埼玉県さいたま市南区の解体工事業者一覧と費用相場について解説

埼玉県さいたま市南区

さいたま市南区の解体工事を巡る状況

南区は埼玉県さいたま市を構成する10区のうちの一つです。その名のとおり、さいたま市の南端に位置し、川口市、蕨市などと接しています。南浦和駅と武蔵浦和駅の周辺が商業地として発展しており、武蔵浦和駅周辺地区に関してはさいたま市の副都心に位置づけられ、市街地再開発事業等による都市再開発が進められています。

区域のほぼ全域が宅地化している南区ですが、1961年に南浦和駅が開業してから宅地開発が急速に進んだ街です。人口は、さいたま市の区のなかでは最多となる約19万人(2019年10月時点)となっています。

南区の住宅事情を調べてみると、武蔵浦和駅周辺には超高層マンションが多数建ち並び、総戸数776戸という大規模マンションまで登場しています。また、2016年に南区で販売された新築マンションは371戸という多さで、価格相場は4,000万円~5,000万円といったところです。分譲戸建て住宅に関しても次々と売りに出されており、物件数もかなり多いようです。

賃貸物件について調べてみると、こちらも新築から築年数の古いものまで数が多く、大手住宅情報サイトには11,345件もの賃貸物件情報が掲載されています。築30年以上の物件も数多く紹介されていましたから南区には新旧ともに賃貸用の住宅がとても多いのでしょう。そのせいか区内には空き家状態が長く続く物件が多く、南区にとっても空き家問題は深刻なものとなっています。

南区が属するさいたま市では、年々増加している空き家に関する対策を総合的・計画的に進めていくため、「さいたま市空き家等対策計画」を策定しました。本計画においては、「空き家等の発生予防」「適正管理・利活用の促進」「管理不全な空き家等の解消」を3つの柱として、具体的な空き家対策を展開しています。

ここからは、さいたま市南区の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。

さいたま市南区の解体工事費の相場(平均坪単価)

解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で大きく異なりますが、立地環境や個別条件でも違いが出ます。南区は都心へのアクセスの良さからベッドタウンとして人気がある街ですが、住宅密集地が多く、新しい住宅と古い住宅が混在している場所も多々あります。

そういった場所で解体工事を行うとなると隣家に影響を及ぼすことがないよう慎重に工事を進めなくてはいけません。騒音対策も重要でしょう。そのため工期が長くなり費用もそれに応じて割高になることがありますので、これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。

ここからは、3つの分類ごとのさいたま市南区の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.8万円
20〜29坪 3.4万円
30~39坪 3.2万円
40~49坪 3.1万円
50~59坪 3.0万円

まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。南区における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.2万円ですから、埼玉県の平均よりもやや高めです。また、解体する住宅それぞれの環境等によっても金額が変わってくるでしょう。

ブロック塀などの解体・撤去作業があればその費用が追加となりますし、地中に埋設物があった場合はそれらの撤去および処理費用がかかってくるでしょう。また、庭木や庭石などがあれば、その費用も追加になります。解体業者とは見積りの段階で作業範囲をしっかりと打ち合わせしておきましょう。

ちなみに、解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができます。また、庭木や庭石も専門の業者がいますので、着工前に解体業者に相談しておきましょう。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 4.1万円
20〜29坪 3.7万円
30~39坪 3.5万円
40~49坪 3.4万円
50~59坪 3.3万円

続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。

「鉄骨造」の建物には、「重量鉄骨造」と「軽量鉄骨造」がありますが、戸建て住宅やアパートにはほぼ軽量鉄骨が使われています。鉄骨造の建物を解体する場合、2006年以前に建てられているものであれば注意しなければいけないのが、アスベスト(石綿)を含む建材が使用されているかどうかでしょう。

使用されていた場合は着工前に行政に届け出が必要です。また、解体工事を行う際には厳密に定められた作業基準を守らなくてはいけません。除去工事の際に健康被害を及ぼさないよう経験豊富な解体業者を選んでおきましょう。

ちなみに、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者に確認しておきましょう。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 6.4万円
20〜29坪 5.8万円
30~39坪 5.5万円
40~49坪 5.2万円
50~59坪 5.1万円

最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。

RC造の建物を解体するとなると、騒音や粉塵、振動などの問題が避けられません。近隣住民の生活への影響は多大なものとなるため、着工前に説明会を開催するなど丁寧な対応を行う必要があるでしょう。

万が一クレームが入った場合はその対応で工事を中断することもあり得ます。そうなると費用に影響が出るかもしれませんので、近隣対策がしっかりと出来る信頼のおける解体業者を選んでおくことをお薦め致します。

埼玉県さいたま市南区で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

  • 埼玉県さいたま市南区における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。

埼玉県さいたま市南区で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

さいたま市南区の空き家の種類と件数

さいたま市南区の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。

南区の空き家の総数は9,260件で、さいたま市の10区のなかで最多となっています。南区の総住宅数は81,850件ですから空き家率は11.3%になります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。

南区の空き家9,260件の内訳を見ると、2次的住宅が280件、賃貸用の住宅が6,410件、売却用の住宅は630件で、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,940件でした。このデータを見ると、南区の空き家は大半が賃貸用の住宅ということがわかります。

そこで、賃貸用の住宅に空き家が多い要因を調べてみます。南区の辺りは、江戸時代には宿場町として栄え、明治時代中期以降に市街化が進んだ街です。1923年に発生した関東大震災の影響で比較的地盤が強固なこのエリアに転入する人が増えましたが、1961年に南浦和駅が開業してからは、さらに人口が爆発的に増加しました。その後の武蔵浦和駅開業によって利便性がより高くなったため現在も人口は増え続けています。

南区では人口増加に合わせるように賃貸用の住宅の数も大きく増えて行きました。現在も都市開発の勢いによって新築物件が続々と登場していますから、とにかく物件数が多いことが問題でしょう。築30年以上の古い賃貸用の住宅が残っているにも関わらず、よりセキュリティや機能性が優れている新築マンションが毎年のように完成しています。南区で賃貸用の住宅に空き家が多くなっているのは住宅の供給過多が招いた結果と言えるでしょう。

このような状況を踏まえつつ、南区にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。

「平成25年住宅・土地統計調査」によると、南区内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は1,500件でした。空き家の総数が9,260件ですから約6.2件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は920件で、売却用の住宅は50件、その他の住宅は530件でした。建て方で分類すると、一戸建が440件で、長屋建・共同住宅・その他に関しては1,050件です。腐朽・破損がある長屋建・共同住宅・その他に関しては、大半を占める820件が賃貸用の住宅です。

南区の空き家は大半が賃貸用の住宅ですが、それに比例するように腐朽・破損がある賃貸用の住宅の数も多くなっています。空き家となっている賃貸用の住宅6,410件のうちの920件ですから約7件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。

ここまで見てきたように、南区は賃貸用の住宅が多すぎる状態です。人口が増えているとは言え新築物件も増え続けていては古い賃貸アパートやマンションなどは借り手が見つけにくいでしょう。空き家状態のまま何もせず放置していれば、そのうち利用することができない状態になってしまいます。家賃収入がないときでも固定資産税などの経済的な負担はかかります。修繕やリノベーション等の予定がないのであれば、思い切って解体して跡地を売却することも選択肢の一つでしょう。

ちなみに、南区の2019年の公示地価を調べると平均283,857円/㎡で、変動率は+3.33%でした。特に浦和駅近くの地価が上昇している状況ですが、区のほぼ全域で地価が上昇しています。南区では住宅用地への需要が高くなっていますから、腐朽・破損がある空き家を所有する方は建物を解体して建て替えるよりも跡地を売却する方が得策かも知れません。

老朽化した住宅が解体されず放置されている原因には、「固定資産税の特例措置」が大きく関係していると言われています。住宅が建っていれば税が軽減されますが、更地になってしまうとその特例が適用されなくなります。そのためなかなか解体を決められないのだと思われますが、全国的に空き家等の除却跡地等の固定資産税減免事例が増えてきています。

また、さいたま市では「相続した空き家の譲渡所得の特別控除」制度を設けており、被相続人の居住の用に供していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、当該家屋または土地の譲渡所得から3,000万円が特別控除されることとなっていますから解体について前向きに考えてみてはいかがでしょうか。

南区が属するさいたま市では空き家に関する相談窓口を市内に7箇所設置しています。南区役所の「くらし応援室」においても空き家に関する相談を受け付けていますので、空き家についてお悩みの方は、一度行政に相談してみると良いでしょう。

そのほか、さいたま市では空き家の適正管理を啓蒙するべく、パンフレット「空き家の管理、してますか?」を作成、配布しています。そのなかでシルバー人材センターによる空き家管理業務を紹介するとともに、空き家の活用や解体に関するローンの紹介、(公社)埼玉県宅地建物取引業協会など関係団体の相談窓口についても案内しています。

まとめ:さいたま市南区の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

南区には超高層マンションが多数あり、区内の新興住宅地には分譲戸建て住宅が次々と完成しています。賃貸用の住宅に関してはとにかく物件数が多く、はっきり言って供給過多の状態なのでしょう。現時点では老朽化した物件の数はそれほど多くありませんが、このままの状態が続けば、「特定空家等」になるような腐朽が著しい住宅も増えて行くでしょう。

南区が属するさいたま市は空き家対策が充実している自治体ですから、空き家についてお悩みの方はできる限り早く相談してみることをお薦め致します。空き家問題は放置しているとますます深刻さを増していきます。銀行による低金利の空き家関連ローンもありますから、解体について積極的に考えてみてはいかがでしょうか。

解体すると決めたならば、行政の制度やさいたま市南区特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。

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