アスファルト防水とは?工法の種類、メリット・デメリット、費用目安を解説

アスファルト防水は、防水工事の中でも歴史が長く、耐久性に優れた工法として高負荷がかかる環境で施工されています。特に大型施設や地下構造物、屋上駐車場など、厳しい条件下でも長期間安定した性能を発揮できます。一方で、費用や工期がやや負担となるほか、施工場所によってはそもそも工事に適さないため、特性を正しく理解することが求められます。

本記事では、アスファルト防水とはどんな防水工事なのか、具体的な工法、メリット・デメリット、費用目安、劣化症状、防水性能を長持ちさせるためのポイントなどを解説します。アスファルト防水工事の施工を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

アスファルト防水とは?どのような防水工事か

アスファルト防水の概要

アスファルト防水は、アスファルトを主成分とする防水材を使用し、防水層を形成する工法です。厚みのある防水層を形成し、高い水密性と耐久性を持つことが特徴です。建物の長寿命化や防水性能への要求が高まる中、建築業界全体でより高性能な材料への需要が増えています。そのため、現在のアスファルト防水工事では、改質アスファルトシートが主流となっています。

施工方法には、アスファルトを高温で溶解して塗布する熱工法、トーチバーナーでシートを密着させるトーチ工法、加熱を必要としない常温工法(冷工法)があります。地下室や屋上駐車場など高負荷がかかる環境でも耐えられる性能を持ち、商業施設や大型施設で広く採用されています。

耐久性や耐候性が高いだけでなく、車両が通行する屋上駐車場や地下構造物などの高負荷な環境にも適しており、アスファルト防水は他の防水工法に比べて長期間の安定した性能を提供します。その一方で、施工には高い技術力が必要であり、工期が長くなる場合も多いため、専門業者による計画と実施が重要です。

改質アスファルトシートの特徴

改質アスファルトシートは、アスファルトを主成分としながら、ポリマー(SBS:スチレン・ブタジエン・スチレン、APP:アタクティックポリプロピレンなど)を添加して改質した防水用のシートです。この改質により、柔軟性や耐久性、温度変化への適応性が向上しており、一般的なアスファルトシートよりも高性能な防水材として知られています。

アスファルト防水工事が選ばれる主な理由

高い耐久性と防水性能

アスファルト防水工事が選ばれる最大の理由は、その優れた防水性能と耐久性にあります。アスファルトを使用した防水層は厚みがあり、層構造によって長期間の安定した防水効果を発揮します。また、温度や湿度の変化に強いため、厳しい環境下でもその性能を維持します。

外部からの衝撃や摩耗にも強く、高負荷がかかる場所でも耐えられる強度が高い点で信頼されています。このような特性は、地下構造物や屋上駐車場など、高負荷で過酷な条件への耐久性と防水性能が求められる環境に適しています。

施工方法の多様性

アスファルト防水は複数の施工方法が選べる点が魅力です。防水層の施工方法としては、アスファルトを熱で溶かして塗布する「熱工法」や、アスファルトシートをトーチバーナーで加熱して貼り付ける「トーチ工法」、火気を使わずに常温で施工できる「常温工法」などがあります。各工法で特徴が異なるため、施工場所や用途に応じて最適な方法が選択されます。

メンテナンスの頻度

適切に施工されたアスファルト防水は、20~30年と長期間にわたり防水効果を維持できます。頻繁なメンテナンスや改修が不要なのでトータルコストの削減にも寄与します。さらに、既存の防水層が機能している場合、かぶせ工法により既存の層を撤去せずに新しい防水層を形成できます。この方法は、工期を短縮し、廃材処理のコスト削減にもつながります。

アスファルト防水が適している建物や用途

  • 大型施設や商業施設
  • 地下室や地下構造物
  • 屋上駐車場

大型施設や商業施設

アスファルト防水は、大型施設や商業施設などの広い施工面積を持つ屋根や屋上に適用されることが一般的です。これらの施設では、雨水や湿気の浸入を防ぐことが求められるだけでなく、長期間の耐久性が重要視されます。また、メンテナンスの頻度を最小限に抑えたいというニーズがあるため、耐候性に優れたアスファルト防水が特に適しています。

紫外線や温度変化、風雨といった過酷な条件に耐えることができる点も、大型施設や商業施設において評価される理由です。

地下室や地下構造物

地下室や地下構造物は、地中からの湿気や地下水に常に晒されているため、防水層には高い水密性が必要です。アスファルト防水はその多層構造と厚みを持つ防水層によって、地下水の圧力や浸入を効果的に遮断します。このため、地下駐車場や倉庫、地下ショッピングモールなど、多岐にわたる地下施設において重宝されます。

地下構造物では、強固な防水性能を持つ防水層が特に必要です。アスファルト防水は熱工法やトーチ工法による施工で、防水層が下地にしっかりと密着して一体化した防水膜を形成できるため、隙間や継ぎ目からの水漏れリスクを大幅に低減します。多層構造によって地下でも十分に耐え得る性能がある点が、地下構造物で採用される理由と言えます。

屋上駐車場

屋上駐車場では、車両の通行や駐車による高い荷重が日常的に加わるため、防水層には特に高い耐久性と防水性が求められます。アスファルト防水は、厚みのある多層構造が特徴となっており、こうした高負荷条件にも耐える性能を備えています。また、表面の耐摩耗性が優れているため、車両の移動やタイヤの摩擦による損傷を最小限に抑えることが可能です。

さらに、屋上駐車場は外部環境の影響を直接受ける場所であるため、紫外線や雨風への耐性も求められます。アスファルト防水は、保護コンクリートやトップコートを併用することで、紫外線や温度変化による劣化を抑制し、長期間にわたりその性能を維持できます。紫外線や雨風への耐性にも優れている点が、特に屋上駐車場において評価される理由です。

このような特性から、アスファルト防水は大型施設や商業施設・地下室や地下構造物・屋上駐車場といった施工環境の防水対策として非常に適しており、耐久性、耐摩耗性、防水性のすべてを兼ね備えた理想的な選択肢となっています。

アスファルト防水の主な工法の種類

アスファルト防水は、おもに「熱工法」「トーチ工法」「常温工法(冷工法)」の3つに分類され、工法ごとに特徴や推奨される施工場所、メリット・デメリットがあります。以下では、アスファルト防水の各工法の概要、メリット・デメリット、作業工程などについて確認していきましょう。

工法名称 主な特徴 推奨場所 耐用年数
熱工法 古くから伝わるスタンダートな工法。ただし、アスファルトを現場で溶解するため、煙・臭いが発生する。 広くて障害物が少ない場所。寒冷地で施工する場合は、気温を考慮しなくてはいけない。 15~25年
トーチ工法 熱工法よりも安全性が高く常温工法よりも施工費が安いため、費用対効果に優れた工法。ただし、シートが厚くなるため、細かい部分や狭い場所、複雑な場所への施工は難しい。 広くて障害物が少ない場所。細かい加工が必要な施工場所は適しておらず、他の工法と併用する必要がある。 15~20年
常温工法 現場では火気をほとんど使用しないため、環境面・安全面においてメリットが大きい工法。また、耐久性も高いため近年施工件数が増えている。ただし、施工費(材料費)は熱工法・トーチ工法より高い。 都心などの密集地や狭小地での施工に適している。 15~25年

熱工法

熱工法は、高温で溶解させたアスファルトを用いて専用の防水シートを貼り付け防水層を形成する、歴史が長く伝統的な工法です。アスファルトを溶解釜で加熱し、液状にしたアスファルトを塗布しながらルーフィングシートを貼り付ける工程を繰り返すことで、厚みのある多層構造の防水層を作り上げます。この工法は、特に高い耐久性と水密性が求められる場所に適しています。

メリット

  • 熱工法の最大の利点は、長期間にわたる安定した防水性能と耐久性の高さ。
  • 厚みのある防水層を形成するため、雨水の浸入を徹底的に防ぐ。
  • 屋上駐車場や地下構造物といった高負荷がかかる場所にも適している。
  • 複数の層を重ねることで、万が一の損傷が発生しても防水性能が完全に失われるリスクが低い。

デメリット

  • アスファルトの高温溶解が必要なため、高温作業に伴う安全リスクがつきもの。
  • アスファルトを溶解する際に発生する煙や臭いは、施工現場や周囲に影響を及ぼす。
  • アスファルトを溶かす大型の溶解釜を設置する場所の確保が必要。
  • 他の工法に比べてアスファルト防水の施工費用が高くなることも課題。

作業工程

  1. 溶解釜でアスファルトを加熱し、液状にする。
  2. 施工面の下地を清掃し、プライマーを均一に塗布。
  3. 熱したアスファルトを均一に塗布し、ルーフィングシートを貼り付ける。
  4. 塗布と貼り付けを複数回繰り返し、最終的に厚みのある防水層を形成。

トーチ工法

トーチ工法は、アスファルト防水シートの裏面をトーチバーナー(ガスバーナー)で加熱して、炙り溶かしながら貼り重ねる工法です。熱工法に比べて簡易で安全性が高く、施工スピードが速いので工期が短く、その分の工事費用を抑えられる点が特徴です。

メリット

  • トーチ工法の大きなメリットは工期の短さとコストパフォーマンスの高さ。
  • 現場での作業で特殊な機器や設備を必要としないため、施工費用を抑えられる。
  • シートを加熱して隙間なく溶着させることで、高い水密性を実現できる。
  • 煙や臭いがほとんど発生しないため、住宅地でも周辺環境への影響が少ない。

デメリット

  • トーチ工法の課題として、層の厚みが熱工法に比べて薄くなりやすい。
  • 防水層の厚みの関係上、熱工法ほどの耐久性を発揮できない場合がある。
  • 火気を使用するので付近に燃えやすいものがある場合は施工できない。
  • 接着面の温度管理が難しく、施工精度にばらつきが出る可能性がある。

作業工程

  1. 下地を清掃・処理し、必要に応じてプライマーを塗布。
  2. アスファルト防水シートを仮置きし、トーチバーナーで裏面を加熱。
  3. 加熱したシートを圧着させ、継ぎ目をシームレスに処理。
  4. 必要に応じて防水層表面にトップコートを塗布して仕上げる。

常温工法(冷工法)

常温工法は、熱工法やトーチ工法とは違って火気による加熱を必要とせず、常温で粘着性のあるアスファルトシート防水材を複数枚交互に貼り合わせて防水層を形成する工法です。施工する際に火気を使用しないので、アスファルト防水工事の3つの工法の中で最も安全性が高く、住宅地や密集地といった環境での使用に適しています。

メリット

  • 火気を使用しないため、施工時の安全性が非常に高いのが最大の特徴。
  • 煙や臭いが発生しないため、周辺環境に配慮が必要な現場でも問題なく施工できる。
  • 狭い場所や住宅密集地でも採用しやすく、小規模な施工にも適している。

デメリット

  • 厚みのあるアスファルト防水層を形成するのが難しい。
  • 熱工法やトーチ工法に比べて耐久性や防水性能が劣る場合がある。
  • 材料費が高く、大規模な施工ではコストが課題となる場合も多い。

作業工程

  1. 下地を清掃・処理し、防水シートや材料の密着性を高めるため、プライマーを塗布。
  2. 施工箇所に合わせて裁断し、ルーフィングシートの裏面に粘着性のあるアスファルトシートを貼り付け。
  3. 圧着しながら継ぎ目部分を重ね合わせたあと、全体に均等な圧力をかけて密着させる。
  4. 必要に応じてシーリング材を使用してシートの継ぎ目や端部を補強。

改修時の工法

アスファルト防水の改修工事では、現場の状況に応じて「撤去工法」「かぶせ工法」「防水層再生工法」のいずれかが採用されます。

撤去工法

既存の防水層をすべて撤去し、新しい防水層を構築する工法です。防水層の劣化が激しい場合や下地に問題がある場合に採用されますが、廃材処理費用と工期が増加します。撤去工法は新築時と同様の状態にしてから施工するので、施工後の仕上がりは新築時と同様になります。かぶせ工法で対応できなければ、撤去工法を用いた改修となる場合が多いです。

かぶせ工法

既存の防水層を撤去せず、その上から新たに防水層を設置する工法です。工期が短く、廃材処理のコストを抑えられるメリットがあります。ただし、既存防水層と下地の状態が良好であることが前提条件です。かぶせ工法は既存防水層の撤去工事費用がかからない上に、劣化部分のみを下地処理するだけで済むため、下地工事費用も安くなります。

防水層再生工法

既存の防水層を再利用しながら損傷部分を石油樹脂を主成分とする注入液を充填し、硬化させることで水分の侵入口を閉塞させて補強を行う工法です。短い短期で騒音も発生せずに全面改修・部分補修どちらも対応可能で、環境負荷を軽減して費用も抑えられます、そのため、近年注目されていますが、適用には既存防水層と下地の状態を正確に判断する必要があります。

従来は、既存防水層を撤去して新しい防水層を形成する「撤去工法」が主流な工法でしたが、近年では環境や安全面の観点から「かぶせ工法」が多く採用されています。このように、各工法にはメリットとデメリットがあるため、専門業者による現場調査と診断を通じて、建物の用途や条件に最適な工法を選定してもらいましょう。

アスファルト防水工事のメリット

アスファルト防水工事は、その優れた性能と幅広い適用性から、多くの建築物で採用されています。以下では、アスファルト防水工事の主なメリットを紹介します。

  • 高い防水性能を発揮できる
  • 耐久年数・耐久性が長い
  • 幅広い適用範囲
  • 改修や修繕が容易にできる
  • 高い耐摩耗性を持っている
  • 既存の防水層の上から施工可能
  • 紫外線の影響を受けにくい

高い防水性能を発揮できる

アスファルト防水は、厚みのある防水層を形成することで高い水密性を実現します。この厚みは、雨水や湿気が建物内部に侵入するのを効果的に防ぎ、特に漏水リスクが許容されない大型の建物に適しています。また、コンクリート打設やモルタル塗布でアスファルトルーフィングの保護を施せば、多層構造によって防水性能をさらに向上させることが可能です。

耐久年数・耐久性が長い

適切に施工されたアスファルト防水は、20~30年の耐用年数を持ち、長期間にわたって十分な防水性能を発揮します。他の防水工法に比べてメンテナンス頻度が低く、耐用年数を通して高いコストパフォーマンスを提供します。特に、地下構造物や大規模施設などで長期間使用されるケースが多いです。

幅広い適用範囲

アスファルト防水は、屋上駐車場、地下室、大規模施設など、広範囲で高負荷がかかる場所で採用されています。車両や重機が通行するような場所でも摩耗や圧力に耐えられるため、強度が求められる環境にも最適なのです。

改修や修繕が容易にできる

表面の剥がれやひび割れなどの損傷が発生しても、アスファルト防水は部分的な補修が行えます。防水層と下地に問題がなければ、必要な箇所だけを修復することで全体の防水性能を維持できます。この柔軟な修繕性は、他の工法と比較しても効率的なメンテナンスを可能にします。

高い耐摩耗性を持っている

アスファルトの特性と厚みのある防水層が相まって、高い耐摩耗性を持っています。そのため、車両の通行や重機の稼働が頻繁な環境でも使用され、屋上駐車場などで特にその効果が発揮されます。

既存の防水層の上から施工可能

既存防水層を撤去せずに、その上から新たな防水層を設置できる「かぶせ工法」や、損傷部分に注入液を充填して改修する「防水層再生工法」が適用できる場合があります。これらの工法は工期を短縮し、廃材処理などのコストを削減するため、部分補修や改修工事でよく利用されます。

紫外線の影響を受けにくい

保護コンクリートや塗膜を組み合わせることで、紫外線や酸性雨から防水層を効果的に保護できます。この特徴により、特に日差しの強い地域や過酷な環境下でも長期間の防水性能維持が可能です。

アスファルト防水工事のデメリット

アスファルト防水工事には多くの特徴的なメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在しています。以下では、それらの課題といえる点を具体的に説明します。

  • 施工する際の費用が高い
  • 他の防水工事よりも工期が長い
  • 防水層に重量がある
  • 施工時に臭いや煙が発生
  • 高温作業の安全管理が必要
  • 漏水箇所の特定が難しい場合も

施工する際の費用が高い

アスファルト防水は、高品質な材料と多層構造の施工が必要なため、材料費や施工費が他の防水工法よりも高くなりやすいです。また、火気を使用する熱工法やトーチ工法の場合は特殊な作業環境が必要なため、雑費はもちろん人件費も上昇する傾向があります。

他の防水工事よりも工期が長い

アスファルト防水の施工では防水層を重ねて形成する工程が多いため、他の防水工法よりも工期が長くなりやすいです。特に大規模施設や屋上駐車場などの施工では、天候の影響も考慮しなければならず、スケジュール管理が重要です。

防水層に重量がある

アスファルト防水層に加えて保護コンクリートを施工する場合、建物の躯体(構造体)には大きな負荷がかかります。特に、既存の建物で耐荷重性が低い場合には慎重な計算と設計が必要です。マンション、ビルや大型商業施設などであれば特に問題はありません。

施工時に臭いや煙が発生

アスファルト防水工事における熱工法ではアスファルトを高温で加熱するため、どうしても独特の臭いや煙が発生します。これにより、周囲環境や近隣住民への配慮が必要となってしまい、施工計画に影響を与える場合があります。

高温作業の安全管理が必要

熱工法やトーチ工法では加熱したアスファルトを扱うため、火傷や引火のリスクが伴います。そのため、施工時には厳格な安全管理が必要です。また、作業者の熟練度や現場の環境が施工品質を大きく左右します。

漏水箇所の特定が難しい場合も

保護コンクリートがアスファルト防水層を覆っている場合、漏水が発生した際に原因箇所を特定するのが困難なケースも多いです。このため、改修方法の選定や補修作業に手間と時間がかかることがあります。

アスファルト防水工事の費用相場

ここからは、アスファルト防水の施工面積ごとの費用目安、工法別の費用相場、そしてメンテナンスにかかる費用について紹介します。工事業者や雑費によっても異なるので参考程度にしてください。

アスファルト防水工事費用の内訳

アスファルト防水工事(例:屋上 トーチ工法の場合)の費用は、主に次のような要素で構成されています。

  • 高圧水洗浄
  • 下地処理(ケレン、清掃)
  • アスファルト防水(平場)
  • アスファルト防水(立ち上がり)
  • 脱気筒設置(ステンレス製)
  • 改修用ドレン設置
  • 保護塗料
  • 廃材処分費
  • 諸経費、管理費(総費用の5%程度)
  • 足場設置

注意事項

上記に加えて人件費などの諸費用がかかるほか、足場を組む場合は追加で20~30万円程度の費用が発生します。

施工面積ごとの費用目安

施工面積に応じて費用は変動します。以下に、一般的な施工面積ごとのおおまかなアスファルト防水工事費用の目安を示します。

施工面積 費用目安 耐用年数 工期
小規模(10㎡未満) 20~30万円 約20年 1~3日
中規模(30~50㎡) 50~100万円 約20年 3~5日
大規模(100㎡以上) 100万円以上 約20年 5日以上

小規模(10㎡未満):20~30万円

ベランダや小型の屋上などの施工に適した範囲で、材料費と施工費が比較的抑えられます。

中規模(30~50㎡):50~100万円

一般的な住宅の屋上や中規模の施設に該当し、作業工程の複雑さや材料の量がコストに影響します。

大規模(100㎡以上):100万円以上

大型施設や屋上駐車場の施工に該当し、費用は面積に比例して増加します。また、特殊な条件がある場合、さらに追加費用がかかることがあります。

工法別の費用相場(平米単価)

アスファルト防水には複数の工法があり、それぞれ特性と費用が異なります。以下は、代表的なアスファルト防水の工法における平米単価の目安です。

工法 平米単価
熱工法 8,000~12,000円/㎡
トーチ工法 6,000~9,000円/㎡
常温工法(冷工法) 7,000~10,000円/㎡

熱工法:8,000~12,000円/㎡

アスファルトを加熱して塗布する工法で、高い防水性能を発揮しますが、アスファルトを溶かす窯などが必要なので費用と工期が増加します。熱工法の平米単価目安は、8,000~12,000円/㎡程度です。

トーチ工法:6,000~9,000円/㎡

アスファルト防水シートをバーナーで密着させる簡便な工法で、熱工法よりも工期が短くコストも抑えられます。トーチ工法の平米単価目安は、6,000~9,000円/㎡程度です。

常温工法(冷工法):7,000~10,000円/㎡

加熱作業が不要なため、安全性が高い工法です。ただし、耐久性が他の工法に劣る場合があるため、特定の用途に限定されることが多いです。常温工法(冷工法)の平米単価目安は、7,000~10,000円/㎡程度です。

メンテナンス費用

アスファルト防水の耐用年数を延ばすためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。以下は主なメンテナンス作業と修繕費用の目安です。

トップコートの再塗布

表面保護のため、5~7年ごとにトップコートの再塗布を行う必要があります。費用は条件や材料にもよりますが、約2,000~3,500円/㎡程度が目安です。

部分補修

防水層のひび割れや剥がれの部分補修にかかる費用は、作業内容の規模や状態によって大きく変動しますが、1箇所あたり5,000~20,000円程度が目安です。

全面改修

防水層全体が劣化した場合には全面改修が必要です。この場合の費用は、採用する工法によって異なりますが、約10,000~15,000円/㎡程度がおおまかな目安です。

アスファルト防水工事の費用は、建物の規模や施工条件、選択する工法によって大きく変動します。詳細な見積もりは防水工事の専門業者に依頼することを推奨します。複数業者に相談して見積もりを複数比較することで、施工場所の状況と予算に合った施工プランを選択しやすくなります。

アスファルト防水工事の流れ・工期目安

アスファルト防水工事を行う際の具体的な工事の流れは、以下のとおりです。各項目について確認していきましょう。

  1. 見積もり~契約
  2. 仮設工事
  3. 撤去工事
  4. 下地工事
  5. 防水層の施工
  6. 保護層の施工
  7. 最終確認
  8. 引き渡し

見積もり~契約

現地調査

まずは施工業者による現地調査が行われます。防水工事が必要な場所の状態を詳細に確認し、現場の環境や劣化具合、面積、施工条件などを調査します。現地調査の結果を基に、最適な工法や必要な補修内容、工期、見積もり金額が提案されます。

防水工事の契約

提示された見積もり内容に納得した場合、業者と防水工事の契約を行い、条件によっては費用の半分程度を前金として施工前に支払います。

仮設工事

養生及び足場設置

安全かつ効率的に施工を進めるため、必要に応じて作業用の足場や防護ネットが設置されます。また、施工箇所以外に塗料や防水材などが付着しないよう、シートやテープで養生を行います。

清掃

施工面を清掃し、ゴミやホコリ、油分などを取り除きます。下地に汚れが残っていると防水材の密着性が低下するため、この工程は非常に重要です。

撤去工事

撤去工事は、主に既存防水層を全面的に撤去する「撤去工法」と、既存防水層を一部活用する「かぶせ工法」に分かれます。多くの場合は、劣化した既存防水層を全て撤去することになります。なお、かぶせ工法では立上り部およびドレン廻り防水層などを撤去するのみなので、工期短縮やコスト削減が可能です。

下地工事

清掃

再度施工面を徹底的に清掃し、防水材がしっかりと密着する下地の状態を整えます。

不陸調整

下地に凹凸や段差がある場合、モルタルや補修材を使用して平滑に整えます。下地の平滑性が防水層の均一な仕上がりと耐久性に大きく影響するため、丁寧な調整が不可欠です。

プライマー塗布

プライマー(接着剤)を下地に塗布し、防水層との密着性を高めます。プライマーは防水材の性能を最大限に引き出す重要な役割を担います。塗布後は乾燥時間を確保し、完全に乾いた状態で次の工程へ進みます。

仮防水

防水工事の完了までに雨が降ることがあるため、予期せぬ雨漏りをしないように仮防水の処置を施しておきます。

防水層の施工

選定したアスファルト防水の工法(熱工法、トーチ工法、常温工法)に従って防水層を形成します。各工法共に、継ぎ目の処理やシートの重ね合わせを丁寧に行うことで、水密性を確保します。

保護層の施工

アスファルト防水層を紫外線や摩耗から保護するため、仕上げとしてトップコートを塗布したり、保護コンクリートを打設します。

トップコート塗布

主に紫外線や摩擦による劣化を防ぐため、防水層表面に保護塗料を均一に塗布します。トップコートは定期的な再塗布が必要です。

保護コンクリート施工

駐車場や大型施設の屋上では、コンクリートを打設することで耐摩耗性や荷重への耐性を高めます。施工後は完全に乾燥するまで一定期間放置し、仕上がりを確認します。

最終確認

養生及び足場撤去

アスファルト防水の施工完了後、仮設した足場や養生材を撤去し、工事現場の周辺を清掃します。

完了検査

施工業者による最終確認が行われ、防水層の仕上がりや不具合がないかを厳密に調査します。特に防水層の継ぎ目や排水機能が正常に機能しているかを確認します。必要に応じて水張り試験を行い、防水層の性能が十分なのか確認することもあります。最後に清掃をしっかりと行っておきます。

引き渡し

最終確認後、施主に工事内容や仕上がり状況を説明し、防水工事保証書を含めた各種書類が渡されます。引き渡し後の定期点検やメンテナンスの説明を受け、アフターフォローについても確認することで、安心して建物の防水性能を維持管理できます。

工期の目安

アスファルト防水工事における工期は工法や施工面積によりますが、以下をおおまかな目安としてください。

施工面積 工期目安
小規模(10㎡未満) 1~3日
中規模(30~50㎡) 3~5日(約1週間程度)
大規模(100㎡以上) 5~10日以上(約3週間程度)

施工現場の規模や状況のほか、天候によって変動する場合もあります。

アスファルト防水で発生する経年劣化のサイン6つ

アスファルト防水は耐久性が高い防水工事方法ですが、長い年月が経つと経年劣化が進み、さまざまな症状がサインとして現れます。以下では、アスファルト防水における代表的な経年劣化のサインを紹介します。

  1. 表面などの色褪せ
  2. ひび割れ(クラック)
  3. 膨れ・浮き
  4. 伸縮目地材の突出
  5. 防水層の押出し
  6. 防水層の剥がれ(口開き)

表面などの色褪せ

紫外線や経年劣化によって保護塗料の消失が起こり、アスファルト防水層の表面が色褪せたり変色することがあります。これは、表面保護層が劣化している兆候であり、防水層自体がダメージを受けやすい準備状態となっています。色褪せや変色を発見した際は、トップコートの塗り替えなどの修繕対応を行えば、防水層の寿命を延ばすことが可能です。

ひび割れ(クラック)

アスファルト防水の保護コンクリート仕上げにおいて発生するひび割れは、長期間にわたって風雨に曝されたことや温度変化など、外部環境の影響によるものです。打設されたコンクリートの熱膨張や乾燥収縮の繰り返しが原因となって発生します。今すぐに防水層自体への影響はほとんどないものの、改修時などのタイミングでは処置が必要です。

一方、通常の露出アスファルト防水の場合、防水層に細かな亀裂や大きなひび割れが発生し、そこから雨水が浸入するリスクが高まります。ひび割れを放置すると、下地や建物内部への浸水につながるため、早期発見と修繕対応が求められます。

膨れ・浮き

アスファルト防水層が膨れたり浮き上がる現象は、内部の湿気や水分が気化した水蒸気の圧で押し上げるられることが原因です。施工時に下地が完全に乾燥していなかった場合や、アスファルト防水層と下地の密着不良などが大きく影響しています。小さな膨れや浮きであれば影響はほとんどありませんが、防水層接合部付近で発生した場合は要注意です。

膨れや浮きを放置すると防水層が剥がれやすくなって口開きしたり、結果的に雨水が浸入する可能性が高くなります。このような場合、膨れた部分を切り取り、適切に修繕して問題を解決する必要があります。

伸縮目地材の突出

伸縮目地材は、防水層やコンクリートの膨張・収縮を吸収するための構造部材です。温度変化や振動によるひび割れや破損を防ぐために設置され、建物の耐久性を高める重要な役割を果たしています。建物や防水層が気温の変化に伴い膨張・収縮を繰り返すと、伸縮目地が本来の動きを超えて突出してしまうことがあります。

目地が突出することで見た目や歩行に悪影響が出るほか、隙間が生じて防水層の押し出しに発展する恐れがあります。放置すると防水層の劣化を招くため、早期発見と適切な改修対応が求められます。

防水層の押出し

防水層の押出しは、アスファルト防水層が本来の位置から外れ、突出やずれなどが生じる劣化現象です。伸縮目地材が打設されたコンクリートの膨張や収縮を吸収する役割を担いますが、劣化や破損によって機能しなくなると、膨張・収縮の力が防水層に直接影響を与え、防水層が押し出される原因となります。

押出しの劣化症状が進行すると、アスファルト防水層の一部が引っ張られる形で「口開き」や「破断」が発生し、防水性能が著しく低下します。進行して最悪の事態になる前に、防水工事の専門業者に相談してください。

防水層の剥がれ(口開き)

長期間にわたってアスファルトが硬化と収縮することにより、防水層が劣化し、剥離する症状(口開き)が発生します。複数の防水材料を貼り合わせて防水層を形成するアスファルト防水において、材料同士の接合部が剥がれて隙間が生じる劣化現象のことを「防水層の口開き」と呼びます。

施工品質が低い場合、接着不良などが原因で防水層の剥がれが発生することもあります。アスファルト防水層の剥離が発生すると、その部分から雨水が侵入して雨漏りの原因となります。剥がれ(口開き)を発見した場合は、防水工事の専門業者に依頼して部分改修を施すなどの対応が推奨されます。

アスファルト防水の改修時期の目安

アスファルト防水の耐用年数は20~30年程度が目安とされていますが、著しい劣化を示すサインが現れた場合、症状次第では耐用年数を待たずに改修を検討する必要があります。特に、口開きや剥がれ、膨れが広範囲にわたる場合や、部分改修では対応できない状態になった場合は、全面的な改修工事を行うことが適切です。

改修方法としては、既存の防水層を撤去して新しい防水層を施工する「撤去工法」や、既存の防水層を残したまま劣化箇所だけ下地処理を行って新たな防水層を重ねる「かぶせ工法」、損傷箇所に注入液を充填して硬化させる「防水層再生工法」などがあります。防水工事の専門業者による診断を受け、建物の状態に最適な改修方法で対応するようにしましょう。

アスファルト防水を長持ちさせるポイント

アスファルト防水は高い耐久性と防水性能を誇る工法ですが、その性能を長期間維持するためには適切なメンテナンスと管理が不可欠です。以下では、アスファルト防水を長持ちさせるための具体的なポイントを紹介します。

  • 定期点検や修繕を実施する
  • トップコートの再塗布
  • 排水口やドレンの清掃
  • 膨れや剥がれの早期補修
  • 適切な施工業者を選ぶ

定期点検や修繕を実施する

アスファルト防水の性能を維持するうえで最も重要なのが、防水工事の専門業者による定期点検と修繕対応です。防水層の劣化は見た目では判断しにくい場合も多く、プロによる詳細な点検が不可欠です。

定期的な点検により、小さな問題のうちに修繕を行い、大規模な改修工事を未然に防ぐことができます。防水層の点検・清掃の頻度は年に1~2回が目安で、台風や大雨の後には排水設備周辺の清掃と点検を行うことも推奨されます。

トップコートの再塗布

トップコートはアスファルト防水層を紫外線や摩耗から保護する役割を果たしており、5~7年ごとの再塗布によって防水層の寿命を延ばすことが可能です。直射日光を受けやすい屋上などではトップコートの劣化が早いため、定期的な塗り替えが必須となります。修繕時には、アスファルト防水層全体を清掃し、ムラなく均一に塗布します。

排水口やドレンの清掃

排水口やドレンにゴミや土砂、落ち葉が詰まると雨水が溜まりやすくなり、防水層に大きな負荷がかかります。この状態が続くと、防水層の膨れや剥がれの原因となるだけでなく、雨漏りのリスクも高まります。月に一度程度、排水口やドレンを点検した上で必要に応じて清掃を行えば、防水層の劣化を未然に防ぐことができます。

膨れや剥がれの早期補修

アスファルト防水層に膨れや剥がれを発見した場合、速やかに補修を行うことが、防水性能を維持するための重要なポイントです。劣化の初期段階であれば部分改修によって修繕できますが、放置すると劣化が進行し、全面改修が必要になる場合があります。

適切な施工業者を選ぶ

アスファルト防水の施工時の品質は、その後の耐久性に大きく影響します。施工業者を選ぶ際には、防水工事の技術力や施工実績、保証内容を重視しましょう。また、施工計画や見積もりを明確に提示し、丁寧に説明してくれる業者は信頼性が高いといえます。さらに、定期点検やアフターサービスを提供している業者を選ぶことで、長期間にわたって防水層の性能を維持しやすくなります。

アスファルト防水に関するよくある質問

  1. アスファルト防水とシート防水にはどのような違いがありますか?
  2. アスファルト防水の上にウレタン防水の改修工事は可能ですか?
  3. アスファルト防水はどのような建物に向いている防水工事ですか?
  4. アスファルト防水にアスベストが含まれているって本当ですか?
  5. アスファルト防水は部分補修できますか?

アスファルト防水とシート防水にはどのような違いがありますか?

アスファルト防水とシート防水は、いずれも建物の防水性能を高めるための工法ですが、施工方法や特性に大きな違いがあります。アスファルト防水は、主にアスファルトルーフィングシートを用いて防水層を形成する工法で、特に厚みのある防水層を作り出せるため、耐久性や水密性が非常に高いのが特徴です。

一方、シート防水は工場で製造された防水シートを接着または固定して使用する工法で、施工の均一性と迅速性に優れています。アスファルト防水は、大規模施設や屋上駐車場などの高負荷がかかる場所に適しており、シート防水はマンションや住宅の屋根など広範囲の施工が求められる場合に採用されています。

アスファルト防水の上にウレタン防水の改修工事は可能ですか?

アスファルト防水の上にウレタン防水を施工することは可能です。ただし、施工する場合には条件があります。まず、既存のアスファルト防水層の状態次第となっており、アスファルトの剥がれや膨れ・浮きなどの劣化が酷くないことが前提です。加えて、雨漏りしている場合などは、ウレタン防水の改修工事は適切ではありません。

施工できる条件を満たしていてウレタン防水を重ねる場合、専用のプライマー(接着剤)選定が重要で、施工には専門知識が必要なので経験豊富な防水工事専門業者に依頼することが推奨されます。

アスファルト防水はどのような建物に向いている防水工事ですか?

アスファルト防水は、高い防水性能と耐久性から次のような建物や用途に適しています。まず、大規模施設や商業施設では広範囲にわたる防水性能とメンテナンスの容易さが必要であり、アスファルト防水の厚みと耐久性が重宝されます。

また、屋上駐車場などでは、人や車の荷重に耐える防水層が求められるため、耐久性に優れたアスファルト防水が最適です。さらに、地下構造物や地下室では、水圧がかかる環境でも高い水密性を発揮するアスファルト防水が多く採用されています。

アスファルト防水にアスベストが含まれているって本当ですか?

「建築工事共通仕様書」では、アスベストが0.1%を超えて含まれる特殊アスファルトルーフィング類については昭和48年版以前、同ルーフコーチング類については平成元年版以前の仕様書において使用が規定されていました。しかしながら、上記1の調査結果から、各々の施工時期までの防水材料については、アスベストが0.1%以上含まれている可能性があるものと思われます。但し、改修工事等で既に撤去されたものも相当量あるものと想定されます。
引用元:技術資料 環境対応(アスベストについて)|JWMAアスファルト防水部会

上記の通り、一部の古いアスファルト防水材料には、アスベストが含まれていた可能性があります。しかし、現在ではアスベストの使用が法律で禁止されており、現行のアスファルト防水材料には含まれていません。古い建物で使用されたアスファルト防水層を撤去する際には、アスベストが含まれているかどうかの確認が必要です。

アスベストが含まれている場合、撤去作業は厳しい規制の下で専門業者によって安全に行われます。リフォームや改修工事を検討している場合は、事前に業者と相談し、適切な対応を依頼することが重要です。

アスファルト防水は部分補修できますか?

アスファルト防水は部分補修が可能な防水工法です。防水層の膨れや接合部の口開き(剥がれ)であれば部分補修にて対応できます。ただし、広範囲の劣化や膨れが発生している場合は、部分補修では効果が不十分なケースも多く、防水層全体の改修が必要になる可能性があります。劣化の範囲や状態に応じて、専門業者の判断を仰ぐことをお勧めします。

まとめ

今回は、アスファルト防水とはどんな防水工事なのか、具体的な工法、メリット・デメリット、費用目安、劣化症状、防水性能を長持ちさせるためのポイントなどについて解説してきました。

アスファルト防水は、高い防水性能と耐久性を兼ね備えた工法で、大規模施設や屋上駐車場、地下構造物などで広く利用されています。アスファルト防水の仕上げには、アスファルト露出防水とアスファルト防水の押さえコンクリート仕上げがあります。

どちらも低メンテナンスですが、押さえコンクリート仕上げの方は防水層の劣化状況が分かりにくく、再施工時期の判断が難しいのが難点です。そのため、多くの場合で低メンテナンスかつ施工の柔軟性があり、高耐久で安定しているアスファルト露出防水が採用されています。

アスファルト防水を長持ちさせるためには、定期的な点検による修繕対応、排水口やドレンの清掃、膨れや剥がれの早期補修が欠かせません。また、防水工事業者の選定においては、施工実績や資格、保証内容を確認し、信頼できる業者に依頼することが重要です。高品質な施工と適切なメンテナンスが、長期間にわたって風雨などの外的環境から建物を保護します。

アスファルト防水工事を検討している方は、建物の状態や用途に最適な工法と素材を選ぶためにも、明確な理由とともに判断してくれる防水工事の専門業者に相談することをおすすめします。本記事が、アスファルト防水がどのような工事なのか気になっており、高耐久の防水性能を求める建物やビルなど所有物件で防水工事を検討している方の参考になれば幸いです。