埼玉県久喜市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
久喜市の解体工事を巡る状況
久喜市は埼玉県の東部に位置する人口約15.1万人の市です。都心までは約50kmの距離ですが東京通勤圏であり、東京都区部への通勤率は20%を超えています。市の中心地は東武伊勢崎線と東武日光線が通る久喜駅周辺となっており、大型商業施設や商業ビルなどが多数立地しています。
市内には住宅地が多いのですが近郊型農業も盛んで、稲作のほかに梨、イチゴ等の栽培が各所で行われています。また、久喜市においては東北自動車道と圏央道のインターチェンジがある交通利便性を活かし、積極的な企業誘致を進めています。
久喜市の住宅事情を調べると、新築のマンションはほとんどありませんが、分譲戸建て住宅の販売数はかなり多く、価格帯として2,000万円以下の手頃な物件が多数紹介されています。賃貸情報を見ると新築のアパートが多数ありますが、同時に築30年以上のアパートの数も多く、築46年のUR賃貸マンション等も紹介されていました。久喜市は都心までの交通アクセスが良くベットタウンとして注目されていますが、市内には古いアパート等が多く、長い間空き家状態の住宅も少なくないようです。
久喜市では、近年空き家が増加し、適正管理されていない老朽化した危険な空き家が社会問題となっていることから、平成25年7月に「久喜市空き家等の適正管理に関する条例」を施行しています。
ここからは、久喜市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
久喜市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。建物の構造で解体工事費の相場は大きく異なりますが、立地環境によっても差が出ます。久喜市は長い歴史を有する街ですから市内には古い住宅が多数残っています。
古民家と言えるような立派な住宅もあるのですが、そういった古い日本家屋を解体する場合、敷地内に蔵や作業小屋など附帯する建物が多いケースがあります。それらもすべて解体するとなるとかなり大規模な工事になるでしょう。また、家屋の腐朽状態が工事内容に大きく影響するかも知れません。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの久喜市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.4万円 |
20〜29坪 | 3.1万円 |
30~39坪 | 2.9万円 |
40~49坪 | 2.8万円 |
50~59坪 | 2.7万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。久喜市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.9万円ですが、住宅の立地環境や個別条件で総費用に差が出るでしょう。
解体工事においては廃材の運搬用に大型車両が使われますが、道幅が狭いところに立地する場合、そういった車両を長時間駐車することができません。小型トラック等で何度も行き来するとなれば時間と手間が余計にかかってしまいます。
廃材の運び出しに時間がかかると肝心の解体作業にも影響しますから、工期が予想以上に長くなることもあるでしょう。解体業者とは現場を確認しながらしっかりと打合せしておくことをお薦め致します。
ちなみに、木造住宅の解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.7万円 |
20〜29坪 | 3.4万円 |
30~39坪 | 3.2万円 |
40~49坪 | 3.0万円 |
50~59坪 | 2.9万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。鉄骨造の建物には重量鉄骨造と軽量鉄骨造があり、重量鉄骨造の方が大掛かりになるため費用もやや高くなります。一般的な住宅でしたら軽量鉄骨造になりますが、軽量鉄骨造の法定耐用年数が木造住宅より短いことは意外と知られていません。空き家状態で放置していると思いのほか早く雨漏り等が発生することがあります。
なお、2006年以前に建てられた鉄骨造の建物を解体する際は、有害物質であるアスベスト(石綿)材が使われているかどうか確認しなければいけません。使用されていた場合は専門の資格者によって特殊な除去工事を行う必要があります。安全に工事を進めるためには経験豊富な解体業者を選んでおくことをお薦め致します。
ちなみに、鉄骨造の建物であれば、解体によって発生する鉄材や鉄くずを有価物として業者に買い取ってもらうことができます。着工前に解体業者に確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 5.8万円 |
20〜29坪 | 5.2万円 |
30~39坪 | 4.9万円 |
40~49坪 | 4.7万円 |
50~59坪 | 4.6万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」は鉄骨とコンクリートが組み合わされた非常に頑丈な造りですから、解体工事はかなり大規模なものになります。工程が複雑ですから工期も長くなりますし、工事期間中には騒音や粉塵、振動などの問題が避けられませんから、近隣対策をしっかり行うことができる解体業者を選んだ方が安心でしょう。
また、工事中は大型重機や大型車両が出入りし、大きな鉄骨やコンクリート魂などが扱われますから安全管理というのも重要なポイントです。RC造の解体は工事の規模が大きいため、様々な点で経験と実績が豊富な解体業者を選びましょう。
埼玉県久喜市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 埼玉県久喜市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
埼玉県久喜市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
久喜市の空き家の種類と件数
久喜市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
久喜市の空き家の総数は5,630件です。総住宅数は64,060件ですから空き家率は8.8%になります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。
久喜市の空き家5,630件の内訳を見ると、2次的住宅は250件ですが、賃貸用の住宅は2,940件と多く、売却用の住宅は210件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては2,230件でした。このデータを見ると、久喜市の空き家は「賃貸用の住宅」と利用目的のない「その他の住宅」の2つで大半を占めているようです。
まずは賃貸用の住宅について調べてみます。久喜市においては1972年に東北自動車道の久喜インターチェンジが開通したころから急速に人口が増加し、1950年に約6万人だった人口は2000年には15.4万人にまで膨れ上がりました。人口増加に合わせるように市内には賃貸用の住宅が増え、現在も新築物件が多いのですが、市の人口は減少に転じており、住宅の供給過多という状態になっています。
都心への通勤率が比較的高く、若い世代も多い久喜市ですが、単身者向けのアパート等を中心に物件数が余剰している状況で、需要と供給のバランスが崩れることで賃貸用の住宅に空き家が多くなっています。
続いて、「その他の住宅」が多い要因を調べてみます。久喜市には2,230件のその他の住宅がありますが、建て方で分類すると大半を占める1,680件が一戸建です。国勢調査によると、久喜市は持ち家世帯比率が74.4%と高く、一戸建に住む世帯の割合も高くなっています。
一戸建の住宅は相続等によって引き継がれることが多いのですが、そういった経緯で取得した住宅に居住せず、売却もしくは賃貸等で活用していなければ利用目的のない「その他の住宅」になってしまいます。久喜市には一戸建の住宅が多く、高齢化率も28.6%と高いことから相続した住宅を利用目的のない空き家にしているケースが多いのでしょう。
このような状況を踏まえつつ、久喜市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、久喜市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は1,060件でした。空き家の総数が5,630件ですから約5.3件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅と売却用の住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は400件で、その他の住宅は660件でした。建て方で分類すると、一戸建が670件、長屋建・共同住宅・その他に関しては380件でした。
さらに詳しく見て行くと、腐朽・破損がある一戸建670件のうち610件はその他の住宅です。空き家数自体は賃貸用の住宅が最も多いのですが、腐朽・破損がある賃貸物件はそれほど多くないようで、一戸建の空き家の方が目立っている印象です。また、その大半が利用目的のない「その他の住宅」ですから、空き家の所有者による適正管理が充分ではない結果と言えるでしょう。
その一方で、一戸建の空き家数は2,040件ですから残りの1,370件は腐朽等がないにもかかわらず空き家状態ということになるのです。一戸建の住宅ですから大半が相続等で引き継いだものでしょう。相続人が居住すれば何の問題もありませんが、居住しないだけでなく賃貸等での活用もしていなければ空き家のまま置いているだけになります。
将来的に住む予定がある方や売却を考えている方など、空き家にしている理由はそれぞれだと思いますが、一戸建の空き家2,040件のうち1,680件はその他の住宅ですから、何らかの目的を持たないまま放置していることも考えられます。住宅というのは居住者がいない期間が長くなると腐朽・破損が進むものです。空き家の管理というのは所有者にとって大きな負担でしょう。空き家をどうしたら良いか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
久喜市では、空き家が放置され管理不全な状態となることを防ぐため、「公益社団法人久喜市シルバー人材センター」「久喜市商工会」と「空き家等の適正管理に関する協定」を締結し、空き家の所有者に向けて久喜市シルバー人材センターが行う空き家管理業務を紹介するなどしています。
また、久喜市が属する埼玉県の空き家対策連絡会議では空き家所有者の方を対象にした「住まなくなったらこうする!空き家管理・活用の道しるべ」リーフレットを発行し、空き家の管理・空き家の解体・空き家関連の補助制度・空き家問題の相談先などをわかりやすく案内しています。
具体的な事例も紹介されていますので、空き家についてお悩みの方は久喜市のホームページ等で確認すると良いでしょう。そのほか久喜市では市民相談を実施しており、相続等の法律に関する相談にも無料で対応しています。ご利用方法については久喜市役所にお問い合わせください。
腐朽・破損がなく、賃貸等で活用できそうな空き家に関しては行政のサービス等を利用することをお薦めしますが、老朽化が著しい空き家に関してはなかなか難しいでしょう。しかしながら問題を先送りにしているとさらに腐朽が進み、近隣住民の生活環境に悪影響を及ぼす危険な空き家となってしまいます。所有者には空き家を管理する責任がありますから放置していてはいけません。対処に困るような空き家を所有する方は、思い切って解体し、跡地を売却することを検討してはいかがでしょうか。
ちなみに、久喜市の2019年の公示地価を調べると平均62,111円/㎡で、変動率は+0.06%でした。ただし、南栗橋エリアなど一部の地価が上昇しているだけで、それ以外は地価が下がっている状況ですから、跡地の売却についてはできるだけ早く決断した方が良いでしょう。
なお、「空き家の発生を抑制するための特例措置」として、被相続人が居住していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、その譲渡所得から3,000万円を特別控除できる制度がありますが、家屋だけでなく取り壊し後の跡地にも適用される制度ですから検討中の方は一度行政に問い合わせてみると良いでしょう。
まとめ:久喜市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
久喜市は交通利便性が高くなると同時にベッドタウン化が進み、人口も増えて行きましたが、現在は減少傾向となっており、その影響もあって市内には空き家が増加しています。特に一戸建の住宅に空き家が増えている状況で、今後高齢化が進んで行くとさらに多くなることが予想されています。
相続等で引き継いだものの居住せず、売却も考えていない方は賃貸等で利活用することを進めるべきでしょう。空き家のまま放置しているといずれ老朽化が進み、利用することができない住宅になってしまいます。しかしながらすでに老朽化が著しい空き家を所有する方は、解体を検討してはいかがでしょうか。
そのまま放置していれば「特定空家等」に認定され、行政によって強制的に解体され、費用を請求されることもあり得るのです。空き家問題は先送りにせず、行政のサービスを利用するなどして早期に解決してしまいましょう。
解体すると決めたならば、行政の制度や久喜市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。