住宅ローン借り換えの注意点!メリットや実際にいくら得をするのかについても解説
みなさんは、今のローンで満足されていますか?
少しでも「住宅ローンの金利が高い」と感じるのなら、低金利ローンに借り換えをしてみましょう。近年は「低金利傾向」が続いており、ローンを見直すことで、返済総額が大幅にカットできる可能性が高いです。
本記事では、低金利ローンへの借り換えのメリット、具体的な申込方法について説明します。
低金利ローンへの借り換えとは?
住宅ローンは家を持ったときに組んだ条件のまま続けることもできますが、より金利が低いローンに借り換えることもできます。それが「住宅ローンの借り換え」と呼ばれるものです。
今よりも金利が低くなる住宅ローンに組み替えるために支払い額が減るのはいいのですが、手数料が必要です。
また、今借り入れている金融機関で新たに住宅ローンを組むことはできません。異なる金融機関でローンを組んで、現在の住宅ローンを完済するという方法です。借り換えローンは家を担保にしますが、家の価値が購入時よりも下がっているので必要な額を目いっぱい借りられないということもあります。
低金利ローンに借り換える場合は金利だけでなく手数料や借入額などの条件も比較することが大切です。
住宅ローンの借り換えは住宅入手時とは異なり、「借り換え専用ローン」を利用することができます。
住宅ローンで知っておきたい用語: 借り換え専用ローン
新規で住宅ローンを契約するのではなく、住宅ローンの借り換え目的で融資を行う住宅ローンのこと。
申し込みや事前審査はインターネットを通じて行うケースが多いのですが、ネットバンキング以外に都市銀行や地方銀行でも借り換え専用ローンを取り扱っています。
低金利ローンへの借り換えの注意点
まず住宅ローンの借り換えを検討される場合は、金融機関の「店頭表示金利」と「適用金利」があるので注意しましょう。
「店頭表示金利」とは、商品でいえば「定価」に当たるものです。銀行が表向きに表示している金利のことで、店舗を持たないネットバンキングでは「基準金利」と呼ばれています。
一方、「適正金利」は銀行が独自に設定している「優遇金利」のことを指します。
競争が激化しているために、各銀行で店頭表示金利(基準金利)よりも低い金利を設定しているのです。
借り換えを考える場合は店頭表示金利(基準金利)ではなく、適正金利を見て判断しましょう。
住宅ローン借り換えのメリット
住宅ローンの借り換えは面倒だと思っていませんか?
金利が低くなる以外に、多くのメリットがあります。
- 住宅ローンの返済額が減らせる……金利が低くなるため、支払う利息額が減り総返済額が削減できます。
- 金利のタイプを変更できる……住宅入手時に契約した住宅ローンが「固定金利型」の場合は借り換え時に「変動金利型」に、「変動金利型」の場合は「固定金利型」に変更できます。
- 銀行独自の特典が受けられる……銀行が独自に設けている特典(ポイント制や疾病保証付きの団体信用生命保険の加入など)が受けられます。
メモ:住宅ローンの借り換えでいくら得する?
住宅ローンを大手銀行で借り換えた場合の例を見てみましょう。
借り換え前 | 借り換え後 | |
借入残高 | 3000万円(うちボーナス支払い分600万円 | 3000万円(うちボーナス支払い分600万円) |
金利 | 3.0% | 2.0% |
返済方法 | 元利均等返済 | 元利均等返済 |
返済期間 | 20年 | 20年 |
毎月の返済額 | 133,103万円 | 121,412円 |
ボーナス時の増額分 | 200,562円 | 181,828円 |
総返済額 | 39,967,186 円 | 36,464,009 円 |
このように総返済額は借り換え前よりも3,503,177 円も少なくなります。
(毎月の返済額は11,691円、ボーナス月の増額分は18,734 円少なくなります。)
ただし、手数料などの諸費用が約89万円かかるため、実質の総返済額は-2,613,177 円となります。
それでも借り換え前よりも大幅に減らすことができます。
(これは簡単なシミュレーションの例です。実際はさまざまな要素が絡んできます。個別にご相談ください)
借り換えローンを実施している金融機関ではさまざまな数値で顧客の状況に合わせてシミュレーションをしてくれるので、納得がいくまで相談してみましょう。
低金利ローンへの借り換えの方法
低金利ローンへの借り換えは手続きが面倒だと思っている方が多いのではないでしょうか?
しかし、実際はそれほど難しいことはありません。
以下の流れで進めていきます。
大手都市銀行の例
- 複数の金融機関で金利や手数料を比較
- 返済シミュレーションを出してもらい検討する
- 契約内容や条件などの説明を受ける
- 借り入れ先を決める
- 申込書を記入し提出する
- 審査に必要な書類をそろえる
- 審査を受ける
- 審査結果が出たら契約が確定
- 融資が実行される
まず複数の金融機関で金利や手数料などを比較します。そして、借り換え先を決めたら、返済シミュレーションや契約内容などの説明を担当者から受けます。
この時点で気になることはどんどん聞いておきましょう。
契約内容に納得できたら、申込書を記入し、提出します。
同時に審査を受けます。
その際に以下の書類が必要です。
- 本人確認の書類(免許証・健康保険証・パスポートなど)
- 収入額を証明する書類(住民税の課税証明書・給与所得の厳選徴収票など)
- 現在借り入れている住宅ローンの返済予定表
- 現在返済している返済用口座の通帳または給与・賞与明細など
- 住宅ローン以外の借り入れがある場合はその返済予定表や返済口座の通帳など
- (必要に応じて)物件の資料(登記簿謄本など)
なお、審査の結果は早ければ4~5日で出ますが、人によってはもっと日数がかかることがあります。
トータルで申し込みから融資実行までに1ヶ月以上かかることもあります。
住宅ローンの金利を確認し借り換えも検討してみましょう
住宅ローンは契約時の条件のまま最後まで続けるだけでなく、途中で違う金融期間で低金利のローンに借り換えることができます。
手数料などの諸経費はかかりますが、金利が低くなるために総返済額の減額が可能です。その分、毎月の返済額も減らせるので、上手に借り換えを利用しましょう。