埼玉県羽生市の解体工事業者一覧と費用相場について解説

埼玉県羽生市

羽生市の解体工事を巡る状況

羽生市は埼玉県の北東部に位置する人口約5.4万人の市です。江戸時代末期から青縞(藍染物)の生産地として栄え、現在も「衣料のまち」として広く知られています。

1954年(昭和29年)の町村合併によって誕生した羽生市は、早くに開通された鉄道交通網とともに発展していきましたが、市内には農地も多く、モロヘイヤ、キュウリ、ねぎなど様々な野菜が生産されています。

市街地にはイオンモール羽生などの大型商業施設がありますが、全体的に緑が豊かで長閑な環境です。都心から60km圏ですから都心部のベッドタウンという側面はさほど強くないようで、東京都へ通勤・通学する15歳以上就業者・通学者の割合(2015年)は5.6%と県内で2番目に低くなっています。

羽生市の住宅事情を調べると、新築マンションはほとんどありませんが、分譲戸建て住宅に関しては新築物件が多数販売されています。価格帯としては2,000万円代前半の物件が多いようです。賃貸情報を見てみると、新築物件もいくつかありますが、大半が築年数の古い物件で、築50年近いマンションも紹介されていました。

2階建ての小規模なアパートの件数が最も多く、築30年以上の物件がめずらしくありません。羽生市は交通網が発達し、緑も豊かで住みやすい街ですが、近年空き家が増加しており、市内には老朽化した住宅が多数見られます。

羽生市では空き家対策について基本的な考え方を明確にし、市民に広く周知するため、「空家等対策の推進に関する特別措置法」の規定に基づき平成31年3月に「羽生市空家等対策計画」を策定しています。また、空き家等に関する問題のワンストップ窓口を環境課に設置し、関係各課との連携体制を整えています。

ここからは、羽生市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。

羽生市の解体工事費の相場(平均坪単価)

解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。建物の構造で解体工事費の相場は大きく異なりますが、解体する建物の個別条件によってトータルの費用は違ってくるでしょう。解体する建物の老朽化が激しい場合、立地環境によっては倒壊を避けるために慎重な作業が求められます。

大型重機で一気に解体できない場合は手壊しによる作業が中心となるでしょう。そうなると工期や費用に影響が出ますから、これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。

ここからは、3つの分類ごとの羽生市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。

木造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.4万円
20〜29坪 3.1万円
30~39坪 2.9万円
40~49坪 2.8万円
50~59坪 2.7万円

まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。羽生市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.9万円ですから埼玉県のなかでは低い方ですが、トータルの費用は立地環境や個別の条件によって違ってくるでしょう。

メインの建物以外に作業小屋やブロック塀、庭木等の解体・撤去があればその費用が追加になります。また、住宅内に家具等の残存物があればそれらの搬出および廃棄費用がかかります。残存物の処理費用は思いのほか高額になりますので、解体工事が始まる前にできる限りご自身で処分しておくことをお薦め致します。

ちなみに、木造住宅の解体によって発生した木材や木屑等は状態が良ければ専門の業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。

鉄骨造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 3.7万円
20〜29坪 3.4万円
30~39坪 3.2万円
40~49坪 3.0万円
50~59坪 2.9万円

続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。鉄骨造の建物を解体する場合、注意しなければいけないのがアスベスト(石綿)です。2006年以前に建てられた住宅であれば、アスベスト(石綿)を含む断熱材等が使用されている可能性があります。解体工事を行う際には着工前にアスベストが使われているか調査する義務があり、法律でも定められています。

もし解体する建物にアスベストを含む建材が使用されていた場合、行政に作業の届出書を提出し、厳密に定められた基準に従って除去工事を行わなくてはいけません。解体工事中にアスベストが飛散してしまう事故事例もありますので、専門の資格を有する作業員が在籍する経験豊富な解体業者を選んでおくと安心でしょう。外注となると費用にも影響することが考えられます。

なお、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者と事前に確認しておきましょう。

RC造の解体費用相場

坪数 坪単価
10〜19坪 5.8万円
20〜29坪 5.2万円
30~39坪 4.9万円
40~49坪 4.7万円
50~59坪 4.6万円

最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物は頑丈さを追求して建てられていますから、解体するとなるとかなり大掛かりな工事になります。

工期が長くなるのはもちろんですが、工事中に発生する騒音や粉塵、振動などによって近隣住民の生活に多大な影響を及ぼします。騒音防止法によって作業時間が定められていますが、その範囲の時間帯でも近隣住民にとってはうるさく感じるでしょう。RC造の解体工事においては、近隣対策がしっかりできる経験豊富な解体業者を選ぶことをお薦め致します。

埼玉県羽生市で実際に行われた解体工事の費用事例

建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

  • 埼玉県羽生市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。

埼玉県羽生市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと

店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体

設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。

ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。

内装解体とスケルトン工事・原状回復工事・設備解体工事の相関図
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内装解体

内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。

具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。

スケルトン解体工事

スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。

入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。

スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。

原状回復工事

原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。

物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。

例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。

※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。

設備解体工事

設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。

そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。

また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。

まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。

羽生市の空き家の種類と件数

羽生市の空き家の現状について政府統計データ(平成25年)に基づき分析してみましょう。

羽生市の空き家の総数は2,880件です。総住宅数は22,610件ですから空き家率は12.7%となります。ちなみに、平成10年の空き家数は2,080件で、空き家率は11.4%でした。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。

羽生市の空き家2,880件の内訳を見ると、2次的住宅は50件、賃貸用の住宅は1,480件、売却用の住宅は230件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,130件でした。このデータを見ると、羽生市の空き家は「賃貸用の住宅」と利用目的のない「その他の住宅」の2つで大半を占めていることがわかります。

まずは件数が最も多い賃貸用の住宅について調べてみます。羽生市は古くから「衣料のまち」として栄えており、地場産業が盛んなことから戦後すぐに人口が急増しました。平成に入ると羽生インターチェンジ開通によって交通利便性が高まり、市内には自動車部品メーカー等の工場が進出。市の人口は2000年頃まで増え続け、需要の高まりに応え市内各所で宅地造成が行われました。

一方で、近年羽生市の人口は減少し続けており、若年層の転出が深刻化しつつあります。それでも新築物件が増え続けていますから、借りたい人と物件の数のバランスが崩れているのでしょう。空き家が多くなる要因は現在の需要に対して住宅の供給量が多いことが一因だと考えられます。

続いて、「その他の住宅」が多い要因を調べてみます。羽生市では空き家総数2,880件のうち1,130件がその他の住宅です。それを建て方で分類すると1,040件が一戸建で、残りの80件が共同住宅等でした。要するにその他の住宅の大半が一戸建の住宅ということなのです。羽生市の調査データを見ると、一戸建の割合は81.6%と非常に高い割合ですから、割合的に見て一戸建に空き家が多くなるのは当然と言えるかも知れません。

「その他の住宅」というのは利用目的がない状態の住宅ということですが、そうなった要因には「相続」が大きく関係しています。親族等から相続によって住宅を引き継いだ場合、居住すれば空き家になりませんが、何らかの理由で居住せず、また賃貸等でも活用しなければ「その他の住宅」になってしまいます。

羽生市では若年層の転出が多くなっており、高齢化率は年々上昇しています。さらに、高齢者の単身世帯も増加の一途をたどっていますから、一戸建の住宅が空き家となり、利活用されないまま「その他の住宅」になる要因がいくつもあるのです。

このような状況を踏まえつつ、羽生市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。

「平成25年住宅・土地統計調査」によると、羽生市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は1,010件でした。空き家の総数が2,880件ですから約2.8件に1件という高い割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は10件ですが、賃貸用の住宅は410件で、売却用の住宅は100件、その他の住宅は490件でした。

建て方で分類すると、一戸建が650件、長屋建・共同住宅・その他に関しては350件となっています。羽生市では腐朽・破損がある空き家の割合が高いのですが、データを詳しく見てみると、特に一戸建の「その他の住宅」に腐朽・破損のある住宅が多くなっていることがわかります。

前述のとおり、羽生市には一戸建の住宅が多いのですが、それに比例するように腐朽・破損がある空き家の数も最多となっています。一方で、賃貸用の住宅に関しては空き家数に比べて腐朽・破損ありの数はそれほど多くありません。羽生市で問題となっているのは、一戸建の住宅が相続等のタイミングで空き家となり、そのまま放置され老朽化が進んでいることなのでしょう。空き家状態が長く続けば腐朽・破損がさらに進んでしまいます。賃貸等で利活用しようにもお金をかけて修繕等を行わなければいけない状態になってしまうのです。

羽生市では空き家の適正管理を推進するべく、「公益社団法人羽生市シルバー人材センター」と「羽生市空家等の適切な管理に関する協定」を締結しています。市で空き家に関する相談を受けた際に羽生市シルバー人材センターによる「空き家の管理サービス事業」について紹介を行うなど、相互連携を図っています。空き家の管理サービスの事業内容は、見守り・剪定・伐採・除草・家の風通し等です。

また、羽生市では埼玉県が発行している小冊子「住まなくなったらこうする!空き家管理・活用の道しるべ」を市の環境課窓口にて配布するなど、建物の所有者や管理者が今後を考えるきっかけを得られるようサポートしています。

そのほか羽生市では空き家および空き地の有効活用と定住促進による地域の活性化を図ることを目的として「空き家・空き地バンク」を開設しています。「空き家・空き地バンク」は、空き家および空き地の賃貸または売却を希望する所有者と市内へ移住もしくは定期的な滞在を希望する方とを繋ぐシステムです。詳しくは、埼玉県宅地建物取引業協会北埼支部羽生地区までお問い合わせください。

羽生市では空き家等に関する総合相談窓口を環境課に設置し、市民に分かりやすいワンストップの相談体制を構築しています。また、所有する空き家についてお悩みの方に向けて「空家相談会」(無料)を定期的に開催しており、司法書士、行政書士、宅地建物取引士、建築士等の専門家が相談員として対応していますから、所有する空き家に関して何らかの相談がある方は、羽生市役所に問い合わせてみると良いでしょう。

羽生市においては腐朽・破損がある空き家の割合が高いのですが、老朽化した空き家が解体されない大きな要因には「固定資産税の軽減措置」があります。空き家であっても住宅が建っていれば固定資産税が軽減されますが、解体して更地になってしまうと6倍まで跳ね上がる可能性があるからです。

そのため国土交通省では空き家の発生を抑制するための特例措置として、被相続人が居住していた家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合には、その譲渡所得から3,000万円を特別控除できる制度を設けています。空き家もしくは解体した跡地の売却を検討している方は行政に問い合わせてみると良いでしょう。

ちなみに、羽生市の2019年の公示地価を調べると平均31,611円/㎡で、変動率は-0.21%でした。ごく一部を除くほぼ全域で地価が下降している状況です。腐朽・破損がある空き家を所有する方は、思い切って建物を解体し、資産価値がこれ以上下がる前に跡地を売却する方が得策かもしれません。

まとめ:羽生市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を

羽生市では人口減少および高齢化の進行にともなって空き家が増加しています。特に賃貸用の住宅に空き家が多いのですが、老朽化した戸建て住宅も増えており、空き家問題が年々深刻になっています。そのため羽生市では空き家対策に力を入れており、「空き家バンク」等によって空き家の利活用が進むよう努力していますが、市内には適正管理されていない空き家が増えてきています。

相続等で住宅を取得しても遠方に居住していれば定期的に掃除等を行うことは難しいでしょうし、将来的にも居住の予定がなければ何もせず放置しがちです。住宅というのは誰も住んでいない状態が長くなれば腐朽・破損が進んで行きます。

腐朽が激しくなれば近隣住民の生活に悪影響を及ぼしてしまいますし、利用できない状態でも固定資産税などの経済的な負担はかかり続けますから、居住もしくは利活用の予定がない空き家に関しては思い切って解体し、跡地を売却することを検討してはいかがでしょうか。

解体すると決めたならば、行政の制度や羽生市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。

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