神奈川県の不動産や土地の売却は、不動産会社に査定を依頼するのが基本です。しかし、「何にもわからない状態で依頼をするのはちょっと不安……」という人は多いです。

そこでこの記事では査定の依頼をする前に知っておきたい神奈川県の不動産の現状や、査定依頼までの大まかな流れをご紹介します。神奈川県ならではの土地の特徴なども解説しているので、ぜひ最後までご覧くださいね。

神奈川県の不動産（土地）を売却査定する前に抑えておくべき知識

不動産の売却を考えた時、できる限り高く売りたいと考える人がほとんどです。それでは、高く売れる不動産とはどのようなものなのでしょうか。神奈川県の土地に絞って話を進める前に、「価値ある不動産」の考え方について知っておきましょう。

高額売却できる土地が重要

結論から述べると、不動産の価値は「売るときにいくらで売れるのか」で決まります。あなたが売却しようとしている不動産を購入した人が、次に誰かにその不動産を売却しようとしたときにいくらで売れるのかが重要です。

そのため、一時的に人気がある土地よりも、今後を見据えて長く人気がありそうな土地の方が、不動産としての価値は高いといえます。

他に利用しやすい不動産が重要

購入者の立場から考えると、利用しやすい土地の方が多少高くても購入を検討する価値があるので、土地の場所と形・広さは非常に重要です。一戸建てやマンションなどの売却の場合は、経過年数や耐震性、建物の設備なども不動産の価値に影響します。

神奈川県の不動産の現状

神奈川県の街の様相はエリアによって大きく異なり、それに伴って不動産の価値もばらつきがあるといえます。県の面積は日本47都道府県中第43位と大きくないものの、人口は約890万人で全国第2位です。

それほど広くない土地に多くの人が集まるという状況から、大型マンションの人気が高いのが神奈川県の特徴です。特に横浜市や川崎市、相模原市などの開発が進んだエリアはマンション需要が高く、そのエリアへの交通アクセスの良い街の駅付近の土地も人気があります。

また、神奈川県の住みたいまちランキングで上位に名前が挙がる街は、それだけ需要が高いので不動産売却時の価格も高いです。武蔵小杉や日吉、横浜、藤沢市などがこれにあたります。住みたいまちランキングは、交通アクセスや治安、ロケーションなどを総合的に判断して決定される場合が多く、不動産価値を考えるうえで重要です。

東部方面線により不動産価値が上昇する

特筆事項としては、2020年4月現在計画が進められている神奈川県東部方面線の影響があります。相模鉄道の本線・西谷駅から東急電鉄・日吉駅までをつなげようとするこの計画によって、この近辺からの東京へのアクセスが向上する見込みです。

神奈川県から東京に通勤する人たちの間で需要が高くなるエリアだと考えられるため、徐々に不動産価値が上昇していくと見られています。

知っておきたい：神奈川県の不動産（土地）取引の推移

ここまで神奈川県の特徴や不動産についての基礎知識を確認しました。ここからはいよいよ神奈川県の不動産（土地）取引の現状を詳しくご紹介します。

不動産（土地）取引の現状を調べる時、確認しておきたいのが地価公示価格。これは、国による基準に従って決まる土地の価格を公表したものです。国土交通省の公式サイトなどから確認することができます。

神奈川県の地価公示価格の推移について簡単にまとめたものを見ながら、売却のイメージを掴みましょう。

神奈川県の地価公示価格の推移

川崎市川崎区の住宅地平均価格の推移

平成5年	428100円／㎡
平成15年	282800円／㎡
平成25年	260300円／㎡
平成31年	276500円／㎡

横浜市神奈川区の住宅地平均価格の推移

平成5年	385700円／㎡
平成15年	252100円／㎡
平成25年	221800円／㎡
平成31年	264700円／㎡

藤沢市の住宅地平均価格の推移

平成5年	296400円／㎡
平成15年	215100円／㎡
平成25年	184600円／㎡
平成31年	187700円／㎡

鎌倉市の住宅地平均価格の推移

平成5年	387800円／㎡
平成15年	221600円／㎡
平成25年	198900円／㎡
平成31年	202200円／㎡

綾瀬市の住宅地平均価格の推移

平成5年	231600円／㎡
平成15年	163300円／㎡
平成25年	128900円／㎡
平成31年	124800円／㎡

（参照：一般社団法人神奈川県不動産鑑定士協会）

神奈川県の地価公示価格の動向

神奈川県の地価公示平均価格を見ると、平成5年から平成15年までの間に急激に価格が落ち込んでいます。これはバブル崩壊の影響を受けたものだと考えられ、現状それほど気にする必要はありません。全国的に見られる価格の落ち込みです。

長い目で見た際の神奈川県の傾向として、神奈川県の地価公示価格は平成25年ごろから横這いになっている地域が多いといえます。横浜や相模原市の一部では、わずかに上昇傾向が見られますが、大きな変動は今のところ見られません。

神奈川県の中古物件売買推移

さらにイメージを持っていただくために、神奈川県の中古物件売買についての価格推移をご紹介します。神奈川県の中古マンション平均売却価格の推移は以下の通りです。全国平均についても掲載していますので比較しながらご覧ください。

神奈川県

平成18年	約360000円／㎡
平成26年	約400000円／㎡
平成31年	約438000円／㎡

全国平均

平成18年	約270000円／㎡
平成26年	約240000円／㎡
平成31年	約255000円／㎡

2006年以降の神奈川県の中古マンション売却価格の推移を見ると2019年にかけて徐々に売却価格は上昇しています。

全国平均と比較すると、いずれの年度も神奈川県の平均値の方が大きく上回っていることがわかりますね。全国的に見ると神奈川県の土地は価格が高く、47都道府県の中でも上位3エリアに入るといわれているんです。

実際の売上価格はマンションの築年数や土地の面積などによって左右されますが、イメージは掴んでいただけたのではないでしょうか。

神奈川県の戸建の取引価格は？

ここからはさらに具体的な取引価格について見ていきましょう。まずは神奈川県の戸建て住宅の売却を検討されている方に向けて、取引価格のイメージをご紹介します。この価格はあくまで参考ですが、あなたのお持ちの不動産を思い浮かべながら検討にお役立てください。

実勢価格からみる取引価格

神奈川県の戸建て住宅を売却する場合、間取りはそれほど重要ではありません。土地面積や建物の面積から取引価格が設定される場合が多いようです。以下に、地域ごとのイメージ例をまとめましたのでご確認ください。

川崎市川崎区	土地面積55㎡／建物面積100㎡	4400万円
横浜市神奈川区	土地面積100㎡／建物面積100㎡	4900万円
藤沢市	土地面積110㎡／建物面積87㎡	3500万円
鎌倉市	土地面積110㎡／建物面積100㎡	4200万円
綾瀬市	土地面積160㎡／建物面積110㎡	2800万円

戸建て住宅を売却する場合、注意しておかなければならないことがあります。それは、古すぎると建物に値段がつかない場合があることです。建設してからの経過年数が長くなると、その建物に経済的価値がつかない可能性があることを知っておきましょう。

建物に価値がつかない場合でも、古家付土地として売り出すことができます。その場合は、土地の値段とほぼ同等の売却価格になるとイメージしておくといいでしょう。

神奈川県のマンションの取引価格は？

次はマンションの取引価格のイメージをご紹介します。エリアによって取引価格にばらつきがありますので、当てはまらないエリアについては参考程度にお考え下さい。

お持ちの土地がどのくらい需要があるエリアか合わせて考えると、さらにイメージがしやすくなりますよ。

実勢価格からみる取引価格

戸建て住宅同様に、マンションもエリアによって価格にばらつきがあります。一般的に都市部に近いほど価格は高くなると考えておきましょう。

川崎市川崎区	専有面積65㎡／間取り3LDK	4300万円
横浜市神奈川区	専有面積62㎡／間取り3LDK	3980万円
藤沢市	専有面積68㎡／間取り3LDK	3700万円
鎌倉市	専有面積76㎡／間取り3LDK	3000万円
綾瀬市	専有面積67㎡／間取り3LDK	1600万円

神奈川県の不動産（土地）を高く売るためのポイント！

神奈川県の不動産（土地）の具体的な取引価格を確認した後は、いよいよ実際に売却取引に向けて動き出しましょう。不動産取引で可能な限り高く売るためのポイントと、売却活動におすすめのサービスについてご紹介します。

複数の不動産会社へ査定を依頼する

不動産を高く売るために「必ずするべき」といえるほど重要なことがあります。それは、複数の不動産会社へ査定を依頼することです。一つの不動産会社へ査定依頼をした場合よりも、複数の会社へ依頼する方が、大幅に売却価格を上げることができるのです。

不動産を売却するときの流れとしては、まず査定依頼を行い、その中から不動産会社を選び相談に移ります。この不動産会社選びの際に査定金額が高い会社を選べるのが、複数の会社へ査定を依頼するメリットです。

相談する不動産会社を決めたら、査定価格やその他の動向、売り手の状況を総合的に考えながら売却価格を決めていきます。不動産会社によって売却価格の決め方に差があるようです。そのため、相談も複数の会社に行うという人もいます。

価格を決めたら、不動産会社に売却を依頼して売買契約をして取引終了です。今その土地に住んでいる場合は、取引終了までに引っ越しの準備を並行して行い、引き渡しできる状態にしておきましょう。

口コミ評判も！神奈川県のおすすめ不動産会社一覧

神奈川県不動産会社をご紹介します。地域密着型の不動産会社については口コミがありませんが、大手の不動産会社の口コミは掲載していますので参考になれば幸いです。

センチュリー21株式会社アイ建設

所在地	神奈川県横浜市戸塚区川上町87-4Ｎ＆Ｆビル1-1Ｆ
電話番号	042-621-4421
免許番号	神奈川県知事（1）第29259号
口コミ	親切なスタッフが対応をしてくれるので、安心して取引ができます。

住友林業ホームサービス株式会社

所在地	東京都新宿区西新宿3丁目２番１１号　新宿三井ビルディング二号館　１１階
電話番号	03-5381-7925
免許番号	国土交通大臣（15）第220号
口コミ	マンツーマンの「すみかえサポート」が心強いです。

地域密着型の不動産会社

株式会社サンホーム

所在地	神奈川県川崎市川崎区境町1-12クリオ川崎東弐番館１階
電話番号	044-222-1025
免許番号	神奈川県知事（8）第17712号

株式会社　東・仲

所在地	東京都豊島区巣鴨1丁目１－２４－１２　アーバンポイント巣鴨５階
電話番号	03-5981-9950
免許番号	東京都知事免許（１）第９７１６９号

ナイス株式会社

所在地	神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4丁目33番1号
電話番号	045-501-5051
免許番号	国土交通大臣（14）第1125号

株式会社フォーシーズンズランド

所在地	神奈川県茅ヶ崎市新栄町11番13号
電話番号	0467-86-5050
免許番号	神奈川県知事（4）第24919号

神奈川県の不動産（土地）査定のまとめ

神奈川県はエリアによって不動産の査定金額が大きく変わる県です。少しでも高く売却するために、ぜひ複数の不動産会社への査定依頼をすることをおすすめします。