埼玉県坂戸市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
坂戸市の解体工事を巡る状況
坂戸市は埼玉県の中部に位置する人口約10.1万人の市です。都心までは約40kmの距離で、1960年代から住宅団地が多数開発され、東京のベットタウンとして発展して行きました。市内には大規模団地が多く住宅都市という面が強くなっていますが、農業も盛んで、緑溢れる生活環境が魅力です。
また、川越市、鶴ヶ島市にまたがる富士見工業団地には「明治」等の工場が立地し、企業誘致に関しても積極的に行っています。そのほかの坂戸市の特徴としては「聖天宮」など宗教施設の多さでしょう。五千頭の龍が昇る聖天宮は台湾の宮大工によって建造され、その美しさから地域の人々に親しまれています。
坂戸市の住宅事情を調べると、新築の分譲マンションはほとんどありませんが、分譲戸建て住宅は多数売り出されており、価格帯としては2,000万円前後の手頃な物件が豊富です。賃貸情報を見ると新築のアパート、マンションがとても多いのですが、同時に築30年以上の物件もかなり多く、賃貸に関しては物件数自体が相当多いことがわかります。坂戸市は都心へのアクセスが良いことからベッドタウンとして発展していますが、現在市内には空き家が増えており、総合的な空き家対策が求められています。
坂戸市では、管理不全な空き家等が市民生活に深刻な影響を及ぼしていることから、平成25年6月19日に「坂戸市空き家等の適正管理に関する条例」を公布しました。さらに、空家等に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、平成30年7月に「坂戸市空家等対策計画」を策定しています。
ここからは、坂戸市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
坂戸市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。建物の構造で解体工事費の相場は大きく異なりますが、立地環境によっても差が出ます。
解体する建物が狭い道沿いに立地している場合大型車両等が長時間駐車できないため、廃材の搬出の際に手間と時間が余計にかかってしまいます。工期にも影響しますから費用も違ってくるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの坂戸市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.0万円 |
20〜29坪 | 2.7万円 |
30~39坪 | 2.6万円 |
40~49坪 | 2.5万円 |
50~59坪 | 2.4万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。坂戸市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.6万円です。埼玉県内では安い方ですが、住宅の立地環境や個別条件でトータルの費用に差が出るでしょう。
木造住宅の場合、着工時にそのままになっている残存物の処理が大きな課題になります。親族等から住宅を相続し、それを解体する場合は家財道具等が置きっぱなしになっているケースが多々あります。処分に困るような物も多いのですが、解体工事の費用を抑えるためにはできる限り所有者自身で着工前に処分しておくことをお薦め致します。業者に依頼すると想像以上に高額になりますので注意してください。
ちなみに、木造住宅の解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.3万円 |
20〜29坪 | 3.0万円 |
30~39坪 | 2.8万円 |
40~49坪 | 2.7万円 |
50~59坪 | 2.6万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。鉄骨造の建物には重量鉄骨造と軽量鉄骨造がありますが、一般的な住宅でしたら軽量鉄骨造でしょう。
軽量鉄骨造の住宅は近年増えていますが、法定耐用年数が木造住宅より短いことは意外と知られていません。空き家状態が長く続くと予想以上に腐朽等が早く進みます。鉄骨造の建物を解体する場合、注意しなければいけないのが、アスベスト(石綿)です。
2006年以前に建てられた建物であれば、有害物質であるアスベスト(石綿)材が使われている可能性がありますので事前に調査しなくてはいけません。使用されていた場合は専門の資格者によって特殊な除去工事を行うことになりますから、アスベスト処理に関する経験が豊富な解体業者を選んでおくことをお薦め致します。
ちなみに、鉄骨造の建物であれば、解体によって発生する鉄材や鉄くずを有価物として業者に買い取ってもらうことができます。着工前に解体業者に確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 5.1万円 |
20〜29坪 | 4.7万円 |
30~39坪 | 4.4万円 |
40~49坪 | 4.2万円 |
50~59坪 | 4.1万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」は鉄骨とコンクリートで造られている非常に頑丈な建物です。そのため解体工事はかなり大規模なものになり、工期も長くなります。工程も複雑で、解体工事には豊富な経験が求められます。また、工事期間中には騒音や粉塵、振動などの問題が避けられません。
近隣対策もとても重要です。さらに、近年全国各地で足場の落下等の事故が報道されています。高所からの落下物は重大な事故につながりますから、安全管理という面も大きく捉えなければいけません。RC造の解体工事はとにかく規模が大きくなるため、経験と実績が豊富で、信頼できる解体業者を選んでおきましょう。
埼玉県坂戸市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 埼玉県坂戸市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
埼玉県坂戸市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
坂戸市の空き家の種類と件数
坂戸市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
坂戸市の空き家の総数は6,970件です。総住宅数は50,880件ですから空き家率は13.7%になり、全国平均を超えています。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。
坂戸市の空き家6,970件の内訳を見ると、2次的住宅は80件ですが、賃貸用の住宅は5,310件と多く、売却用の住宅は230件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,350件でした。このデータを見ると、坂戸市の空き家には「賃貸用の住宅」が最も多いのですが、利用目的のない「その他の住宅」も相当数あるようです。
まずは賃貸用の住宅について調べてみます。坂戸市においては1960年代から大規模住宅団地の開発が進み、1975年から1980年までの人口の伸びが全国1位になるなど、急速にベッドタウンとして発展して行きました。
賃貸用の住宅に関しても需要に応えるように次々と建てられ、物件数が急激に増えて行きましたが、2000年以降は人口の伸びが緩やかになり、現在は減少に転じている状況です。それでも市内には新築のアパート等が増え続けていますから住宅の供給量が現在の需要を超えてしまっているのでしょう。その結果として空き家が多くなっていると考えられます。
続いて、「その他の住宅」が多い要因を調べてみます。坂戸市には1,350件のその他の住宅がありますが、そのうち920件が一戸建です。坂戸市の統計データによると、総住宅数50,880件のうち一戸建は23,660戸で、割合としてはそれほど高くありませんが、高齢化率は年々高くなっており、全国平均を超えている状況です。
一戸建の住宅は相続等がきっかけで空き家になることが多いのですが、坂戸市においても同様のことが考えられます。親族等から引き継いだ住宅を売却もしくは賃貸等で活用しなければ利用目的のないその他の住宅になります。坂戸市においては、こういった一戸建の空き家をどう利活用していくかが課題なのでしょう。
このような状況を踏まえつつ、坂戸市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、坂戸市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は1,230件でした。空き家の総数が6,970件のため約5.7件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅と売却用の住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は830件で、その他の住宅は400件でした。建て方で分類すると、一戸建が400件、長屋建・共同住宅・その他に関しては830件でした。
さらに詳しく見て行くと、腐朽・破損がある一戸建400件のうち310件はその他の住宅です。また、長屋建・共同住宅・その他の830件に関しては740件が賃貸用の住宅です。賃貸用の住宅については空き家の総数が圧倒的に多いため、それに比例するものでしょう。長い間空き家状態が続くことが腐朽・破損が発生する大きな要因と考えられます。
一戸建に関しても同じことが言えますが、こちらは、空き家数1,290件の約1/3が腐朽・破損ありです。一戸建ですからほとんどが個人所有の住宅でしょう。空き家というのは所有者等によって定期的に空気の入れ替えを行うなど、しっかりと管理していないとすぐに傷んでくるものです。
坂戸市では「坂戸市空き家等の適正管理に関する条例」を制定し、空き家所有に対して適正な管理を促しています。また、空き家等の適正管理に関する協定を締結した「公益社団法人坂戸市シルバー人材センター」による除草、樹木の伐採、小修繕などの業務内容を所有者等に案内しています。有料にはなりますが、空き家の管理でお困りの方は一度相談してみると良いでしょう。
また、坂戸市では居住その他の使用がなされていない空き家等のうち一戸建の空き家を「空家等対策計画」の対象としていますが、区・自治会等において空き家等の適正管理や利活用等の取り組みについての「出前講座」を実施しています。
さらに、「坂戸市空き家改修工事等補助金」「坂戸市老朽空き家等除却費補助金」「坂戸市特定空家等除却費補助金」「坂戸市多世代同居住宅改修等工事補助金」など、空き家等に対する補助制度を多数設けています。「坂戸市老朽空き家等除却費補助金」に関しては、老朽空き家等の除却を行う方に対し経費の一部を補助するもので、補助額は経費の2分の1、限度額30万円となっています。いずれの補助金制度に関しても要件がありますので、詳しくは坂戸市役所にお問い合わせください。
そのほか坂戸市では平成25年から空き家等に対する相談窓口を住宅政策課に設置し、空き家に関する様々なお悩みに対応しています。また、空き家の利活用を推進していくため、「空き家バンク」を開設していますが、空き家バンクの利用に関しても住宅政策課の住宅政策担当で相談することができます。空き家バンクは、所有する空き家の売却や賃貸を希望する方と空き家を購入したい方や借りたい方をつなげるシステムです。腐朽・破損がなく居住可能な空き家を所有する方は、問い合わせてみると良いでしょう。
空き家を利活用することができれば所有者の悩みは解決するのですが、老朽化が著しい空き家に関してはなかなか難しいでしょう。しかしながらそのまま放置していると周辺住民の生活環境に悪影響を及ぼす「特定空家等」に認定される可能性があります。対処に困るような空き家を所有する方は、思い切って解体し、跡地を売却することを検討してはいかがでしょうか。
ちなみに、坂戸市の2019年の公示地価を調べると平均75,950円/㎡で、変動率は+0.73%でした。ただし、北坂戸駅周辺など一部の地価が上昇しているだけで、それ以外のエリアには地価が下がっているところもあります。跡地の売却についてはできるだけ早く決断した方が良いでしょう。
なお、国土交通省では「空き家の発生を抑制するための特例措置」として、被相続人が居住していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、その譲渡所得から3,000万円を特別控除できる制度を設けています。
家屋だけでなく取り壊し後の跡地にも適用される制度となっていますので、跡地の売却を検討している方は一度行政に問い合わせてみると良いでしょう。
まとめ:坂戸市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
坂戸市においては賃貸用の住宅に空き家が多いのですが、住宅の供給量が需要を超えていることが大きな要因と考えられます。賃貸用の住宅に関しては腐朽・破損のある物件がそれほど多くありませんから、管理会社によって空き家の解消を進める努力をする必要があるでしょう。
一方、個人が所有していると思われる一戸建の空き家に関しては1/3が腐朽・破損ありです。坂戸市では適正管理されていない空き家が増えていますから、このままではますます老朽化した空き家が多くなっていくでしょう。
坂戸市では「坂戸市老朽空き家等除却費補助金」「坂戸市特定空家等除却費補助金」など、解体費用の助成にも力を入れていますので、空き家の解体を検討している方はぜひ一度市役所に相談してみてください。
空き家であっても住宅を所有する以上、固定資産税等の経済的な負担はかかり続けます。また、地震や火災、大型台風等が発生した際には被害を拡大する要因になりかねないのです。空き家問題は先送りにせず、行政の力を借りるなどして早期に解決してしまいましょう。
解体すると決めたならば、行政の制度や坂戸市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。