不動産の個人売買は可能?手順・必要書類・トラブル対策を解説
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目次
- 不動産は個人売買(売却)することはできる?
- 不動産売却には資格は不要?宅建がなくても個人売買は可能!
- 個人で不動産を売却する場合のメリット
- 個人で不動産を売却する場合のデメリット
- 不動産の個人売買の流れ
- 個人売買にかかる費用
- 個人売買で必要な書類
- 個人売買でよくあるトラブルと防ぎ方
- 相手別|個人売買のポイント
- 親族間で不動産を売買するときの注意点
- 個人売買と不動産会社を通す売却の比較
- 個人売買の前に、まず査定を受けておくべき理由
- 個人売買と仲介の「いいとこ取り」をする方法
- 不動産の個人売買に関するよくある質問
- 知り合いへの売却や、売却の進め方のご相談は、レクソルへ
- まとめ|不動産の個人売買は知り合い同士ならOK、ただし書面と専門家は必須
「隣の家の人が、うちの土地を買いたいと言ってくれている」「親戚に家を売るなら、不動産会社を通さなくてもいいのでは?」「仲介手数料がもったいないから、自分で買主を探して売れないかな」。不動産を売るとき、こうした考えが頭をよぎる方もいるでしょう。
結論からお伝えすると、不動産の個人売買は、法律上は可能です。個人が自分の不動産を売るのに、宅地建物取引士などの資格は必要ありません。ただし、不動産会社を通さない分、契約書の作成から登記、代金の受け渡しまで、すべてを自分たちで責任を持って進める必要があります。トラブルが起きたときも、頼れる人はいません。
この記事では、不動産の個人売買のメリットとデメリット、個人売買の流れと必要書類、よくあるトラブルとその防ぎ方、親族間で売買するときの注意点、そして不動産会社に一部だけ手伝ってもらう方法までを、分かりやすく解説します。
不動産は個人売買(売却)することはできる?
不動産の売買は、売主と買主が合意すれば成立する契約です。不動産会社を通すことは、法律で義務づけられていません。そのため、個人どうしで直接、家や土地を売り買いすることは可能です。
実際に個人売買が行われるのは、次のようなケースが多いでしょう。
- 親子や兄弟、親戚など、親族の間で売買する
- 隣の家の人に、土地の一部や全部を売る
- 知人や友人、勤務先の同僚などに売る
- 借りている人(借地人や入居者)に、その土地や建物を売る
いずれも、買主がすでに決まっている、または買主を探す必要がない場合です。まったく知らない第三者に個人で売ろうとすると、買主を見つけること自体が難しく、トラブルのリスクも高くなります。
不動産売却には資格は不要?宅建がなくても個人売買は可能!
宅地建物取引士の資格が必要なのは業者
宅地建物取引業法では、不動産の売買や仲介を「業として」行う場合に、宅地建物取引業の免許が必要と定められています。「業として」とは、不特定多数の人を相手に、繰り返し取引を行うことです。
個人が自分の住んでいた家や、相続した土地を1回売るだけであれば、「業として」には当たらないため、免許も資格もいりません。宅地建物取引士の資格が求められるのは、不動産会社が買主に重要事項を説明する場面などです。
ただし、個人であっても、土地を区画に分けて何度も売る、利益を目的に不動産の売買を繰り返すといった場合は、「業として」の取引とみなされ、無免許営業として罰せられるおそれがあります。
個人で不動産を売却する場合のメリット
個人による不動産売却のメリット①仲介手数料が不要!
個人売買の最大のメリットは、仲介手数料がかからないことです。不動産会社に仲介を頼んだ場合、売買価格が400万円を超えると、「売買価格×3%+6万円」に消費税を加えた額が上限になります。
| 売買価格 | 仲介手数料の上限(税込) |
|---|---|
| 1,000万円 | 39万6,000円 |
| 2,000万円 | 72万6,000円 |
| 3,000万円 | 105万6,000円 |
| 5,000万円 | 171万6,000円 |
売主・買主の両方が仲介を頼めば、それぞれが手数料を払うことになるので、個人売買にすれば、合わせて数十万〜数百万円を節約できる計算です。
個人による不動産売却のメリット②消費税が掛からない!
仲介手数料には消費税がかかりますが、個人売買なら、その消費税も不要です。なお、個人が自分の家や土地を売る場合、売買代金そのものには、もともと消費税はかかりません。
個人による不動産売却のメリット③自分の希望が通せる!
不動産会社を通すと、相場や過去の事例をもとに、価格や条件について提案を受けることになります。個人売買なら、当事者どうしの話し合いで、価格や引き渡しの時期、支払いの方法などを自由に決められるでしょう。親族間であれば、事情に合わせた柔軟な取り決めもしやすくなります。
個人による不動産売却のメリット④広告を出さずに静かに売れる
買主が決まっていれば、広告を出す必要がありません。近所に知られずに売れるのも、個人売買の利点です。
個人で不動産を売却する場合のデメリット
メリットがある一方で、個人売買には大きなデメリットやリスクもあります。
個人による不動産売却のデメリット①すべて自分で行わなければならない
不動産会社に仲介を頼めば、次のような作業を任せられます。個人売買では、これらをすべて売主と買主が自分たちで行わなければなりません。
| 作業 | 内容 |
|---|---|
| 価格の決定 | 相場を調べて、適正な価格を決める |
| 物件の調査 | 登記の内容、法令上の制限、境界、建物の状態などを調べる |
| 契約書の作成 | 売買契約書を作成し、特約などの条件を決める |
| 重要事項の確認 | 物件の権利関係や法令上の制限、インフラの状況などを整理して買主に伝える |
| 代金の決済 | 手付金、残代金の受け渡しと、ローンの返済・抵当権の抹消を調整する |
| 登記の手続き | 所有権移転登記の申請(司法書士に依頼するのが一般的) |
| 引き渡し | 鍵や書類を引き渡し、設備の状態を確認する |
特に、物件の調査と契約書の作成は、専門的な知識が必要です。都市計画法や建築基準法による制限、接道の状況、上下水道やガスの引き込み、越境物の有無など、確認すべき点は多岐にわたります。調査が不十分なまま売ると、売却後に大きなトラブルになりかねません。
個人による不動産売却のデメリット②トラブル対応も自己責任!
不動産会社を通さないため、売却後にトラブルが起きても、間に入ってくれる人はいません。当事者どうしで話し合い、解決できなければ、弁護士に相談したり、裁判をしたりすることになります。
契約不適合責任とは
売主は、引き渡した不動産が契約の内容と違っていた場合に、買主に対して責任を負います。これを「契約不適合責任」といい、2020年4月の民法改正で、それまでの「瑕疵担保責任」から変わりました。
たとえば、雨漏りやシロアリの被害、地中の埋設物などが売却後に見つかった場合、買主は売主に、修理や代金の減額、損害賠償、契約の解除などを求めることができます。個人売買では、この責任の範囲や期間を契約書で明確にしておかないと、思わぬ請求を受けるおそれがあります。
個人による不動産売却のデメリット③金融機関からの融資が難しくなる?
買主が住宅ローンを使って購入する場合、金融機関は審査のために、宅地建物取引士が作成した重要事項説明書の提出を求めるのが一般的です。個人売買では重要事項説明書がないため、住宅ローンの審査が通りにくくなります。
そのため、個人売買の買主は、現金で購入するか、個人間売買に対応しているローンを探すことになります。買主がローンを使えないと、売買そのものが成り立たないこともあるでしょう。
個人による不動産売却のデメリット④適正な価格が分かりにくい
不動産会社に査定を頼まずに価格を決めると、相場より安すぎたり、高すぎたりすることがあります。相場より安く売ってしまうと、売主が損をするだけでなく、親族間の場合は、あとで説明する「みなし贈与」として、買主に贈与税がかかるおそれもあります。
不動産の個人売買の流れ
個人売買を進める場合の一般的な流れは、次のとおりです。
- 売買価格の目安を調べる(不動産会社の査定、不動産情報ライブラリなど)
- 買主と価格や条件を話し合い、合意する
- 物件を調査する(登記、法令上の制限、境界、建物の状態など)
- 売買契約書を作成する
- 売買契約を結び、手付金を受け取る
- 司法書士に登記を依頼し、決済の準備をする
- 決済の日に残代金を受け取り、所有権移転登記を申請する
- 物件を引き渡す
- 翌年、必要に応じて確定申告をする
売買価格の目安を調べる
個人売買でも、まずは相場を知ることが大切です。国土交通省の「不動産情報ライブラリ」を使えば、周辺で実際に取引された価格を調べられます。より正確な価格を知りたい場合は、不動産会社に査定を依頼するとよいでしょう。査定は無料で受けられることがほとんどです。
物件を調査する
売主は、買主に対して、物件について知っていることを正しく伝える責任があります。法務局で登記事項証明書や公図、地積測量図を取得し、名義や抵当権の有無、土地の面積や形を確認しましょう。市区町村の窓口では、用途地域などの都市計画や、前面道路が建築基準法上の道路かどうかを確認できます。
建物については、雨漏りやシロアリの被害、設備の故障など、分かっている不具合を整理しておきましょう。必要に応じて、建物状況調査(インスペクション)を受けておくと、買主の安心材料になります。
売買契約書を作成する
売買契約書は、トラブルを防ぐための最も重要な書類です。最低限、次の項目は必ず盛り込みましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 当事者 | 売主と買主の住所・氏名 |
| 物件の表示 | 登記事項証明書どおりの所在・地番・家屋番号など |
| 売買代金と支払い方法 | 代金の総額、手付金の額、残代金の支払い日と方法 |
| 引き渡し日 | 物件と鍵を引き渡す日 |
| 所有権の移転 | 代金の支払いと引き換えに所有権が移ること |
| 境界の明示 | 土地の境界をどう確認するか |
| 契約不適合責任 | 責任を負う範囲と期間(免責にするかどうか) |
| 手付解除・違約 | 契約を解除する場合の条件と違約金 |
| 固定資産税の精算 | 引き渡し日を基準に日割りで精算するかどうか |
| 危険負担 | 引き渡し前に災害などで建物が壊れた場合の扱い |
インターネット上にはひな形もありますが、そのまま使うと、物件の事情に合わない内容になることもあります。不安な場合は、弁護士や司法書士に内容を確認してもらいましょう。
なお、売買契約書には、契約金額に応じた収入印紙を貼る必要があります。
手付金の扱いを決めておく
売買契約を結ぶときは、買主から売主に手付金を支払うのが一般的です。手付金は、売買代金の5〜10%程度とすることが多く、契約が成立した証であると同時に、契約を解除するときのルールにも関わります。
一般的な「解約手付」の場合、相手が契約の履行に着手する前であれば、買主は手付金を放棄して、売主は手付金の倍額を返して、契約を解除できます。いつまで手付解除ができるのか、期限を契約書で決めておくと、トラブルを防ぎやすくなるでしょう。個人売買では、知り合いどうしだからと手付金を省略することもありますが、契約の重みを確認する意味でも、取り決めておくのがおすすめです。
決済と登記
決済の日には、買主が残代金を支払い、売主は登記に必要な書類を渡します。所有権移転登記は、個人でも申請できますが、代金の支払いと登記を確実に結びつけるためにも、司法書士に依頼するのが安全です。司法書士は、売主と買主の本人確認や意思確認を行い、書類に不備がないかを確かめたうえで登記を申請してくれます。
住宅ローンが残っている場合は、決済の日にローンを完済し、抵当権を抹消する手続きも同時に行います。金融機関や司法書士との日程調整が必要になるので、早めに相談しておきましょう。
個人売買にかかる費用
仲介手数料はかかりませんが、個人売買でも次のような費用はかかります。
| 費用 | 負担する人(一般的な例) | 目安 |
|---|---|---|
| 売買契約書の印紙代 | 売主・買主それぞれ | 契約金額1,000万円超5,000万円以下なら1万円(軽減措置の適用時) |
| 所有権移転登記の登録免許税 | 買主 | 土地は固定資産税評価額の1.5%(軽減措置の適用時)、建物は2%など |
| 司法書士の報酬 | 主に買主(売主側の登記分は売主) | 数万円〜十数万円程度 |
| 抵当権抹消の費用 | 売主 | 登録免許税は不動産1件につき1,000円+司法書士の報酬 |
| 測量・境界確定の費用 | 売主(取り決めによる) | 数十万円程度になることもある |
| 契約書の確認などの専門家費用 | 依頼した人 | 依頼する内容による |
費用の負担は、当事者どうしの話し合いで自由に決められます。誰が何を負担するかも、契約書に書いておきましょう。
個人売買で必要な書類
個人売買で売主が用意する主な書類は、次のとおりです。
| 書類 | 入手先・用途 |
|---|---|
| 登記事項証明書・公図・地積測量図 | 法務局。物件の権利関係や面積の確認 |
| 権利書(登記済証または登記識別情報) | 手元に保管。所有権移転登記に使う |
| 印鑑証明書・実印 | 市区町村役場。登記の手続きに使う |
| 本人確認書類 | 運転免許証・マイナンバーカードなど |
| 固定資産税評価証明書 | 市区町村役場(東京23区は都税事務所)。登録免許税の計算に使う |
| 固定資産税の納税通知書 | 手元に保管。税金の精算に使う |
| 建物の図面・建築確認の書類 | 手元に保管。建物の情報を伝えるため |
| 境界確認書 | 手元・土地家屋調査士。境界の確認に使う |
個人売買でよくあるトラブルと防ぎ方
個人売買では、不動産会社がいれば防げたはずのトラブルが起こりやすくなります。代表的なものと、その防ぎ方を見ておきましょう。
| トラブル | 内容 | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 建物の不具合 | 売却後に雨漏りやシロアリの被害が見つかり、修理を求められる | 分かっている不具合を書面で伝える。契約不適合責任の範囲と期間を契約書で決める |
| 境界のトラブル | 売却後に隣地との境界をめぐって争いになる | 境界標を確認し、必要に応じて測量と境界確定を行う |
| 代金の未払い | 引き渡したのに、残代金が支払われない | 代金の支払いと登記・引き渡しを同じ日に行う。司法書士に立ち会ってもらう |
| 法令上の制限の見落とし | 再建築不可や、建てられる建物の制限を伝えていなかった | 市区町村の窓口で、都市計画や道路の種類を確認しておく |
| 税金のトラブル | 相場より安く売り、買主に贈与税がかかった | 査定を受けて、適正な価格で売る |
| 口約束のトラブル | 「言った・言わない」で揉める | 決めたことは、すべて契約書や覚書に書面で残す |
特に注意したいのが、建物の不具合と境界です。知り合いどうしの取引だと、「細かいことは言わなくても大丈夫だろう」と考えがちですが、トラブルになったときに関係がこじれやすいのも、知り合いどうしならではの難しさといえます。親しい間柄だからこそ、書面できちんと取り決めておくことが大切です。
相手別|個人売買のポイント
隣地の所有者に売る場合
隣の家の人に土地を売るのは、個人売買の中でも多いケースです。隣地の所有者にとっては、土地が広くなる、形が整う、駐車場や庭として使えるといったメリットがあるため、相場より高い価格でも買ってもらえることがあります。
土地の一部だけを売る場合は、売る部分を分ける「分筆登記」が必要です。土地家屋調査士に測量と分筆を依頼し、境界を確定させてから売買することになるため、費用と時間がかかります。また、土地の一部を売ったことで、残った土地の接道や面積が変わり、建て替えに影響が出ないかも確認しておきましょう。
借地人や入居者に売る場合
土地を借りて家を建てている借地人に土地(底地)を売る、貸している家を入居者に売るといったケースもあります。借地人や入居者は、物件のことをよく知っているので、話がまとまりやすいのが特徴です。
ただし、借地権や賃貸借契約が絡むため、権利関係の整理が欠かせません。地代や家賃の精算、敷金の扱い、借地契約の終了など、通常の売買より決めることが多くなります。専門家に相談しながら進めるのが安心でしょう。
個人売買が向いているケース・向いていないケース
| 向いているケース | 向いていないケース |
|---|---|
| 買主がすでに決まっていて、信頼関係がある | 買主をこれから探す必要がある |
| 買主が現金で購入できる | 買主が住宅ローンを使う予定 |
| 権利関係がシンプルで、境界もはっきりしている | 共有名義、借地、境界未確定など、権利関係が複雑 |
| 建物の状態を買主がよく知っている | 建物の状態が分からない、古くて不具合がありそう |
| 専門家に一部を頼む費用を用意できる | すべて自分たちだけで進めたい |
向いていないケースに当てはまる場合は、無理に個人売買にこだわらず、不動産会社の仲介や買取を検討したほうが、結果的に負担もリスクも小さく済むことが多いはずです。
親族間で不動産を売買するときの注意点
親子や兄弟など、親族の間で不動産を売買する場合には、ほかの個人売買とは違う注意点を押さえておきましょう。
相場より安く売ると「みなし贈与」になる
親族間の売買では、「身内だから安くしてあげよう」と、相場より大幅に安い価格で売るケースも見られます。しかし、時価より著しく低い価格で売った場合、時価との差額は、売主から買主への贈与とみなされ、買主に贈与税がかかるおそれがあります。これが「みなし贈与」です。
どのくらい安ければ問題になるかは、一律に決まっているわけではありません。贈与税のトラブルを避けるためにも、不動産会社の査定や、不動産鑑定士の鑑定評価などをもとに、適正な価格で売買するのが基本です。
住宅ローンが使いにくい
親族間の売買は、金融機関によっては、住宅ローンの対象外とされていることがあります。資金の流れが不透明になりやすく、実質的には贈与や相続の前倒しではないかと見られることがあるためです。親族間で売買する場合は、事前に金融機関に相談しておきましょう。
マイホームの3,000万円特別控除が使えない
自分が住んでいた家を売った場合に使える「居住用財産の3,000万円特別控除」は、親子や夫婦、生計を一にする親族などに売った場合には使えません。親族に売るか、第三者に売るかで、税金が大きく変わることもあるので注意してください。
代金の支払いを確実に行う
親族間では、「代金はあとで少しずつ払えばいい」「実際にはお金をやり取りしない」といった取り決めになることもあります。しかし、代金の支払いがあいまいだと、売買ではなく贈与とみなされるおそれがあります。代金は、銀行振込など記録が残る方法で、契約書どおりに支払いましょう。
個人売買と不動産会社を通す売却の比較
個人売買と、不動産会社に仲介を頼む場合の違いを比べてみましょう。
| 比較項目 | 個人売買 | 不動産会社の仲介 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | かからない | かかる |
| 買主探し | 自分で探す(すでに決まっていることが多い) | 不動産会社が探す |
| 物件の調査・重要事項の説明 | 自分で行う | 不動産会社(宅地建物取引士)が行う |
| 契約書の作成 | 自分で作る | 不動産会社が作る |
| 買主の住宅ローン | 使いにくい | 使いやすい |
| トラブルへの対応 | 当事者どうしで解決 | 不動産会社が間に入って調整 |
個人売買の前に、まず査定を受けておくべき理由
買主が決まっていて、個人売買で進めると決めた場合でも、売り出す前に不動産会社の査定を受けておくことをおすすめします。理由は次のとおりです。
- 適正な価格が分かる:相場より安く売って損をしたり、親族間でみなし贈与になったりするのを防げる
- 相手と話し合う根拠になる:第三者の査定額があれば、価格の交渉が感情的になりにくい
- 物件の問題点に気づける:査定の過程で、接道や境界、法令上の制限などの問題が見つかることがある
- ほかの選択肢と比べられる:仲介や買取で売った場合の価格と比べ、個人売買が本当に得かを判断できる
査定は無料で受けられることがほとんどで、査定を受けたからといって、その不動産会社に売却を頼まなければならないわけではありません。個人売買を予定していることを伝えたうえで、相談してみてください。
個人売買と仲介の「いいとこ取り」をする方法
「仲介手数料は抑えたいけれど、自分たちだけで進めるのは不安」という場合は、次のような方法も検討してみてください。
不動産会社に契約の手続きだけを依頼する
買主がすでに決まっている場合は、不動産会社に、物件の調査、重要事項説明書と売買契約書の作成、決済の手続きなどだけを依頼する方法があります。買主を探す手間がかからない分、仲介手数料の減額に応じてくれる会社もあるでしょう。
重要事項説明書があれば、買主が住宅ローンを使いやすくなり、契約内容の不備によるトラブルも防ぎやすくなります。手数料の額は会社によって違うので、事前に確認して依頼しましょう。
司法書士や弁護士に一部を依頼する
登記の手続きは司法書士に、契約書の確認は弁護士にというように、専門家に一部だけを依頼する方法もあります。費用はかかりますが、仲介手数料よりは抑えられることが多いでしょう。
個人間売買サポートのサービスを利用する
最近は、個人どうしの不動産売買を支援するサービスも増えています。売買契約書の作成や重要事項の調査、決済の手配などを、仲介手数料より安い定額料金で引き受けるものです。サービスによって対応できる範囲は違うので、どこまで任せられるのか、トラブルが起きたときにどう対応してくれるのかを確認してから利用しましょう。
不動産会社に買い取ってもらう
知り合いに売る予定がなくなった場合や、買主が見つからない場合は、不動産会社に直接買い取ってもらう方法もあります。買取なら、仲介手数料がかからず、契約の手続きも不動産会社が進めてくれるため、個人売買のような手間やリスクはありません。
不動産の個人売買に関するよくある質問
不動産の個人売買に資格は必要ですか?
必要ありません。個人が自分の家や土地を1回売るだけであれば、宅地建物取引業の免許や宅地建物取引士の資格は不要です。ただし、利益を目的に繰り返し売買すると、無免許営業とみなされるおそれがあります。
個人売買の契約書は自分で作れますか?
作ることはできます。ただし、物件の事情に合った特約を盛り込んだり、契約不適合責任の範囲を適切に決めたりするには、専門的な知識が必要です。ひな形を使う場合でも、弁護士や司法書士、不動産会社に内容を確認してもらいましょう。
個人売買でも登記は必要ですか?
必要です。所有権移転登記をしないと、買主は第三者に対して自分が所有者であることを主張できません。登記は、司法書士に依頼するのが安全です。
個人売買で買主は住宅ローンを使えますか?
使いにくいといわざるを得ません。金融機関は、宅地建物取引士が作成した重要事項説明書の提出を求めることが多いためです。個人間売買に対応しているローンもありますが、選択肢は限られます。不動産会社に重要事項説明書の作成だけを依頼するのも一つの手です。
個人売買で、売主が契約不適合責任を負わない契約にできますか?
売主が個人で、買主も個人の場合は、契約書で「契約不適合責任を負わない」と定めることもできます。ただし、売主が知っていながら伝えなかった不具合については、免責の特約があっても責任を免れることはできません。分かっている不具合は、必ず書面で伝えておきましょう。
個人売買で売った場合も、確定申告は必要ですか?
売って利益が出た場合は必要です。個人売買でも、不動産会社を通した売却でも、税金の扱いは同じです。売った翌年の確定申告で、譲渡所得を申告しましょう。
親に相場より安く家を売ってもらいました。問題はありますか?
時価より著しく低い価格で買った場合は、時価との差額が贈与とみなされ、贈与税がかかるおそれがあります。適正な価格かどうか分からない場合は、税理士に相談しましょう。
知り合いへの売却や、売却の進め方のご相談は、レクソルへ
レクソルは、東京・神奈川・千葉・埼玉の一都三県で、不動産の売却・買取を手がけています。
- 買主が決まっている場合の手続きもご相談ください:物件の調査や契約書の作成、決済の段取りなど、必要な部分のサポート内容をご相談のうえご提案します。
- 適正な価格の査定:親族間や知人との売買でも、相場に合った価格を知るための査定を無料で承ります。
- 仲介と直接買取の両方に対応:知人に売る話がまとまらなかった場合も、仲介やレクソルによる直接買取でスムーズに売却できます。
- 解体工事を自社で施工:古い家が建っている土地は、解体した場合の費用も含めてご提示します。
査定・ご相談は無料です。お気軽にお問い合わせください。
家を売りたいと考えている方へ
まとめ|不動産の個人売買は知り合い同士ならOK、ただし書面と専門家は必須
- 不動産の個人売買は法律上可能。個人が自分の不動産を1回売るだけなら、資格はいらない
- メリットは、仲介手数料がかからないこと、条件を自由に決められること、静かに売れること
- デメリットは、調査や契約書の作成をすべて自分で行うこと、トラブルが自己責任になること、買主が住宅ローンを使いにくいこと
- 契約書には、契約不適合責任の範囲や境界、代金の支払い方法などを必ず書面で残す
- 親族間で相場より安く売ると、みなし贈与として買主に贈与税がかかるおそれがある
- 不安な場合は、不動産会社に契約の手続きだけを頼む、司法書士や弁護士に一部を頼むなどの方法もある
個人売買は、買主がすでに決まっているなら、費用を抑えられる便利な方法です。ただし、不動産は高額な財産であり、ひとつの見落としが大きなトラブルにつながることもあります。仲介手数料を節約できても、売却後に修理費を請求されたり、親族との関係がこじれたりしては、元も子もありません。自分たちでできることと、専門家に任せることを上手に分けて、安心できる取引にしましょう。
特に、親族や知人との取引は、お金のことを細かく話しにくいものです。だからこそ、価格の根拠となる査定額や、契約書という「第三者の目」を入れておくことが、売ったあとも良い関係を続けるための支えになります。
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