千葉県船橋市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
船橋市の解体工事を巡る状況
船橋市は千葉県の北西部に位置し、東側は市川市、西側は八千代市、習志野市に隣接しています。市内には10路線が張り巡らされ37の駅があるなど鉄道網が発達しており、都心までのアクセスの良さから東京のベッドタウンとして人気があります。
船橋市は、1960年代から1970年代前半にかけての高度成長期に住宅地や団地が相次いで造成され、人口は全国の増加ペースを上回る速さで急増しました。2008年以降、全国的に人口が減少傾向にある市町村が多い中、現在でも船橋市の人口は増加が続いています。
千葉県内では千葉市に次いで2番目に多い63万人以上を擁しており、これは全国の中核都市の中で最も多い数字となっています。しかし、高齢化率は全国平均よりも低いものの、老年人口は年々増加しており、ゆっくりと高齢化は進んでいる現状です。今後は高齢化率の高い地域を中心に、住宅の解体工事の需要が高まってくるでしょう。
この記事では、船橋市の解体工事の現状や業者を選ぶ際の留意点などについて詳しく解説していきます。
船橋市の解体工事費の相場(平均坪単価)
船橋市の住宅数は現在も増加を続けており、平成25年の調査時で約30万戸の住宅があります。
解体工事の建物を大きく分類すると、「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つに分けられますが、船橋市の住宅の半数は木造住宅、残りの半数は鉄骨造・RC造となります。それぞれの建物の解体方法には特徴がありますが、建物の構造だけでなく、付帯物処理の有無などによっても金額が大きく変わってきます。
では、3つの分類ごとに、構造や解体工事の特徴、確認するポイントなどを紹介します。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.6万円 |
20〜29坪 | 3.3万円 |
30~39坪 | 3.1万円 |
40~49坪 | 3.0万円 |
50~59坪 | 2.9万円 |
船橋市の木造建物の解体費用は千葉市などとほぼ同等で、県内ではやや高めの水準となっています。平均的な広さの30~39坪の建物で、1坪あたり3.1万円です。
船橋市の人口は市全体としては緩やかに増加していますが、南部・西部地域は若い世代の増加が目立つものの、北部・東部・中部地域では高齢化が進み人口が減っているなど二極化が進んでいる状況です。
特に、大穴や松が丘の辺りは高齢化率が約37%と市平均の 22.6%と比べて大幅に高く、古い住宅なども目立ちます。今後はこういった高齢化率の高い地域で解体工事が増えていくでしょう。
木造住宅を解体する場合、もちろん土地面積や平屋建て、2階建てなどによって金額が変わってきますが、庭木の撤去、ガレージや物置、塀の解体などの付帯工事の有無によっても影響してきます。業者に解体工事を依頼する際は、打ち合わせの段階で付帯工事費についてしっかりと確認しておくことをおすすめします。
ちなみに、船橋市では危険なコンクリートブロック塀等を撤去する際の助成制度を設けています。ただし、販売を目的として整地または建築物解体工事をする際に伴うコンクリートブロック塀の撤去は対象にはなりません。
また、塀の高さなどの条件もあるため、住宅の解体工事を始める前にブロック塀の解体についても確認しておくと良いでしょう。
鉄筋造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.4万円 |
20〜29坪 | 4.0万円 |
30~39坪 | 3.7万円 |
40~49坪 | 3.6万円 |
50~59坪 | 3.5万円 |
鉄筋造は、柱や梁など基盤となる骨組みに鉄骨を用いた構造の建物で、木造建物に比べると耐震性に優れています。強固な造りがゆえに、解体の際は木造建物の解体工事よりも費用が高くなることがほとんどです。
一方で高熱にはさほど強くはなく、火災が起こると鉄骨の強度が失われるという弱点もあります。そのため、鉄筋造の建物は骨組みを守るために耐火被覆を施していますが、1975年以前に建設された建物には、現在は使用が禁止されているアスベストを耐火被覆として使用しているケースが多くあります。
船橋市では、アスベストを使用している建物を解体する場合、事前調査や各種届出、適正な処理等を行う必要があります。アスベストの適切な除去ができない場合は、作業担当者ばかりでなく近隣住民の健康を害する恐れもあります。古い鉄筋造の解体を依頼する際は、必ずアスベスト除去の実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 7.3万円 |
20〜29坪 | 6.7万円 |
30~39坪 | 6.3万円 |
40~49坪 | 6.0万円 |
50~59坪 | 5.8万円 |
最後に、RC造の解体工事の費用の相場を見てみましょう。RC造は鉄筋とコンクリートを組み合わせた非常に強度の高い造りが特徴で、解体する際には様々な工程、重機、人員などが必要です。そのため解体工事費用も高く、木造と比べると30~39坪の建物で1坪あたり3.2万円もの差があります。
船橋市には、分譲マンションをはじめ、団地、ビルなど多くのRC造の建物があります。平成25年の調査時には1,100棟以上の分譲マンションがあり、そのうち昭和 49 年以前に建てられた築 40 年を超える分譲マンションの割合が 25.7%を占めています。今後はこうした古いマンションや団地などの解体工事も増えてくるでしょう。
RC造の解体工事を依頼するうえで最も大切なことは、RC造の解体を得意とし多くの実績を持つ業者を選ぶということです。木造建物の解体工事と比較しても規模が各段に大きく、騒音や振動も発生するため、徹底した安全対策と近隣への対応が求められます。
粉塵やほこりを抑制するための養生対策、チラシの配布など近隣への周知がしっかり行えるかどうか、業者との事前の打ち合わせでしっかり確認しておくことをおすすめします。また、解体に必要な重機を自社で所有していない場合は別途レンタル料などが発生することもあるため、こういった点も確認しておきましょう。
千葉県船橋市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 千葉県船橋市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
千葉県船橋市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
船橋市の空き家の種類と件数
ここからは、解体工事の主な対象となる空き家の種類と件数のデータに基づき、船橋市の解体工事の需要を分析していきます。
平成25年住宅・土地統計調査結果によると、船橋市の住宅総数は297,890件で、このうち空き家の数は30,650件です。空き家率で見ると10.3%と、全国平均(13.6%)より低い値です。平成20年の調査時と比較すると、総住宅数が増えているため空き家率は低下しているものの、空き家の戸数としてはやや増加している状況です。
空き家の内訳は、「賃貸用の住宅」が18,510件、「売却用の住宅」が1,280件、「二次的住宅」が690件、「その他の住宅」が10,170件で、賃貸住宅の空き家が全体の約6割を占めています。
船橋市は、15~29 歳の若い世代の転入超過が他の年代と比べて圧倒的に多く、開発が盛んなJR総武線沿線の南部・西部地域を中心に人口が増え続けています。一方で北部・東部・中部地では高齢化が進んでおり、平成28年4月時点では高齢者のみの世帯、または高齢者一人世帯が全世帯数の22.8%を占めています。所有者の高齢化や単身世帯化が進むと、今後は所有者が施設に入所する、または亡くなるなどにより、所有者不在の空き家が増加すると予想されます。
次に、船橋市の空き家のうち、腐朽・破損のある建物はどのくらいあるのか見てみましょう。空き家総数30,650件のうち、何らかの破損のある建物は8,260件、破損等がなく問題のない建物が22,390件です。更に、破損のある建物に焦点を当てると、「賃貸用の住宅」が4,370件、「売却用の住宅」が110件、「二次的住宅」が280件、「その他の住宅」が3,500件です。
持ち主が長期にわたり不在で、尚且つ老朽化の進んだ建物に関しては、そのまま放置すると倒壊あるいは保安上危険となる恐れがあります。また、適切な管理が行われないことにより、著しく景観を損なう状態にもなりかねません。現時点では破損等がない空き家でも、新耐震基準に適合しない古い建物や、接道していないなどの理由により売却等が困難な物件も多くあります。こうした建物は、そのまま放置されると「その他の住宅」に転じる可能性もあります。
船橋市では高齢者の持ち家率が8割を占めていますが、バリアフリー化されていない住宅も多く、やむを得ず子供の家や高齢者向け住宅等に移り住む高齢世帯も少なくありません。空き家を増やさないためには、高齢者が住みやすい住宅へ改修することも必要な手段と言えるでしょう。
船橋市では、住み慣れた住宅に安心して長く居住できるよう、住宅バリアフリー化等支援事業を行っています。手すり、スロープの設置、浴室の改修など、工事費用の10分の3を市が負担し、高齢者住宅の質の向上を図っています。
また、家屋または取り壊し後の土地を譲渡した場合、譲渡所得から3,000万円の特別控除を行うなど、空き家の発生を抑制するための対策を講じています。
まとめ:船橋市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
全国的に人口が減少している市町村が多い中、船橋市は緩やかに人口が増加し続けています。しかしながら、地域別に見ると若年層を中心に増加している地域と、人口が減少し高齢化が進行している地域で、二極化が進んでいる状況です。今後も高齢化は進行すると見られ、北部・東部・中部地域を中心に空き家は増加していくでしょう。
破損のない空き家でも放置しておくと、採光・換気がされないことで湿気がこもりカビが発生したり、庭木や雑草が成長して害虫が発生するなど、確実に老朽化が進んでいきます。また、不法侵入、不法投棄などにより、周辺に空き影響を及ぼしかねません。
管理が困難な空き家を所有している場合は、こうした問題が起きる前に早急に信頼できる解体業者に依頼して、空き家の解体を進めることをおすすめします。