埼玉県鴻巣市の解体工事業者一覧と費用相場について解説

埼玉県鴻巣市

鴻巣市の解体工事を巡る状況

鴻巣市は埼玉県の東部中央に位置する人口約11.7万人の市です。中山道の宿場町として栄え、現在は東京の住宅衛星都市として発展しています。また、鴻巣市は肥沃な土地のため稲作が盛んなほか、花卉や果樹などを生産する農家が多い街でもあります。

鴻巣市の特産品には380年の歴史を有する「ひな人形」があり、一大生産地として人形町の中山道沿いには多くの店舗が立ち並んでいます。1954年(昭和29年)の町村合併によって市制が施行された鴻巣市は、2005年(平成17年)に川里町・吹上町との合併が成立し、新「鴻巣市」として生まれ変わりました。企業誘致にも積極的に取り組み、市内には大小様々な工場等が立地しています。

鴻巣市の住宅事情を調べてみると、JR鴻巣駅の近くには新築の高層マンションが建てられており、分譲戸建て住宅も市内各所に次々と建てられています。賃貸情報を見ると、こちらも新築物件が多く、小規模なアパートからマンションタイプまで幅広く紹介されています。一方で築30年以上の古い物件の数がとても多く、築50年以上のアパートも複数あります。豊かな自然を残しつつ交通利便性の高さと充実した都市機能を有する鴻巣市ですが、近年空き家問題が深刻化しており、市内には老朽化した空き家が増えています。

鴻巣市では空き家等に関する施策を総合的・計画的に実施するため、「鴻巣市空家等対策計画」の策定を進め、計画期間は令和2年度から次回「住宅・土地統計調査」の結果が公表される令和7年度までの6年間としています。本計画においては、空き家等に対する総合窓口を建築住宅課とし、市役所内の空き家に関係する各課が連携し、相談に対応できる体制を整備しています。空き家に関してお悩みの方は一度行政に相談してみると良いでしょう。

ここからは、鴻巣市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。

鴻巣市の解体工事費の相場(平均坪単価)

解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。建物の構造で解体工事費の相場は大きく異なりますが、立地環境によっても差が出ます。

鴻巣市は歴史ある街ですから区画整理が進んでいない狭く入り組んだ道沿いに立地する住宅などが多いのですが、そういった環境で解体工事を行うとなると、大型重機や大型車両が使い難いでしょう。手壊しでの作業が多くなれば当然手間と費用が余計に掛かります。

廃材の搬出にも時間がかかるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。

ここからは、3つの分類ごとの鴻巣市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.4万円
20〜29坪 3.1万円
30~39坪 2.9万円
40~49坪 2.8万円
50~59坪 2.7万円

まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。鴻巣市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.9万円です。ただし、個別の条件等によって費用の総額は違ってくるでしょう。

個人の住宅でよくあるのが室内の不用品が処分されずにそのまま残っているケースです。相続等で住宅を引き継いだもののそのまま放置している場合、家具等が残っていることが多いのですが、解体工事を始める前にリサイクルショップに引き取ってもらうなど、できる限りご自身で処分しておくことをお薦め致します。

ちなみに、木造住宅の解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.7万円
20〜29坪 3.4万円
30~39坪 3.2万円
40~49坪 3.0万円
50~59坪 2.9万円

続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。鉄骨造には重量鉄骨造と軽量鉄骨造の2種類があります。鉄骨というとビルを想像しますが、近年多くのメーカーが軽量鉄骨造の住宅を手掛けるようになっています。ところが、軽量鉄骨造の住宅の法定耐用年数は木造より短く設定されているのです。

住宅メーカー等によるメンテナンスが定期的に行われていれば安心して住み続けることができますが、空き家となったまま何もせずに放置していれば劣化が急速に進んでしまいます。鉄骨造の建物を解体する場合、解体工事の規模は木造に比べて大きくなりますし、鉄材の解体および搬出作業で大型重機や車両が必要になります。

また、2006年以前に建てられた住宅であれば、アスベスト(石綿)を含む建材が使用されているかも知れません。事前に調査し、アスベストを含む建材が使用されていた場合は専門の資格者によって特殊な除去工事を行う必要があります。除去工事の際にアスベストの飛散などの事故を起こさないよう、経験豊富な解体業者を選んでおくことをお薦め致します。

なお、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者と事前に確認しておきましょう。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 5.8万円
20〜29坪 5.2万円
30~39坪 4.9万円
40~49坪 4.7万円
50~59坪 4.6万円

最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物は耐久性に優れた建物ですから解体するとなるとかなり大掛かりな工事になります。

また、地下構造が重厚に設計されていることが多いため、地中杭等の除去および搬出に関しても手間と時間がかかるでしょう。さらに、解体後の鉄骨とコンクリート魂は分別して処分場に運ぶことになりますので、搬出及び運搬用の大型車両も必要です。

解体を行う大型重機も同様ですが、できる限りそれらを自社で保有する解体業者を選んでおきましょう。レンタル費が発生する場合、工期が長くなるほど費用負担も大きくなってしまいます。

埼玉県鴻巣市で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

  • 埼玉県鴻巣市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。

埼玉県鴻巣市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

鴻巣市の空き家の種類と件数

鴻巣市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。

鴻巣市の空き家の総数は5,650件です。総住宅数は50,760件ですから空き家率は11.1%という値になります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。

鴻巣市の空き家5,650件の内訳を見ると、2次的住宅は20件ですが、賃貸用の住宅は3,280件と多く、売却用の住宅は200件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては2,150件でした。このデータを見ると、鴻巣市の空き家は「賃貸用の住宅」と利用目的のない「その他の住宅」の2つで大半を占めていることがわかります。

まずは件数が最も多い賃貸用の住宅について調べてみます。鴻巣市は昭和・平成と合併を繰り返し大きくなった街です。高度経済成長期には東京都心部のベッドタウンとしても発展し、企業誘致を積極的に行っていった結果、市の人口は右肩上がりで増えていきました。

その需要に応えるように市内には賃貸用の住宅が次々と建てられ、住宅の数は急速に増えていったのですが、2000年以降は人口が減少に転じており、賃貸用の住宅への需要は年々弱まっています。しかしながら現在も市内には新築物件が続々と登場し、物件数は増える一方です。借りたい人の数と住宅の数のバランスが崩れれば空き家が多くなるのは当然のことでしょう。

続いて、「その他の住宅」が多くなる背景を調べてみます。その他の住宅2,150件を建て方で分類すると1,860件が一戸建で、残りの290件が共同住宅等でした。鴻巣市の国勢調査データによると、一戸建の割合は76.4%と高く全国平均を超えています。また、高齢者のみの世帯の数は前回調査と比べて46.5%も増加していました。その他の住宅というのは、利用目的のない住宅ということですが、一戸建の住宅がそうなってしまう要因には「相続」が関係しているでしょう。

親族等から相続した住宅に居住していない場合、売却するか賃貸等の利活用を行わなければ利用目的のない「その他の住宅」になってしまいます。鴻巣市では高齢者のみの世帯が急速に増加していますから、今後も相続によって発生する空き家が増えて行くでしょう。空き家状態で何もせず放置していれば腐朽・破損が進んでしまいます。一戸建の割合が76.4%と高い鴻巣市では、利活用されていない空き家が多いことが考えられます。

このような状況を踏まえつつ、鴻巣市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。

「平成25年住宅・土地統計調査」によると、鴻巣市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は1,000件でした。空き家の総数が5,650件ですから約5.6件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は510件で、売却用の住宅は40件、その他の住宅は460件でした。

建て方で分類すると、一戸建が700件、長屋建・共同住宅・その他に関しては300件です。先に触れたように鴻巣市の住宅は一戸建の割合が高く、一戸建に利用目的のない「その他の住宅」が多くなっていますが、それに比例するように腐朽・破損がある一戸建の数も多いようです。

一戸建の空き家に関しては賃貸用にしているものを含めて700件が腐朽・破損ありという状態です。空き家状態のまま適正な管理を行っていなければ老朽化が進んで行くのは当然のことでしょう。住宅というのは住む人がいない状態が長く続けば劣化してしまいます。一方で、2,350件ある一戸建の空き家のうち1,650件に関しては腐朽・破損がない状態ですから空き家問題を解決するためには売却もしくは賃貸等での利活用が望まれます。

鴻巣市では、公益社団法人埼玉県宅地建物取引業協会彩央支部と埼玉県央地域における空き家の利活用等に関する協定を締結し、空き家の利活用を希望する方、空き家を売却したい方、空き家を借りたい、もしくは購入したい方を対象とする「空き家バンク」を開設しています。

また、埼玉縣信用金庫と「地方創生に係る包括連携に関する協定」を締結し、鴻巣市提携の「さいしん空き家活用ローン」を創設しています。「さいしん空き家活用ローン」は、空き家を賃貸として活用するための改装・改装資金のほか、空き家解体資金等にも利用可能で、所定の金利から0.2%の金利が優遇されます。

鴻巣市では空き家の適正管理を推進するべく、「鴻巣市シルバー人材センター」と協定を締結しています。シルバーセンターでは除草作業や見回り業務、植木の剪定作業などを有料で引き受けています。業務依頼の詳細等については公益社団法人鴻巣市シルバー人材センターもしくは鴻巣市 総務部自治文化課 防犯・消費生活担当にお問い合わせください。

腐朽・破損がない状態の空き家に関しては適正管理を行うことで、売却もしくは賃貸等での利活用ができるかもしれません。しかし、老朽化している住宅に関してはどちらも難しいでしょう。空き家が解体されずに放置される大きな要因には、「固定資産税の軽減措置」が関係しています。老朽化していても住宅が建っていれば固定資産税が軽減されますが、解体して更地になってしまうと軽減措置の対象外となり、固定資産税が高くなるからです。

国土交通省では空き家の発生を抑制するための特例措置として、被相続人が居住していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合には、その譲渡所得から3,000万円を特別控除できる制度を設けています。家屋の売却もしくは解体した跡地の売却を検討している方は行政に問い合わせてみると良いでしょう。

ちなみに、鴻巣市の2019年の公示地価を調べると平均67,668円/㎡で、変動率は-0.09%でした。鴻巣駅周辺には地価が上昇しているところもありますが、それ以外のほとんどの場所で下降している状況です。老朽化し利活用が困難な空き家を所有する方は、思い切って解体し、早めに跡地を売却する方が得策かもしれません。

まとめ:鴻巣市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

鴻巣市では年々深刻になっている空き家問題を解決していくため「空き家バンク」の活用を推進するなどしていますが、市内には管理が行き届いていない老朽化した空き家が増加しています。

令和2年度から進められる「鴻巣市空家等対策計画」においては、空き家等の活用(リフォーム、耐震補強、解体等)に対する補助制度が検討されていますから、空き家についてお悩みの方は一度行政に相談してみると良いでしょう。鴻巣市では適正管理がなされていない空き家に対するクレームが市に多数寄せられています。

老朽化している空き家に関しては修繕等を行ったうえで売却もしくは賃貸等で活用するか、そうでなければ早期に解体を検討するべきでしょう。将来的にも居住の予定がないのであれば、放置していることが得策ではないのです。

解体すると決めたならば、行政の制度や鴻巣市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。

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