千葉県館山市の解体工事業者一覧と費用相場について解説

千葉県館山市

館山市の解体工事を巡る状況

館山市は房総半島の南端、千葉市から約70km、東京都心から100km圏に位置します。

年間の平均気温が16度という冬でも花が咲く温暖な気候に恵まれ、緑溢れる野山や美しい海岸線など豊かな自然が溢れています。半島性という地理的特性から以前は都心へのアクセスが良くありませんでしたが、東京湾アクアラインと東関東自動車道館山線の全線開通により飛躍的にアクセスが向上しました。

一方で、館山市の人口は減少を続けており、近年は大規模製造業の事業所が閉鎖するなど産業の停滞もみられています。宅地面積は市域全体の1割程度で限られた場所に市街地や集落を形成していますが、今後も続く人口の減少や高齢化の進行により、住宅や店舗等の解体工事も増えていくでしょう。

このページでは、館山市の解体工事の動向、業者選びのポイントなどを紹介していきます。

館山市の解体工事費の相場(平均坪単価)

館山市の解体工事費用は千葉市などと比較すると相場は若干安いため、上手に解体工事業者を探すことができればコストを抑えることができるでしょう。

建物の造りは大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つがあり、どの構造かによって解体費用も変わってきます。館山市には木造の建物が多いとみられますが、それぞれの建物の解体費用の相場、付帯工事に関わる注意点などを交えて紹介していきます。

では、3つの建物の工法や費用の違いについて見ていきましょう。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.3万円
20〜29坪 3.0万円
30~39坪 2.8万円
40~49坪 2.7万円
50~59坪 2.6万円

館山市における木造建物の解体工事費用の相場は、一般的な広さの30~39坪で坪単価2.8万円です。木造建物は鉄筋などを使用していないため解体は比較的容易で、工期が短く済むため人件費等も抑えることができます。そのため、解体工事の費用は3つの構造体の中で最も安価です。

館山市には高層マンション等はほとんどなく、住宅においては木造一軒家の割合が非常に高い地域です。館山市の高齢化率は平成30年時点で38%と全国平均を大きく上回っており、近年は持ち主が亡くなる、または施設に入る等の理由により、住宅の解体工事も増えている現状です。

住宅の解体工事には大型重機が必要になりますが、館山市は都心のように道路の幅が狭く住宅が密集しているエリアは少ないので、重機が入れないという心配はないでしょう。重機を使用できないと手作業の部分も多くなり、その分人件費等も高くなってしまいます。

では都心に比べて解体工事費用が安く済むのかというと、そういう訳でもありません。館山市の住宅は1軒あたりの敷地面積が比較的広く、ブロック塀で覆われている住宅も少なくありません。敷地面積が広いと、その分庭木の除去やガレージ、ブロック塀の撤去等の費用も加算されます。

自治体によってはブロック塀撤去費用の助成制度を設けていることもありますが、館山市ではそういった制度を設けていないため、業者に解体工事を依頼する際は付帯工事費用についてしっかりと確認しておくことをおすすめします。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.9万円
20〜29坪 3.6万円
30~39坪 3.4万円
40~49坪 3.2万円
50~59坪 3.1万円

鉄骨造には軽量鉄骨造と重量鉄骨造の2種類があり、そのどちらかによって解体費用も変わってきます。所有する建物がどちらなのか、事前に図面等で確認しておくと業者との打ち合わせもスムーズに進むでしょう。

鉄骨造はテナントビルやオフィスビルなどに多く使用される構造体で、館山市では館山駅周辺、国道127号線沿いを中心に形成される商店街などに多く見られます。しかし、人口減少や消費者ニーズの多様化により近年は商店街の空洞化が進み、シャッターが閉まっている商店も多数あります。

市では商店街の環境整備や魅力を高める取組等を支援していますが、現状は空き店舗が400件以上にのぼります。こうした状態が続くと、今後は鉄骨造の解体工事も増えてくるでしょう。

解体工事は、規模が大きくなるほど廃棄物も多く発生します。解体工事で発生した産業廃棄物は建設リサイクル法に則って解体業者が処分することになりますが、不要な備品や家具等の処分も同時に依頼すると費用が高額になる場合もあります。

自治体で回収する大型ごみに出す方が安く済むこともあるため、解体工事を始める前に不用品の処分方法や費用などについて調べておくと良いでしょう。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 6.6万円
20〜29坪 6.0万円
30~39坪 5.7万円
40~49坪 5.4万円
50~59坪 5.2万円

最後に、RC造の解体費用の相場を見てみましょう。木造、鉄骨造に比べて耐久性に非常に優れたRC造ですが、その頑丈な造りゆえに解体する際は手間がかかり、費用も高額になってしまいます。

木造、鉄骨造の解体との大きな違いは、手作業での解体ができない部分が多いため、重機の使用による騒音・振動が長時間発生する点です。館山市では騒音や振動が発生する工事を特定建設作業に定めており、作業時間の限定、日曜日・祝日の工事は休止などの規制を行っています。また、工事を始める7日前までに各種届出の提出が必要になります。

大規模な解体工事が不慣れな業者に依頼すると、こういった届出や安全管理を徹底していないこともあるため、RC造解体工事の経験・実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。

千葉県館山市で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

  • 千葉県館山市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。

千葉県館山市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

館山市の空き家の種類と件数

ここからは館山市の空き家の種類や件数に基づいて、解体工事の需要を探っていきましょう。

館山市の住宅総数は26,270件、そのうち空き家の総数は6,600件です。空き家率は25%と、全国平均の13.6%を上回っています。空き家の内訳を見ると、「賃貸用の住宅」が1,370件、「売却用の住宅」が50件、休暇の際の避暑・保養などを目的とした別荘などの「二次的住宅」が2,020件、この3つのどれにも属さない「その他の住宅」が3,170件です。

このデータから、利用目的のある空き家のうち、館山市では他の市町村比べ「二次的住宅」の空き家が多いことがわかります。館山市は年間を通して温暖な気候、34.3kmに及ぶ海岸線を持つなどスキューバダイビングをはじめとしたマリンスポーツが盛んな街であり、東京都心から約1時間半というアクセスの良さも相まって二地域居住に適した地でもあります。そのため、平日は仕事の拠点がある都市部で生活し、週末や休暇にマリンスポーツを楽しむためのセカンドハウスを持つ人も多くいます。

定期的に使用されている「二次的住宅」は問題ありませんが、館山市で問題になるのは「その他の住宅」が3,170件、空き家総数の48%を占めているという点です。「その他の住宅」は何らかの理由で長期にわたり住宅として使用されていない、または持ち主が亡くなるなどの理由で放置されている住宅のことで、館山市の「その他の住宅」に属する建物の割合は全国平均(39%)を上回っている状況です。

続いて、館山市の空き家のうち、破損等のない健全な建物がどのくらいあるのか見てみましょう。空き家総数6,600件のうち、腐朽・破損のない建物が4,560件、腐朽・破損のある建物が2,050件で、空き家のおよそ3割が何らかの破損がある状況です。この3割の内訳を見ると「賃貸用の住宅」が500件、「売却用の住宅」が30件、「二次的住宅」が220件、「その他の住宅」が1,300件あります。

老朽化の進んだ利用目的のない建物は、放置しておくと倒壊などの恐れもあるため、早急な対処が必要となります。館山市では人口の減少に加えて少子高齢化の進行が著しく、今後空き家はますます増えていくと考えられます。現時点では利用目的のある賃貸用住宅などの空き家も、長い間入居者がいなく老朽化が進んでいくと「その他の住宅」に転じる恐れもあります。

館山市ではこうした空き家の増加問題を踏まえ、市のホームページ上でNPO法人が運営する「空き家バンクたてやま」を紹介し、空き家の有効活用を促進しています。賃貸、売買をしたい空き家の所有者がバンクに登録し、その情報を館山市への移住希望者へ紹介する制度で、空き家の解消ばかりでなく移住定住促進も目的としています。

また、市では館山市移住定住促進助成金交付制度を設けており、館山市に定住することを目的に転入する子育て世帯に、月額の家賃の2分の1(月2万を上限)の助成を行うなど、人口増加を促進するための対策を講じています。

まとめ:館山市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

館山市は若年層の市外流出が非常に多く、県内でも高齢化率が高い市です。地域によっては高齢化率が50%を超えているところもあり、1人暮らしの高齢者は年々増加傾向にあります。

市では高齢者が安心して暮らせるよう住環境の整備・支援に取り組んではいるものの、充分とは言えない現状です。今後はますます空き家が増加することも懸念されており、住み手のない手付かずの空き家が増え続けると、倒壊の危険や景観が損なわれるという問題も発生します。

管理不能の空き家を所有していると、いずれは税金が高くなるなどの負担も生じるため、そのような状況になってしまう前に速やかに対処するようにしましょう。

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