マンション売却で高く売るための注意点とポイントを解説
マンションを売却することに決めた場合、「少しでも高く、できるだけ早く売りたい」というのは、誰もが思うことでしょう。マンションの売却額は、同じ条件の物件でも100万円以上開きが出ることは珍しくありません。
少しでも高く、そして早く売るためには、何をすれば良いか。
本記事では、期間をかけずに、納得できる金額でマンションを売却する方法と手順(流れ)を解説いたします。
ネットでの市場調査はマンション売却前に必ず行う!
同エリアでの中古マンションの売却相場を知ることが大切
マンションを少しでも高く、早く売却しようと思うなら、まずは「己を知る」ことが何よりも大切です。マンションの売却に踏み切る前に、まずはインターネットで市場調査をしましょう。
「何とか売りたい」という気持ちだけで動くのではなく、現実問題としてどのくらいの価格で売れそうかを事前に把握しておくと、不動産業者とのやり取りもスムーズに進みます。もちろん不動産業者の担当者もいろいろと教えてくれますが、自分の目で確かめておくことで、担当者のアドバイスが適格かどうかも見抜けるようになるでしょう。
同じマンションの売却事例をチェック
市場調査といっても、特に難しいことをするわけではありません。一番重要なのは、売却物件のエリア内で、同じような条件をもつマンションがいくらで売られているかということです。マンションは一戸建てと違って、同じマンション内に実際の売却事例があるので、まずはそれを調べてみることからスタートしましょう。
たとえば同じマンションで2年前に2500万円で売却された物件があったとしたら、その物件と自分の物件を比較して、ある程度の売却価格を予測することができます。
2年前の売却事例よりも、売却額がアップする要素
- 売却事例よりも上層階の場合
- 売却事例よりも日当たりが良い場合
- 売却事例が中部屋で、自分の物件が角部屋だった場合
- 売却事例よりも平米数や部屋数が多い場合
- 専用庭や専用駐車場、ルーフバルコニーなど、売却事例にない付加価値がある場合
- 室内が清潔で美しく、魅力的な空間の場合
- 2年前の売却時に比べて、不動産価格の相場が上がっている場合
2年前の売却事例よりも、売却価格がダウンする要素
- 売却事例よりも下層階の場合
- 売却事例よりも日当たりが悪い場合
- 売却事例が角部屋で、自分の物件が中部屋だった場合
- 売却事例よりも平米数や部屋数が少ない場合
- 売却事例に専用庭や専用駐車場、ルーフバルコニーなどの付加価値がある場合
- 室内に汚れや破損が多く、美観に自信がない場合
- 2年前の売却時に比べて、不動産価格の相場が下がっている場合
- 2年前は築9年だったが、現在は築11年など、大台の境目を超えた場合
- 年前の売却以降、殺人や飛び降り自殺など、物件価値を下げる事件があった場合
- 2年前の売却以降、低価格の新築マンションができて、買い手がそちらに流れている場合
- 単純に売却事例よりも築年数が古くなっていることで、売却価格もやや下がる
上記の2500万円の売却事例が、2階の南向き2LDK・60㎡(築9年)だったとします。今回売却する物件が6階の3LDK・72㎡(築11年)とすると、築年数は10年の大台を超えてしまったので価値が下がりますが、階数と部屋数・広さの点では上回っているので、売却価格は3,000万円を上回ると予測できる、といった具合です。
手元に残るのは売却価格から諸々の費用を差し引いた金額
おおよその売却価格がわかったら、そこからさらに不動産業者に入れる手数料など、もろもろの費用を差し引きましょう。それが、実際に手元に残る金額です。
売却価格から差し引かれる費用
- 不動産業者の仲介手数料 (「成約価格×3%+6万円+消費税」が上限)
- 司法書士事務所に支払う登記費用 (3万円~8万円程度)
- 印紙代 (2500万円の場合は1万円分の収入印紙が必要)
- リフォームを行った場合はその費用
想定よりも安い売却相場の可能性も頭に入れておこう
ほとんどの人は、「何千万円も出して買ったマンションだから、中古になってもまだまだ高く売れるはず」と思っています。ところが、現実はけっして甘くはありません。マンションは新築もどんどん建っているので、築年数が古くなればなるほど、マンションの売却価格はどんどん安くなっていきます。
マンションの売却を考える人の中には、「こんなに安い金額だったら、もう売却するのはやめよう」と考える人もいます。しかし現時点で売却を断念しても、いずれ売らなければならなくなるとしたら、そのときはさらに売却金額がダウンすることは覚悟しなければなりません。
マンションは築年数が古くなればなるほど、売却しづらくなる
さらに、マンションは古くなればなるほど、売却が困難になってきます。築10年・20年・30年というのは、物件価値がグンと下がることから、売却のひとつの節目といえるでしょう。マンションをいつ売却するかというのは非常に難しい問題ですが、最期まで住みつぶすつもりがなければ、一番良いタイミングを見計らってマンションを売却するのがベストの方法です。
もちろん、景気の上昇などによってマンション価格自体が押し上げられることもありますが、不動産の価格というのはまさに水物で、いつどうなるかというのは誰にもわかりません。中古マンションを少しでも高く、早く売却するには、「ある程度の築年数で割り切って売却する」というのが、大きく損をしないための鉄則といえます。
近隣のマンション、同じ沿線上のマンションなどもチェック
市場調査をする際は、自分の住むマンションだけでなく、エリア内の近隣のマンションや同じ沿線上のマンションなどもチェックしましょう。周囲と比較することで、所有するマンションが確かに選んでもらえる物件なのか、値を下げないと売れそうもない物件なのかを、おおよそ把握することができます。
こうしていろいろと調べていく内に、自然と「とにかく早く安くマンションを売りたい」という自分本位の考え方ではなく、「買い手に選んでもらえるマンションにするにはどうしたらいいか」という、買い手の立場になった考え方ができるようになります。
まずは一括査定でマンション売却金額を把握しよう
マンションをいくらぐらいで売却したいかというラインが見えてきたら、次は不動産業者選びです。「これが一番面倒な仕事」と思うかもしれませんが、実はそれほど大変な作業ではありません。
当サイトの「カンタン60秒査定」で、マンションの売却一括査定を申し込むと、複数の業者から簡易査定をもらうことができます。近所の不動産業者を訪ねたり、ポストにチラシが入っていた不動産業者に問い合わせたりする手間もなく、より広範囲の業者の中から検討することができます。
マンション売却一括査定を利用するメリットとは?
住んでいる地域に強い不動産業者を、簡単に見つけられる
マンションの売却査定を依頼する際に、地域を選択することができるので、その地域に強い複数の不動産業者から査定をもらうことができます。
数社を検討することで、より良い条件で売却ができる
数社から査定をもらうことで、「だいたいこれくらいで売れそうだ」という見込みを立てることができます。その中から、自分の希望する売却額に近い金額を設定した不動産業者があれば、話を聞いてみると良いでしょう。
マンションの売買に強い不動産業者から、査定してもらうことができる
不動産業者といってもその業務範囲は広く、住居用マンションの売買が得意な業者もあれば、テナントビルに強い業者もあります。不動産売却一括査定を依頼することで、マンションの売買に強い不動産業者から、積極的に査定をもらうことができます。
インターネット上の査定なので、「断りづらい」ということがない
不動産取引でよくあるのが、「本当は断りたかったけれど、直接会って話をしたので断りづらくなった」というパターンです。その点、インターネット上の査定なら自由に選べるので、断りづらくてズルズルと頼んでしまったということもありません。査定額が気に入らなければ、どこにも頼まなければいいだけのことです。
仲介サイトを通すことで、悪徳不動産業者に引っかかるのを防ぐことができる
不動産業者の中には、あくどいやり方で一般の人から金銭を巻き上げるような、危険な業者もいます。不動産取引で動かす金額は半端ではないので、安心できる不動産業者に依頼するのは、まさに絶対条件。その点、不動産売却一括査定を利用すれば、そもそも悪徳不動産業者の登録は無いので引っかかることもありません。
査定は無料なので、金銭的な負担もない
不動産売却一括査定は、不動産業者から紹介料を受け取るシステムなので、利用者に料金がかかることは一切ありません。無料ですので、気軽に利用できます。
マンションの簡易査定で業者を絞り込む
まずは簡易査定で業者を厳選
簡易査定で数社をピックアップしたら、実際にその業者に訪問してもらい、具体的な査定を出してもらいましょう。簡易査定はあくまで一般的な数字を出しているだけなので、実際には部屋の状態や諸条件などによって査定額が前後します。
マンションの売却を進めるにあたっては、査定額がいくらかだけでなく、どこの不動産業者を選ぶかもかなり重要です。「マンション売却の成功は、不動産業者選びで決まる!」と言っても、けっして言い過ぎではありません。
訪問査定に来た不動産業者の担当者といろいろ話をしながら、会社の信用度・担当者の態度の誠実さ・行動の迅速さなどをしっかりと見極めることが大切です。少なくとも2~3社には訪問査定を依頼し、その中から一番安心して、有利に売却を進められると思える業者に依頼をしましょう。
業者選びがマンション売却においては最も大事
良い不動産業者を見つけるポイント
まずは免許番号をチェック
マンションの訪問査定を受ける前に、まずは不動産業者の「免許番号」と、「行政処分歴」をチェックする必要があります。たとえばホームページの会社情報に、「東京都知事(1)第〇〇〇〇〇号」といった表記があります。(もし見当たらなければ、行政庁に行くと業者名簿を閲覧できます。)
この「第〇〇〇〇〇号」というのが免許番号です。無免許の業者には、この免許番号がありません。
※ただし、ホームページ上で偽の番号を使っている危険もあるので、十分注意しましょう。
括弧内の数字で業務歴を確認
括弧内の数字は免許を更新した回数になります。免許の更新は5年に1回なので、(1)なら設立5年未満、(2)となっていれば、その業者が設立5年以上10年未満と予測できます。
ただし、括弧内の数字だけで、その業者の業務歴を判断することはできません。業績が伸びて支店を出した場合や、法人化した場合などは、括弧内の数字が1になってしまうこともあります。さらに、業務歴が長くても、評判がいい業者とは限りません。括弧内の数字は、あくまでも参考に留めておきましょう。
不安がある場合は、行政処分歴も確認
「良さそうな不動産業者だけれど、まったく無名の会社なので、マンションの売却を任せるのは不安」という場合は、念のために行政処分歴を確認した方が良いかもしれません。行政処分歴は、行政庁の業者名簿で確認することができます。
査定が高すぎる・安すぎるなど、極端な場合は要注意
不動産業者の中には、自分の会社を専任に選んでほしくて、売れそうもない高い売却額を提示してくる場合もあります。逆に安すぎる査定額を提示してくる業者は、市場の読みが浅いので頼りになりません。
また、やけに売却するマンションのことをほめちぎったり、手数料の安さを強調したり、すぐに売れるような調子のいいことを言ってくる場合も要注意です。何事もほどほどの安定した対応をしてくる業者の方が、安心してお付き合いができるでしょう。
マンションのある地域に強い不動産業者がベスト
いくら実力のある不動産業者でも、マンションのある地域に強くない場合は、本気で購入を考える人を紹介するのは難しいかもしれません。その点、地元の業者は狭い範囲で物件を探している地域のお客さんを紹介してくれたり、物件の良さをよくわかってくれたりします。できることなら、エリアに強い業者を選ぶのがベストの方法です。
不動産業者の規模だけで選ばないこと
「大手の不動産業者だから安心」と思って業者を選ぶ人がいますが、一概にそうとはいえません。大手の不動産業者の営業マンの中には、ノルマに追われて1日も早くマンションを売ろうと躍起になっている人や、買い手中心で売却価格を提示してくる人もいます。
もちろん大手だからこそバリバリ仕事のできる人も多く、見込み客もたくさんかかえているという点はありますが、規模が小さくても熱心に営業をしてくれる業者は数多くあります。規模だけで不動産会社を選ばず、さまざまな観点からベストの業者を選択することが大切です。
不動産会社の営業マンの成約実績を確認
マンションの売却は、業者自体の実力も大切ですが、営業担当者の実力によっても大きく左右されます。「この人に任せたい」と思う担当者がいたら、その人の成約実績を確認しておきましょう。どのエリアに強い担当者かということも重要です。
買い替えの場合は、購入した物件の不動産業者に依頼する方法もある
マンションを売却して新たに別の物件を購入する場合は、購入先の不動産業者に依頼をした方が熱心に売却をしてもらえる可能性もあります。売りと買いを同じ業者にした方が、何かと便利なことも多いでしょう。
訪問査定の前に、やっておきたいこと
ある程度室内をきれいにしておく
「買い手が見にくるわけじゃないから、査定の時点では家が散らかっていても大丈夫」と思っている人もいるのですが、それは違います。もちろん一番重要なのは買い手の見学時ですが、訪問査定の際も、担当者に「これだけ室内が乱雑だと、売りづらいかもしれない」と思われてしまう可能性があります。
訪問査定の際も、できるだけ室内を美しく整えた上で見てもらい、「これだけきれいなら、多少査定額が高くてもいけるだろう」と思ってもらえるようにするのがベストです。
夫婦共有名義の場合は、事前に話し合っておく
マンションの名義が夫婦の共有名義の場合や、たとえ夫の名義でも妻に発言権がある場合は、売却価格の最低ラインや諸費用の負担などについて事前に話し合い、食い違いが無いようにしておく必要があります。
契約直前になって「家族の思い出が詰まったマンションなのに、こんな金額で売りたくない!」などと揉め事になるケースは、少なくありません。
築年数の古いマンションや、室内の状態が悪いマンションはどうする?
リフォームをかけて売却することも、視野に入れておく
マンションの築年数が古い、室内がかなり荒れているなど、そのままではマンションを売却しづらいケースもあります。その際は、訪問査定の際にリフォームについても相談しておきましょう。
自分では「このまま売れる」と思っても、不動産業者から見ると無理という場合もあります。その際は、プロの目の方が確かかもしれません。リフォームをかけてから売却する場合は、査定額からリフォーム費用を引いた金額が手元に残るので、それを前提に売却を考える必要があります。
不動産業者と媒介契約を結ぶ
いい不動産業者が見つかれば、次は媒介契約を結びます。不動産の媒介契約には「専任媒介契約(専属専任媒介契約を含む)」と「一般媒介契約」の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあるので、一番良いと思う方法を選んで契約を結ぶことが大切です。
専任媒介契約
専任媒介契約は、特定の不動産業者とだけ媒介契約を結ぶ方法です。有効期間は3ヶ月以内で、その後も3ヶ月ごとの更新になります。専任媒介契約を結ぶことで、不動産業者は熱心に販売活動を行うので、買い手が早く見つかる可能性が高まります。
専任媒介契約のほかに「専属専任媒介契約」という契約方法もあり、この場合はより熱心に販売をしてもらえる反面、自分でマンションの買い手を見つけた時も不動産業者を通さなければならなくなります。
一般媒介契約
一般媒介契約は、複数の不動産業者に広く仲介を依頼できる契約方法です。不動産業者の宣伝に頼らなくても買い手がすぐ付きそうな人気マンション・希少マンションの場合は、やや強気の売却額を設定して一般媒介契約にし、広く買い手を求めるのもひとつの方法です。
このように専任媒介契約は熱心に営業をしてもらえる反面、拘束力が強く、一般媒介契約は広く販売できる反面、熱心に営業をしてもらえないという特徴があります。
たとえば不動産仲介サイトを見たときに、同じ物件の紹介が、異なる仲介業者名でいくつも並んでいることがあります。これが一般媒介契約です。サイトを熱心に見る買い手には、一般媒介契約の物件の方が、より多く目に付くでしょう。
ただし、買い手に「この物件はどうですか?」と不動産業者から声をかけてもらえるとなると、やはり専任媒介契約の方が圧倒的に有利です。
売却物件の住宅ローンが残っている場合は、銀行に事前連絡を
事前に伝えることで、抵当権抹消などの手続きもスムーズにいく
売却するマンションの住宅ローンが残っている場合は、不動産業者が販売に動き出した時点で銀行に連絡し、マンション売却の意思があることを伝えておきましょう。
実際に抵当権抹消などの手続きをするのは、売却が決まってからですが、事前に伝えておくことで手続きがスムーズに進みます。
マンションの売却相手に内覧してもらう
不動産の売却で最も大事なのが、買い手が見学に来たときに、いかに「こんなマンションに住みたい!」と思ってもらえるかどうかです。そのための方策をあれこれと練ることが、スムーズな売却につながります。
室内を魅力的に見せるよう、工夫をする
不要な物はすべて捨てて、部屋をスッキリさせる
室内がゴチャゴチャしていると、狭く見える上に第一印象も悪いので、不用品はすべて処分しましょう。「仕事が忙しくて、粗大ゴミに出している時間がない」という場合は、不用品回収業者を頼むという方法もあります。
室内があまりに汚い場合は、清掃からトータルで不用品回収業者に依頼するというのも、ひとつの方法でしょう。
玄関に花や絵画などを飾り、イメージアップ
新築マンションのモデルルームに行ったときに、「素敵!こんなマンションに住んでみたい」と思ったように、部屋のイメージは極めて重要です。玄関に花を飾ったり、見学者の通り道にアロマを焚いたり、リビングに絵画を飾るなど、できる限り室内のイメージがアップする工夫をしましょう。
内覧は居住中がいい? それとも退去後?
リフォームをかけて売却する場合は、当然退去後の内覧ということになりますが、大きなリフォームが必要ない場合は居住中の方がいい場合も少なくありません。ガランとした室内を見るよりは、ソファやテーブルなどがあった方が、生活しているシーンをイメージしやすいからです。
買い手との会話で心がけたいこと
買い手の不安を払拭できるよう、具体的に話す
マンションの耐震性や管理の良さ、住民の雰囲気など、買い手が不安を感じていることはたくさんあります。その不安を払拭できるよう、具体的に説明しましょう。売却する人がどんな人かというのは、とても大事なので、笑顔で丁寧に説明することが大切です。
特に「なぜ売却するのか?」というのは、買い手から必ず聞かれる質問です。中古マンションの場合、買い手は「もしかしたらどうしても売りたくなるような、不都合な事実があるのでは?」と、疑問を抱いているので、きちんと納得できる理由を説明することが重要です。
実際に生活していて良いと感じることを、しっかり伝える
たとえば「近くにあるスーパーが人気店で、生鮮食料品がとても美味しく、遠くから買いに来る人もいる」など、実際に生活していて良いと感じることを、さり気ない会話の中でしっかり伝えましょう。
デメリットの部分も、あえて伝える
中古マンションは何かしらの不具合があって当然なので、そこを隠さずにあえて話すことで、かえって信頼感が生まれます。ただし、話し過ぎは不安を煽るので禁物です。
中古マンションの購入を希望する人は、新築マンションを買う人よりも比較的不動産に関する知識が深く、駅からの距離や間取りといった一般的な条件以外にも、細かいチェックを入れてくる傾向にあります。たとえばどんなことを気にするかというと…
中古マンションの購入希望者が細かくチェックする点
- マンションの資産価値はどうか(今後売却するときに売りやすいか)
- マンションの耐震性、耐久性はどうか
- 管理体制は良好か、管理組合はしっかりしているか
- 大規模修繕の計画はどうなっているか
- マンション内のコミュニティは円滑に動いているか
- 思い通りにリフォームしやすい物件かどうか
- 将来的にスラム化する可能性はないか
売却するマンションが、こうした諸条件をクリアできていれば、自信をもって売却をすることができるでしょう。逆に「大規模修繕のことで管理組合が揉めている」「震災で壁面にヒビが入ったが、修繕費が足りなくてそのままになっている」といった問題が生じているマンションは、何かしら対策を練らないと売りづらいかもしれません。
たとえば老朽化したマンションであれば、経費がかかってもリノベーションをして若い夫婦が住みたくなるようなお洒落なデザインに一新し、魅力的な間取りで惹きつけるという方法もあります。
不動産売買契約を結ぶ
買い手が見つかったら、いよいよ売買契約の締結です。買い手が付いたことで舞い上がってしまうことなく、丁寧に契約書を確認し、最後まで気を抜かないことが大切です。
売買契約は、売り手と買い手の信頼関係で成り立つ
いったん契約をすると、簡単には解除できない
「マンションを売ろうと思ったけれど、やっぱり思い出深いこの家から離れられない」など、後で気が変わっても、契約をしてしまうと簡単には解除できないので注意しましょう。
瑕疵担保責任についても、把握しておく
売却後に買い主が知らなかった傷や不具合などが見つかった場合は、瑕疵担保責任に問われる可能性もあります。そのようなことがないよう、傷や不具合などについては、事前に了解を得ておくことです。
まとめ
マンションは購入するときも悩みますが、売却するときはもっと悩むことになるかもしれません。しかし、売らずにズルズルと持ち続けることで、大規模修繕やスラム化といったさまざまな問題にも直面することになります。
ある時点でマンションの売却を決意したときは、本腰を入れて取り組み、心から納得できる売却ができるよう努力しましょう。