埼玉県志木市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
志木市の解体工事を巡る状況
志木市は埼玉県の南部に位置し、人口は約7.5万人。さいたま市、朝霞市などと接し、全国の市制自治体のなかで6番目に面積が小さい市です。その昔、志木市は新河岸川の舟運で商業都市として発展していましたが、都心から25km圏で、都心まで約20分というアクセスの良さから1960年以降はベッドタウンという側面が強くなりました。
今も市内各所で宅地開発が行われていますが、豊かな緑や美しい自然環境が残されている街です。主な産業は商業で、一部では農業も営まれています。そのほか志木市の特徴としては「先進的な教育体制」があり、早くに「小学校低学年の少人数学級制」を採用するなど、独自の教育体制が大きく評価されています。
志木市の住宅事情を調べると、「プラウド志木本町」など高層マンションが次々建てられており、志木駅周辺には新しいマンションが建ち並んでいます。分譲戸建て住宅に関しても多数売り出されている状況で、2,000万円台の比較的手頃な物件が中心となっています。賃貸の方を見ると新築はそれほどありませんが、築3年くらいの物件が多いようです。
また、築40年前後の古い物件もとても多く、そのほとんどが単身者向けでした。志木市は交通利便性の高さからベッドタウンとして人気を集めていますが、市内には古いアパート等が多く、長年空き家状態が続く物件も少なくないようです。
志木市では、適正管理されていない空き家等に関して、市民等及び地域の安全・安心の確保ならびに生活環境の保全を図るとともに、空き店舗等や空き家等の有効活用を促進し、公共の福祉の増進と地域の振興に寄与することを目的とした「志木市空き家等対策計画」を策定しています。
ここからは、志木市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
志木市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。建物の構造で解体工事費の相場は大きく異なりますが、立地環境によっても差が出ます。志木市は面積が狭いこともあって人口密度が高く、住宅が密集する地区が市内各所にあります。そのような環境で解体工事を行う場合、より慎重に工事を進めなくてはいけません。
状況によっては手壊し作業が多くなりますので、工期や費用に影響することもあるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの志木市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.8万円 |
20〜29坪 | 3.4万円 |
30~39坪 | 3.2万円 |
40~49坪 | 3.1万円 |
50~59坪 | 3.0万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。
志木市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.2万円ですから、30坪の場合は総額96万円ということになりますが、建物の立地環境等で実際には差が出てくるでしょうし、解体する主な建物以外にブロック塀等の解体・撤去があれば当然その費用が追加になります。
また、志木市には住宅密集地が多いのですが、隣家との距離が近すぎる場合、事故を避けるために大型重機が使えないケースがあります。手作業中心の解体工事となると人件費にも影響するでしょう。効率よく工事を進めるためには、手壊しによる工事が得意な解体業者を選ぶことをお薦め致します。
ちなみに、木造住宅の解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.1万円 |
20〜29坪 | 3.7万円 |
30~39坪 | 3.5万円 |
40~49坪 | 3.4万円 |
50~59坪 | 3.3万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。鉄骨造の建物の解体においては、鉄骨等の解体および搬出を行うため大型の重機や車両が必要になります。
工期が長くなればそういった重機等のレンタル費もかさんで来ますので、できる限り自社で保有している業者を選んでおきましょう。また、2006年以前に建てられた建物であれば、アスベスト(石綿)が使用されているか事前に調査しなければいけません。
もし使用していた場合は、専門の資格を有する業者に除去工事を依頼することになります。アスベストの除去工事に関しては行政に作業基準が定められており、飛散事故を起こさないよう安全に工事を進める必要があります。安心して任せられるよう、経験豊富な解体業者を選んでおきましょう。
なお、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者と事前に確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.4万円 |
20〜29坪 | 5.8万円 |
30~39坪 | 5.5万円 |
40~49坪 | 5.2万円 |
50~59坪 | 5.1万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」は柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られているため、非常に頑丈な構造です。そのため解体するとなると大掛かりな工事となり、解体工事中は騒音や粉塵、振動などが発生してしまいます。近隣住民の日常生活への影響は避けられませんから、事前にしっかりと説明等を行っておくことをお薦め致します。
また、鉄骨やコンクリート魂などの廃材は分別してから廃棄場に運搬しなければいけませんし、こういった廃材の処分費用は思いのほか高額になります。費用を抑えるためには、産業廃棄物収集運搬等の資格を有し、自社で対応できる解体業者を選んでおくと良いでしょう。
埼玉県志木市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 埼玉県志木市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
埼玉県志木市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
志木市の空き家の種類と件数
志木市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
志木市の空き家の総数は3,420件です。総住宅数は33,010件ですから空き家率は10.4%になります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。
志木市の空き家3,420件の内訳を見ると、2次的住宅は210件ですが、賃貸用の住宅は1,860件で、売却用の住宅は150件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,210件でした。このデータを見ると、志木市の空き家は「賃貸用の住宅」と利用目的のない「その他の住宅」の2つで大半を占めているようです。
まずは賃貸用の住宅が多い要因について調べてみます。志木市は1960年~1965年にかけて人口が急増し、以降も1990年頃までは右肩上がりで増えて行きました。その後やや緩やかになっていたものの近年再び増加率が高くなっています。人口が大きく増えて行く中で需要に応えるように賃貸用の住宅も増加し、小規模なアパートからマンションまで様々な物件が次々と建てられ、現在も増え続けている状況です。
大手住宅情報サイトを見ると約4,000件の賃貸情報が掲載されていましたが、住宅の供給量が多すぎるように思われます。築年数の古いアパート等が多数あるにもかかわらず新築物件が毎年のように増えているわけですから、需要と供給のバランスが崩れているのでしょう。空き家数が多くなるのは当然のことと思われます。
続いて、「その他の住宅」が多い要因を調べてみます。志木市にあるその他の住宅を建て方で分類すると630件が一戸建で、580件が長屋建・共同住宅・その他でした。一戸建に着目してみると、空き家880件のうち630件がその他の住宅です。利用目的がない空き家状態の一戸建が多いようですが、おそらくそれは相続等で引き継がれた一戸建の住宅が居住されず、売却もしくは賃貸等でも利用されていない結果なのでしょう。
空き家状態のまま置いているのは、老朽化しているか相続人が遠方に住んでいるため、もしくは将来的に住むかもしれないからといった様々理由が考えられます。志木市の持ち家率は 66.8%という高い割合ですから相続等で取得したものの利用されず「その他の住宅」になるケースが多いのでしょう。
このような状況を踏まえつつ、志木市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、志木市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は640件でした。空き家の総数が3,420件ですから約5.3件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は10件ですが、賃貸用の住宅は280件で、売却用の住宅は50件、その他の住宅は290件でした。建て方で分類すると、一戸建が330件、長屋建・共同住宅・その他に関しては310件です。志木市では空き家数に比例するように、賃貸用の住宅とその他の住宅に腐朽・破損が多くなっています。
腐朽・破損がある住宅のデータを詳しく見ていくと、割合としては一戸建の方が多く、長屋建・共同住宅・その他は空き家数の12%程度です。先に触れたように一戸建の住宅には利用目的のない「その他の住宅」が多いのですが、腐朽・破損がある割合も高いとなると、所有者等によって適正な管理がされていないことがその要因だと思われます。親族等から住宅を相続した場合、居住していれば問題ありませんが、ほかに住む家があったり相続人が複数いたりすると、なかなかすぐには利用されないでしょう。
特に、所有者が遠方に住んでいる場合は適正な管理を行うことが難しくなります。住宅というのは定期的に空気の入れ替えを行うなどしなければ思った以上に腐朽等が進んでいくものです。せっかく相続した財産(住宅)ですが、放置していれば売却もしくは賃貸等で利活用することが難しくなってしまいます。
志木市では、空き家の適正管理を促すとともに、空き家の利活用を推進するため「志木市空き家等バンク事業」を展開しています。「空き家等バンク」は、空き家を売りたい、貸したいと考えている方と買いたい、借りたい方をつなぐシステムです。仲介・契約に関しては、市と協定を締結している「埼玉県宅地建物取引業協会県南支部」の会員が行うため安心です。また、志木市には「志木市空き店舗バンク制度」があり、空き店舗を所有する方も利用可能となっています。さらに、空き家・空き店舗の売買・賃貸契約が成立した際に発生する仲介手数料等に関して市が補助する制度も設けられています。
空き家に関するお悩みをお持ちの方は、志木市役所 環境推進課に設置された相談受付窓口を利用すると良いでしょう。空き家の管理に関しては、「朝霞地区シルバー人材センター」と連携を図り、空き家の清掃などの代行業務の紹介を行っています。
そのほか、市と空き家に関する協定を締結している「埼玉県宅地建物取引業協会県南支部」では、「不動産無料相談会」を実施しています。賃貸・売買等の不動産取引に関してはもちろん、空き家の管理、利活用に関するお悩みにも対応していますので、一度利用してみると良いでしょう。
腐朽・破損等がなく、何らかのかたちで利活用ができる空き家に関しては行政のサービス等を利用して空き家問題を解決することをお薦めしますが、老朽化が著しく、すぐには居住できない状態の空き家に関しては、利活用が難しいでしょう。だからと言って空き家をそのまま放置せず、早急に何らかの決断をする方が得策かも知れません。
ちなみに、志木市の2019年の公示地価を調べると平均215,142円/㎡で、変動率は+1.09%でした。特に志木駅周辺の地価が大きく上昇していますが、全体的に地価が上がっています。ベッドタウンとして人気がある志木市では住宅用地への需要がとても高い状況ですから、老朽化した空き家を所有する方は、思い切って解体して跡地を売却することを検討してはいかがでしょうか。
被相続人が居住していた家屋を相続した相続人が当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、その譲渡所得から3,000万円を特別控除できる「空き家の発生を抑制するための特例措置」というものがあります。家屋取壊し後の土地にも適用される制度ですから、譲渡をお考えの方は一度行政に問い合わせてみると良いでしょう。
まとめ:志木市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
志木市はベットタウンとして人気があり、市内には高層マンションが次々建てられていますが、空き家問題が深刻化しつつあり、利用されないまま放置されている一戸建の住宅が増えています。
居住可能な状態であれば売却するか賃貸等で活用することをお薦めしますが、老朽化が著しくすぐには居住できないのであれば思い切って解体し、跡地を売却することも選択肢の一つです。何もせず放置していれば老朽化が進み、近隣住民の生活に悪影響を与えてしまいます。
また、資産として活用できていなくても固定資産税等の経済的な負担はかかり続けます。志木市では空き家に関する相談体制を充実させていますので、行政のサービスを利用するなどして、早期に何らかの決断をすることをお薦め致します。
解体すると決めたならば、行政の制度や志木市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。