ウレタン塗膜防水とは?ウレタン防水工事の工法別に特徴や工程、費用目安などを解説

ウレタン塗膜防水は、建物の防水性能を高めるためにウレタン樹脂を塗り重ねる方法で、コストパフォーマンスと施工のしやすさから広く用いられています。日本のように気候の変化が激しい環境において、建物の長寿命化を図るためには非常に有効です。ただし、安価で汎用性の高い防水工法ですが、職人の技術や施工環境によって防水効果が左右される面もあります。

本記事では、ウレタン塗膜防水とはどんな防水工事なのか、ウレタン防水の工法種類、メリット・デメリット、ウレタン防水工事の費用目安、施工する際の工程や注意点などについて解説します。ウレタン防水工事の施工を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

ウレタン塗膜防水とは?どのような防水工事か

ウレタン防水工事は安価で汎用性がある施工方法

ウレタン塗膜防水とは、液状になっているウレタン樹脂の防水材を使用し、施工面に塗布して乾燥・硬化させることで防水層を形成する工法です。液体状のウレタン防水材は硬化すると弾力性のある膜となり、防水性や耐候性に優れているため、主に屋上やベランダなどで使われています。安価で高性能なことから様々な場面で選ばれています。

防水工事でウレタン防水が選ばれやすい理由

高い汎用性

液状のウレタン防水材を塗布するので、平らな面だけでなく複雑な形状や曲面にも対応できるようになっており、屋上、ベランダ、階段、立ち上がり部分など、様々な場所に施工が可能です。柔軟な対応力から、他の工法では施工が難しい場所にも適用されやすく、建物の隅々までシームレスな防水層を形成することができます。

比較的低コスト

他の防水工法と比べて工事費用が安価で工期も比較的短く済むため、コストパフォーマンスに優れています。定期的なメンテナンスが必要ではありますが、再施工や部分補修がしやすく、修繕コストを抑えたい場合にも適しています。

塗膜の伸縮性

ウレタン塗膜はゴム状の弾力を持つため、温度差や振動による建物の膨張や収縮に対応しやすく、ひび割れしにくいという特性を備えています。伸縮性は、外部からの衝撃や微小な揺れに対しても防水層が割れにくく、建物を効果的に守る役割を果たします。

ウレタン塗膜防水のデメリットは主に2つある

ウレタン防水には柔軟性や低コストといったメリットがある一方で、以下のようなデメリットも考慮する必要があります。

防水層の仕上がりは職人の技術に依存する

ウレタン防水は職人の手作業で塗布されるため、仕上がりの品質は施工者の技術に大きく依存します。ウレタン防水材の塗り方が雑だと防水層の厚みが不均一になり、防水性能が低下する大きな原因となります。

例えば、塗膜の厚みが薄い部分があると、少しの劣化で水が浸入する可能性が高まります。そのため、経験豊富な施工業者や信頼できる防水専門業者に依頼することが、施工後の防水効果を最大限に引き出すために重要です。

ウレタン防水材は乾燥に時間を要する

ウレタン防水材は塗布した後に十分な乾燥に時間がかかり、施工後に完全に硬化するまで数日かかる場合もあります。特に梅雨や湿度の高い季節では乾燥時間が延びてしまいがちで、施工期間が長引いてしまいます。そのため、工事期間中の乾燥時間が長くなることがデメリットと言えます。

また、完全に乾燥するまでの間に水がかかるとウレタン防水層が劣化しやすくなるため、施工中は天候に大きく影響を受けます。したがって、事前に天候の確認を行った上で、雨や湿度が高い時期を避けられる施工期間を選定することがトラブルの回避に繋がります。

ウレタン塗膜防水での施工をおすすめできる場所

ウレタン塗膜防水は、様々な場所の防水層形成に向いており、各環境や用途に応じた効果を発揮します。以下は、ウレタン塗膜防水が適している施工場所の例です。

屋上やベランダ

屋上やベランダなど、水平面の広い場所に施工しやすく耐水性も十分に備えており、雨水の滞留に対しても防水効果を発揮します。特に立ち上がり部分やエアコンの配管周辺なども隙間なく塗布できるため、雨水の侵入経路を塞ぐことが可能です。

外階段や駐車場

超速硬化ウレタン塗膜防水材であれば、外階段や駐車場などの頻繁に人が歩行したり車が通行したりする場所にも適しています。従来のウレタン防水と比べて、2倍以上も強固な防水層で衝撃に対しても強いため、ひび割れや摩耗が起こりにくく、長期間の使用に耐えられます。また、滑り止め効果を持たせることもできるので安全性の向上にも寄与します。

立ち上がり部分や複雑な形状の箇所

液状のウレタン防水材を使うので複雑な形状の箇所にも容易に対応できます。建物の構造上、水が溜まりやすい部分や、形状が特殊な場所でも密着度の高い防水層が作れるため、建物の弱点部分をしっかりとカバーすることが可能です。

ウレタン防水の主な工法の種類

ウレタン防水には、施工場所や目的に応じてさまざまな工法があります。以下では、主な工法の種類と特徴、メリット・デメリットなどについて紹介します。

下地の上にウレタン塗膜を塗る工法

下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法

ウレタン密着工法

※下地の上にウレタン塗膜を塗る工法

主な特徴

ウレタン密着工法は、下地に直接ウレタン塗膜を塗布する最も一般的な工法です。下地との密着性が非常に高いことから、屋上やベランダなどの水平面に適しています。また、比較的低コストで施工できる上に工期も短い場合が多いため、下地が条件を満たす場合には広く採用されています。

メリット・デメリット

メリット
  • 密着性が高く、下地と一体化させることで優れた防水性能を発揮できる。
  • コストが安価で工期が短いため、短期間での防水施工が可能。
  • 凹凸が少なく仕上がりが美しいため、外観を保護しながら防水性能も確保される。
デメリット
  • 下地の状態に影響されやすく、湿気や水分が残っていると密着性が弱く、膨れや剥がれの原因となる。
  • 下地に割れが生じた場合、影響が防水層に及ぶため、下地が安定していることが求められる。

作業工程

下地処理、プライマー塗布、ウレタン塗布、トップコート塗布の順で行います。

  1. 下地調整
  2. プライマー塗布
  3. ウレタン塗布(1層目)
  4. ウレタン塗布(2層目)
  5. トップコート塗布
下地調整

高圧洗浄で汚れを綺麗にした上で、ひび割れなどの損傷箇所を補修して下地を整えます。

プライマー塗布

下塗りとして下地にプライマーを塗り、ウレタンの密着性を高める準備をします。

ウレタン塗布(1層目)

1層目(中塗り)の液体状のウレタン防水材を塗布し、しっかりと乾燥させます。

ウレタン塗布(2層目)

1層目と同様に2層目(上塗り)に液体状のウレタン防水材を重ね塗りし、よく乾燥させます。

トップコート塗布

最後にトップコートを施して仕上げ、紫外線などから防水層を保護します。

高強度ウレタン工法

※下地の上にウレタン塗膜を塗る工法

主な特徴

高強度ウレタン工法は、通常のウレタン防水材よりも強度が高い上に手塗りウレタン防水材の伸縮性も兼備している工法です。耐久性をさらに高めるために特別な原料が配合されたウレタンを使用しています。人や物の移動が多い場所や、機械振動などが生じる場所にも対応する強度を備えており、耐荷重性を求められる場所に適しています。

メリット・デメリット

メリット
  • 高い強度と耐摩耗性があり、駐車場や人通りが多い場所などに適している。
  • ウレタンなので従来の柔軟性などの特徴もあり、汎用性に優れている。
  • 長期間にわたって防水性能が維持されやすいため、頻繁なメンテナンスが不要。
デメリット
  • 通常のウレタン密着工法などに比べて施工費用が高くなりやすい。
  • 施工に時間がかかる場合があり、特に乾燥時間が長くなることも多い。

作業工程

下地処理、プライマー塗布、高強度ウレタン塗布、トップコート塗布の順で行います。

  1. 下地処理
  2. プライマー塗布
  3. 高強度ウレタン塗布(1層目)
  4. 高強度ウレタン塗布(2層目)
  5. トップコート塗布
下地処理

高圧洗浄、補修材を使用して下地を調整します。

プライマー塗布

下塗りとして高強度ウレタン用のプライマーを使用し、下地と防水材の密着性を確保します。

高強度ウレタン塗布(1層目)

より耐久性に優れた高強度ウレタン防水材を1層目(中塗り)として塗布します。しっかり乾燥するまで待ちます。

高強度ウレタン塗布(2層目)

先ほどと同様に高強度ウレタン防水材を2層目(上塗り)として塗布して乾燥させます。防水層に厚みが出るまで繰り返します。

トップコート塗布

塗り重ねて形成した防水層の表面を保護するトップコート(防水保護層)を施します。

ウレタン通気緩衝工法(絶縁工法)

※下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法

主な特徴

絶縁工法とも呼ばれるウレタン通気緩衝工法は、下地と防水層の間に通気シートを挟み、湿気や蒸気を逃がす脱気性能を持たせた工法です。通気シートを挟むことで、下地の湿気が原因で防水層が膨れたり剥がれたりするのを防ぎます。下地に湿気の多い場所などに適しています。

メリット・デメリット

メリット
  • 下地と防水層の間に通気シートを入れるため、水蒸気がこもりにくく、防水層の膨れや剥がれを防止できる。
  • 湿気が逃げる設計で下地に含まれる水分が防水層を傷めにくいので雨漏りの発生リスクが低減される。
  • 下地が湿っている場合や乾燥しきれない環境でも施工可能で下地の状態に左右されにくい。
  • 耐用年数が一般的な密着工法より長いため、防水層の寿命が長くなり、メンテナンスコストを軽減可能。
デメリット
  • 材料費や施工の手間が増えるため、密着工法と比較するとやや工事費用が高くなってしまう。
  • 通気緩衝シートの設置や脱気筒の取り付けなどが必要で、工期が密着工法よりも長くなりやすい。
  • 適切に施工されないと防水性能が十分に発揮されないリスクがあるため、技術力が求められる。

作業工程

下地処理、プライマー塗布、通気緩衝シート敷設、脱気筒の取り付け、ウレタン塗布、トップコート塗布の順で行います。

  1. 下地処理
  2. プライマー塗布
  3. 通気緩衝シートの敷設
  4. 脱気筒の取り付け
  5. 改修用ドレンの取り付け
  6. ウレタン塗布(1層目)
  7. ウレタン塗布(2層目)
  8. トップコート塗布
下地処理

高圧洗浄で汚れを落とし、目地やひび割れの補修を行って下地を調整します。

プライマー塗布

下塗りとして下地にプライマーを塗布して、通気シートの密着性を高めます。

通気緩衝シートの敷設

下地に通気緩衝シート(絶縁シート)を貼り付けます。シートが下地とウレタン塗膜の間に敷設されます。

脱気筒の取り付け

通気緩衝シートを介して、湿気を外に逃がすための脱気用器具(脱気筒・脱気弁)を取り付けて設置します。

改修用ドレンの取り付け

既存の排水設備を活かしつつ、防水性能を高める改修用ドレンの取り付けを行います。

ウレタン塗布(1層目)

液体状のウレタン防水材を1層目(中塗り)として塗布します。しっかり乾燥するまで待ちます。

ウレタン塗布(2層目)

先ほどと同様に液体状のウレタン防水材を2層目(上塗り)として塗布して乾燥させます。防水層に厚みが出るまで繰り返します。

トップコート塗布

最後にウレタン樹脂で形成したウレタン防水の表面にトップコートを塗布し、防水層を保護します。

ウレタンメッシュ工法

※下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法

主な特徴

ウレタンメッシュ工法は、プライマーを塗布した下地とウレタン塗膜の間にメッシュ状の補強布を挟んで防水層を形成する工法です。特に立ち上がり部分や亀裂が入りやすい部分に強度を持たせるために使用されます。メッシュシートが補強材となって強度が増し、防水層がひび割れるリスクを減らします。屋上やルーフバルコニー、廊下などに適しています。

メリット・デメリット

メリット
  • メッシュシートを使用すると防水層の引張接着強度が高まり、ひび割れや剥がれに対して耐久性が向上。
  • メッシュシートが防水層の柔軟性を保ちながらも強度をサポートするため、下地の微細な動きにも柔軟に対応。
  • 複雑な形状の場所でも下地と防水層が密着しやすく、均一で隙間のない防水層が形成されやすい。
  • 一般的なウレタン防水にメッシュシートを組み込むことで、費用対効果の高い補強が可能になる。
デメリット
  • メッシュシートを均一に敷き、重ねる塗布工程があるため、職人の施工技術が仕上がりの品質に大きく影響。
  • 標準的なウレタン防水工法に比べ、メッシュシートの材料費や工程が追加されるため、やや費用が高くなる。
  • メッシュを敷く工程や塗布回数が増えるため、標準的な工法より工期が長くなる場合がある。
  • ウレタン層を何層かに分けて塗布するため、各層ごとに乾燥時間が必要となり、工事期間が影響を受ける。

作業工程

下地処理、プライマー塗布、メッシュシートの敷設、ウレタン塗布、トップコート塗布の順で行います。

  1. 下地処理
  2. プライマー塗布
  3. メッシュシートの敷設
  4. ウレタン塗布(1層目)
  5. ウレタン塗布(2層目)
  6. トップコート塗布
下地処理

高圧洗浄で下地を清掃し、汚れやほこり、油分を除去します。ひび割れや欠損部がある場合は、補修材で下地を整えます。

プライマー塗布

下地とウレタン防水層をしっかりと密着させるため、プライマーを均一に塗布します。プライマーが乾燥するまで待ちます。

メッシュシートの敷設

プライマーを塗布した下地にガラス繊維織布のメッシュシートを敷き込み、シートが浮かないように慎重に配置します。

ウレタン塗布(1層目)

メッシュシートの上にウレタン防水材の1層目(中塗り)を塗布し、乾燥させます。防水材がシートに浸透することで強度が増し、下地と一体化します。

ウレタン塗布(2層目)

1層目を乾燥させた後、2層目(上塗り)となるウレタン防水材を重ね塗りします。十分な厚さになるまで繰り返し、防水層を形成します。

トップコート塗布

形成した防水層が完全に乾燥してから、防水層の表面保護と紫外線からの劣化防止のためにトップコートを均一に塗布します。

オルタックバリボード工法

※下地とウレタン塗膜の間にシートを入れる工法

主な特徴

オルタックバリボード工法は、アスファルト系のバリボードを下地に敷き、その上にオルタックシート(複合防水の下貼り用通気緩衝シート)を重ねてからウレタン塗膜を施工し、高い防水性と耐久性を持つ防水層を形成する特殊な工法です。耐久性と防水性能を強化するために開発されており、長期間の防水効果が求められる場所に適しています。

メリット・デメリット

メリット
  • アスファルト系バリボードとオルタックシートの組み合わせにより、長期間の防水性能と耐久性が期待できる。
  • バリボードが下地との絶縁層を形成し、防水層が湿気の影響を受けにくいため、湿気を含む場所にも適している。
  • 頑丈な構造のため、歩行が多い場所や重量物を載せる場所、頻繁なメンテナンスが難しい場所にも対応可能。
デメリット
  • 高性能な防水材料と複雑な施工手順が必要なため、他のウレタン防水工法と比較して施工費用が高い。
  • 多層構造に加え、各工程での乾燥・硬化時間が必要なため、施工期間が長くなりやすい。
  • 設置には高度な専門技術を要するため、経験豊富な職人による施工が推奨され、業者選びが難しい。
  • バリボード使用で全体の重量が増し、建物の構造に一定の負担がかかるため、事前の構造確認が必要。

作業工程

バリボードの敷設、オルタックシートの敷設、通気緩衝シートの敷設、脱気筒の取り付け、ウレタン塗布、トップコート塗布の順で行います。

  1. バリボードの敷設
  2. オルタックシートの敷設
  3. 通気緩衝シートの敷設
  4. 脱気筒の取り付け
  5. ウレタン塗布(1層目)
  6. ウレタン塗布(2層目)
  7. トップコートの塗布
バリボードの敷設

既存の防水層の上からアスファルト系のバリボードを敷き詰めます。既存防水を撤去せず、下地むき出しの作業にならないので雨漏り被害が抑えられます。

オルタックシートの敷設

バリボードの上にオルタックシートを敷きます。シートは隙間ができないように敷き詰め、防水性能を損なわないように専用のテープで止めます。

通気緩衝シートの敷設

オルタックシートの上から通気緩衝シート(絶縁シート)を敷きます。通気シートがオルタックシートとウレタン塗膜の間に敷設されます。

脱気筒の取り付け

脱気筒や脱気弁などの脱気用器具を取り付け、湿気や水蒸気を逃がす経路を確保します。脱気用器具により、通気層に湿気がたまらず、防水層の膨れを防ぎます。

ウレタン塗布(1層目)

液体状のウレタン防水材を均一に塗布します。1層目のウレタン防水層が硬化するまでしっかりと乾燥させます。

ウレタン塗布(2層目)

1層目が硬化した後、さらに2層目のウレタン防水材を塗布し、乾燥させて防水層を形成します。重ね塗りにより防水性と耐久性が向上します。

トップコートの塗布

紫外線などからウレタン防水層の表面を保護するため、仕上げにトップコートを塗布して完全に乾燥させます。

このようにウレタン防水工法はそれぞれ特徴が大きく異なります。建物や用途に合った工法を選ぶことで、より効果的な防水対策が実現できます。専門業者に相談し、建物や施工箇所の状況に合わせた工法を選定しましょう。

ウレタン防水工事の費用相場

ウレタン防水工事は、各工法によって耐久性や防水強度、施工の複雑さが異なるため、費用などにも大きな差が生じます。以下では、各工法の平米単価や耐用年数、工期日数、費用の目安、防水強度について紹介します。

工法 耐用年数 工期日数 平米単価 費用目安
(100㎡の場合)
ウレタン密着工法 約10年 4~7日 5,000~7,000円/㎡ 80万~120万円
高強度ウレタン工法 10~12年 5~8日 6,000~8,000円/㎡ 90~130万円
ウレタン通気緩衝工法(絶縁工法) 13~15年 7~10日 6,500~8,500円/㎡ 120~180万円
ウレタンメッシュ工法 約10年 6~9日 5,500~7,000円/㎡ 90~120万円
オルタックバリボード工法 15~18年 7~10日 8,000円以上/㎡ 150~200万円

※金額は一般的な住宅の屋根・屋上で施工した場合の目安(100㎡程度)

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ウレタン密着工法の平米単価・費用目安

防水強度 ★☆☆☆☆

ウレタン密着工法は、平米単価5,000~7,000円と比較的低コストで施工が可能です。100㎡の施工であれば、高圧洗浄・下地調整や施工管理費を含め、合計で80~120万円前後が費用の目安です。下地の状態によっては補修が必要となり、追加費用が発生する可能性があります。工期は4~7日程度です。

高強度ウレタン工法の平米単価・費用目安

防水強度 ★★★☆☆

高強度ウレタン工法は耐久性を高めたウレタン塗膜を使用するため、密着工法よりもやや高めの平米単価6,000~8,000円/㎡が相場です。100㎡の施工であれば、高圧洗浄や下地調整や施工管理費を含め、合計で90~130万円前後が費用の目安です。工期は5~8日程度です。

ウレタン通気緩衝工法(絶縁工法)の平米単価・費用目安

防水強度 ★★★★★

ウレタン通気緩衝工法は湿気を逃がす構造を追加するので費用がやや高く、平米単価は6,500~8,500円/㎡です。100㎡の施工では、高圧洗浄・下地調整や施工管理費を含め、合計で120~180万円前後が費用の目安です。工期は7~10日程度を要します。耐用年数も長いため、耐久性を重視する場合に適しています。

ウレタンメッシュ工法の平米単価・費用目安

防水強度 ★☆☆☆☆

ウレタンメッシュ工法は下地の補強機能が加わるため、平米単価は5,500~7,000円/㎡です。100㎡の施工であれば、高圧洗浄・下地調整や施工管理費を含め、合計で90~120万円前後が費用の目安です。工期は6~9日程度です。

オルタックバリボード工法の平米単価・費用目安

防水強度 ★★★★★

オルタックバリボード工法は耐久性と強度が非常に高い分、平米単価は8,000円~以上と他の工法よりも高額です。100㎡の施工の場合、高圧洗浄・下地調整や施工管理費を含め、最低でも150万円以上が目安となります。工期も長く、7~12日程度かかります。

ウレタン通気緩衝工法やオルタックバリボード工法は複数の工程が必要なため、ほかの工法よりも若干長めの工期が見込まれますが、一般的には7日以内で収まることが多いです。

ウレタン防水工事の費用を抑えるコツ

ウレタン防水工事は建物の防水性能を維持するために不可欠ですが、費用がそれなりの金額になるので困っている方も多いです。補助金などの活用や計画的な対応を行うことで、費用を抑えながらも効果的に防水対策を実施できます。以下では、ウレタン防水工事の費用を抑える具体的なコツを確認していきましょう。

  • 物件で契約している火災保険を活用する
  • 自治体の補助金や助成金制度を利用する
  • 複数の防水工事業者から相見積もりをとる
  • メンテナンス計画を立て、工事回数を減らす

物件で契約している火災保険を活用する

火災保険には、台風や豪雨、雪害などの自然災害によって生じた建物の損傷を補償する特約が含まれている場合がほとんどです。特約により、自然災害による防水層の損傷や雨漏りが発生した場合、火災保険を適用して修理費用の一部または全部を補償してもらえる可能性があります。

特約火災保険の適用には、被害の原因や程度が規定に合致していることが必要です。そのため、被害状況の確認や保険適用の相談は、防水専門の工事業者や保険会社に事前に問い合わせておくとスムーズです。

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自治体の補助金や助成金制度を利用する

各自治体では、建物の保全や防災強化を目的とした補助金・助成金制度が設けられている場合があります。たとえば、防水や屋根に関する工事など、建物の寿命や安全性を向上させる工事に対して一部費用を補助する制度です。

補助金や助成金制度は各地域や年度によって支給条件や申請方法が異なるため、詳細は物件所在地の自治体ホームページや担当窓口で確認するとよいでしょう。

複数の防水工事業者から相見積もりをとる

防水工事の費用を抑えるためには、複数の業者に見積もりを依頼した上で、施工内容や価格を比較検討する方法が効果的です。ただし、金額が安いというだけで業者を選ぶと低品質な工事をされてしまうリスクが高いです。工事費用が相場前後の金額帯で、なぜこの工法・材料・工程で工事を行うのかなどを具体的に説明してくれる親切な業者に依頼するのが確実です。

メンテナンス計画を立て、工事回数を減らす

防水層の定期的な点検・メンテナンスを行うと多少は耐用年数を延ばせるため、長期的な修繕コストの削減につながります。定期的なトップコートの再塗布をはじめ、ウレタン防水層の部分補修といった計画的な修繕対策を取り入れ、全面補修の工事回数を減らすことでトータルの費用を十分抑えられます。

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ウレタン防水工事で失敗しないための注意点

ウレタン防水工事を成功させるには、施工に際していくつかの点に気を付けて進めていくことが大切です。以下では、ウレタン防水工事で失敗しないための注意点について紹介します。

  • 施工範囲の確認
  • 施工業者の選定
  • 見積もりの比較
  • 工事の保証内容
  • 施工する時期
  • 近隣への配慮

施工範囲の確認

防水施工する範囲の広さは、工事のスケジュールや費用の見積もり内容に直結するため、事前に劣化が進行している箇所を把握しましょう。修繕や全面補修が本当に必要な箇所は、防水工事専門業者によって見積もり時に確認してもらえるので、施主側はおおまかな把握で大丈夫です。

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施工業者の選定

ウレタン防水では液状の防水材を用いるため、職人の技術力が工事の仕上がりや耐久性に大きく影響を与えます。信頼できる業者を選定する際には、実績や施工事例、口コミなどを確認し、防水工事に精通している業者に依頼しましょう。

また、業者によっては簡易的な防水工事しか対応できないケースもあるため、特に耐久性が求められる場所や長期間の防水性能が必要な場合には、実績豊富な専門業者を選ぶことが推奨されます。

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見積もりの比較

複数の防水工事業者から見積もりを取得し、費用や工法の違いなどから比較検討しましょう。ウレタン防水工事の費用は、使用する材料や施工範囲、工法によって異なるため、見積もりをしっかりと比較することで、適正価格で施工してくれる業者を見つやすくなります。

特に、「防水工事一式 ○○円」とだけ書かれている見積もりには注意が必要です。使用する材料の種類や平米単価、具体的な施工内容が明確に記載されている見積もりの業者を選ぶことが推奨されます。

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工事の保証内容

ウレタンに限らず、防水工事は使用した材料メーカーの基準を満たす工法で施工を行った場合、「メーカーの製品保証」・「施工会社の施工保証」の保証書が発行されるのが一般的です。ウレタン防水においては、密着工法であれば5年保証、通気緩衝工法であれば10年保証が多いです。なお、業者自身が独自に設ける保証内容や期間に関しては各々異なります。

ウレタン防水層表面を保護する役割を持つトップコートは数年で劣化するため、施工後のアフターフォローサービスが充実している業者を選ぶと安心です。

施工する時期

ウレタン防水工事は気温や湿度の影響を受けやすい液体状の防水材を用いるため、天候の影響を受けないように施工する時期の選定が重要です。特に梅雨や冬季の低温多湿時期は工事が中断したり、乾燥に要する時間が長くなりやすいため、基本的には避けるべき時期と言えます。

梅雨や台風のシーズンを避け、天候が安定している時期に施工することで工期も短縮されやすく、結果的にコスト削減につながります。理想的な時期としては、気温が安定しており乾燥しやすい春や秋が挙げられます。施工時期によって乾燥時間や施工期間が大きく変動するため、時期や天候を考慮した施工計画を立てましょう。

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近隣への配慮

施工中には塗料や溶剤の臭い、騒音などが発生するので、ウレタン防水工事を行う際は近隣住民への配慮が必要です。特に集合住宅や密集した住宅地における大規模な施工では、事前に工事の日程や時間帯を伝えるか告知し、騒音や臭いに関する注意喚起を行っておくことが推奨されます。

また、規模や工事内容によっては足場の設置が必要なケースもあるため、事前の配慮や説明が周囲とのトラブルを防ぐために役立ちます。

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ウレタン防水の防水性能を長持ちさせるコツ

ウレタン防水層の防水性能を維持し続け、耐用年数を最大限に引き出すには、定期的なメンテナンスや適切な管理が欠かせません。以下では、ウレタン防水層の防水性能をより長く保つためのポイントについて紹介します。

  • 定期的に防水層のメンテナンスと点検を行う
  • 防水層表面を守るトップコートを塗り替える
  • ウレタン防水の周辺や排水溝などを掃除する
  • ウレタン防水の上に重い物などを置かない
  • 水が溜まりやすいような箇所に気をつける

定期的に防水層のメンテナンスと点検を行う

ウレタン防水の防水層を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスと点検が必要不可欠です。劣化が進行すると防水層にひび割れや剥がれが発生しやすく、躯体への浸水や雨漏りの原因となります。目安としては、年に一度、特に梅雨前や台風シーズン前の目視点検がおすすめです。

また、目視点検をした上で劣化症状が出ている場合は、専門業者に依頼すれば目視では確認しにくい箇所や小さな劣化部分も見逃さずに対処できるため、耐用年数を最大限に伸ばすことができます。

防水層表面を守るトップコートを塗り替える

ウレタン防水層の表面には、紫外線や風雨による劣化を防ぐためにトップコートが施されています。トップコートはウレタン防水層を保護する役割を果たし、5年程度を目安に塗り替えることで防水性能の持続力が高まります。基本的にトップコートの再塗布は5年を目安に行うと良いのですが、場所や環境によっては早期の塗り替えが必要な場合もあります。

劣化症状が進行する前にトップコートの塗り替えを定期的に行うことで、ウレタン防水層自体の劣化や損傷の発生を抑え、防水性能を保ちやすくなります。

ウレタン防水の周辺や排水溝などを掃除する

ウレタン防水の周辺や排水溝にゴミや泥が溜まると水が滞留しやすくなり、負荷がかかって防水層の劣化が進む大きな原因となります。特に屋上やバルコニーでは、雨水の排水経路を確保するために排水溝や排水口の清掃が欠かせません。定期的に周辺の掃除を行い、排水の流れをスムーズに保つことで、ウレタン防水の防水性能を維持できます。

ウレタン防水の上に重い物などを置かない

ウレタン防水自体は弾力性があって衝撃にも強い反面、重い物を長時間載せると防水層が圧迫されて下地と防水層に負荷がかかるため、ひび割れや剥がれが発生する可能性があります。特に屋上やベランダの場合、重い荷物などを直接置かず、避けるようにしましょう。どうしても置く必要がある場合には、防水層を保護するためのシートを敷くなどして、圧力を分散させる工夫が効果的です。

水が溜まりやすいような箇所に気をつける

ウレタン防水に水が溜まると、長時間水分にさらされるため、劣化や浮きが生じやすくなります。特に、勾配の調整が不十分な場所や、水が溜まりやすい箇所では注意が必要です。勾配を調整して水はけをよくしたり、水溜まりができた際には速やかに取り除くのが効果的です。水はけの良い環境を保つことでウレタン防水層が長持ちし、耐用年数を延ばしやすくなります。

ウレタン防水の防水性能を長持ちさせるには、日々の管理と定期的なメンテナンスが欠かせません。上記のポイントを押さえ、ウレタン防水層の状態を適切に管理して建物の保護に役立てましょう。

ウレタン防水で発生する経年劣化のサイン

定期的に点検やメンテナンスを行っていたとしても、ウレタン防水は経年に伴い劣化が発生し、徐々に症状が進行していきます。以下では、ウレタン防水における代表的な経年劣化のサインについて紹介します。それぞれの劣化症状を確認していきましょう。

  • トップコートの摩耗
  • 色褪せ・チョーキング
  • ひび割れ
  • 膨れ・剥がれ
  • 防水性能の低下

トップコートの摩耗

ウレタン防水の表面に塗布するトップコートは、紫外線や雨風、摩擦などの外部要因から防水層を保護する役割があります。しかし、年月が経つと風雨や紫外線に晒されたトップコートが摩耗し始め、表面の保護力が徐々に低下していきます。

トップコートが摩耗すると、次第に防水層が直接外的要因にさらされるようになり、防水層自体が劣化しやすくなります。このため、トップコートの摩耗は早期に対処し、5年程度を目安に再塗布するのが望ましいです。

色褪せ・チョーキング

ウレタン防水の表面が色褪せる、または白っぽく粉状になる状態のことをチョーキング現象と呼びます。ウレタン防水におけるチョーキング現象とは、紫外線や雨風にさらされることで防水層の表面が劣化し、白い粉状の物質が現れます。白い粉が手につくことから白亜化現象とも呼ばれ、塗膜が分解されて顔料が浮き出すために起こります。

チョーキング現象は、防水層劣化の初期サインであり、表面のトップコートが傷んでいる状態を示します。適切なメンテナンスを行わずに放置すると劣化が進行し、防水層のひび割れや剥がれを引き起こして防水性能が低下する原因になります。チョーキングが見られた場合は、早めにトップコートを塗り直し、防水層の寿命を延ばす対応が必要です。

ひび割れ

柔軟性があって下地の動きに追従しやすいウレタン防水ですが、経年劣化や温度変化、乾燥と湿気の繰り返しによって、細かなひび割れが発生しやすくなります。ひび割れは、初期段階では小さく目立ちにくいものの、放置していると水分が浸入し、防水層全体に悪影響を及ぼす原因になります。

ひび割れが発生している場合は早急に防水層を補修する必要があるので、防水工事業者に依頼してください。ひび割れの程度が軽微であれば部分補修で済みますが、広範囲にわたる場合は防水層の全面補修が必要になります。

膨れ・剥がれ

下地とウレタン防水層の間などに空気や水分が入り込むと、膨れや剥がれが生じることがあります。原因としては、下地に残った水分が蒸発する際に防水層を押し上げてしまい、膨れ上がった結果、剥がれへと症状が進行していくのです。下地に湿気が多いような施工箇所では、脱気筒の設置などの適切な対応が求められます。

特に密着工法では下地と防水層の密着が重要であり、下地に湿気が残っていると膨れが発生しやすくなります。ウレタン防水層の膨れや剥がれが進行すると耐久性が低下し、建物全体の防水性能も損なわれるため、早期の補修が必要です。

防水性能の低下

経年劣化によってウレタン防水層の表面が摩耗したり、ひび割れや剥がれが生じたりすると防水性能が徐々に低下します。防水性能の低下は、外観からはわかりにくいことが多いため、定期的なメンテナンスやプロによる点検が重要です。

特に、浸水による雨漏りが発生してしまうと建物全体にダメージが及ぶ可能性があるため、兆候を見逃さないようにしましょう。防水層の劣化が進んでいる場合は、ウレタン防水層の部分補修や再施工(全面補修)を検討することが望ましいです。

ウレタン防水の経年劣化は、外部環境やメンテナンスの頻度によって異なりますが、摩耗やチョーキング、ひび割れ、膨れ、剥がれなどの兆候は劣化のサインとして見逃し厳禁です。劣化を放置せずに早めの補修やメンテナンスを行うことで、ウレタン防水の防水性能の寿命を最大限に延ばせるようになります。

ウレタン防水に関するよくある質問

  1. ウレタン防水はどれくらいの耐用年数がありますか?
  2. ウレタン防水と他の防水工法との違いは何ですか?
  3. ウレタン防水施工後に発生する臭いや有害物質は大丈夫でしょうか?
  4. ウレタン防水の工事にかかる日数はどれくらいですか?
  5. 雨の日でもウレタン防水工事を行えますか?
  6. 既存の防水層がある場合でも施工できますか?
  7. トップコートの再塗布はどのくらいの頻度で行うべきですか?
  8. 紫外線による劣化はどれくらい影響がありますか?

ウレタン防水はどれくらいの耐用年数がありますか?

ウレタン防水の耐用年数は、一般的に10~15年程度とされています。ただし、使用する工法や施工場所の環境、メンテナンスの頻度によっても変わります。定期的なメンテナンスやトップコートの再塗布により、さらに耐久性を延ばすことが可能です。また、施工箇所の周辺環境によって劣化が早まるケースもあるため、年1~2回の点検が推奨されます。

ウレタン防水と他の防水工法との違いは何ですか?

ウレタン防水は塗膜タイプの防水工事工法で、液状のウレタン樹脂を塗布して硬化させることで防水層を形成します。このため、形状やデザインが複雑な部位にも施工できる上、継ぎ目のない一体型の防水層を作り出せるのが特徴です。

一方、シート防水やアスファルト防水などの他工法では施工箇所の形状にやや制約があるため、平面でシンプルな場合には採用されるケースが多いです。ウレタン防水は施工の柔軟性が高く、小規模な住宅から大型施設まで幅広く使用されています。

ウレタン防水施工後に発生する臭いや有害物質は大丈夫でしょうか?

ウレタン防水施工時には、防水材に含まれている揮発性有機化合物(VOC)による独特の臭いが発生する場合がありますが、基本的には数日程度で消散します。臭いを発する成分は施工中に気を付けるべきポイントですが、乾燥~硬化後には安全な状態となるので通常の生活環境で問題なく使用できます。

近年は、低臭や低VOCのウレタン材料も登場しており、施工環境や周囲への配慮が求められる場合にはこうした材料の使用が効果的です。

ウレタン防水の工事にかかる日数はどれくらいですか?

ウレタン防水工事にかかる日数は施工箇所の広さにもよりますが、一般的な住宅などの屋上程度であれば2日~1週間程度です。防水工事の工程には、下地処理、ウレタン防水材の塗布(複数層の場合もあり)、乾燥時間が含まれます。特に乾燥工程が防水効果を左右するため、十分な乾燥時間の確保が必要です。

施工面積や使用する工法(密着工法、通気緩衝工法など)によっても工期は変動しますが、あらかじめ業者とウレタン防水の工事にかかる日数を確認することをおすすめします。

雨の日でもウレタン防水工事を行えますか?

ウレタン防水工事は、防水層を形成するのに乾燥に適した気候が求められるため、基本的には雨天時の施工は行いません。雨水の湿気や水分が下地に残ると、施工後の防水層に膨れや剥がれが発生する原因となり、施工箇所の防水性能が十分に発揮できなくなるリスクが生じます。

梅雨や台風などで天候が不安定な時期には、工期を見越して乾燥させるのに適した天候が続くタイミングで施工日程を調整することが大切です。

既存の防水層がある場合でも施工できますか?

既存の防水層があっても、適切な下地処理を行うことでウレタン防水の施工は可能です。ただし、既存防水層の状態が悪い場合や劣化が進んでいる場合は、除去した上で下地の調整や清掃といった処理が必要になります。古いシート防水などの上に施工する際には、密着性を高めるためのプライマーの塗布や通気緩衝工法の適用が効果的です。

トップコートの再塗布はどのくらいの頻度で行うべきですか?

トップコートは紫外線や風雨からウレタン防水層を保護する役割を担っており、劣化が進行する約5~8年を目安に定期的な再塗布が必要です。一般的には5年でトップコートの再塗布が推奨されていますが、施工場所の環境や使用状況によって再塗布の頻度が異なる場合もあります。

紫外線による劣化はどれくらい影響がありますか?

ウレタン防水層は紫外線に長期間さらされると劣化が進みやすく、進行するとひび割れや剥がれが発生し始めます。そのため、紫外線対策としてトップコートを定期的に塗り替えることが推奨されています。特に、屋上やベランダなど日光が直接当たる場所では劣化が早まる傾向があるため、5年ごとを目安にトップコートの再塗布を行うと効果的です。

まとめ

今回は、ウレタン塗膜防水とはどんな防水工事なのか、ウレタン防水の工法種類、メリット・デメリット、ウレタン防水工事の費用目安、施工の工程や注意点などについて解説してきました。

ウレタン防水工事は、柔軟性と耐久性を兼ね備えており、様々な環境に適応できる防水工法です。ウレタン塗膜防水は、多様な場所で優れた効果とコストパフォーマンスを発揮できる一方で、施工する職人の技術や乾燥時間の管理が防水性能に大きな影響を与えます。そのため、施工箇所の状態や目的に応じた工法選定と、信頼性の高い施工業者の選定が重要です。

ウレタン防水は紫外線に弱いため、定期的な点検とメンテナンス時にトップコートの再塗布や部分補修などの対応を行うことで、ウレタン防水層の防水性能を長期間維持できます。ウレタン防水の特性と注意点を理解し、適切な対策を講じれば建物の耐久性と快適さが保ちやすくなります。

本記事が、ウレタン防水がどのような工事で費用はどれくらいなのか気になっており、マンションや住宅など物件で防水工事を検討している方の参考になれば幸いです。