埼玉県さいたま市桜区の解体工事業者一覧と費用相場について解説
さいたま市桜区の解体工事を巡る状況
桜区は埼玉県さいたま市を構成する10区のうちの一つです。さいたま市の南西部に位置し、人口は約9.8万人となっています。桜区の西側には荒川が流れ、広大な河川敷には秋ヶ瀬公園、さくら草公園、荒川総合運動公園など公園が多く、緑豊かな住環境が大きな魅力です。
桜区の辺りでは戦後間もない頃から郊外住宅地として宅地開発が進み、高度経済成長期には人口が急増しました。ベッドタウンとして人気があるだけでなく、埼玉大学を中心とする文教地区も発展しています。現在、西浦和駅西側エリアはさいたま市の産業集積拠点に選定されており、今後区画整理事業が行われたのちに企業誘致が行われる予定となっています。
桜区の住宅事情を調べてみると、埼京線・中浦和駅から徒歩10分という立地の「グローベル ザ・中浦和 日向ノ杜」のような高級レジデンスタイプのマンションが新たに誕生する一方で、中古のマンションが多数紹介されています。築年数を見ると、新築は少なく築30年以上の古い物件が目立ちます。
また、分譲戸建て住宅は新築物件が続々と売りに出されているようですが、賃貸物件を見るとやはり築年数が古い物件の数が多く、区内には空き家状態のアパートやマンションが増えているようです。
桜区が属するさいたま市では、空き家等対策を総合的・計画的に進めるため、「さいたま市空き家等対策計画」を策定しています。「空き家等の発生予防」「適正管理・利活用の促進」「管理不全な空き家等の解消」の3つの方針に従い、官民協働で具体的な施策を展開しています。
ここからは、さいたま市桜区の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
さいたま市桜区の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で大きく異なりますが、立地環境や個別の条件でも差が出ます。桜区は緑豊かで暮らしやすい環境が整った街です。都市としての機能性も高いのですが、1950年代に人口が急増した影響で、区内には老朽化した住宅が多数あります。
腐朽が激しい建物を解体するとなると、倒壊させないために慎重に手壊しで解体を進めることになります。その場合、工期が長くなるだけでなく人件費も増える可能性がありますので、これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとのさいたま市桜区の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.8万円 |
20〜29坪 | 3.4万円 |
30~39坪 | 3.2万円 |
40~49坪 | 3.1万円 |
50~59坪 | 3.0万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。桜区における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.2万円です。ただし、これはあくまでも相場ですから建物の個別条件によって費用が違ってくるでしょう。
メインの木造住宅以外に庭木や庭石、ブロック塀などの解体・撤去があればその費用が追加となります。また、地盤補強のために地中杭が使用されていた場合、それらの撤去費用も掛かって来ます。後になって費用が増えてしまわないよう、見積り依頼時にしっかりと打ち合わせしておきましょう。
ちなみに、解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.1万円 |
20〜29坪 | 3.7万円 |
30~39坪 | 3.5万円 |
40~49坪 | 3.4万円 |
50~59坪 | 3.3万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。
「鉄骨造」の建物を解体する場合、注意しなければいけないのがアスベスト(石綿)を含む建材が使用されているかどうかです。2006年以前に建てられた建物の場合、アスベストが使用されている可能性がありますので、事前に調査しておく必要があります。
アスベストの除去工事には特殊な技術を要するだけでなく、専門の資格者が必要になりますので、できる限り有資格者が在籍する経験豊富な解体業者を選んでおきましょう。もし、依頼した解体業者で除去工事ができない場合は、外注による除去工事となりますので、費用が高くなるかも知れません。
ちなみに、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者と事前に打ち合わせしておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.4万円 |
20〜29坪 | 5.8万円 |
30~39坪 | 5.5万円 |
40~49坪 | 5.2万円 |
50~59坪 | 5.1万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。桜区は荒川低地になっているため、RC造の建物の場合、地盤補強のために地中杭が使用され、地下構造が重厚な造りとなっている可能性が高いでしょう。
解体工事の工程が複雑になれば工期が長くなりますし、人件費も嵩みますので費用も相場より割高になるかも知れません。また、RC造の場合は、鉄骨とコンクリート魂を分別して搬出・運搬することになりますので、その辺の手間と時間も相当かかります。RC造の建物を解体する際は特に経験が重要ですから、実績のある解体業者を選んでおくことをお薦め致します。
埼玉県さいたま市桜区で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 埼玉県さいたま市桜区における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
埼玉県さいたま市桜区で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
クリックで画像拡大
内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
さいたま市桜区の空き家の種類と件数
さいたま市桜区の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
桜区の空き家の総数は4,450件です。総住宅数は47,990件ですから空き家率は9.2%となります。ちなみに、さいたま市全体の空き家率は9.9%ですから、僅かに下回っている状況です。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。
桜区の空き家4,450件の内訳を見ると、2次的住宅は90件ですが、賃貸用の住宅は3,050件と圧倒的に多く、売却用の住宅は180件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,130件でした。このデータを見ると、桜区の空き家は大半が賃貸用の住宅ということになります。
そこで、賃貸用の住宅に空き家が多い要因を調べてみます。桜区はもともと農業が盛んな長閑な土地でしたが、戦後まもなく宅地開発が進み、高度経済成長期には工場等も増えて人口が急増しました。「田島団地」に代表されるような大型団地が多く、大型マンションも多数あります。
区の人口は緩やかながら増加傾向を維持しているため、それに応えるように分譲住宅や賃貸物件が増えている状況で、近年総戸数812戸という大規模マンションが建設されるなど、住宅の供給量は増え続けています。宅地開発も区内各所で行われていますから、今後も住宅数が増えていくのでしょう。人口が増えているとは言え、賃貸用の住宅の関しても供給量が過剰な状態ですから、自ずと空き家が多くなるのだと考えられます。
このような状況を踏まえつつ、桜区にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、桜区内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は760件でした。空き家の総数が4,450件ですから約5.8件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は390件で、売却用の住宅は30件ですが、その他の住宅は340件となっています。建て方で分類すると、一戸建が360件で、長屋建・共同住宅・その他に関しては400件でした。
桜区には賃貸用の住宅を中心に空き家が多いのですが、腐朽・破損がある空き家の数は少なめで、賃貸用の住宅に限って見れば空き家総数3,050件のうちの390件という状況です。腐朽・破損がないにもかかわらず、賃貸用の住宅の空き家が多く残っていることからは、桜区の住宅需要に対して供給過多となっている可能性もうかがえます。
ただし、一戸建て住宅に関しては、空き家総数850件に対して360件が腐朽・破損ありです。戸建て住宅が空き家となる要因には相続が大きく関係していますが、親族から引き継いだ住宅をしっかりと管理しないまま放置していると、腐朽・破損がある空き家になってしまうのでしょう。
さいたま市では空き家対策の一環として「相続した空き家の譲渡所得の特別控除」制度を設けています。被相続人の居住の用に供していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、当該家屋または土地の譲渡所得から3,000万円が特別控除される制度です。
ちなみに、桜区の2019年の公示地価を調べると平均151,450円/㎡で、変動率は+0. 8%でした。特に中浦和駅周辺の地価が上昇しています。桜区おいては住宅用地に対する需要が高い状態ですから、腐朽・破損のある空き家を所有する方は、思い切って解体し、跡地を売却することを検討してみてはいかがでしょうか。
桜区が属するさいたま市では、空き家の所有者が抱える様々な相談に対してワンストップで適切な助言・提案を行う相談窓口を市内に7箇所設置しています。「(公社)埼玉県宅建協会さいたま浦和支部空き家・空き地相談センター」に関しては桜区を含む5つの区を管轄エリアとしています。また、桜区役所の「くらし応援室」でも空き家に関する相談に対応していますので、空き家の「売却・賃貸(利活用)」、「管理」などに関するお悩みをお持ちの方は、一度行政に相談してみると良いでしょう。
まとめ:さいたま市桜区の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
桜区では賃貸用の住宅に空き家が多くなっています。しかしながら中浦和駅周辺を中心に新築物件が続々と登場しており、将来的には空き家数がさらに多くなると予想されています。桜区が属するさいたま市では空き家対策に積極的に取り組んでいますが、今後高齢化が進めば戸建て住宅の空き家数も増えて行くでしょう。
腐朽・破損がないにも関わらず空き家状態が長く続く賃貸物件に関しては、行政のサービスを利用して、何らかの対策を講じることをお薦め致します。老朽化が進んでいる空き家に関しては、思い切って解体して跡地を売却することも選択肢の一つでしょう。
解体すると決めたならば、行政の制度やさいたま市桜区特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。