住宅ローン借り換えのデメリットと注意点|損しない判断基準

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「金利が上がってきたけれど、借り換えたほうがいいのかな」「ネット銀行に乗り換えると得だと聞いたけれど、何か落とし穴はない?」。住宅ローンの返済を続けていると、一度はこんなことを考えるのではないでしょうか。

住宅ローンの借り換えは、うまくいけば総返済額を数十万〜数百万円減らせる方法です。ただし、諸費用がかかる、審査や団信の告知をやり直す必要がある、住宅ローン控除の扱いが変わるなど、知らずに進めると「借り換えなければよかった」となるデメリットもあります。

この記事では、住宅ローン借り換えのデメリットと注意点を7つに分けて解説します。そのうえで、借り換えで得をする人・損をする人の違い、損をしないための判断基準、借り換え先の選び方まで、順番に見ていきましょう。

住宅ローンの借り換えとは?

住宅ローンの借り換えとは、いま借りている住宅ローンを、別の金融機関の新しいローンで一括返済することです。新しいローンの金利が低ければ、その後の利息が減り、毎月の返済額や総返済額を減らせます。

借り換えの目的は、金利を下げることだけではありません。

  • 金利を下げて総返済額を減らしたい:いま借りている金利が、ほかの金融機関の金利より高い場合
  • 金利の上昇に備えたい:変動金利から固定金利に切り替えて、返済額を確定させたい場合
  • 毎月の返済額を軽くしたい:返済期間を延ばして、月々の負担を下げたい場合
  • 団信の保障を手厚くしたい:がんや全疾病を保障する団信に入り直したい場合

たとえば、同じ「借り換え」でも、金利を下げたい人にとっての最大の注意点は諸費用です。一方で、金利の上昇に備えたい人にとっては、固定金利に変えたときに月々の返済がどれだけ増えるかが気になるところでしょう。どの目的で借り換えるのかによって、注意すべきデメリットも変わってきます。まずは「自分は何のために借り換えたいのか」をはっきりさせておくことが、失敗しない第一歩です。

住宅ローン借り換えのメリット

デメリットを見る前に、借り換えで得られるメリットを簡単に整理しておきます。

メリット 内容
総返済額が減る 金利が下がれば、残りの期間に払う利息が少なくなる
毎月の返済額が下がる 金利を下げる、または返済期間を調整することで月々の負担を軽くできる
金利上昇のリスクを抑えられる 変動金利から固定金利に借り換えれば、将来の返済額が確定する
団信の保障を見直せる がん保障や全疾病保障など、より手厚い団信を選べることがある

どれも魅力的ですが、これらのメリットは「諸費用やデメリットを差し引いても、なお得になる場合」に限って意味を持ちます。ここからが本題です。

住宅ローン借り換えのデメリットと注意点7つ

1. 数十万円単位の諸費用がかかる

借り換えは、新しく住宅ローンを組み直すのと同じです。そのため、新規で借りたときと同じような諸費用が、もう一度かかります。

借り換えでかかる主な諸費用
費用 内容 目安
事務手数料 新しい金融機関に払う手数料 定額型なら数万円、定率型なら借入額の2.2%程度
保証料 保証会社を使う金融機関の場合 無料の金融機関も多い
登記費用 旧ローンの抵当権抹消と、新ローンの抵当権設定 登録免許税と司法書士報酬で数十万円程度になることも
印紙税 金銭消費貸借契約書に貼る印紙 電子契約なら不要な場合もある
一括返済手数料 旧ローンを完済するときの手数料 金融機関によって無料〜数万円

たとえば、残高2,500万円を定率型の事務手数料(2.2%)の金融機関に借り換えると、事務手数料だけで55万円になります。登記費用などを足すと、諸費用の合計が60〜80万円ほどになることも珍しくありません。

金利が下がって利息が減っても、その減った分が諸費用を下回れば、借り換えた意味はありません。「借り換えでいくら減るか」ではなく、「諸費用を引いて、手元でいくら得するか」で判断しましょう。

2. 審査をもう一度受けなければならない

借り換えでは、新しい金融機関の審査を一から受け直します。新規で借りたときに通ったからといって、今回も通るとは限りません。

審査に影響しやすいのは、次のような変化です。

  • 年齢が上がった:完済時の年齢に上限があるため、借りられる期間が短くなることがあります。
  • 収入が減った、転職した:前年の年収や勤続年数が審査の対象になります。
  • ほかの借り入れが増えた:車のローンやカードローンがあると、返済負担率が上がります。
  • 家の評価が下がった:担保となる家の価値が、ローン残高より低いと評価されることもあります。

とくに注意したいのが、最後の担保評価です。買ってから年数がたった一戸建ては、建物の価値が下がっているもの。残高に対して家の評価が足りないと、希望どおりの金額を借りられないことがあります。

3. 団信の健康告知をやり直す必要がある

借り換えでは、団体信用生命保険(団信)にも入り直します。そのため、あらためて健康状態の告知が必要です。

最初に借りたときは健康だった人でも、その後に持病ができたり、入院や手術をしたりしていると、新しい団信に入れないことがあります。団信に入れないと、民間の金融機関の住宅ローンは原則として借りられません。

いまの住宅ローンの団信は、借り換えると解約になります。新しい団信に入れるかどうかを確かめずに旧ローンを返してしまうことはないので心配はいりませんが、健康面に不安がある方は、審査の早い段階で団信の可否を確認しておきましょう。

また、借り換え先の団信の保障内容が、いまの団信より薄くなることもあります。いまのローンにがん保障などの特約を付けているなら、借り換え先でも同じ保障が付くか、上乗せ金利がいくらかを確かめておくことが大切です。持病があっても入りやすい「ワイド団信」を扱う金融機関もありますが、金利の上乗せは避けられません。

4. 住宅ローン控除の期間は延びず、条件によっては使えなくなる

住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けている方は、借り換えたあとの扱いに注意が必要です。

借り換えても、一定の条件を満たせば控除は続けて受けられます。ただし、控除を受けられる期間は、最初に住みはじめたときから数えた残りの期間のままで、借り換えによってリセットされたり延びたりすることはありません。

さらに、次のような点にも気をつけましょう。

  • 借り換え後の返済期間が10年未満になると、控除の対象外になる
  • 控除の対象になる借入残高は、借り換え前の残高が上限になる
  • 諸費用まで含めて多めに借りた場合、上乗せ分は控除の対象にならない

控除期間が残っている方が、返済期間を短くする目的で借り換えると、控除の分だけ損をすることもあります。借り換えた年は年末調整ではなく、確定申告が必要になる場合もあるため、手続きも含めて事前に確認しておくと安心です。制度の内容は税制改正で変わることがあるので、最新情報は国税庁のサイトなどで確かめてください。

5. 固定から変動への借り換えは、金利上昇の影響を受けやすい

変動金利は、固定金利より低い金利で借りられるのが一般的です。そのため、「固定金利から変動金利に借り換えれば、月々の返済がぐっと下がる」と考える方も少なくありません。

しかし、変動金利は市場の金利が上がれば、返済中に金利が上がるしくみです。ここ数年は、変動金利の基準となる金利も上がり始めていて、「借り換えたときより金利が上がった」という例も出てきています。

借り換えのパターン 注意点
固定 → 変動 当面の返済は下がるが、金利が上がると総返済額が借り換え前を上回るおそれがある
変動 → 固定 返済額は確定するが、金利は上がることが多く、月々の負担が増えることもある
変動 → 変動 金利差が小さいと、諸費用で得が消えやすい
固定 → 固定 同じ条件で比べやすいが、金利差が十分あるかを確認する

変動金利には、返済額の急な増加をやわらげるルール(5年ごとの見直し、見直し時の上限など)を設けている金融機関もあります。ただし、こうしたルールがあっても、上がった分の利息がなくなるわけではありません。将来、金利が1〜2%上がっても返済を続けられるかを試算してから決めましょう。

6. 返済期間を延ばすと、総返済額が増えることがある

毎月の返済を軽くしたいからと、借り換えのときに返済期間を延ばすケースがあります。月々の負担は確かに下がりますが、その分、利息を払う期間が長くなるので、金利が下がっても総返済額は増えてしまうケースも。

たとえば、残り20年のローンを35年で借り換えると、完済が15年先に延びます。定年後も返済が続くことになり、老後の資金計画にも影響しかねません。

返済期間を延ばすのは、「いまの返済がどうしても苦しい」というときの手段です。総返済額を減らしたいなら、残りの期間と同じか、それより短い期間で借り換えるのが基本と考えてください。

7. 手続きに手間と時間がかかる

借り換えには、申し込みから実行まで、おおむね1〜2か月かかります。その間に、仮審査、本審査、団信の告知、契約、登記の手続きと、新規で借りたときと同じような手順を踏まなければなりません。

  • 源泉徴収票や住民票、登記事項証明書などの書類集め
  • いまの金融機関への一括返済の申し出
  • 新しい金融機関との契約(店舗型なら来店が必要なことも)
  • 住宅ローン控除を受けている場合は、税務上の手続き

仕事や子育てで忙しい時期に進めると、思った以上に負担に感じるかもしれません。手間をかけても見合うだけの金額的なメリットがあるか、という視点も大切です。

借り換えで得をする人・損をする人

ここまでのデメリットを踏まえると、借り換えで得をしやすい人と、損をしやすい人の違いが見えてきます。

得をしやすい人 損をしやすい人
いまの金利と借り換え先の金利の差が大きい 金利差が小さい
ローン残高が多い ローン残高が少ない
残りの返済期間が長い 残りの返済期間が短い
収入や健康状態が借りたときと変わらない 収入が減った、持病ができた
住宅ローン控除の期間がすでに終わっている 控除期間が多く残っていて、返済期間を短くしたい

金利の差による利息の減り方は、残高が多く、残りの期間が長いほど大きくなります。反対に、残りが数百万円で、あと数年で完済する予定なら、借り換えによる利息の減少はわずか。諸費用のほうが高くつく可能性が高くなります。

損をしないための判断基準

よくいわれる「3つの目安」

借り換えを検討するときの目安として、昔から次の3つがよくいわれます。

  • いまの金利と借り換え先の金利の差が1%以上ある
  • ローン残高が1,000万円以上ある
  • 残りの返済期間が10年以上ある

ただし、これはあくまで大まかな目安です。最近は事務手数料が定額の金融機関も増え、金利差が1%に満たなくても得になるケースがあります。反対に、3つの条件を満たしていても、団信や控除の事情で損をすることも。最終的には、自分の条件で試算することが欠かせません。

試算は「諸費用込みの総額」でくらべる

借り換えるかどうかは、次の式で判断します。

借り換えによる効果 = 借り換えなかった場合の今後の総返済額 -(借り換えた場合の今後の総返済額 + 諸費用)

この金額がプラスなら得、マイナスなら損です。多くの金融機関のサイトには借り換えシミュレーションが用意されているので、残高・金利・残りの期間を入れて計算してみましょう。そのとき、次の点もあわせて確認しておくと、判断を誤りにくくなります。

  • 住宅ローン控除が残っている場合、借り換え後の控除額の変化
  • 変動金利で借りる場合、金利が上がったときの返済額
  • 団信の保障内容の違い(保障が手厚くなる・薄くなる)

【試算例1】金利差0.7%・残高2,500万円・残り25年の場合

実際に数字を当てはめてみましょう。いまの金利が2.2%、借り換え先の金利が1.5%で、残高2,500万円、残り25年の元利均等返済とします。

項目 借り換えない場合 借り換えた場合
金利 2.2% 1.5%
毎月の返済額 約10万8,400円 約10万円
今後の総返済額 約3,252万円 約3,000万円
諸費用 ― 約70万円
借り換えの効果 約253万円-約70万円=約183万円の得

※わかりやすくするため、金利は返済終了まで変わらないものとして計算した例です。

毎月の返済は8,000円ほどの差ですが、25年間積み重なると250万円を超えます。諸費用を引いても180万円ほど得になるので、このケースは借り換えを前向きに検討してよいでしょう。

【試算例2】金利差0.3%・残高1,200万円・残り12年の場合

次は、金利差が小さく、残高も期間も少ないケースです。いまの金利が1.5%、借り換え先が1.2%で、残高1,200万円、残り12年とします。

項目 借り換えない場合 借り換えた場合
金利 1.5% 1.2%
毎月の返済額 約9万1,100円 約8万9,500円
今後の総返済額 約1,312万円 約1,289万円
諸費用(事務手数料2.2%+登記費用など) ― 約40万円
借り換えの効果 約23万円-約40万円=約17万円の損

利息は23万円ほど減りますが、諸費用のほうが大きく、結果として損になってしまいます。この場合は、借り換えより、いまの金融機関に金利の引き下げを相談するか、繰り上げ返済を検討したほうがよさそうです。

借り換えの前に、いまの銀行に相談する方法もある

借り換えを検討していることを伝えると、いまの金融機関が金利の引き下げに応じてくれることがあります。金利の引き下げなら、登記費用などの諸費用はかかりません。条件変更の手数料はかかることがありますが、借り換えより負担が小さく済む場合もあるので、比較の一つとして聞いてみる価値はあるでしょう。

借り換えの相談先や、相談するときの進め方については、別の記事でくわしく紹介しています。

借り換えを検討しやすいタイミング

借り換えは、いつしても構いません。ただ、次のような時期は、損得を見直すよいきっかけになります。

固定期間選択型の「固定期間」が終わる前

固定期間選択型で借りている場合、固定期間が終わると、その時点の金利で変動金利などに切り替わります。終了後の金利が思ったより高くなることもあるので、終了の半年ほど前から、借り換えも含めて比較を始めておくと安心です。

住宅ローン控除の期間が終わったとき

控除期間が終わると、借り換えによる控除への影響を気にする必要がなくなります。返済期間を短くしたい、固定金利にしたい、といった見直しを考えるには、ちょうどよい時期といえるでしょう。

収入や健康状態が安定しているうち

借り換えには審査と団信の告知があります。年齢が上がるほど借りられる期間は短くなり、健康上の不安も出てきがちです。「いつか見直そう」と思っているなら、条件が整っているうちに一度試算しておくことをおすすめします。

借り換えでよくある失敗

月々の返済額だけを見て、総返済額が増えていた

返済期間を残りの期間より長くして借り換えたところ、月々の返済は下がったものの、完済が10年延び、総返済額が借り換え前より多くなってしまった。月々の金額だけでなく、今後払う総額も必ず確認しましょう。

事務手数料を見落とし、思ったほど得にならなかった

金利の低さだけで借り換え先を選んだら、事務手数料が借入額の2.2%で、諸費用が予想の倍近くになった。定額型の手数料の金融機関とくらべていれば、もっと得をしていたかもしれません。

控除が使えなくなり、結果的に損をした

返済期間を短くしようと借り換えたら、返済期間が10年未満になり、残っていた住宅ローン控除が受けられなくなった。控除が残っている方は、借り換え後の期間にも気を配ることが大切です。

借り換え先の住宅ローンの選び方

借り換えると決めたら、次は借り換え先選びです。金利の低さだけで選ぶと、思わぬところで差がつくことがあります。次の基準でくらべてみてください。

借り換え先をくらべるときのチェックポイント
項目 確認すること
金利 表示金利ではなく、自分に適用される金利。引き下げの条件(給与振込、セット契約など)も確認
金利タイプ 変動・固定期間選択・全期間固定のどれが自分に合うか
事務手数料 定額型か定率型か。定率型は金利が低めでも、手数料が高くなりやすい
保証料 無料か、金利に上乗せされるか
団信 一般団信のほか、がん保障・全疾病保障が無料で付くか、上乗せ金利はいくらか
繰り上げ返済 手数料が無料か、1万円から返せるかなど
手続きのしやすさ ネットで完結するか、来店が必要か、電子契約に対応しているか

金融機関の種類ごとの特徴

借り換え先の候補は、大きく分けて次の4種類です。それぞれに向き・不向きがあります。

種類 特徴 向いている人
ネット銀行 金利が低めで、手続きがネットで完結しやすい。事務手数料は定率型が多い 自分で比較・手続きを進められる人
メガバンク 店舗で相談でき、ネット専用の商品なら金利も競争力がある 対面で相談しながら進めたい人
地方銀行・信用金庫 地域の事情に詳しく、条件次第で柔軟に対応してくれることがある 地元の金融機関と取引がある人
フラット35(借り換え) 全期間固定金利で、返済額が最後まで確定する 金利上昇のリスクを避けたい人

どれがよいかは、金利だけでなく、手続きのしやすさや相談できる環境をどれだけ重視するかでも変わります。給与振込口座や公共料金の引き落としを移すと金利が下がる商品もあるので、生活の中で使いやすい金融機関かどうかも見ておきましょう。

金利と事務手数料はセットで見る

金利が低めでも、事務手数料が借入額の2.2%という金融機関もあれば、金利はやや高めでも事務手数料が定額という金融機関もあります。残高が大きいほど、定率型の事務手数料は重くなるので、「金利+手数料」の総額でくらべるのがコツです。

金利の「見せ方」に惑わされない

金融機関の広告には、「年0.○%」と目を引く金利が大きく書かれていることがあります。ただ、その金利が適用されるのは、自己資金の割合や給与振込などの条件を満たした人だけ、ということも少なくありません。仮審査を受けると、自分に適用される金利が示されます。複数の金融機関の仮審査の結果をそろえてから、総額でくらべるのが確実な方法です。

また、変動金利の場合は、当初の金利だけでなく「基準金利から何%引き下げるのか」「その引き下げが返済終了まで続くのか」も確認しておきましょう。当初だけ大きく引き下げ、一定期間が過ぎると引き下げ幅が小さくなる商品もあります。

団信の内容も、金利と同じくらい大切

借り換えをきっかけに、がん保障や全疾病保障の付いた団信に切り替える方も増えています。保障が手厚くなるなら、多少の金利差は気にならないかもしれません。いま加入している生命保険と保障が重なっていないかも、あわせて見直しておきましょう。

金融機関ごとの金利や特徴は、ランキング形式でまとめた記事も参考にしてください。

住宅ローン借り換えの流れ

借り換えは、次のような流れで進みます。

  1. いまのローンの状況を確認する:残高、金利、残りの期間、住宅ローン控除の残り年数を把握します。
  2. 試算して、借り換えるかを判断する:諸費用込みで、どれくらい得になるかを計算します。
  3. 借り換え先を選び、仮審査に申し込む:複数の金融機関に申し込んで比べることもできます。
  4. 本審査・団信の告知:必要書類を提出し、健康状態を告知します。
  5. 契約・いまの金融機関に一括返済を申し出る:旧ローンの完済日を調整します。
  6. 融資の実行・登記:新しいローンで旧ローンを完済し、抵当権の抹消と設定を行います。

いまの金融機関には、一括返済の1か月ほど前までに連絡が必要なことが多いので、早めに確認しておきましょう。

借り換えの申し込みでは、本人確認書類や収入を証明する書類(源泉徴収票、確定申告書など)のほかに、いまのローンの返済予定表や残高証明書、購入時の売買契約書、建物の登記事項証明書などを求められるのが一般的です。購入から年数がたっていると、書類がどこにあるか分からなくなっていることもあります。借り換えを考えはじめた段階で、住宅関係の書類を一か所にまとめておくと、手続きがぐっと楽になるでしょう。

借り換えでも返済が苦しいなら、家の売却も選択肢に

金利が上がって返済が重くなっているのに、審査や団信の事情で借り換えができない。借り換えても、毎月の返済がほとんど変わらない。そんなときは、無理に返済を続ける以外の方法も考えてみてください。

  • 金融機関に返済条件の変更を相談する:返済期間の延長など、一時的に負担を軽くできることがあります。
  • 家を売って、ローンを完済する:売却価格がローン残高を上回れば、手元にお金を残して住み替えができます。
  • リースバックで住み続ける:家を売ったあとも、家賃を払ってそのまま住み続ける方法です。

返済が滞ると、選べる方法がどんどん少なくなります。「まだ大丈夫」と思えるうちに、家がいくらで売れるのかだけでも知っておくと、次の手を考えやすくなるはずです。

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住宅ローン借り換えのデメリットに関するよくある質問

借り換えは何回でもできますか?

回数の制限はありません。ただし、借り換えのたびに諸費用がかかり、審査も受け直すことになります。前回の借り換えから間もない場合は、借り換え先の金融機関が慎重に審査するかもしれません。

借り換えの審査に落ちたら、いまのローンはどうなりますか?

いまのローンはそのまま続きます。借り換えは、新しいローンの審査に通ってから旧ローンを返す流れなので、審査に落ちても不利益はありません。別の金融機関に申し込み直すこともできます。

住宅ローン控除が終わってから借り換えたほうがいいですか?

控除期間中でも、借り換えたあとに控除を続けて受けることは可能です。ただし、借入残高が増えない、返済期間が10年以上ある、といった条件を満たす必要があります。控除の残り年数と、借り換えによる利息の減少額を比べて判断しましょう。

夫婦のペアローンでも借り換えられますか?

借り換えられます。ただし、夫婦それぞれが審査と団信の告知を受け直すことになります。どちらかの収入が減っていたり、健康状態に変化があったりすると、ペアローンのままでは借り換えられないこともあるので注意が必要です。

借り換えの諸費用もローンに含められますか?

含められる金融機関もあります。ただし、借入額が増えるため審査が厳しくなることがあり、上乗せした分は住宅ローン控除の対象になりません。

金利が上がりそうなときは、固定金利に借り換えるべきですか?

一概にはいえません。固定金利は返済額が確定する安心感がある一方、変動金利より金利が高く、借り換えた時点で月々の返済が増えることもあります。今後の収入や家計の余裕もふまえて判断することが大切です。

借り換えより、繰り上げ返済のほうが得ですか?

手元の資金に余裕があるなら、繰り上げ返済で利息を減らす方法もあります。諸費用がほとんどかからない点はメリットです。借り換えと繰り上げ返済、両方の効果を試算してくらべてみましょう。

まとめ|借り換えは「諸費用込み」で損得を判断しよう

  • 借り換えには、数十万円単位の諸費用がかかる
  • 審査と団信の告知をやり直すため、収入や健康状態の変化に注意
  • 住宅ローン控除の期間は延びず、条件によっては使えなくなる
  • 固定から変動への借り換えは、金利上昇の影響を受けやすい
  • 返済期間を延ばすと、総返済額が増えることがある
  • 損得は「諸費用込みの総返済額」でくらべ、いまの銀行への相談もあわせて検討する

住宅ローンの借り換えは、条件がそろえば家計を大きく助けてくれる方法です。一方で、デメリットを知らずに進めると、手間と費用をかけたのに得をしなかった、ということにもなりかねません。まずはいまのローンの状況を確認し、諸費用込みで試算してから、借り換えるかどうかを決めてください。

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