千葉県君津市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
君津市の解体工事を巡る状況
房総半島のほぼ中央に位置する君津市は、昭和45年に君津町、小糸町、清和村、小櫃村、 上総町の5町村が合併して誕生した市で、千葉県下第2位の面積を有しています。
東京湾に面した市の北西部には世界に誇る大規模な製鉄所が立地しており、「製鉄所のまち」としても知られています。一方で、内陸部は美しい緑と豊かな水に恵まれ、豊富な地下水を利用して栽培するカラーは全国でもトップクラスの生産量を誇ります。
臨海部に製鉄所が立地した昭和40年代以降、君津市の人口は飛躍的に増加し企業城下町として発展しました。その後も人口は緩やかに増加を続けましたが、平成7年をピークに減少傾向に転じています。
地区別で見ると君津地区の人口が市全体の人口の約7割を占めており、君津地区以外の4地区(小糸地区、清和地区、小櫃地区、上総地区)で人口の減少が目立ちます。また、高齢化や後継者不足による商店の空き店舗も増加しており、今後の解体工事の需要は住宅だけに留まらないでしょう。
この記事では、君津市の解体工事の現状や賢い業者選びのポイントなどについて詳しく解説していきます。
君津市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事の対象となる建物を大きく分類すると、「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つに分けられます。
君津市には木造の戸建て住宅をはじめ、鉄骨造の工場や倉庫、RC造の団地・マンションなど、すべての分類に属する建物が存在します。それぞれの建物の解体方法には特徴があり、建物の構造だけでなく周辺環境などによっても金額が大きく変わってきます。
では、それぞれの建物の構造や解体工事の特徴、確認するポイントなどを紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.3万円 |
20〜29坪 | 3.0万円 |
30~39坪 | 2.8万円 |
40~49坪 | 2.7万円 |
50~59坪 | 2.6万円 |
木造建物の解体は、強固なパーツの破砕など手間のかかる工程が少ないため、3つの構造体の中で解体費用は最も安価です。とは言え、解体にはまとまった費用が必要になるため、所有者は少しでも安く抑えたいところでしょう。
君津市の中心市街地である君津駅周辺は、主要公共施設のほか臨海部には製鉄所が立地しており、臨海部の事業所や都心等に通う世帯をはじめとする住宅地が広がっています。君津市の中で最も人口の多いエリアですが、近年は空き家も増加しており、今後は解体工事の需要も高まってくるでしょう。
君津駅周辺は住宅が密集した場所も多く、こうしたエリアでは道路から奥まったところに建っていたり、隣家との間が人も通れないほど近いというケースもあります。こういった場所では、重機を使用して解体することが困難であったり、廃材を運び出すのに時間がかかるということもあり、解体費用が高額になる場合があります。
密集地帯での解体を得意とする業者、そうではない業者があるため、1社のみに依頼するのではなく複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.9万円 |
20〜29坪 | 3.6万円 |
30~39坪 | 3.4万円 |
40~49坪 | 3.2万円 |
50~59坪 | 3.1万円 |
鉄骨造の解体工事は、比較的容易な木造建物の解体に比べると、手間や時間、廃材の分別や処分費がかかったりするため費用も高くなる傾向にあります。
君津市は、臨海部に世界有数の製鉄所を中心とした工業地帯が形成されているほか、君津駅周辺には商業施設やオフィスビルが立ち並ぶなど、鉄骨造の建物が多く見られます。近年は商店や工場等の劣化・老朽化も目立ち、今後は住宅だけでなく規模の大きな鉄骨造の解体工事も増えてくるでしょう。
古い工場や倉庫などは高い確率でアスベストが使用されており、解体する際は周囲に飛散しないように細心の注意を払わなければなりません。発注者は解体を依頼する建物にアスベストが使用されているかどうか、建設図面等で確認、または専門業者に調査してもらう必要があります。使用されている場合は、アスベストの取り扱いにも慣れている経験豊富な解体業者を選ぶことをおすすめします。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.6万円 |
20〜29坪 | 6.0万円 |
30~39坪 | 5.7万円 |
40~49坪 | 5.4万円 |
50~59坪 | 5.2万円 |
RC造は鉄骨の骨組みにコンクリートを流し込んだ非常に強度の高い造りで、耐震性や耐火性に優れています。そのため建築費用はもちろんのこと、解体費用も高額になることがネックでもあります。
RC造はマンションや団地など規模の大きな建物に用いられることが多く、振動や騒音など周囲へ及ぼす影響も、木造や鉄骨造の解体に比べて大きくなります。また、RC造の解体では、杭抜き作業の際に見積もりよりも多い本数があることが分かるというケースなど、実際に工事を始めてみなければわからない部分も出てきます。
できるだけ正確な見積もりを出してもらうためには、解体する建物の図面があれば打ち合わせもスムーズに進むため、事前に用意しておくことをおすすめします。また、1社のみに絞らず、複数の業者から見積もりを取ることも有効な手段と言えるでしょう。
千葉県君津市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 千葉県君津市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
千葉県君津市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
君津市の空き家の種類と件数
ここからは、解体工事の主な対象となる空き家の種類と件数のデータに基づき、君津市の解体工事の需要を分析していきます。
君津市の住宅総数は40,120件で、そのうち空き家の数は5,540件です。空き家率としては13.8%で、全国の空き家率とほぼ同等、千葉県の空き家率と比較するとやや高い割合です。空き家の内訳を見ると、「賃貸用の住宅」が2,510件、「売却用の住宅」が140件、「二次的住宅」が160件、「その他の住宅」が2,730件で、長期にわたり不在または取り壊す予定のある「その他の住宅」が最も多い数字になっています。
君津市の北西部は、かつて約4kmにもおよぶ海岸線でしたが、1960 年代に埋め立てられ現在は世界に誇る工業地域となっています。昭和40年代に製鉄所の操業が開始すると、従業員やその家族が全国から移り住み、君津市の人口は急増しました。
しかし、平成7年をピークに人口は減少傾向に転じ、空き家の数も年々増加している状況です。特に「その他の住宅」に分類される一戸建てに関しては、平成20年から25年までの5年間で370件増加しています。
「その他の住宅」は、転勤や入院などの理由により長期にわたり不在になっている住宅、相続問題により所有者が不明の住宅など、現在のところ利用されていなく今後も利用される可能性の低い住宅を意味します。中には、住宅を解体して更地にすると、住宅用地に対する固定資産税の特例措置の適用がなくなり税金が高くなるため放置している、というケースもあり、「その他の住宅」に属する建物は君津市を含め全国的に増加傾向にあります。
とは言え、「その他の住宅」の全てが放置された空き家という訳ではなく、定期的に管理されている空き家もあります。しかし、全国と同様に高齢化の問題が進展しつつある君津市においては、所有者が高齢になり管理が難しくなるというケースも増えてくるでしょう。
君津市の空き家の腐朽・破損状況を見てみると、何らかの破損のある建物は1,160件あり、そのうち「その他の住宅」に分類される建物は一戸建て380件、長屋建・共同住宅が350件の合計730件です。これらの建物はそのまま放置し続けると、倒壊する恐れや衛生上有害となるリスクなどがあり、早急な対処が求められます。
君津市では「木造住宅耐震改修補助制度」を利用して耐震改修工事を行う場合、併せてリフォームに要する経費の一部を補助する「木造住宅リフォーム補助制度」を利用することができます。この制度は平成30年度から長屋や共同住宅を含む賃貸住宅も対象に加えられたため、破損等のある一戸建てやアパートを所有している方は、リフォームして再度賃貸や売却物件として活用するという方法もあります。
また、君津市では、賃貸または売却を希望する空き家の所有者と、移住・定住を希望する利用者のマッチングを図る空き家バンク制度を設けているため、適正に管理しているものの今後利用する予定がない空き家を所有している方は積極的に利用し、空き家を有効に活用することをおすすめします。
まとめ:君津市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
君津市の空き家の数は着実に増えており、人口の減少傾向、少子高齢化が進行している現状を踏まえると、今後はますます増加してくると思われます。
近年は適切に管理されていない空き家も多く、市民から苦情や相談も多く寄せられています。こうした状況を踏まえ、市では空き家に関する対策を計画的に進めるため「君津市空家等対策計画」を策定し、空き家の発生抑制や適正管理の推進に努めています。
空き家は定期的に管理をしなければ劣化が進むばかりでなく、不審者の侵入、火災の発生などの恐れもあり、周辺住民の不安はつのるばかりです。また、特定空家等に指定されると固定資産税が高くなるなど、所有者の負担も生じます。
遠方に住んでいて管理ができない、高齢により定期的な管理が困難という場合は、老朽化により周囲に悪影響を及ぼす前に解体工事を進めることをおすすめします。