埼玉県吉川市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
吉川市の解体工事を巡る状況
吉川市は埼玉県の南東部に位置する人口約7.1万人の市です。東京都心からは約20kmの距離にあり、地形としては江戸川と中川に挟まれるほぼ平坦な低地です。かつて舟運で栄えた吉川市は川魚料理が有名で、なまずや鰻の料理店が軒を連ねています。また、農業も盛んで、「吉川ネギ」のほかに「花しょうぶ」などが特産品として知られています。
吉川市は都心までの交通アクセスの良さからベッドタウンとして人気を集めており、市の中心部にある吉川きよみ野は「人にやさしい街づくり」をコンセプトとして誕生した新しい街で、都市景観大賞を受賞するなど優れた生活環境を整えています。
吉川市の住宅事情を調べると、「シティテラス吉川美南」など大規模マンションが次々登場しており、分譲戸建て住宅も新築物件が多数販売されています。また、賃貸物件の方も新築や築浅の物件が多数紹介されており、単身者向けからファミリー層向けまで幅広いタイプが揃っていました。
一方で築30年を超える古いアパート等もかなり多く、なかには築48年の老朽化が目立つ物件もあります。吉川市はベッドタウンとして人気がある街ですが、近年空き家が増えつつあり、優れた住環境を守るための大きな課題となっています。
吉川市では、空家等対策の推進および利活用の促進を図ることを目的として、空家等対策協議会で審議、検討を重ねるとともに各種団体からの意見や提案を集め、平成29年3月27日に「吉川市空家等対策計画」を策定しています。
ここからは、吉川市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
吉川市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。建物の構造で解体工事費の相場は大きく異なりますが、立地環境によっても差が出ます。吉川市には低地が多く、一部には地盤が弱い土地もあります。
そういった環境に立地する建物には地盤補強のために地中杭が多数使用されていることがありますから、解体工事の際にはそれらの撤去費用がかかるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの吉川市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.4万円 |
20〜29坪 | 3.1万円 |
30~39坪 | 2.9万円 |
40~49坪 | 2.8万円 |
50~59坪 | 2.7万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。吉川市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.9万円です。埼玉県のなかでは低い方になりますが、実際に解体する建物の個別条件によって総費用に差が出るでしょう。
解体する住宅以外に物置小屋やカーポート、ブロック塀など附帯施設があり、それらをいっしょに解体する場合は費用が追加になります。また、相続した住宅を解体する際によくあるのが家財道具などの残置物です。残置物の処分費用というのは思いのほか高額になりますから、着工前にできる限りご自身で処分しておくことをお薦め致します。
ちなみに、木造住宅の解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.7万円 |
20〜29坪 | 3.4万円 |
30~39坪 | 3.2万円 |
40~49坪 | 3.0万円 |
50~59坪 | 2.9万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。鉄骨造の建物を解体する場合、注意しなくてはいけないのがアスベスト(石綿)です。2006年より前に建てられている場合はアスベスト材が使用されている可能性があります。
アスベストに関しては行政によって定められた作業基準に従い、有資格者が除去工事を行わなくてはいけませんので、工事前の調査で使用が確認された場合は専門の業者に工事を依頼しなくてはいけません。
解体業者が下請けに外注することが多いのですが、費用負担が大きくなりますので、可能な限り自社でアスベストの除去工事ができる解体業者を選んでおきましょう。また、アスベストの飛散事故を起こさないよう安全に工事を進めることを最優先し、経験豊富な解体業者を選んでおくことをお薦め致します。
なお、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者と事前に確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 5.8万円 |
20〜29坪 | 5.2万円 |
30~39坪 | 4.9万円 |
40~49坪 | 4.7万円 |
50~59坪 | 4.6万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。RC造は非常に頑丈な造りで、解体費用が最も高額になる構造です。吉川市の木造30坪とRC造30坪を比べると坪単価が2万円も違います。
RC造は工事の規模が大きいだけでなく、コンクリートを破壊する際に発生する騒音や粉塵、振動等に係る近隣対策も広範囲になりますし、鉄骨やコンクリート魂など廃材の分別、搬出等の作業も相当な時間がかかります。また、使用する重機も大型になり、工期が長い分費用も高くなります。
さらに、工事の規模が大きいため安全管理の徹底も重要です。工期を急ぐあまり事故を起こしては元も子もありません。RC造の解体においては様々な面で豊富な経験が求められますので、解体業者を比較検討する際には実績を重視することをお薦め致します。
埼玉県吉川市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 埼玉県吉川市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
埼玉県吉川市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
吉川市の空き家の種類と件数
吉川市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
吉川市の空き家の総数は1,840件です。総住宅数は26,050件のため、空き家率は7.1%になります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。
吉川市の空き家1,840件の内訳を見ると、2次的住宅は90件ですが、賃貸用の住宅は880件で、売却用の住宅は200件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては680件でした。このデータを見ると、吉川市の空き家は「賃貸用の住宅」と「その他の住宅」の2つに集中していることがわかります。
まず、「賃貸用の住宅」に空き家が多い要因について考えます。吉川市は都心まで20km圏のため高度経済成長期以降ベッドタウンとして発展してきました。現在も市の人口が右肩上がりで増加しており、需要に応えるように賃貸用の住宅も増え続けていますが、ここ数年は分譲タイプの大規模マンション等が次々登場し、価格帯が手頃なことから人気を集めています。
また、市の施策として住宅取得を支援していることもあり、賃貸よりも購入を選ぶ若い世帯が増えています。吉川市においては賃貸用の住宅への需要がやや弱まっていますが新築のアパート等は増え続けていますから供給量が多すぎるのかもしれません。その結果として空き家が多くなっているのでしょう。
続いて、「その他の住宅」が多い要因を調べてみます。吉川市には680件その他の住宅がありますが、そのうちの360件が一戸建で、320件が長屋建・共同住宅・その他でした。一戸建に関しては「相続等」で引き継がれた住宅が居住されず賃貸活用もされずにいるケースが多いと思われます。
長屋建・共同住宅・その他には店舗兼住宅なども含まれますが、店舗の閉店など何らかの理由によって利用されていない状態なのでしょう。吉川市においては昭和感漂う古い街並みと都市開発が進む新しい街が混在している状況です。新たな街づくりが進む一方で寂れて行く地域があり、利用目的を失った空き家が生まれているのでしょう。
このような状況を踏まえつつ、吉川市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、吉川市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は400件でした。空き家の総数が1,840件ですから約4.6件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は20件で、売却用の住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は210件、その他の住宅は170件でした。
建て方で分類すると、一戸建が140件、長屋建・共同住宅・その他に関しては260件です。吉川市においては空き家全体の傾向と同じく賃貸用の住宅とその他の住宅の2つに腐朽・破損がある空き家が集中しています。
吉川市には賃貸用の住宅に最も空き家が多いのですが、腐朽・破損がある空き家の数もそれに比例するものです。賃貸情報を見ると築48年という古いアパートもあり、見た目として老朽化が進んでいますから、空き家状態が続けばさらに腐朽・破損が進行していくでしょう。個人が所有すると思われる一戸建の空き家に関しては総数480件のうち140件が腐朽・破損ありです。その140件のうち120件はその他の住宅ということから利用されないまま放置されていることで老朽化が進んでいると考えられます。
吉川市では空き家の適正管理を促すべく、「公益社団法人吉川市シルバー人材センター」と「空家等の適正な管理の推進に関する協定」を締結し、空き家の所有者から相談を受けた際にはシルバー人材センターが行う空き家管理業務について案内しています。空気の入れ替えや植木の剪定、除草作業、小修繕など有料にはなりますが、空き家の管理についてお悩みの方は一度問い合わせてみると良いでしょう。
吉川市の空き家において腐朽・破損がある割合はそれほど高くありません。良好な状態の空き家に関しては売却や賃貸活用という選択肢があるでしょう。吉川市では空き家の利活用を推進するため平成30年4月から「吉川市空き家バンク」を運営しています。
空き家バンクは空き家等の賃貸又は売却を希望する方と空き家等の利用を希望している方とのマッチングを図るシステムです。住宅だけでなく、使用していない店舗、事務所、倉庫又は作業所なども対象となりますので、空き家や空き物件のことでお悩みの方は吉川市役所 都市計画課 都市計画係に問い合わせてみてください。
吉川市では、市役所の市民生活部 危機管理課危機管理担当が空き家に関する相談窓口となっています。空き家の適正管理・空き家の利活用・空き家の解体など、様々なお悩みに対応していますので、まずは一度窓口で相談してみると良いでしょう。
老朽化が進んでいる空き家を所有している方は、建て替えるか解体して跡地を売却するかなど、今後のことについてお悩みのことでしょう。居住の予定があれば市の支援制度などを利用し耐震工事や修繕工事を行うことも一つの方法ですが、将来的に居住の予定がなく、何らかの理由で管理していくことが困難な空き家に関しては、思い切って解体する方が得策かも知れません。何もせず放置していると近隣住民や通行者に被害を及ぼす危険な空き家になってしまいます。
ちなみに、吉川市の2019年の公示地価を調べると平均103,387円/㎡で、変動率は+0.52%でした。特に吉川美南駅周辺の地価が上昇しています。吉川市においては住宅用地への需要が高くなっていますから、跡地の売却を検討している方にとっては好材料と言えるでしょう。
また、国土交通省では、相続した家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、譲渡所得から3,000万円を特別控除することができる「空き家の発生を抑制するための特例措置」を設けています。家屋そのものだけでなく、老朽化した家屋を解体し、跡地を売却することを検討している方も一度行政に問い合わせてみると良いでしょう。
まとめ:吉川市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
吉川市の空き家率はそれほど高くありませんが、一部地域には老朽化した空き家が増えている状況で、市民の生活環境に悪影響を及ぼしています。吉川市では新たな街づくりが進み、充実した住環境の整備に力を入れていますが、空き家問題が年々深刻化しつつあります。相続等で住宅を引き継いだ場合、遠方に住んでいれば適正管理が難しいでしょう。
相続人が高齢の場合も同じです。シルバー人材センターなどを利用し、しっかりと管理していくことをおすすめしますが、すでに老朽化が著しい空き家に関してはこれ以上腐朽する前に解体してしまうことも選択肢の一つです。
住宅というのは空き家であっても固定資産税等の経済的な負担がかかりますし、腐朽が激しい場合は地震や火災、大型台風による被害を拡大する要因になりかねません。空き家問題は先送りせず、早急に何らかの決断をすることをお薦め致します。
解体すると決めたならば、行政の制度や吉川市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。