不動産売却はどこに相談する?失敗しないための相談窓口
不動産売却で絶対に失敗したくないなら、不動産会社だけではなく、専門家へ相談してから決めることが大切です。実は多くの方が、希望の売却価格と手元に残るお金に納得できていません。
少しでも満足した結果を得るために、誰にどういった相談をするべきなのでしょうか。そこで今回は、売却を相談するべき相手や絶対に失敗しないために必要なポイント3つをお伝えします。
家を売りたいと考えている方へ
売却まで相談なしは後悔する?不動産売却までの流れ
不動産売却するために不動産会社と契約してしまうと、売却活動などが行われるため後戻りできません。家を売却してからお金に変わるまで、どのような流れなのか、まずは確認しておきましょう。
- 不動産会社に査定してもらう
- 査定価格を確認する
- 不動産会社と売却契約する
- 売却活動が始まる
- 買い主と売買契約を結ぶ
- 売却する家を買い主に渡す
- 不動産売却費用を受け取る
不動産売却はおもにこのような流れで行われるのですが、買い主が見つかり売買契約してしまうと、一般的にキャンセルはできません。
また、どうしても家を売りたくない場合、買主側から損害賠償請求や手付金の倍返しなどもあるので、家を売却するときは納得行くまで相談してから契約するようにしましょう。
不動産売却の相談でこんな失敗談が多い
すべての方が家の売却で成功とは限りません。現在、日本にはさまざまな物件がありますが、中には「売りたくない相手に売却した人」「不動産会社との契約内容に、納得しないまま売却活動している人」などたくさんいます。
しっかり相談をしないで売却手続きしてしまうと、このような失敗が起こってしまいます。不動産売却で失敗しないためにも、いくつかの相談内容を確認しておきましょう。
不動産会社の査定額が相場より安かった
不動産のことなんて何も知らずに、不動産売却をしようとしている方は要注意です!
家には建物の価値と土地の価値があり、それぞれ相場もある程度決まっています。売却についてまったくわからない状態で手放す人に多く見られるのが「すべて不動産に任せる」手法です。
家を売るときは、最終的に不動産が価格を設定するのですが、売り主は相場を知らないからといって通常より安い売却額を設定されてしまうケースがあります。
このページ上記でお伝えした不動産売却の流れで「不動産会社へ査定依頼する」前に、自分でも家の相場価格を調べておくと失敗しませんよ。
依頼した不動産会社が広告を出していなかった
全国にたくさんの不動産会社があり、それぞれ特徴が異なります。家を高値で売るためには、信頼できる不動産会社を見つけることが重要になるのですが、いくつもの会社へ査定依頼するのは大変な作業です。
しかし、この少しの手間を省いてしまうと「不動産会社が売却活動をしていなかった」などの失敗につながってしまいます。
不動産売却は、できるだけ早く多くの方に見てもらうことで、高値で売れる確率が高まります。このためには、積極的に売却活動してくれる不動産会社を見つけることが大切なので、いくつかの不動産会社へ査定依頼をして信頼できるところを見つけましょう。
売却の契約してから不動産会社から値下げされた
いくつかの不動産会社へ家の査定をしてもらうと、ついつい高額な査定額をつけてくれたところが目に止まってしまう方が多いと思います。不動産売却価格は高いに越したことはありませんが、査定額だけで取引する不動産を選んでしまうと失敗してしまいます。
不動産売却した方たちの相談で多いのが、媒介契約をした後に不動産売却価格を値下げされてしまうことです。
不動産会社から「立地が悪いから売りづらい」や「日当たりが悪いから価格は下げたほうがいい」など、あれこれ理由をつけられて当初の売却額から値下げをされてしまうケースを多く見かけます。
複数の不動産会社へ依頼をして、家の査定額を提示してきたところは、あとのことも考えてから契約することをおすすめします。
不動産売却は専門家に相談することで失敗しにくい
不動産売却の相談は不動産会社だけではなく、専門家へも確認や相談すると契約に失敗しません。その道のプロである専門家は、不動産売却のさまざまな悩みの相談に対応してくれます。
専門家別で相談する内容が異なるので、しっかり確認しておきましょう。
税理士
税理士は税関係にとても詳しいため、売却費用で発生する税金関係の悩み相談をしておくといいでしょう。
たとえば、親から譲り受けた家を売却するとき、親から相続した家に子供が住んでいたときの税金など、税金には特例があるため少しでも課税額が抑えられる可能性があります。
税理士に相談する内容
- 譲渡所得や所得税
- 相続税や贈与税
- 控除などの節税方法
司法書士
司法書士は権利関係にとても詳しいため、不動産売却で抵当権抹消登録記などでわからないことを相談しておくといいでしょう。
たとえば、家の持ち主がわからないとき、離婚するから住宅ローンの連帯保証人を止めたいときなど、不動産売却するのに複雑な問題を解決してもらえます。
司法書士に相談する内容
- 所有権の移転
- 抵当権抹消登録記の変更や抹消
- 住宅ローンの借り換えなど
不動産鑑定士
不動産鑑定士は土地や建物の価値にとても詳しいため、不動産会社がつけた売却価格などで不安があるときに相談しておくといいでしょう。
たとえば、事前に相場調査した不動産価格と不動産会社が評価した額に差があるときなど、契約する前に確認しておきましょう。
不動産鑑定士に相談する内容
- 相続税の標準鑑定
- 固定資産税の標準宅地の鑑定
- 不動産の有効活用アドバイスなど
弁護士
弁護士は法律関係にとても詳しいため、不動産会社と交わした契約内容に不満などあるときに相談しておくといいでしょう。
たとえば、契約後に値下げを強く強要されている、近隣の土地とトラブルになっているなど、不動産売却で問題があり誰に相談すべきか迷っているときに確認しましょう。
弁護士に相談する内容
- 契約内容に不満や不明点がある
- 隣地とのトラブル
- 契約を解約するなど
土地家屋調査士
土地家屋調査士は売却物件の測量や登録などに詳しいため、売却する土地や建物についてわからないときは相談するといいでしょう。
たとえば、隣地との境界線がどこなのかわからないとき、建物の面積がわからないときなど、専門の土地家屋調査士に確認してもらいます。
土地家屋調査士に相談する内容
- 建物や土地の測量
- 建物や土地の面積登記
- 隣地との境界線
不動産売却の相談で失敗しないために必要な3つのポイント
不動産を売却をするときは「最後まで納得できた!」と思えるように、不動産会社や専門家へしっかり相談しておくことが大切です。
不動産売却の相談で、どんなことに注意するべきなのでしょうか。失敗しないために必要なことは、全部で3つあります。それぞれ確認していきましょう。
手元に絶対欲しい金額を伝える
不動産売却の相談で一番多く寄せられているのが「金銭問題」です。
自分が思っている希望額より低いケースが目立つため、少しでも手元に残るお金を多くするためにも、次のようなことを相談しておきましょう。
- 手元に◯◯万円は欲しいと明確に伝える
- 広告を広い範囲でおこなってもらう
- 手数料などの節約について聞く
不動産会社だけではなく、節税に関しては税理士などに相談することで、家の売却費用で手元に残るお金が多くなる可能性があります。
プライバシー重視を守り売却したい
家を売るとき、近隣に知られたくないこともあるでしょう。
不動産売却は宣伝活動することで多くの方たちに物件を見てもらえますが、広く広告をしてしまうと、不特定多数に見られる可能性も高くなります。誰にも知られずに家を売りたいときは、次のようなことを相談しておきましょう。
- 周囲に売却価格を知られたくない
- 非公開物件として紹介して欲しい
- 売却まで期日がないから広告は目立たせないで欲しい
不動産会社の物件情報を見ると「非公開物件」や「お問い合わせが必要」と記載されているのを見かけませんか?
物件内容はお問い合わせした方のみと条件を限定して、売り主側は決められます。
売却期限をしっかり伝える
家の売却は期限が長引くほど築年数も増えるため、売却価格が下がる傾向があります。
少しでも早くお金を手にしたい、売却手続きを済ませてスッキリしたいときは、次のようなことを相談しておきましょう。
- ◯月までに売りたい
- できるだけ早めに売却したい
不動産売却期限を決めてしまうと、買い主側からの値下げに応じないといけないケースもあるでしょう。どれくらいの値下げなのか、相場価格を比較しながら考えると失敗しませんよ。
まとめ|不動産売却は専門家へ相談することで失敗しない
不動産売却は相談せずに手放してしまうと、必ずといって失敗するでしょう。不動産会社によって査定額や評価額が異なります。
離婚による不動産の売却や希望額などさまざまな思いで不動産会社へ相談すると思いますが、必ず税金のことを詳しく知っている専門家などにも相談することで契約上の漏れなどを防ぐことができるでしょう。