埼玉県さいたま市岩槻区の解体工事業者一覧と費用相場について解説

埼玉県さいたま市岩槻区

さいたま市岩槻区の解体工事を巡る状況

岩槻区は埼玉県さいたま市を構成する10区のうちの一つです。区域はさいたま市の中で最も広く、人口は約11万人となっています。中心的な市街地は岩槻駅周辺で、南部は浦和美園駅周辺の大規模区画整理事業である「みそのウイングシティ」の区域内になります。その昔、岩槻区のエリアは岩槻城の城下町でした。

江戸初期から当地で作られ始めた雛人形は名産品として知られており、「人形のまち」という特徴もあります。区内には歴史を感じる街並みも残っていますが、ほとんどが新興住宅地、商業地として開発されており、大宮駅まで約12分というアクセスの良さから郊外住宅地として発展しています。

岩槻区の住宅事情を調べてみると、浦和美園駅の近くには高級デザイナーズマンションが建てられるなど、新築の大規模マンションが続々と完成しています。価格帯としては2,500~3,500万円くらいの物件が多いようです。また、新しい住宅地の造成も各所で進んでおり、分譲戸建て住宅も多数売り出されています。

賃貸用の住宅を見ても新築物件がかなり多いのですが、築年数の古い住宅も多数紹介されています。さいたま市のほかの区と同じ特徴ですが、岩槻区内には築30年以上の古いアパートが多く、賃料は安いものの空き家状態の物件が目立っています。

岩槻区が属するさいたま市では、「空き家等の発生予防」「適正管理・利活用の促進」「管理不全な空き家等の解消」などを目的とする、「さいたま市空き家等対策計画」を策定しています。さいたま市では本計画に基づき空き家等対策を総合的・計画的に進めるため、具体的な施策を展開しています。

ここからは、さいたま市岩槻区の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。

さいたま市岩槻区の解体工事費の相場(平均坪単価)

解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。建物の構造によって解体工事費の相場は異なりますが、立地環境でも差が出ます。岩槻区は城下町として発展した歴史ある街です。区内には新興住宅地が増えていますが、住宅が所狭しと密集する昔ながらの街並みや幅の狭い道沿いに立地する住宅も多数あります。

そのような環境で解体工事を行う場合、大型重機が使い難いことがあります。そうなると手作業での工事期間が長くなり、費用もそれに応じて割高になりますので、これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。

ここからは、3つの分類ごとのさいたま市岩槻区の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.4万円
20〜29坪 3.1万円
30~39坪 2.9万円
40~49坪 2.8万円
50~59坪 2.7万円

まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。

岩槻区における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.9万円です。相場としては低い方ですが、個別の条件によって費用に差が出ます。メインの木造住宅だけでなく生垣やブロック塀などの解体・撤去があればその費用が追加となりますし、庭木や庭石に関しても撤去する場合は費用が別途かかります。

また、室内に残置物がある場合はその撤去・処分費用がかかりますので、費用を抑えるためにはできる限りご自身で着工前に処分しておくことをお薦め致します。

ちなみに、解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、見積り時に解体業者と相談しておきましょう。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.7万円
20〜29坪 3.4万円
30~39坪 3.2万円
40~49坪 3.0万円
50~59坪 2.9万円

続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。

「鉄骨造」の建物を解体する際に鉄材や鉄くずなどが発生しますが、それらは有価物として業者に買い取ってもらうことができます。廃棄するとなると相当の費用がかかりますので、着工前に解体業者と買い取りについて打合せしておきましょう。

また、鉄骨造の建物を解体する場合、アスベスト(石綿)を含む建材が使用されていることがありますので、事前に必ず調査をしてください。もし使用されていた場合は除去する際にアスベスト処理の専門資格者が必要となります。厳密な作業基準を守って工事を行わなければいけませんから、アスベスト除去の経験が豊富な解体業者を選んでおくと安心でしょう。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 5.8万円
20〜29坪 5.2万円
30~39坪 4.9万円
40~49坪 4.7万円
50~59坪 4.6万円

最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物は頑丈に造られているため、解体するとなると複雑な工程を要し、工期も長くなります。そのため坪単価が高くなるのですが、個々の条件によっても差が出てくるでしょう。

地盤補強のために地中杭が多数使われている場合は、それらの撤去費用が追加となります。また、コンクリートを破壊する際には騒音や粉塵、振動などが発生してしまうため防音シート等で養生をしなければいけませんが、その費用も施工する面積によって異なるでしょう。

埼玉県さいたま市岩槻区で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

  • 埼玉県さいたま市岩槻区における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。

埼玉県さいたま市岩槻区で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

さいたま市岩槻区の空き家の種類と件数

さいたま市岩槻区の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。

岩槻区の空き家の総数は4,120件です。総住宅数は45,990件ですから空き家率は8.9%になります。ちなみに、さいたま市全体の空き家率は9.9%ですから、岩槻区はやや低めです。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。

岩槻区の空き家4,120件の内訳を見ると、2次的住宅は150件ですが、賃貸用の住宅は1,680件で、売却用の住宅は150件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては最多となる2,150件でした。このデータを見ると、岩槻区の空き家には賃貸用の住宅よりも利用目的がないその他の住宅の方が多いことがわかります。

まずは、件数が最も多いその他の住宅について調べてみます。平成25年住宅・土地統計調査「住宅の種類別65歳以上の夫婦のみ世帯数」によると、岩槻区の高齢者世帯の一戸建て比率は88%と非常に高い値です。全国のデータでは、住宅を取得した経緯として「相続」が 52.3%と最も多くなっています。一般的に見て岩槻区においても親族から相続等で戸建て住宅を引き継ぐことが多いでしょう。

しかしながら遠方に居住しているため利用していなかったり、賃貸等で活用していなければ空き家のままとなってしまいます。そういった空き家は適正管理ができていなければ老朽化が進んで行くでしょう。また、戸建て住宅だけでなく賃貸用の住宅に関しても長い間空き家状態が続くことで利用できない状態となっていることが考えられます。

続いて、賃貸用の住宅に空き家が多い要因を調べてみます。岩槻区(旧岩槻市)では1972年に東北自動車道が部分開通し、人口が7万人を超えました。近年区内には新興住宅地が増えていますが、1970年代から宅地開発が急速に進んだため、区内には築年数の古い賃貸物件も多数あります。しかしながら前述のように新築物件が続々と登場しており、供給過多と言える状態です。岩槻区の人口は減少傾向となっていますから、新築物件が増え続けていることで賃貸用の住宅が余剰し、空き家が多くなっているのでしょう。

このような状況を踏まえつつ、岩槻区にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。

「平成25年住宅・土地統計調査」によると、岩槻区内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は1,280件でした。空き家の総数が4,120件ですから約3.2件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は40件ですが、賃貸用の住宅は290件で、売却用の住宅は0件ですが、その他の住宅は940件と大半を占めています。

建て方で分類すると、一戸建が930件で、長屋建・共同住宅・その他に関しては350件でした。さらに詳しく見ると、腐朽・破損がある一戸建930件のうち820件がその他の住宅という状況です。

岩槻区には利用目的のない「その他の住宅」に分類される空き家が多いのですが、その約8割(1,730件)が一戸建の住宅です。また、腐朽・破損がある空き家状態の一戸建に関しても大半がその他の住宅となっており、岩槻区内には一戸建の老朽化した空き家が多いことがデータでわかります。

先に触れたように、岩槻区の高齢者世帯の一戸建比率は非常に高く、高齢化が進む現状において「相続」が関係する空き家が多くなっているようです。所有者自ら居住しない場合も賃貸等で活用できれば良いのですが、老朽化が進んだ住宅に関してはそれも難しいでしょう。

空き家の適正管理というのは遠方に住んでいる方にとっては非常に悩ましい問題です。そのため岩槻区が属するさいたま市では、公益社団法人さいたま市シルバー人材センターと「空き家等の適正管理の促進に関する協定」を締結し、空き家の除草等の管理業務(有料)の紹介を行っています。

また、さいたま市では、「相続した空き家の譲渡所得の特別控除」制度を設けており、被相続人の居住の用に供していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、当該家屋または土地の譲渡所得から3,000万円が特別控除されることとなっていますので、空き家の譲渡もしくは解体後の跡地の譲渡を検討している方は、行政機関に問い合わせてみると良いでしょう。

ちなみに、岩槻区の2019年の公示地価を調べると平均96,381円/㎡で、変動率は+0.68%でした。ただし、浦和美園駅周辺などの一部地域を除けばほぼ横ばいの状態で、岩槻駅周辺には地価が下降している土地もあります。このような状況ですから、老朽化した空き家を所有する方は、思い切って建物を解体し、跡地の売却について真剣に検討してみてはいかがでしょうか。

岩槻区では、浦和美園~岩槻地域成長・発展プランに位置付けられた事業の一環として、岩槻駅周辺での都市課題を複合的に解決するために、空き家や空き店舗等と地元の資源や産業、人材を活用した「リノベーションまちづくり」を推進しています。令和元年11月には「岩槻リノベーションまちづくり空き物件ツアー」が開催されており、空き物件の内覧等が行われています。岩槻区では、今後この活動が空き家の利活用につながることを期待しています。

さらに、岩槻区が属するさいたま市では空き家の所有者からの相談に対してワンストップで適切な助言・提案を行う相談窓口を市内に7箇所設置しています。また、岩槻区役所の「くらし応援室」でも空き家に関する相談を受け付けていますので、空き家についてお悩みの方は、一度行政に相談してみると良いでしょう。

まとめ:さいたま市岩槻区の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

岩槻区の空き家率はさいたま市の平均以下ではありますが、戸建て住宅に老朽化した空き家が多いことが特徴的です。

今後高齢化が進むにつれ、さらに空き家が多くなるでしょう。さいたま市では空き家対策に力を入れており、岩槻区においても空き家の利活用につながる新たな取り組みが進められています。

住宅というのは利用していなくても固定資産税など経済的な負担がかかりますし、適正管理ができていなければ老朽化が進んでしまいます。将来的に居住の予定がなく、賃貸物件として活用することもできない状態であれば、思い切って解体することを考えてはいかがでしょうか。

解体すると決めたならば、行政の制度やさいたま市岩槻区特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。

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