詳しくは下記の記事にて解説しております。

不動産会社に依頼した場合は、家の査定や広告、契約や引き渡しまでの手続きを代行してくれます。不動産会社に依頼する際は、複数の会社から見積もりや提案を取り寄せて比較検討することがおすすめです。

以上が、「状況別!家を売る場合はどうする?」についての解説です。家を売る場合は、状況に応じて異なる方法や注意点があります。自分の状況に合った方法と注意点を選びましょう。

まとめ

今回は、家を売る方法や手順、必要な書類や費用・税金、家を高く早く売るためのコツなどについて解説してきました。

家を売る方法には、仲介、買取、個人売買の3つがあります。それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較して、自分に合った売却方法を選びましょう。

家を売る基本的な流れは、事前準備、査定、媒介契約、販売活動、売買契約、引き渡しの6つのステップに分かれます。家を売る際に必要な書類は、土地・建物登記済権利書や登記識別情報、身分証明書、実印・印鑑証明書、固定資産税・都市計画税納税通知書などがあります。各種書類は、事前に用意しておくとスムーズに売却できます。

家を高く早く売るコツは、査定額や販売力などを比較して信頼できる不動産会社を選ぶことや、物件を綺麗にしたり修繕して魅力や長所をアピールすることなどがあります。また、家を高く売るためには、一括査定サービスの利用が最もおすすめです。

以上が家を売るには何が必要か、売却までの手順や注意点についての記事のまとめです。本記事が、家を売りたいと考えている方の参考になれば幸いです。

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