埼玉県北本市の解体工事業者一覧と費用相場について解説

埼玉県北本市

北本市の解体工事を巡る状況

北本市は埼玉県の東部中央に位置する人口約6.5万人の市です。かつて中山道の宿場町として栄えていた北本市には河岸場も多数あり、交通の要衝として発展していました。

北本市は豊かな緑が魅力的な田園都市ですが、東京都心から45km圏となっているためベッドタウン化も進んでいます。産業としては昔から農業が盛んで、プラムや落花生、そば、キャベツなどの生産量が豊富です。また、市域の約6割は緑地で、高尾さくら公園には約30種200本の桜が植えられており、市民の憩いの場となっています。

北本市は小さな自治体ですが、「インフラ・住宅」「公共料金等」「教育」「高齢者福祉」「子育て環境」の5項目の評価を総合した行政サービス度調査において全国40位(806市区中)となるなど、住みやすい環境づくりが行われている街です。

北本市の住宅事情を調べると、新築マンションはほとんどありませんが、分譲戸建て住宅は多数売り出されており、価格帯としては2,000~3,000万円の物件が多いようです。賃貸情報を見ると、新築のアパートや築浅の物件が多数紹介されています。また同時に築年数の古いアパートも多く、古い物件にはマンションタイプの物件も多数あります。築年数古い物件に関しては家賃がかなり安いのですが、空き家が多いのでしょう。北本市においても空き家問題は年々深刻化しているようです。

北本市では、人口減少にともない居住などがされていない「空き家等」が年々増加しているため、空き家対策を総合的・計画的に実施するべく、平成30年10月に「北本市空家等対策計画」を策定しています。

ここからは、北本市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。

北本市の解体工事費の相場(平均坪単価)

解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。建物の構造で解体工事費の相場は大きく異なりますが、立地環境によっても差が出ます。北本市は緑地が多い土地で、住宅のなかには雑木林に囲まれるように立地しているものもあります。

そのような場所で解体工事を行う場合、重機が使い難いこともあり、大型車両による廃材の搬出にも予想以上に時間がかかることがあります。このように立地環境などによって作業の工程が大きく変わることもありますから、これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。

ここからは、3つの分類ごとの北本市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.4万円
20〜29坪 3.1万円
30~39坪 2.9万円
40~49坪 2.8万円
50~59坪 2.7万円

まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。北本市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.9万円ですから埼玉県の中では低い方です。しかしながら住宅それぞれの個別条件によってトータルの費用は違ってくるでしょう。

順調に住宅の解体を終えたとしても整地を行う段階になって地中に埋設物が見つかることがあります。埋設物には杭や石魂、昔埋められた廃材などが多いのですが、解体後の跡地を売却する場合は後々クレームが出ないようきれいに整地しておく必要がありますから、そういった埋設物を撤去し処分しなくてはいけません。このような予想外の費用が発生することもあることを覚えておきましょう。

ちなみに、木造住宅の解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.7万円
20〜29坪 3.4万円
30~39坪 3.2万円
40~49坪 3.0万円
50~59坪 2.9万円

続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。鉄骨造の建物の解体においてはアスベスト(石綿)が使用されているかどうかが重要です。2006年以前の建物であれば、使用されている可能性がありますので事前に調査しなければいけません。使われていた場合は行政が定めた作業基準に従い有資格者によって除去工事を行うことになりますから当然費用も別途発生します。

アスベストの除去工事は飛散事故によって健康被害を及ぼすことがないよう、専門家によって正しく行わなければいけません。ちなみに国土交通省では処理費用の目安を、アスベスト処理面積300㎡以下が単価2万円/㎡~8.5万円/㎡、300㎡~1,000㎡が単価1.5万円/㎡~4.5万円/㎡、1,000㎡以上で単価1万円/㎡~3万円/㎡と公表しています。費用としては高額ですが安全に工事を進めるため、必ず専門の資格を有する業者に依頼してください。

なお、廃材として出る鉄材や鉄くずは有価物として買い取ってもらうことができますので、費用を抑えるためにも解体業者から見積りを取る際に忘れず確認しておきましょう。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 5.8万円
20〜29坪 5.2万円
30~39坪 4.9万円
40~49坪 4.7万円
50~59坪 4.6万円

最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」は柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られているため、耐久性・耐震性・防音性に優れている建物です。それを解体するわけですから工事の規模はかなり大きくなります。また、工程も複雑で工期が長くなるだけでなく、工事中には騒音や粉塵、振動などの問題が避けられません。

近隣住民の生活に影響が出ますので、近隣対策をしっかりと行っておくことをお薦め致します。また、解体によって鉄材やコンクリート魂などの廃材が発生しますが、リサイクルが可能なものは専門業者に引き取ってもらうと良いでしょう。廃材の処理に関しては費用が高額になりますから、リサイクルについても事前に解体業者としっかり打ち合わせしておきましょう。

埼玉県北本市で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

  • 埼玉県北本市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。

埼玉県北本市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

北本市の空き家の種類と件数

北本市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。

北本市の空き家の総数は2,700件です。総住宅数は28,740件ですから空き家率は9.4%になります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。

北本市の空き家2,700件の内訳を見ると、2次的住宅は20件ですが、賃貸用の住宅は1,480件と多く、売却用の住宅は190件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,000件でした。このデータを見ると、北本市の空き家は「賃貸用の住宅」と利用目的のない「その他の住宅」の2つに集中していることがわかります。

まずは賃貸用の住宅に空き家が多い要因を調べてみます。北本市は高度経済成長期に東京都心部のベッドタウンとして急速に発展して行った街です。当時市内では宅地開発が各所で進み、賃貸用の住宅も需要に合わせて増えて行きました。北本市の人口は1995年頃まで右肩上がりで増加し続けていましたが、以降は減少に転じ、ピーク時に7万人を超えていた人口は現在6.5万人となっています。

賃貸用の住宅への需要は弱まっている状況ですが、今でも市内には毎年のように新築のアパート等が建てられており、住宅数が需要を超えている状態です。北本市において賃貸用の住宅に空き家が多いのは、賃貸物件の過剰な供給量が原因なのでしょう。

続いて、「その他の住宅」が多い要因を調べてみます。北本市には1,000件その他の住宅がありますが、それを建て方で分類すると720件が一戸建です。なお、「北本市空家等対策計画」に記載されている北本市内の建て方別の割合を見ると、62.9%が一戸建で、35.9%が共同住宅でした。

一戸建の住宅は「相続」がきっかけで空き家となることが多いのですが、北本市においても同様の傾向があるのでしょう。一戸建の住宅を相続した人が居住すれば空き家になりませんが、居住せず売却および賃貸等でも活用していなければ利用目的のない「その他の住宅」になってしまいます。北本市においては一戸建の住宅の割合が高いことも「その他の住宅」が多くなる一つの要因なのでしょう。

このような状況を踏まえつつ、北本市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。

「平成25年住宅・土地統計調査」によると、北本市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は520件でした。空き家の総数が2,700件ですから約5.2件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は210件で、売却用の住宅は10件、その他の住宅は300件でした。建て方で分類すると、一戸建が330件、長屋建・共同住宅・その他に関しては200件です。さらに詳しく見ると、その他の住宅300件のうち230件が一戸建でした。

北本市の空き家に関しては、腐朽・破損がある割合がそれほど高くない状況です。しかしながら空き家数に比例するように賃貸用の住宅とその他の住宅の2つに腐朽・破損がある空き家が多く、また、腐朽・破損あり520件のうち330件が一戸建です。

空き家数自体は賃貸用の長屋建・共同住宅・その他が1,320件で最も多いのですが、腐朽・破損ありの割合はその1割くらいです。一戸建に関しては990件中330件が腐朽・破損ありなのです。

一戸建の空き家が老朽化していくのは所有者によって適正管理がされていないからでしょう。一戸建の住宅を相続等で取得したとしても、相続人が遠方に住んでいる場合やほかに住む家がすでにある場合は空き家になってしまいます。早期に売却するか賃貸物件として活用していれば良いのですが、住まない状態で充分に管理せず放置していれば、時が経つごとに老朽化が進んで行きます。

北本市では、そういった管理不全な空き家を増やさないため、所有者等に適正管理を促すとともに、「公益社団法人北本市シルバー人材センター」と「空き家等の適正管理に関する協定」を締結し、空き家の庭木の剪定等の業務を空き家の管理で困っている所有者等に案内しています。また、建物の修繕についても小規模工事等契約希望者登録名簿に登録された業者などを業種に応じて紹介しています。

また、北本市では空き家に関する総合窓口を都市整備部と都市計画課に設けており、空き家の適正管理に係る問題や相続・利活用等のお悩みに関しても、司法書士や不動産関係団体と連携・協力し、問題解消に向けた相談体制を充実させています。

さらに、空き家補助制度として、「北本市老朽空き家等解体補助金」と「空き家等改修補助制度」が設けられています。「北本市老朽空き家等解体補助金」に関しては、土地の利活用の促進および流通困難な老朽空き家を減らすことを目的として創設され、補助の対象となった場合は工事に要する費用の2分の1(20万円を上限)が支給されます。

また、「空き家等改修補助制度」に関しては、空き家が管理不全になる前に改修等で利用価値を高め、中古住宅として利活用できるよう改修工事費の一部を補助しています。いずれも対象となるには要件がありますので、詳しくは北本市役所にお問い合わせください。

北本市においては、腐朽・破損がないにも関わらず空き家状態となっている一戸建の住宅も多数あります。市ではそういった空き家の利活用を推進するべく、「北本市空き家バンク」を開設しています。空き家を売却・賃貸等したい方と購入・賃借等をしたい方をつなぐシステムですから、空き家の利活用をお考えの方は一度行政に相談してみると良いでしょう。

そのほか北本市では、埼玉縣信用金庫と「北本市提携 さいしん空き家活用提携ローン」の取扱いに関する協定を締結しています。賃貸活用に向けた空き家のリフォームや空き家の解体などをお考えの方はさいしん窓口へお問い合わせください。「さいしん空き家活用ローン」では、所定の金利から0.2%が優遇されます。

このように北本市では「空家等対策計画」に基づき様々な空き家対策を進めていますが、老朽化が著しい空き家に関しては周辺環境に悪影響を及ぼす前に解体することを検討してはいかがでしょうか。腐朽・破損がある状態で放置していると危険な空き家「特定空家等」に認定される恐れがあります。そうなる前にご自身で判断し、適切な対応を取ることをお薦め致します。

ちなみに、北本市の2019年の公示地価を調べると平均80,537円/㎡で、変動率は+0.41%でした。ただし、桶川駅に近いエリアが上昇しているだけで、それ以外はほとんどのエリアで地価が下がっています。老朽化した空き家を所有する方はできる限り早期に建物を解体し、跡地を売却する方が得策かもしれません。

なお、被相続人が居住していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、その譲渡所得から3,000万円を特別控除できる制度があります。家屋を取壊した後の土地にも適用される制度ですから、一度行政に問い合わせてみると良いでしょう。

まとめ:北本市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

北本市においては賃貸用の住宅に空き家が多いのですが、より深刻なのは一戸建の空き家でしょう。北本市は持ち家率が高いだけでなく一戸建住宅の割合も高く、さらに高齢化率は28.3%で、全国平均(26.6%)よりも1.6ポイント高い状態です。こういった環境ですから一戸建の住宅に空き家が多くなる要素が揃っていると言えるでしょう。

また、「その他の住宅」が多い北本市では、空き家の適正管理というのが大きな課題です。空き家状態で放置していれば思った以上に老朽化が進んで行きます。北本市では、「空き家バンク」等による空き家の利活用を推進していますが、腐朽・破損がある状態であればすぐに利活用することは難しいでしょう。

利活用が困難な古い空き家に関しては、思い切って解体することも選択肢の一つです。北本市には空き家解体の費用を助成する制度がありますから、一度相談してみると良いでしょう。

解体すると決めたならば、行政の制度や北本市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。

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