神奈川県中郡大磯町の解体工事業者一覧と費用相場について解説
中郡大磯町の解体工事を巡る状況
大磯町は神奈川県の南部、相模湾に面する人口約3.1万人の町です。明治以降、温暖な気候のため保養地・別荘地として注目され、町内には政財界の要人の別荘が建ち並びました。歴史的価値のあるそれらは今も企業の保養所や研修所等で利用されていますが、近年はマンション建設などで姿を消しつつあります。大磯町というと「大磯ロングビーチ」や「大磯プリンスホテル」を思い浮かべるひとが多いでしょう。海水浴発祥の地とされる大磯町は観光地という側面もありますが、全体的に長閑な環境と言えるでしょう。町内に高層ビルや高層マンションはありません。住宅地にあるのは大半が戸建て住宅で、マンションは低層タイプが多いようです。
大磯町の住宅事情を調べてみると、分譲価格や家賃相場は海に近いエリアがやや高めといった傾向があります。別荘地という土地柄から高級レジデンスタイプのマンションも多く、築年数の古い物件、新築物件のどちらも多数売りに出されています。大磯町の特徴としては、古民家のような物件や敷地面積の広い別荘等が多数見られることでしょう。戦後まもなく建てられたような古い住宅も多く、長年住む人がいない空き家状態の住宅も町内各所に見られます。大磯町にとっても空き家問題は深刻化しつつあるのでしょう。
大磯町には平成25年住宅・土地統計調査で町内に約900棟の空き家(その他の住宅)があることがわかっています。町としても空き家問題に取り組むため、平成27年6月に「空家等対策総合窓口」を町役場の都市計画課内に設置・開設しました。
また、平成29 年3月には「大磯町空家等対策に関する指針(素案)~既存ストックを活かし未来につなぐためのガイドライン~」を作成するなど、空き家問題に総合的・計画的に対応する体制を整えています。
ここからは、大磯町の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
中郡大磯町の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で大きく異なりますが、立地環境というのも重要です。大磯町は自然が豊かな土地です。国道1号線沿いに主な市街地が形成されていますが、山間の丘陵部にも住宅地がありますので、建物の立地環境というのは様々です。また、別荘等は狭い道に面する場合が多く、そういった場所で解体工事を行うとなると大型重機が使い難いでしょう。その分手間と時間が余計にかかりますので、費用もそれに応じて割高になります。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの大磯町の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.2万円 |
20〜29坪 | 2.9万円 |
30~39坪 | 2.8万円 |
40~49坪 | 2.7万円 |
50~59坪 | 2.6万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。大磯町における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.8万円ですから、神奈川県の平均より低くなっています。ただし、上記のように立地環境によって差が出るでしょう。また、解体する建物の老朽化が激しい場合、倒壊を避けるため慎重に解体作業を進めなくてはいけません。手作業中心の工事となれば人員も多く必要になりますし、工期も長くなるでしょう。さらに、庭木や庭石、生垣、ブロック塀など木造住宅以外に解体・撤去するものがあれば当然ながらその費用が追加となります。
ちなみに、解体によって発生した木材や木屑は再資源化できる状態であれば業者に買い取ってもらうことができます。庭木や庭石も同様でしょう。解体にかかる費用を軽減するためにも、できる限り着工前に業者に相談しておきましょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.9万円 |
20〜29坪 | 3.6万円 |
30~39坪 | 3.4万円 |
40~49坪 | 3.2万円 |
50~59坪 | 3.1万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。「鉄骨造」の建物というと高層ビルなどを想像すると思いますが、一戸建てやアパートにも「軽量鉄骨造」のものがあります。ちなみに、大型マンションや高層ビル等には「重量鉄骨造」が多く採用されています。鉄骨造の建物を解体する場合、注意しなければいけないのはアスベスト(石綿)が使用されているか否かです。使用されている場合は厳密な作業基準に従い、安全に工事を進めなくてはいけません。そのため、アスベスト処理の経験が豊富で、専門資格者が在籍している解体業者を選んでおくと安心でしょう。
なお、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができます。解体業者に見積りを依頼する際に忘れず確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.5万円 |
20〜29坪 | 6.0万円 |
30~39坪 | 5.6万円 |
40~49坪 | 5.4万円 |
50~59坪 | 5.2万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造を解体するとなると騒音や粉塵、振動などの問題が避けられません。そのため、近隣住民への事前説明等、対応を丁寧にする必要があるでしょう。また、解体後の跡地をどうするかによって工事の依頼内容が変わってくるでしょう。更地にして売却する場合は後々問題にならないようしっかりと整地しておく必要があります。コンクリートの残骸や石などが残っているとトラブルになりかねませんので、そういう点でも丁寧な仕事ができる解体業者を選んでおきましょう。
神奈川県中郡大磯町で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 神奈川県中郡大磯町における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
神奈川県中郡大磯町で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
中郡大磯町の空き家の種類と件数
大磯町の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
大磯町の空き家の総数は1,840件です。総住宅数は14,110件ですから空き家率は13.0%となります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。大磯町の空き家1,840件の内訳を見ると、2次的住宅は330件で、賃貸用の住宅は530件、売却用の住宅は80件で、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては900件でした。このデータを見ると、大磯町にある空き家は大半が利用目的のないその他の住宅だということがわかります。
大磯町には利用目的のない「その他の住宅」に空き家が多いのですが、その要因を調べてみます。
大磯町にある空き家状態の「その他の住宅」は、そのほとんどが適切な管理が行われていない住宅だと推測されています。大磯町の「空家等対策に関する指針」ではその理由を、管理者が高齢であることや、遠隔地に居住している、あるいは経済的な理由により管理が実態として難しいためと分析しています。大磯町は高齢化率が高く、若年層の人口割合が低い町です。相続等で住宅を引き継いだとしても、遠方に住んでいれば管理が難しいでしょう。
また、大磯町では「大磯らしさ」を保つ目的から「大磯町景観計画」、「良好な景観の形成のためのガイドライン」を制定しており、町内の地域によっては建築や開発に一定の制限があります。空き家が対象地区に含まれている場合、新しい建物の建て替えにも制限があり、家主にとっては空き家改善のハードルの高さの一因となっているおそれもあります。
大磯町では管理不全のまま放置されている空き家が景観を壊してしまう点も、空き家対策の大きな課題としています。
大磯町は「空家等対策に関する指針」に基づく具体的な措置として「空家等対策総合窓口」を設置するほか、公益社団法人 全日本不動産協会神奈川県西湘支部などの専門団体と「空家等対策に関する協定」を締結、不動産・法務・建築など専門性の高い相談にも対応できる体制を整えています。
また、住宅を担保に毎月一定の融資を受けるローン「リバースモーゲージ」や「新規就農・農業参入支援」事業などとも連携を図り、空き家の利活用を推進しています。
さらに、「空家等対策総合窓口」では空き家の所有者と空き家を利用したい方とのマッチングにも力を入れています。具体的な成功例も数多くありますので、空き家の賃貸活用や売却を検討している方は、一度行政に相談してみると良いでしょう。
このように、大磯町では空き家対策に総合的に取り組んでいますが、老朽化した空き家を所有している場合、利活用ということは考えにくいでしょう。腐朽が進んでいる空き家が長年放置されていた場合、「特例空家等」に指定されることもあります。そうなると税制上の特例から除外され税金が高くなるだけでなく、行政代執行によって解体され、費用を請求されることになるのです。
ちなみに、大磯町の2019年の公示地価を調べると平均109,383円/㎡で、変動率は-3.17%でした。エリア別に見ても、ほぼ全域で地価が下降している状況です。大磯町では「空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除制度」が適用されています。空き家となった住宅を相続した方が、耐震リフォームまたは取り壊した後にその家屋または敷地を譲渡した場合、譲渡所得の金額から3,000万円が特別控除される制度です。家屋が昭和56年5月31日以前に建築され、譲渡所得が1億円以下であることなど、一定の要件はありますが、空き家の売却もしくは解体等を検討している方にとっては好材料でしょう。老朽化した空き家を所有している方は、思い切って解体し、更地にして売却することを検討してみてはどうでしょうか。
まとめ:中郡大磯町の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
大磯町は豊かな自然と歴史を感じる風情ある土地です。町内にはかつて政財界の要人の別荘だった邸宅が多く、独特の街並みを形成しています。海水浴シーズンには賑わいを見せ、マリンスポーツ愛好家にとっては絶好のロケーションですが、近年地域の高齢化が深刻になっており、若者離れも進んでいます。そのため大磯町では移住支援を行うなど、空き家対策とも連携し、地域の活性化に努めていますが、現状としては課題が山積みといった状況です。大磯町の空き家の多くは適正管理がなされていない「その他の住宅」です。老朽化が進み、住むことができなくなっている物件も多いことでしょう。それでも固定資産税などの経済的な負担はかかり続けます。修繕して居住するなど、具体的な計画がないのであれば解体して跡地を売却することも選択肢の一つでしょう。
解体すると決めたならば、行政の制度や大磯町特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。