埼玉県入間市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
入間市の解体工事を巡る状況
入間市は埼玉県の南西部に位置する人口約14.7万人の市です。狭山市、所沢市、東京都青梅市などと接し、東京都心から約40km圏の緑豊かな土地です。狭山丘陵と加治丘陵に囲まれる入間市には茶畑が多く、「狭山茶」の一大産地として知られているほか、県内有数の工業都市として発展しています。
市内の武蔵工業団地や狭山台工業団地などには大小様々な規模の工場があり、現在も工場誘致を積極的に行っています。また、1960年代から70年代にかけてベッドタウンとして発展して行った入間市には大規模団地も多数造成されています。
入間市の住宅事情を調べてみると、新築マンションはほとんどないのですが、分譲戸建て住宅に関しては多数売り出されており、価格帯としては2,000万円前後の手頃な物件が中心となっています。
賃貸情報を見ると、2~3階建ての新築物件が多数紹介されていますが、同じく築30年前後の物件の数も多く、都心の相場の半額以下の賃料で紹介されていました。また、賃貸の一戸建に関する情報も複数掲載されています。工業住宅都市として発展している入間市ですが、近年は人口が減少に転じており、市内には空き家が増加しているようです。
そのため入間市では、空き家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するべく、「入間市空き家等対策計画」を2018年2月に策定しています。計画期間は2021年度までの4年となっています。
ここからは、入間市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
入間市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で大きく異なりますが、立地環境や個別の条件によっても差が出ます。解体する住宅が丘陵部に建てられている場合、大型重機や大型車両が使い難いことがあります。
解体作業が手壊し中心となると人手や時間が余計にかかってしまいますので、費用にも影響するでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの入間市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.8万円 |
20〜29坪 | 3.4万円 |
30~39坪 | 3.2万円 |
40~49坪 | 3.1万円 |
50~59坪 | 3.0万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。入間市における木造建物の解体費用相場は平均的な30~39坪の建物で坪単価3.2万円です。30坪の建物であれば総額96万円というのが相場になるのですが、実際には個別の条件等で費用に差が出てくるでしょう。
庭木や庭石、ブロック塀等の撤去作業がある場合はその費用が追加になりますし、庭や室内に残存物がある場合、それらの処分費用がかかってくるでしょう。また、解体業者によって保有する重機に差があると思いますが、重機等をレンタルで手配している場合はやや割高になるかもしれません。解体業者を選ぶ際には、できる限り保有する重機や車両が多い業者を選んでおくと良いでしょう。
ちなみに、解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.1万円 |
20〜29坪 | 3.7万円 |
30~39坪 | 3.5万円 |
40~49坪 | 3.4万円 |
50~59坪 | 3.3万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。「鉄骨造」の建物を解体する場合、木造住宅よりも工事の規模が大きくなりますから費用も高くなっています。また、注意しなければいけないのが、アスベスト(石綿)を含む建材が使用されているかどうかです。
2006年以前に建てられたものであれば使用の可能性がありますから事前調査が必要です。アスベスト(石綿)を含む建材が使用されていた場合は専門の資格者によって除去工事を行わなくてはいけません。また、アスベストの除去工事は行政への届け出が必要なだけでなく、厳密な作業基準が定められています。外注工事となれば費用負担が大きくなる可能性がありますから、アスベスト処理の有資格者が在籍する経験豊富な解体業者を選ぶと良いでしょう。
ちなみに、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者と事前に確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.4万円 |
20〜29坪 | 5.8万円 |
30~39坪 | 5.5万円 |
40~49坪 | 5.2万円 |
50~59坪 | 5.1万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物は5階建てくらいのマンションに多いのですが、入間市にも老朽化したRC造のマンションが多数存在しています。
解体工事の際には騒音や粉塵、振動などの問題が避けられませんから、近隣住民への対応が大切になります。クレームが発生すれば最悪の場合工事を中断することにもなりかねませんので、丁寧な対応ができる解体業者を選ぶことをお薦め致します。
埼玉県入間市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 埼玉県入間市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
埼玉県入間市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
クリックで画像拡大
内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
入間市の空き家の種類と件数
入間市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
入間市の空き家の総数は4,640件です。総住宅数は62,320件ですから空き家率は7.4%となります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。
入間市の空き家4,640件の内訳を見ると、2次的住宅は40件、賃貸用の住宅は2,360件、売却用の住宅は350件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,880件でした。このデータを見ると、入間市の空き家は「賃貸用の住宅」と利用目的のない「その他の住宅」の2つで大半を占めていることがわかります。
まずは、件数が最も多い賃貸用の住宅に空き家が多い要因を調べてみます。入間市は、1960年代から70年代にかけてベッドタウンとして発展し、人口が急増した街です。以降も2000年頃までは人口が増え続け、市内には賃貸用の住宅も合わせて増加していきました。現在入間市の人口は減少に転じていますが、賃貸用の住宅に関しては新築物件が次々と建設されています。
特に単身者向けのアパート等が毎年のように建てられているのは市内にある多数の工場等で働く若い世代の嗜好に合わせているからでしょう。古いアパートよりも新築の方が好まれる傾向にありますから仕方がないことですが、人口が減りつつあるなか物件数が増える一方では空き家も多くなるでしょう。
続いて、「その他の住宅」について調べてみます。すべての空き家のうち1,880件がその他の住宅ですが、それを建て方で分類すると一戸建が1,400件で、長屋建・共同住宅・その他が残りの480件でした。入間市は持ち家率が73.6%と高く、共同住宅等よりも一戸建の割合の方が高いのですが、一戸建の住宅が空き家となる要因には「相続」が大きく関係しているでしょう。
その他の住宅というのは利用目的のない住宅ということですが、相続で親族等から住宅を引き継いだとしても居住せず、賃貸用にもしなければ空き家になってしまいます。住宅を引き継いだものの何らかのかたちで利活用を進めていなければ、利用目的なしということになるのでしょう。持ち家率の高さから考えると、相続した住宅以外にすでに住む家があるという人も多いのでしょう。入間市においては、一戸建の空き家が利活用されないまま多数放置されていることが考えられます。
このような状況を踏まえつつ、入間市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、入間市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は920件でした。空き家の総数が4,640件ですから約5件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅と売却用の住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は410件で、その他の住宅は520件でした。建て方で分類すると、一戸建が650件で、長屋建・共同住宅・その他に関しては270件でした。さらに詳しく見ると、腐朽・破損がある一戸建650件のうち150件が賃貸用で、500件がその他の住宅という状況です。
このデータを見ると、腐朽・破損があるのは大半が一戸建の住宅で、そのほとんどが利用目的のないその他の住宅です。また、もともと一戸建の空き家にその他の住宅が多くなっているのですが、その3割以上が腐朽・破損ありとなっています。住宅というのは誰も住んでいない期間が長くなると傷んでくるものです。
定期的に空気の入れ替えや清掃等を行っていれば良い状態を維持することができますが、管理が行き届いていないと思いのほか早く老朽化が進んでしまいます。住宅を相続で引き継いだ方のなかには遠方に住んでいるために適正管理ができないという事情をお持ちの方もいるでしょう。それでも所有者には空き家を管理する責務があるのです。
入間市においては、空き家等の所有者等に対し「適正管理の徹底」を促すことを最優先とし、空き家等を適正に管理することの責務と重要性について、市のホームページや「広報いるま」、市の通知文へのチラシ等同封、パンフレットの作成・配布などで周知徹底を行っています。
また同時に、空き家等の利活用を推進するため「入間市空き家バンク」を開設し、市内にある空き家等を所有する方と空き家等の購入・賃貸を希望する方をつなぐシステムづくりを行っています。
現状において腐朽・破損がある空き家の数はそれほど多くありませんが、適正管理を行わず放置していれば近隣住民の生活環境に悪影響を及ぼす危険な空き家「特定空家等」になっていく可能性があります。入間市では特定空家等に該当する恐れがある空き家等については市が総合的に判断し、法で示されている行政措置等を実施することとしています。「特定空家等」に指定され改善を求められたにも関わらずその勧告に係る措置を取らなかった場合には行政代執行によって強制的に解体され、費用を請求されることもあるのです。
老朽化が進み売却もしくは賃貸等での利活用ができない状態であっても解体されずに残っている空き家というのが各所で見られますが、その要因には「固定資産税の軽減措置」が関係しているでしょう。老朽化した住宅であっても建っていれば軽減措置の対象となりますが、解体し更地になるとその対象外となり固定資産税が高くなってしまうからです。
そのため国土交通省では、相続によって生じた家屋もしくは家屋除去後の跡地の売却において一定の要件を満たす場合は、譲渡所得から3,000万円を控除することができる「空き家の発生を抑制するための特例措置」を設けています。なお、制度の適用に必要な「被相続人居住用家屋等確認書」は入間市役所で申請可能です。
ちなみに、入間市の2019年の公示地価を調べると平均108,853円/㎡で、変動率は+0.09%でした。エリアで見ると入間市駅周辺の地価が上昇していますが、地価が下降している地域も少なくありません。老朽化が進む空き家を所有する方は、思い切って建物を解体し、早めに跡地を売却する方が得策かもしれません。
入間市では空き家に関する問題や、相続に関してのお悩みなど、空き家の発生抑制および適正管理を促進するため、専門家による「空き家相談会」を無料で実施しています。また、入間市が属する埼玉県では空き家対策のひとつとして「相続おしかけ講座」を実施しています。
司法書士、行政書士等の専門家を高齢者向けサロンや地域の自治会等に無料で派遣する支援事業ですから、興味のある方は入間市役所の危機管理課に問い合わせてみると良いでしょう。
まとめ:入間市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
入間市では住宅の供給過多が要因となって「賃貸用の住宅」に空き家が多くなっていますが、同時に一戸建の空き家が利活用されないまま「その他の住宅」になっているケースも多々あるようです。
腐朽・破損がある空き家の半数以上が一戸建ですから空き家を所有する方による適正管理が求められていますが、何らかの理由でそれが難しい場合はシルバー人材センター等に管理業務を依頼することも選択肢の一つでしょう。ただし、腐朽・破損が著しい空き家に関しては「特定空家等」に指定される前に解体する方が得策かと思われます。
危険な状態のまま放置していれば周辺住民の生活環境に悪影響を及ぼすだけでなく、地震や火災、大型台風などが発生した際に被害を拡大する要因となる恐れがあるからです。また、固定資産税等の経済的な負担もかかり続けますから、そういった空き家を所有する方は早期に解体について検討することをお薦め致します。
解体すると決めたならば、行政の制度や入間市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。