埼玉県さいたま市西区の解体工事業者一覧と費用相場について解説

埼玉県さいたま市西区

さいたま市西区の解体工事を巡る状況

西区は埼玉県さいたま市を構成する10区のうちの一つです。さいたま市の北西部に位置し、鴨川、荒川などによる自然環境に恵まれることから「水と緑と花のまち」と称しています。

近代的な都市化が進むさいたま市にあって西区は緑地や田畑が多い比較的長閑な土地です。人口は2019年10月時点で約9.2万人となっており、緩やかながら増加傾向を維持しています。

2009年にJR川越線「西大宮駅」が開業してからは宅地開発が進んでおり、駅周辺にはレジデンスタイプの高級マンション等が増加しています。西区内からさいたま新都心までは電車で約20分、東京都心まで約1時間という交通アクセスの良さからベッドタウンとして注目されているため、区内には新興住宅地が多数あります。

西区の住宅事情を調べてみると、分譲戸建て住宅には2,000万円台の物件が多く、比較的手頃な価格相場のようです。新築マンションに関してもほとんどが2,500~3,000万円となっています。

賃貸物件の情報を見ると、単身者向けの集合住宅が多く、築浅の物件が多数紹介されていますが、なかには築30年という古い物件もあり、全体的に物件数が多いことがわかります。西大宮駅の開業以来ベッドタウンとして再注目されている西区ですが、区内には古い住宅が多数あり、老朽化した空き家状態の物件も少なくないようです。

西区が属するさいたま市では、空き家等対策を総合的・計画的に進めるため、「さいたま市空き家等対策計画」を策定しています。本計画においては、「空き家等の発生予防」「適正管理・利活用の促進」「管理不全な空き家等の解消」などを目的として、具体的な施策を展開しています。

ここからは、さいたま市西区の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。

さいたま市西区の解体工事費の相場(平均坪単価)

解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で大きく異なりますが、立地環境によっても違います。西区は水と緑に恵まれる長閑な土地です。近年新興住宅地が増え、宅地開発が積極的に進められていますが、昔ながらの街並みも残っており、老朽化が進む戸建て住宅も少なくありません。

腐朽や破損の多い住宅を解体するとなると、倒壊を避けるため慎重に解体作業を進める必要があります。場合によっては工期が長くなりますので、費用に関しても想定より割高になることがあるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。

ここからは、3つの分類ごとのさいたま市西区の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.8万円
20〜29坪 3.4万円
30~39坪 3.2万円
40~49坪 3.1万円
50~59坪 3.0万円

まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。西区における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.2万円です。相場としてはそれほど高くありませんが、建物の立地環境や個別の条件によって費用に差が出るでしょう。

また、木造住宅以外にブロック塀などの解体・撤去があれば当然その費用が追加となります。地中埋設物の有無でも費用は変わって来ますので、費用相場というのははあくまでも目安です。住宅内に家財道具等の残存物があればその費用も追加になりますので、着工前にできる限りご自身で処分しておくことをお薦め致します。

ちなみに、解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 4.1万円
20〜29坪 3.7万円
30~39坪 3.5万円
40~49坪 3.4万円
50~59坪 3.3万円

続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。「鉄骨造」の建物を解体する場合、大型重機や大型車両が必要となります。それらのレンタル費は費用の中で大きな割合を占めますので、できるだけ自社でそういった重機等を保有している業者を選ぶことをお薦め致します。

また、解体する建物にアスベスト(石綿)を含む建材が使用されている場合、アスベスト処理に必要な専門資格を有する作業員が必要となります。アスベストの除去工事には厳密な作業基準が定められていますので、経験豊富な解体業者を選んでおくと安心でしょう。

ちなみに、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者と事前に確認しておきましょう。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 6.4万円
20〜29坪 5.8万円
30~39坪 5.5万円
40~49坪 5.2万円
50~59坪 5.1万円

最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物は頑丈さを追求して建てられていますので、かなり大掛かりな工事になります。

西区には荒川低地がありますが、そういった土地では地盤補強のために多数の地中杭が使用されていることがあります。それらの撤去作業がある場合は費用が割高になりますので、事前に図面等で調査しておくと良いでしょう。

また、コンクリートを破壊する際には騒音や粉塵、振動などが発生し近隣住民への影響が大きいため、解体工事を始める前にしっかりと説明しておくことをお薦め致します。近隣対策というのは思いのほか重要なことですから丁寧な対応ができる解体業者を選んでおきましょう。

埼玉県さいたま市西区で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

  • 埼玉県さいたま市西区における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。

埼玉県さいたま市西区で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

さいたま市西区の空き家の種類と件数

さいたま市西区の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。

西区の空き家の総数は2,920件です。総住宅数は35,030件ですから空き家率は8.3%で、さいたま市のなかでは最も低い割合となっています。ちなみに、さいたま市全体の空き家率は9.9%です。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。

西区の空き家2,920件の内訳を見ると、2次的住宅は150件ですが、賃貸用の住宅は1,540件と多く、売却用の住宅は120件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,100件でした。このデータを見ると、西区の空き家は半数以上が賃貸用の住宅ですが、利用目的がないその他の住宅に関しても多いことがわかります。

まずは、賃貸用の住宅に空き家が多い要因を調べてみます。西区では、2009年に川越線の新駅「西大宮駅」が開業したことで宅地開発が進み、ベッドタウンとして再注目されていますが、もともと埼玉県の中心エリアである大宮やさいたま新都心へのアクセスが良いこともあって単身者からファミリー層まで幅広く人気がある街です。

区の人口は増加傾向にあり、それに応えるように区内には多数の賃貸物件が建てられています。賃貸情報サイトを見ても新築の集合住宅に関する情報がとても多く、毎年のように新しい物件が登場していることがわかります。先に述べたように西区の人口は増加傾向にありますが、その増加率は緩やかになっています。賃貸用の住宅に関しては供給量がとても多く、需要とのバランスが崩れていることで空き家が多くなっているのでしょう。

続いて、その他の住宅に空き家が多い要因を探ってみます。西区は荒川の豊富な水の恵みによって古くから稲作が盛んな土地です。ベッドタウンとして注目され、新興住宅地ができる前から農業に勤しむ人々が多く暮らしており、歴史を感じさせる古民家のような住宅も多数残っています。また、昭和レトロな雰囲気の商店を目にすることも多く、新たに開発されたエリアと古くからの街並みが混在している状況です。

西区の高齢化率は市の平均を超えていますが、一般的に利用目的がない「その他の住宅」には相続等で引き継がれたものの居住することなく放置されている住宅が多く、西区においても同様の原因で空き家が多くなっていると考えられます。また、長年空き家状態が続き利用することができなくなっている賃貸用の住宅が「その他の住宅」になることも多いのでしょう。

このような状況を踏まえつつ、西区にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。

「平成25年住宅・土地統計調査」によると、西区内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は660件でした。空き家の総数が2,920件ですから約4.4件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は10件ですが、賃貸用の住宅は280件で、売却用の住宅は20件ですが、その他の住宅は350件と大半を占めています。

建て方で分類すると、一戸建が440件で、長屋建・共同住宅・その他に関しては220件でした。さらに詳しく見ると、腐朽・破損がある一戸建のうち280件がその他の住宅という状況です。

西区には賃貸用の住宅に空き家が多いのですが、腐朽・破損がある空き家状態の住宅は大半が一戸建で、その約3割が賃貸用、約6.5割がその他の住宅となっています。

西区の高齢化率を調べると平成25年度には25.3%で、市平均(21.4%)を大きく超えています。西区では西大宮駅周辺を中心に新築の分譲戸建て住宅が次々と売りに出されていますが、区内には築年数の古い戸建て住宅も多く、高齢者だけの世帯というのも増えて来ています。

戸建て住宅が空き家になる原因としては相続が大きく関係していますが、なぜ利用目的を失った古い住宅が解体されずに残っているのかと言うと「固定資産税の特例措置」が大きく関係しているのでしょう。この措置によって住宅用地であれば税が軽減されますが、更地になってしまうとその特例が適用されなくなるのです。こういった税制上の問題は、西区において老朽化した「その他の住宅」が多くなる一つの要因と言えるでしょう。

ただし、近年その措置が空き家の解体が進まない大きな原因であると考えられ、全国的に空き家等の除却跡地等の固定資産税減免事例が増えています。また、さいたま市では、「相続した空き家の譲渡所得の特別控除」制度を設けており、被相続人の居住の用に供していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、当該家屋または土地の譲渡所得から3,000万円が特別控除されることとなっています。

ちなみに、西区の2019年の公示地価を調べると平均120,245円/㎡で、変動率は+0.38%でした。特に、宮原・日進エリアの地価が上昇している状況です。西区内には新築の住宅が増えており、住宅用地に対しては需要が高い状態となっています。老朽化した空き家を所有する方は、思い切って解体し、跡地を売却することを検討してみてはいかがでしょうか。

西区が属するさいたま市では公益法人やNPO法人と連携を取り、空き家の所有者が抱える様々な相談に対してワンストップで適切な助言・提案を行う相談窓口を市内に7箇所設置しています。そのほとんどが全区を管轄としていますが、「埼玉県宅建協会大宮支部空き家・空き地相談センター」に関しては西区を含む4つの区を管轄エリアとしています。また、西区役所の「くらし応援室」でも空き家に関する相談を受け付けていますので、空き家についてお悩みの方は、一度行政に相談してみると良いでしょう。

そのほか、さいたま市では、公益社団法人さいたま市シルバー人材センターと「空き家等の適正管理の促進に関する協定」を締結し、空き家の除草等の管理業務の紹介を行っています(有料)。

まとめ:さいたま市西区の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

西区の空き家率はそれほど高くありませんが、賃貸用の住宅を中心に物件数が余剰しているなか新築物件も増え続けています。また、地域の高齢化も進んでいることから、戸建て住宅に関しても空き家が増加しつつあります。

西区の人口は緩やかながら増加傾向にあり今後も新築物件が増え続けるでしょうから、腐朽・破損があり利用できなくなっている住宅を所有する方は早期に解体して建て替えるか、跡地を売却することを考えるべきでしょう。

住宅というのは居住者がいない期間が長くなるほど腐朽が進むものです。それでも固定資産税などの経済的な負担はかかり続けます。西区が属するさいたま市では、空き家問題に対応するため様々な施策を打ち出しています。所有する空き家をどうするべきかお悩みの方は、行政のサービス等を利用して早期に解決を図ることをお薦め致します。

解体すると決めたならば、行政の制度やさいたま市西区特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。

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