千葉県匝瑳市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
匝瑳市の解体工事を巡る状況
匝瑳市は千葉県の北東部に位置し、東京都心から70km圏、成田空港から約20kmの距離にあります。市の中心部を東西にJR総武本線と国道126号が走っているほか、成田空港方面へは国道296号線で結ばれるなど交通アクセスが良く、温暖な気候と豊かな緑に恵まれた暮らしやすい街です。
明治時代に始まった植木の生産は大正時代に本格化し、現在では生産量・樹種ともに全国トップクラスを誇る「植木のまち」として知られています。また、巨木の数も全国で群を抜いており、天然記念物に指定されている安久山の大スダジイ、日枝神社のスダジイなどが有名です。
匝瑳市は、平成18年に八日市場市と野栄町が合併し新しい市として誕生しました。人口は平成7年をピークに減少が続いており、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると2040年には約30%減、2060年には約55%減と、今後は急速に人口の減少が進むと予測されています。人口減少に加えて少子高齢化も並行して進むと見られており、空き家や後継者不足による空き店舗の増加が懸念されます。
この記事では、匝瑳市における建物別の解体費用相場、費用を抑えるコツなどを紹介していきます。解体工事の計画を進める際にぜひご活用ください。
匝瑳市の解体工事費の相場(平均坪単価)
建物を解体する際に覚えておきたいことは、立地や周辺環境、付帯工事等によって費用に影響があるということです。様々な要素によって金額は変化しますが、大まかな金額を決定する最大の要素はやはり建物の構造です。
建物の造りは大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つがあり、どの構造かによって解体費用も変わってきます。自分の所有する建物がどの構造体なのか、どのような点に注意して解体工事を依頼すると良いか考えておく必要があるでしょう。
では、3つの建物の工法や費用の違いについて見ていきましょう。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.3万円 |
20〜29坪 | 3.0万円 |
30~39坪 | 2.8万円 |
40~49坪 | 2.7万円 |
50~59坪 | 2.6万円 |
匝瑳市における木造建物の解体工事費用の相場は、一般的な広さの30~39坪で坪単価2.8万円、50~59坪の建物で2.6万円です。木造建物は強度の高い鋼材などを使用していないため解体も比較的容易で、3つの構造体の中では最も解体費用が安価になります。
匝瑳市では、国道126号線沿線、野栄総合支所周、海岸沿い等に住宅地が形成されています。北部の吉田、豊和、匝瑳、飯高地区および中心部の中央地区で高齢化率が30%以上と高く、古い木造住宅も多い状況です。
市では木造住宅耐震診断補助、木造住宅耐震改修補助制度を設け、耐震基準に満たない住宅の改修を行う場合に補助金を交付していますが、高齢者の多い地域では改修工事を行うよりも、住宅を解体して子供の家に移り住むなどのケースが多く見られます。
解体費用は、建物の大きさや状態はもちろん、立地や周辺環境によっても大きく変わってきます。例えば、解体する建物のある敷地の前面道路が狭かったり、高低差があるような場所での解体工事は、重機を搬入するのが困難になります。
こうした場合は手作業で進める場面も多くなり、必然的に工事日数がかかり人件費が高くなってしまいます。こうした状況を避けるためには、小型重機を所有している業者を選ぶと、狭い場所でも効率良く解体工事が進められるでしょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.9万円 |
20〜29坪 | 3.6万円 |
30~39坪 | 3.4万円 |
40~49坪 | 3.2万円 |
50~59坪 | 3.1万円 |
鉄骨造は、主に倉庫、工場、商業施設、店舗等などによく見られる構造体です。建物の骨組みに鉄骨が使用されているため木造建物の解体よりも手間がかかり、坪単価も5~6千円ほど高くなります。
匝瑳市では、JR総武本線及び国道126号沿線に市街地が形成されており、商店街もかつては賑わいを見せていました。しかし、近年は人口減少や高齢化の進行に伴い、担い手不足による商店の空洞化が進んでいます。
匝瑳市では、市内にある空き店舗を活用して事業を行う方へ改装費や賃貸料の一部を補助する制度を設けていますが、少子高齢化や人口減少が今後も進むと予想されていることから、解体工事の需要も増えてくると思われます。
鉄骨造の解体で注意が必要なのは、追加費用についてです。解体工事ではアスベストの除去や地中埋設物の処理が発生するケースもあり、そういった場合には追加費用がかかります。アスベストは事前の現地調査で発見できることもありますが、地中埋設物に関しては解体工事を進めてから発見されるケースがほとんどです。
事前に把握しておくためには、業者との打ち合わせの際に建設図面や仕様書を用意しておくと、思いがけない追加費用が発生するといった事態を避けることができるでしょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.6万円 |
20〜29坪 | 6.0万円 |
30~39坪 | 5.7万円 |
40~49坪 | 5.4万円 |
50~59坪 | 5.2万円 |
最後に、RC造の解体費用の相場を見てみましょう。RC造は鉄筋を組んだ枠組みにコンクリートを流し込んだ構造のため、3つの構造体の中で最も強度のある建物です。その分、解体するにあたっても様々な工程や使用機材、人件費が必要となり、解体費用も高額になります。
RC造の解体は費用の負担が大きいため、少しでも安く抑えたいところでしょう。業者を1つに決めてしまうと、見積もり金額が安いのか高いのか判断するのは難しいため、複数の業者の金額を比較することができる合見積もりがおすすめです。合見積もりの際には、どの業者を選択肢に入れるかが重要になります。
匝瑳市では、騒音規制法・振動規制法により、解体工事等で騒音・振動が発生する作業を行う場合は届け出が必要です。業者を決める際には、こういった必要書類の届け出を含め、安全管理などの面においても信用ができる業者を選ぶようにしましょう。
千葉県匝瑳市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 千葉県匝瑳市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
千葉県匝瑳市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
匝瑳市の空き家の種類と件数
ここからは匝瑳市の空き家の種類や件数に基づいて、解体工事の需要を探っていきましょう。
匝瑳市の空き家の総数は2,460件で、住宅総数15,200件の16.2%にあたります。全国の空き家率は13.5%、千葉県の空き家率は12.7%となっており、匝瑳市の空き家率は全国、千葉県ともに上回る数字となっています。
空き家と言っても全ての建物が今すぐに解体する必要があるわけではなく、空き家の種類は今後も利用目的のある「賃貸用の住宅」「売却用の住宅」「二次的住宅」の3つと、転勤や入院など何らかの事情により長期不在になっている「その他の住宅」に分けられます。
匝瑳市の空き家の内訳は、「賃貸用の住宅」が540件、「売却用の住宅」が170件、「二次的住宅」が240件、「その他の住宅」が1,500件です。賃貸、売却、二次的住宅の空き家については今後も利用される可能性があるためそれほど問題ではありませんが、匝瑳市では「その他の住宅」が空き家全体の60%を占めていることが問題と言えます。
「その他の住宅」は、所有者が高齢で子供または親族と同居する、施設に入るなど、様々な理由により所有者が不在となっている物件です。匝瑳市では、この部分に分類される物件が平成20年調査時には1,050件、平成25年の調査時には1,500件と、5年間で450件増加しています。
匝瑳市の高齢化率は、平成27年の国勢調査で31.9%と全国や千葉県と比較しても高く、空き家の所有者も半数以上が高齢者となっています。こうした現状から、今後も所有者が不在の「その他の住宅」に分類される空き家はますます増加していくことが考えられます。
「その他の住宅」は、住み手が見つからないまま今後も放置される可能性が高く、そうなると老朽化が進み倒壊の恐れ、衛生面の不安など、周辺の住民にも悪影響を及ぼします。匝瑳市の空き家の破損状況を見ると、腐朽・破損のある建物は700件、破損等がなく住まいとして問題のない建物が1,750件です。
更に詳しく見ると、何らかの破損のある建物のうち「賃貸用の住宅」が130件、「売却用の住宅」が50件、「二次的住宅」が50件、「その他の住宅」が480件で、老朽化の進んだ空き家の中でも「その他の住宅」の占める割合が圧倒的に高いことがわかります。
匝瑳市ではこうした空き家の増加状況を踏まえ、「空き家バンク」を制定しました。空き家を売りたい・貸したい所有者が登録された物件を匝瑳市に移住・定住したい利用希望者に提供する制度で、空き家の有効活用および移住・定住の促進を目的としています。
また、売買または賃貸契約が締結した場合、空き家の所有者に対して5万円の助成金を交付しています。
まとめ:匝瑳市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
匝瑳市の人口は一貫して減少傾向が続いている一方で、65歳以上の高齢者の割合は上昇を続けています。現在は多い老年人口も数年後、十数年後には減少に転じる見込みで、そうなるとますます空き家も増えていくでしょう。
匝瑳市では住宅リフォーム補助金制度を設け、新築から10年以上経過した住宅のリフォーム費用の一部を補助しているため、こうした制度を利用して住んでいる間にリフォームをしておくと、いざ手放す時にスムーズに賃貸または売却ができるということもあります。
しかし、様々な事情によりリフォーム等が困難というケースも少なくないでしょう。管理不全の空き家は、放置しておくと倒壊の危険、景観が損なわれるという問題など、周囲に悪影響を及ぼします。
そのような状況になってしまう前に、解体時期や業者を慎重に検討し、速やかに対処するようにしましょう。