千葉県香取市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
香取市の解体工事を巡る状況
香取市は千葉県の北東部に位置しており、東京都心から70km圏、空の玄関口である成田国際空港から15km圏にあります。
市域の北側は茨城県に接し、北部は利根川の流域に水田地帯が広がり、南部は緑豊かな山林が広がる美しい自然環境に恵まれています。また、香取神宮や伊能忠敬記念館、江戸から昭和初期にかけての面影が残る街並みなど、歴史や伝統文化にも彩られています。
香取市は、平成18年に佐原市、小見川町、山田町、栗源町の1市3町が合併して誕生しました。人口(合併以前の1市3町の合計)は、昭和60年をピークに平成7年以降は減少の一途を辿っており、特に若い世代の転出超過が著しい状況です。
一方で世帯数は増加しており、高齢夫婦世帯や高齢単身世帯が増えていることが伺えます。今後は、古い住宅や使用されていない空き家の解体工事も増えてくるでしょう。
このページでは、香取市の人口減少に伴う今後の解体工事の動向、業者選びのポイントなどを紹介していきます。
香取市の解体工事費の相場(平均坪単価)
建物の解体工事は、ほとんどの方にとって一生に一度あるかないかの出来事です。解体費用がいくらかかるのか見当もつかない、という方も多いでしょう。
解体費用の相場は地域によって差があるほか、構造、周辺環境、付帯工事の有無などによっても金額が変わります。解体する建物がある地域の相場や建物の構造を知っておくと、解体計画を進める際に参考になるでしょう。
建物の造りは大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つがあり、それぞれの構造の解体工事には特徴があります。自分の所有する建物がどの構造体なのか、どのような点に注意して解体工事を依頼すると良いか考えておく必要があるでしょう。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.3万円 |
20〜29坪 | 3.0万円 |
30~39坪 | 2.8万円 |
40~49坪 | 2.7万円 |
50~59坪 | 2.6万円 |
香取市における木造建物の解体工事費用の相場は、一般的な広さの30~39坪で坪単価2.8万円、50~59坪の建物で2.6万円です。東京都心や県の中心部に比べると、若干安めの金額になっています。
香取市において居住の中心となっているのは佐原市街地や小見川市街地で、多くの木造住宅が存在します。住宅数が多い分、近年は高齢化の影響により空き家の数も増加している状況です。
また、農業が主要産業である山田地域や粟源地域では、農業従事者の高齢化や後継者不足等が起きており、今後香取市では市内の至るところで解体工事が行われると予想されます。
鉄骨造やRC造の解体は重機の使用が必須となりますが、木造住宅の場合は手壊しと重機を併用した解体が主流となっています。しかし、市内の古い住宅地では狭い道路のまま市街化が進んだエリアもあり、こうした場所で解体工事を行う場合は道幅が狭く重機が入れないという心配もあります。
手壊しのみで解体を行う場合は費用が3~5割程度高くなることもあるため、重機の導入が困難な場所にある建物を解体する場合は、小型の重機を所有する業者に依頼すると費用を抑えることができるでしょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.9万円 |
20〜29坪 | 3.6万円 |
30~39坪 | 3.4万円 |
40~49坪 | 3.2万円 |
50~59坪 | 3.1万円 |
鉄骨造の建物は、骨組みに鉄骨を使用した強固な造りのため、木造建物の解体よりも手間がかかります。そのため、坪単価も平均で5~6千円ほど高くなる傾向にあります。
香取市の商業においては、消費者の市外大型店への流出、高齢化・後継者不足による廃業などが相次ぎ、商店街の空洞化が進行しています。市では、市内にある空き店舗を活用して事業を行う方へ改修費や賃貸料の補助制度を設けていますが、少子高齢化や人口減少が今後も進むと予想されていることから、解体工事の需要も高まることが考えられます。
鉄骨アパート等の解体では、鉄くずが大量に発生します。鉄くずは資源として再利用することができるため、解体業者に買い取りをしてもらえるケースもあります。買い取ってもらえた場合はその分を解体費用に補填できるため、結果的に解体工事費用を安く抑えることができます。
見積もりの段階で、業者が鉄くずの買い取りに対応しているかどうか確認しておくことをおすすめします。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.6万円 |
20〜29坪 | 6.0万円 |
30~39坪 | 5.7万円 |
40~49坪 | 5.4万円 |
50~59坪 | 5.2万円 |
RC造の建物は木造や鉄骨造に比べて非常に頑丈な造りで、耐久性や耐震性に優れています。しかし、その分解体するにあたっても手間や時間がかかるため、解体費用が高額になることを覚悟しておかなければなりません。
香取市におけるRC造の解体費用は、50坪の建物で約260万円かかります。しかしこの金額は建物の解体のみの費用であり、実際には道路が狭い、近隣との距離が近いなどの立地環境によっても左右されます。また、その他にも、アスベストの除去、地中埋設物の撤去、塀やカーポートの解体などの付帯工事の有無によっても大きく金額が変わります。
延べ床面積80㎡以上の建築物の解体工事を行う場合には、建設リサイクル法により認可された解体業者でなければ工事を行うことができません。中には資格を持っていないのに工事を請け負う悪徳業者等も存在するため、打ち合わせの際には資格の有無やRC造の解体工事の実績等をしっかりと確認することをおすすめします。
千葉県香取市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 千葉県香取市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
千葉県香取市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
香取市の空き家の種類と件数
ここからは、解体工事の主な対象となる空き家の種類と件数のデータに基づき、香取市の解体工事の需要を分析していきます。
香取市の住宅総数は30,940件で、そのうち空き家の数は4,080件です。空き家率としては13.2%で、全国の空き家率とほぼ同等、千葉県の空き家率と比較するとやや高い割合です。空き家の内訳を見ると、「賃貸用の住宅」が1,830件、「売却用の住宅」が40件、「二次的住宅」が150件、「その他の住宅」が2,060件で、長期にわたり不在または取り壊す予定のある「その他の住宅」が最も多い数字になっています。
香取市では、高校・大学卒業時点に東京近郊や近隣市への人口流出が非常に多く、若い世代の人口減少が大きな問題となっています。この背景には、香取市における雇用の場の少なさ、高齢化による地域経済の停滞などがあり、2040年には2010年と比べて約3万人の人口減が予測されています。
市では人口減少に歯止めをかけるべく、市内産木材を一定割合以上使用して木造住宅を建築した場合、木材購入費の4分の1(上限25万円)を支給する制度を設け、移住・定住の促進に取り組んでいます。
しかしながら、香取市では高齢化が著しく進行しており、入院や施設に入所するなどの理由により長期にわたり不在になっている「その他の住宅」が空き家全体の半数を占めている現状です。
賃貸用住宅や売却用住宅は今後も利用される可能性がありますが、利用目的のない「その他の住宅」においては、所有者が高齢になり管理が難しくなるというケースも増えてくるでしょう。
空き家は定期的に管理されていれば問題はありませんが、手入れをしなければ外壁や屋根の脱落・飛散、建物の倒壊などのリスクが生じます。香取市の空き家の腐朽・破損状況を見てみると、何らかの破損のある建物は810件あり、そのうち「その他の住宅」に分類される建物は全て木造一戸建ての550件となっています。これらの建物については、周囲に悪影響を及ぼす前に早急な対処が求められます。
香取市では、こうした状況を踏まえ、賃貸または売却を希望する空き家の所有者と、移住・定住を希望する利用者のマッチングを図る空き家バンク制度を設けているため、今後利用する予定がない空き家を所有している方は積極的に利用し、空き家を有効に活用することをおすすめします。
ただし、老朽化が著しい建物、大規模な修繕が必要な建物についてはバンクに登録することができません。破損等のある空き家を所有している方は、耐震性が不十分と判断された木造住宅を耐震改修する場合、また耐震改修に合わせてリフォーム工事を行う場合に助成金が交付されますので、こうした制度を利用してリフォームするという方法もあります。
まとめ:香取市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
香取市の空き家の数は全国の平均とほぼ同等である一方、長期にわたり使用されていない空き家の占める割合は非常に高くなっています。
これは、近隣の市町と同様に、想定を超える速さで高齢化が進んでいることが要因と言えるでしょう。高齢世帯が増えると、いずれは所有者が死亡または入院するなどにより、居住していた家が空き家になってしまうというケースが多くあります。
空き家は定期的に管理しなければ老朽化の進むスピードが速くなり、周囲に悪影響を及ぼします。また、香取市では「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき、管理が行き届いていない空き家の所有者に対し、助言・指導、勧告などの措置を行っています。
勧告を受けた場合は、固定資産税の住宅用地特例の対象から除外されるため、税金が高くなるなど所有者の負担も増えてしまいます。そのような状況になってしまう前に、解体時期や業者を慎重に検討し、速やかに対処するようにしましょう。