千葉県富津市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
富津市の解体工事を巡る状況
富津市は房総半島の中西部、東京都心から直線距離で約50km圏に位置します。交通アクセスは東京駅から電車で約2時間、自動車では東京湾アクアラインが開通したことにより約60分でアクセスできるようになったことから、近年は神奈川方面から潮干狩りや海水浴を楽しみに訪れる観光客も増加しています。
東京湾に突き出した富津岬からは、空気が澄んだ冬の晴れた日に富士山を一望することができ、「関東の富士見百景」に選ばれています。また、市域の南北に40kmにわたる海岸線を有し、海や山に囲まれて居住地や観光施設が立地しています。
昭和46年に富津町・大佐和町・天羽町の3町が合併して富津市が誕生し、人口は昭和60年にピークとなる56,777人を記録しました。しかし、その後は一貫して減少傾向が続いており、平成27年の老年人口比率は34.5%と、県平均の25.9%と比較しても非常に高い割合になっています。近年は人口の減少幅が拡大傾向にあり、今後は住宅を中心に解体工事の需要も急速に高まってくるでしょう。
このページでは、富津市の解体工事の動向、業者選びのポイントなどを紹介していきます。
富津市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事を依頼する前に、まずは所有する建物の構造を把握しておく必要があります。建物の造りは大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つがあり、どの構造かによって解体費用も変わってきます。
一軒家だと木造を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、中にはRC造の建物もあり、外見上だけではわからないこともあります。構造、坪数などを把握しておけば、富津市における解体工事の大まかな費用の相場がわかります。
では、3つの建物の構造や解体の際の注意点、費用の違いなどについて見ていきましょう。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.3万円 |
20〜29坪 | 3.0万円 |
30~39坪 | 2.8万円 |
40~49坪 | 2.7万円 |
50~59坪 | 2.6万円 |
富津市には木造の建物が最も多くあります。解体は複雑な工程がなく比較的容易なため、他の構造体の解体と比べて費用を安く抑えることができます。
富津市は、全域が都市計画区域に指定されている富津地区を中心に住宅地が形成されており、この地域の人口は市全体の約48%を占めています。一方で、南部は地域の大半が山地になっており、いくつかの集落が形成されていますが、市内では最も高齢化が進んだ地域となっています。
郊外の集落には昔ながらの古い住宅も多く、隣家との距離があり1軒あたりの敷地が広いことが特徴です。住宅密集地で解体工事を行う場合は、道幅が狭く重機が入れないため解体費用が高額になるということもありますが、郊外の住宅ではそういった心配はないでしょう。
しかし、敷地が広い分、庭石や庭木、ガレージの撤去など付帯工事としての費用が別途かかるケースもあります。上記の表は建物の解体のみの金額のため、打ち合わせの際には付帯工事費についてもきちんと確認しておくことをおすすめします。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.9万円 |
20〜29坪 | 3.6万円 |
30~39坪 | 3.4万円 |
40~49坪 | 3.2万円 |
50~59坪 | 3.1万円 |
鉄骨造の建物は木造よりも強固な造りであるため、解体に要する日数も木造より長くなるのが一般的です。工期が長くなると、その分人件費等も高くなります。
鉄骨造の建物の解体は坪数によって費用が変わってきますが、周辺環境によっても金額の差が生じます。例えば、解体する建物の周りに十分なスペースや広い道路がない場合、重機やトラックの進入が困難になり手作業で進める部分も多くなります。
また、廃棄物を運ぶ際にも手間がかかり、工期が延長し人件費の高騰につながります。打ち合わせの際にはこうした部分を入念に確認し、現地調査を行ってもらうことをおすすめします。
鉄骨造の解体では鉄くずが多く発生しますが、解体費用を安く抑えるためには、この鉄くずの買い取りを解体業者に提案するという方法もあります。有価物として買い取りを行う業者であれば、買い取ってもらった分を解体工事費用に補填するということも可能になります。打ち合わせの段階で、こういった点も確認しておくと良いでしょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.6万円 |
20〜29坪 | 6.0万円 |
30~39坪 | 5.7万円 |
40~49坪 | 5.4万円 |
50~59坪 | 5.2万円 |
最後に、RC造の解体費用の相場を見てみましょう。木造、鉄骨造の解体工事は、その構造や材料が比較的単純なため、解体に必要な機械、重機などは少ない種類で済みます。
しかし、RC造の建物は鉄骨とコンクリートが組み合わさった非常に強固な造りのため、必要な機械も多く、解体は容易ではありません。したがって、解体費用は木造、鉄骨造と比べて高額になります。
RC造の解体には、圧砕機工法、大型ブレーカー工法、転倒工法など様々な解体工法があり、建物によっては複数の工法を組み合わせることもあります。周辺環境に考慮して、最も安全で無理のない工法を選択する必要があるため、RC造の解体の実績や経験が豊富な業者を選ぶことがポイントです。
RC造の解体工事は高額な費用がかかるため、依頼者は少しでも安く抑えたいところでしょう。しかし、相場よりはるかに安い金額を提示する業者などは、工事の質が悪かったり、後から追加費用を請求されるといったケースもあります。
費用が安いからといってすぐに依頼せずに、複数の業者から見積もりを取って細かな項目まで比較することをおすすめします。
千葉県富津市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 千葉県富津市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
千葉県富津市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
クリックで画像拡大
内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
富津市の空き家の種類と件数
ここからは、富津市の空き家の状況について分析していきます。空き家が多い地域では必然的に解体工事の需要が高まりますが、富津市では今後どのように需要が変化するのか、空き家の件数のデータに基づき詳しく検証していきます。
富津市の住宅総数は20,060件、そのうち空き家の総数は3,740件です。空き家率は18.6%で、全国の空き家率(13.5%)や千葉県の空き家率(12.7%)を上回る数字になっています。空き家の内訳を見ると、「賃貸用の住宅」が930件、「売却用の住宅」が30件、別荘などとして利用されている「二次的住宅」が900件、この3つのどれにも属さない「その他の住宅」が1,870件です。
長期にわたり使用されていない「その他の住宅」が空き家全体の50%を占めており、富津市には住み手が見つからないまま放置されてしまう可能性の高い空き家が非常に多いということがわかります。少子高齢化が深刻な問題となっている富津市では、今後このような利用目的のない空き家が一層増えていくことが懸念されます。
富津市は人口の減少に加え、高齢化が急速に進んでいます。この背景には、出生率の低下、若年層の市外への転出、未婚率の増加などがあり、特に合計特殊出生率においては君津地域の他の自治体と比較して大きく下回っている状況です。
市では、若年層の移住・定住促進に向けて市内の企業情報や求人情報を掲載した「しごとサポートふっつ」をホームページ上に開設するなどの対策を講じていますが、転入者を受け入れる体制が十分に整っているとは言えない現状です。
富津市では若年層の人口減少が進む一方で高齢世帯の数は増えており、夫婦のどちらかが亡くなり子供の家に身を寄せる、施設に入所するなどの理由で空き家も増加しています。空き家は定期的に管理を行わなければ自然災害などによる劣化が進み、外壁が崩れる、屋根瓦が吹き飛ぶなど、周囲に悪影響を及ぼします。
富津市には劣化した空き家が1,080件あり、そのうち530件が利用目的のない「その他の住宅」に属する物件です。破損等のある空き家は活用することが難しく、そのまま放置されてしまうケースが多くあります。富津市では、木造住宅の耐震改修工事と併せて実施するリフォーム工事に対し、その費用の一部を補助する制度を設けています。こうした制度を利用してリフォームしておくと、賃貸物件や売却物件として活用しやすくなるでしょう。
また、富津市は、賃貸または売却を希望する空き家の所有者と、移住・定住を希望する利用者のマッチングを図る空き家バンク制度を設けています。定期的に管理は行っているものの、今後の利用予定は決まっていないという場合は、こうした市の制度を利用して空き家を有効に活用することをおすすめします。
まとめ:富津市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
富津市の空き家の数は全国水準よりも多く、中でも賃貸や売却物件などとして利用されていない「その他の住宅」に分類される物件が空き家の半分を占めています。
もちろん、「その他の住宅」の全てが放置された空き家という訳ではありませんが、長期間使用されず定期的に管理を行われていなければ、いずれは放置空き家にカウントされてしまいます。
富津市の高齢化率は近隣の自治体と比べても高いため、入院または施設に入所するなどの理由により、今後はますます空き家が増加することが懸念されています。
住み手のない手付かずの空き家が増え続けると、倒壊の危険や景観が損なわれるという問題も発生するため、定期的に空き家の管理をすることが困難な場合は、信頼できる解体業者を探して解体に踏み切ることも考えてみてはいかがでしょうか。