千葉県千葉市美浜区の解体工事業者一覧と費用相場について解説
千葉市美浜区の解体工事を巡る状況
美浜区は千葉市を構成する行政区の1つで、千葉市の西側に位置します。面積は21.16㎢と6区の中で1番小さく、区全域が埋め立てにより造成されているため、道路や公園などが計画的に整備された綺麗な街並みが魅力的なエリアです。
区の北西部の幕張新都心地区は大型コンベンション施設の幕張メッセをはじめ、ZOZOマリンスタジアム、インターナショナルスクール、研修・研究機関などが集積し、国際色豊かな未来型都市を形成しています。また、中央部は大規模なニュータウン、南東部は食品コンビナートや自動車部品等の工場が集積するなど、都市機能と住環境を併せ持った特色のある区域です。
稲毛海岸・打瀬・幕張西のエリアでは高層マンションなどの建設が続き大幅に人口が増えていますが、区全体としてはほぼ横ばいで、過去5年間で見ると約1,100人減少しています。一方で、美浜区の高齢化率は市全体の数字を上回っており、特に磯部地区の高齢化の進行は深刻な問題となっています。今後はこのあたりを中心に解体工事の需要も高まってくるでしょう。
この記事では美浜区の解体工事にかかる相場を分析し、解体工事を依頼する上での留意点などを交えながら紹介していきます。
千葉市美浜区の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は、その建物によって工法が異なるため、費用も大きく変わってきます。建物の分類は大きく分けて「木造」「鉄骨造」「RC造」の3つがあります。
美浜区は高層マンションが立ち並ぶ近未来的なエリア、一軒家が整然と並ぶ閑静なエリアなど、地域によって特色があり、木造・鉄骨造・RC造すべての構造の建物が区全体に存在します。
では、3つの分類ごとに、特徴やコスト削減の方法、確認するポイントなどを紹介します。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.6万円 |
20〜29坪 | 3.3万円 |
30~39坪 | 3.1万円 |
40~49坪 | 3.0万円 |
50~59坪 | 2.9万円 |
美浜区の木造建物の解体費用を見てみると、一般的な広さ30〜39坪の建物の坪単価は3.1万円、50~59坪の広めの建物であれば1坪あたり2.9万円です。木造建物の解体は、鉄骨造やRC造よりも比較的安いことが特徴です。
美浜区は海浜ニュータウンなどの大規模な住宅地区が整備されており、一戸建て住宅、アパート、マンションなどの居住地域が多いエリアです。ニュータウンの中で最も新しい地区は「幕張ベイタウン」で、西洋風のマンションなどが立ち並ぶ洗練された街並みが形成されています。一方で、磯部地区は定住性の高い住宅地として造成されたため一戸建て住宅が多く、そのほとんどが木造の建物です。
美浜区の統計データをまとめた「美浜区地域カルテ」によると、平成30年3月に作成された時点の磯部地区の人口構成は70歳前後が突出しており、高齢化率は36.7%に達しています。5年間に約10%ずつ高齢化率が高まっている状況で、今後は磯部地区を中心に施設や子供の家に移り住むなどの理由で家を手放すケースもますます増えていくでしょう。
こうした住宅密集地域で解体工事を行う場合に最も気を付けるべき点は、周辺住民の迷惑にならないよう破片・ほこりの拡散防止や防音対策のための養生です。また、隣家との距離が近いため、大型重機の使用が難しく手作業での解体になってしまう場合もあります。このような諸々の費用が加算されると、解体工事費用も高くなる傾向にあります。
美浜区で木造建物の解体工事を依頼する場合は、養生対策をしっかり行い、住宅密集地でも入りやすいような小型重機を所有する業者を選ぶことがポイントになります。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.4万円 |
20〜29坪 | 4.0万円 |
30~39坪 | 3.7万円 |
40~49坪 | 3.6万円 |
50~59坪 | 3.5万円 |
美浜区で鉄骨造の建物を解体する場合、1坪あたりの単価は30~39坪の建物で3.7万円、50~59坪の建物で3.5万円です。鉄骨造の建物の解体には手間や時間がかかるため、木造建物の解体費用よりも高額になるケースがほとんどです。
鉄骨造はマンション、アパート、オフィスビルなどによく用いられる構造体で、骨組みに鉄骨を使用しています。そのため耐震性には優れていますが鉄自体の耐火性は低いため、古いビルやマンションなどは鉄骨の周りに耐火被覆としてアスベストを使用している建物も多くあります。
解体時にアスベストが発見された場合は、法律により処理基準に従って適切に処理しなければなりません。そのため、アスベストの処理を含む解体工事は、業者によっては高額な費用を請求される場合もあります。
また、美浜区は区域全体が埋め立てで造成されていますが、特に海岸の浅瀬を埋め立てた地盤が軟弱な地域では、マンションやビルを建てる際に硬い岩盤まで基礎の杭を打つなど、地盤沈下や液状化現象への対策がなされています。そのため、解体する際は別途費用が発生する可能性もあります。
解体業者と打ち合わせをする際には建物の図面等を用意し、そういった費用の有無もしっかりと確認しておくことをおすすめします。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 7.3万円 |
20〜29坪 | 6.7万円 |
30~39坪 | 6.3万円 |
40~49坪 | 6.0万円 |
50~59坪 | 5.8万円 |
RC造の解体費用を見ると、木造、鉄骨造の解体費用と比べ高額なことがわかります。その理由は、柱や梁などの主要構造部に鉄筋の入ったコンクリートを使用するなど強固な造りになっているため、解体する際は非常に多くの工程や人手が必要になるからです。RC造の建物は、主にマンションや団地、大規模なビル等に見られる構造体です。
美浜区には住宅団地が多数存在しますが、中には昭和40年代に建てられたエレベーターのない団地などもあります。こうした団地では、特に高齢者は買い物や外出の際に支障をきたすため、2階以上の部屋は空室が目立つ現状です。今後はこういった古い団地などを中心に、RC造の解体工事も増えていくでしょう。
RC造の建物は耐震・耐火性に優れた安全性の高い建物がゆえに、解体工事の際は大型重機の使用が必須です。周辺への騒音や粉塵の飛散等も問題になりがちのため、養生対策をしっかりと行えることに加え、安全管理の面においても信用できる業者選びが大切です。
RC造の建物の解体を依頼する際は、安全管理にも人員を割くことができ、RC造の解体の経験が豊富な業者を選ぶことがポイントとなってきます。
千葉県千葉市美浜区で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 千葉県千葉市美浜区における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
千葉県千葉市美浜区で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
千葉市美浜区の空き家の種類と件数
ここからは解体工事の主な対象となる空き家のデータに基づき、美浜区の今後の空き家の動向を探っていきます。
総務省統計局が実施している住宅・土地統計調査によると、美浜区の住宅総数は68,350件、そのうち空き家の総数は4,920件です。空き家の種類には4種類あり、美浜区の空き家の内訳は「賃貸用の住宅」が3,010件、「売却用の住宅」が980件、別荘等として利用する「二次的住宅」が20件と、今後も利用目的があるものの、現時点では空き家の状態という物件が8割以上です。
残りの1種類の「その他の住宅」に属する物件が、空き家の中で最も問題があるとされています。この「その他の住宅」は何らかの事情により長期不在になっている利用目的のない建物のことですが、美浜区でこの部分に属する空き家は910件、空き家総数の約18%に過ぎません。
中央区の約35%、緑区の約45%という数字から見ても、美浜区のこの数字は6区の中で群を抜いて少ない数字です。美浜区では今すぐ解体が必要な空き家は比較的少なく、現在のところ空き家問題は深刻という状態ではないと言えます。
次に、空き家4,920件のうち、腐朽・破損の有無の件数を見てみましょう。建物として健全な状態を保っている物件が4,390件、腐朽・破損のある建物は520件です。何らかの破損等のある建物に焦点を当てると、「二次的住宅」と「売却用の住宅」には該当する建物がなく、「賃貸用の住宅」が300件、「その他の住宅」が220件です。この、破損等があり尚且つ利用目的のない建物220件については、そのまま放置しておくと犯罪の誘発や衛生・景観の悪化に繋がりかねないため、早めの対処が必要となるでしょう。
美浜区は近年、稲毛海岸・打瀬・幕張西のエリアのニュータウン開発に伴い若い世代の人口が増えており、6区の中では緑区に次いで若年人口の割合が高い区域です。道路や公園、商業施設なども計画的に配置された住みやすい環境で、今後も若年層の転入は増えると予想されます。
一方で、1人暮らしの高齢者数は中央区と並んで多く、今後は介護や支援が必要となる高齢者も急速に増えるでしょう。そうなると、必然的に空き家の数も増えていくと予想されます。
千葉市では空き家を増やさないための対策として、2019年5月から、空き家の所有者と賃貸・買取を考える利用者との橋渡しをする空家等情報提供制度「すまいのリユースネット」の運用を開始しています。登録の相談から現地調査、利用者情報の提供、契約の媒介まで行っているため、空き家を手放すかどうか検討している方はこういった制度を利用してみるのも1つの方法です。
まとめ:千葉市美浜区の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
現在は空き家の数はそれほど多くない美浜区ですが、1人暮らしの高齢者が多いことから今後は空き家の数も増加していくことが予想されます。
空き家をそのまま放置しておくと、景観や防災・防犯面など周辺住民へ悪影響を及ぼすだけでなく、破損等があり危険と判断される空き家は税金が高くなる可能性もあります。
放置していても所有者の負担も増えていくばかりのため、利用目的のない空き家を所有している場合は信頼できる解体業者を選び、速やかに対処するようにしましょう。