神奈川県中郡二宮町の解体工事業者一覧と費用相場について解説
中郡二宮町の解体工事を巡る状況
二宮町は神奈川県の南部に位置する人口約2.7万人の町です。小田原市、平塚市、大磯町などに隣接し、相模湾に面する面積約9㎢の小さな町です。行政区域としては湘南に属していますが、若者離れが著しく地域の高齢化が大きな問題となっています。二宮町は「きみのふるさとになりたい」というキャッチフレーズのもと地域の活性化に尽力していますが、人口は減少傾向となっており、減少率が年々上がっている状況です。町の産業としては農業、漁業が盛んですが、従事者の高齢化および後継者不足という大きな悩みを抱えています。そのため、農業再生の取り組みとして「湘南オリーブプロジェクト」を立ち上げるなど、遊休農地の活用にも取り組んでいます。
二宮町の住宅事情を調べると、二宮駅周辺の新興住宅地には新築の分譲戸建て住宅が毎年多数建てられています。新築戸建て住宅の分譲価格相場は2,500~3,000万円程度ですから比較的手頃な方でしょう。一方、新築のマンションはほとんどなく、住宅情報サイトでは築30年以上の古い物件が多数紹介されています。このように戸建て住宅を中心に新築物件が増えている一方で、町内には老朽化した住宅も多数あります。なかには長年空き家状態の住宅もあり、高齢化が進む二宮町では今後さらに空き家が多くなると予想されています。
二宮町では「空き家等対策の推進に関する特別措置法」の完全施行に伴い、町の空き家対策の基本的な考え方を示し、空き家対策を総合的・計画的に実施するため、「二宮町空家等対策計画」を策定しています。計画期間は平成30年度からの5年間です。本計画においては、「空き家化の予防」「空き家の適正管理の推進」「空き家の流通・利活用の促進」の3つを取り組み方針とし、具体的な施策を進めるものとしています。
ここからは、二宮町の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
中郡二宮町の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で異なりますが、立地環境でも差が出ます。二宮町は、南部は相模湾に面し、北部は丘陵地という土地です。豊かな自然に恵まれていますが、約9㎢という町域に約2.7万人が暮らしており、住宅が密集するエリアがいくつかあります。解体する物件と隣家が近すぎる場合、解体作業を慎重に進めなくてはいけません。大型重機が使えなければ手作業中心の工事になりますので、自ずと工期が長くなるでしょう。費用もそれに応じて割高になりますので、これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの二宮町の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.2万円 |
20〜29坪 | 2.9万円 |
30~39坪 | 2.8万円 |
40~49坪 | 2.7万円 |
50~59坪 | 2.6万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。二宮町における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価2.8万円ですから、神奈川県の平均より低い相場です。ただし、立地環境や建物の状態によって差が出ますし、メインの建物以外に庭木や庭石、ブロック塀等の解体・撤去があればその分の費用がかかるでしょう。また、家財道具等がそのままになっていればその処分費用もかかります。こういった費用は思いのほか高くなりますので、解体工事の着工前にご自身で処分しておくことをお薦め致します。
ちなみに、解体によって発生した木材や木屑は再資源化できる状態であれば業者に買い取ってもらうことができます。着工前に解体業者に相談しておくと良いでしょう。
なお、二宮町には「ブロック塀等撤去工事補助金制度」がありますので、ブロック塀の解体・撤去がある場合は、対象となるかどうか事前に確認しておきましょう。対象となる場合、撤去工事費の1/2以内(上限10万円)もしくは、通学路に面しているものについては撤去工事費の3/4以内(上限15万円)の補助を受けることができます。詳しくは二宮町にお問い合わせください。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.9万円 |
20〜29坪 | 3.6万円 |
30~39坪 | 3.4万円 |
40~49坪 | 3.2万円 |
50~59坪 | 3.1万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。戸建て住宅やアパート等にも「鉄骨造」の建物がありますが、2006年以前に建てられている場合、アスベスト(石綿)が使用されているかもしれません。もし使用されている場合は二宮町に届出書を提出し、厳密な作業基準に従って安全に工事を進めなくてはいけません。作業員や近隣住民に健康被害をもたらすことのないよう、アスベスト処理の専門資格者が在籍する経験豊富な解体業者を選んでおくことをお薦め致します。
なお、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができます。解体業者との事前打ち合わせにおいて確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 6.5万円 |
20〜29坪 | 6.0万円 |
30~39坪 | 5.6万円 |
40~49坪 | 5.4万円 |
50~59坪 | 5.2万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。二宮町には築30年以上という古いRC造の建物が多く、老朽化が進んでいる物件も少なくありません。RC造の解体工事においては、騒音や粉塵、振動等の問題が避けられません。近隣住民への影響を最小限にするため防音シートなどが使われますが、この費用もバカになりません。また、地盤が弱いところでは補強のために地中杭が使われていますので、その撤去費用も大きくなるでしょう。RC造の解体工事には複雑な工程が必要で、工期も長くなります。大掛かりな工事になるため安全管理も重要です。そういった点でも信頼できる解体業者を選んでおきましょう。
神奈川県中郡二宮町で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 神奈川県中郡二宮町における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
神奈川県中郡二宮町で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
中郡二宮町の空き家の種類と件数
二宮町の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
二宮町の空き家の総数は1,810件です。総住宅数は13,010件ですから空き家率は13.9%で、全国平均を超えています。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。二宮町の空き家1,810件の内訳を見ると、2次的住宅は180件ですが、賃貸用の住宅は1,060件と多く、売却用の住宅は20件で、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては560件でした。このデータを見ると、二宮町にある空き家は大半が賃貸用の住宅ですが、利用目的のないその他の住宅にも空き家状態の物件が多いことがわかります。
二宮町には賃貸用の住宅に空き家が多いのですが、その要因を調べてみます。二宮町では1970年代に人口が急増し、1990年頃まで増え続けていました。もっとも人口が増加したのが1965年から1970年までの5年間で、増減率は+42%、世帯増減率は60%を超えています。しかしながらバブル崩壊とともにその勢いは弱まり、現在人口は減少し続けています。二宮町では人口が急増した1965年頃から賃貸用の住宅への需要が一気に高まり、当時町内にはマンション等の集合住宅が多数建てられました。現在それらの物件は老朽化が進んでいますが、町内には分譲戸建て住宅を中心に新築物件が続々と登場しています。価格相場が安いこともあり分譲戸建て住宅に人気が出ているのでしょう。二宮町の人口は減少し続けているにも関わらず賃貸用の住宅は物件数がとにかく多く、需要と供給のバランスが崩れていることが考えられます。併せて魅力的な分譲戸建て住宅が増えていますから、古い物件を中心に賃貸用の住宅に空き家が多くなるのでしょう。
また、二宮町では管理不全となる可能性が高いとされる「その他の住宅」の空き家が560 件となっており、平成20(2008)年度より240件増加しています。その多くは相続によって引き継がれたものの居住及び利用の目的がない状態の戸建て住宅でしょう。高齢化が進む二宮町においては、今後さらに増加することが考えられます。
二宮町では、空き家の流通促進、適正管理に関する施策を実施する「二宮町住宅ストック管理流通活用事業」を立ち上げ、二宮町への移住や定住促進による地域活性化を図るため、「二宮町空き家バンク」を開設しています。個人が居住を目的に町内に建築した一戸建ての建物であること、老朽化が著しい状態でないことなど利用条件はありますが、空き家を所有し、売却もしくは賃貸活用を検討している方は、二宮町役場の都市整備課 計画指導班に相談してみると良いでしょう。
また、二宮町では一般社団法人二宮町シルバー人材センターと「空き家等の適正管理の推進に関する協定」を締結し、空き家対策の一環として、ふるさと納税の返礼品に「空き家見回り作業」を加えています。見回り作業は一戸建て住宅が対象で、所有者に代わって空き家の状態をチェックし、空き家の適正な管理をサポートしています。
二宮町では空き家相談に関する総合窓口を都市整備課に設置していますが、ほかにも「住まいのセミナー・空き家相談会」などを開催し、空き家化の防止および空き家の適正管理に関する啓発活動に力を入れています。さらに、現在は終了していますが、空き家バンクに登録した戸建て住宅に関しては住宅リフォーム補助制度による補助金を支給するなど、経済的な支援にも取り組んでいます。今後も、国で実施している「空き家再生等推進事業」や「空き家対策総合支援事業」等の補助金制度の活用が検討されていますので、空き家の利活用をお考えの方は、一度行政に相談してみると良いでしょう
二宮町による平成27年度の調査によると、町内の戸建て住宅の空家数は254件となっており、令和元年度には2件増加しています。空き家状態の「その他の住宅」のうち約1割は「特定空家等」になり得るもので、最終的には行政による空き家の除却も検討されています。
住宅というのは居住者がいない状態が長く続けば老朽化が進みます。賃貸住宅の場合、新築物件に負けないためにはリノベーションするなど、手間とお金をかけなければいけないでしょう。しかし、人口が減少している現状においてはそれが得策ではないかもしれません。腐朽・破損がある住宅に関しては思い切って解体し、更地にして売却することを検討してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、二宮町の2019年の公示地価を調べると平均109,342円/㎡で、変動率は-2.72%でした。エリア別に見てもほぼ全域で地価が下降しており、1992年頃から下がり続けているといった状況なのです。老朽化した空き家物件を所有している方は、ご自身で建て替える予定がないのであれば、早めに建物を解体して跡地を売却する方が得策と言えるでしょう。
まとめ:中郡二宮町の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
二宮町は豊かな自然があり、海と山の幸に恵まれる住みやすい町です。しかしながら人口が減少し続けているため、行政による子育て支援や住宅に関する支援を充実させ、若い世代の移住・定住を推進しています。しかしながら地域の高齢化は深刻なものになりつつあり、町内には空き家が多くなっています。また、一戸建て住宅に関しては適正管理がなされていない空き家が増えている状況です。相続等で空き家を引き継いだとしても、遠方に住んでいればしっかりとした管理ができないでしょう。とは言え固定資産税などの経済的な負担はかかり続けますから、町役場に相談するなど早めに何らかの手を打つことをお薦め致します。空き家問題は先送りにしていて良いことは何もないのです。
解体すると決めたならば、行政の制度や二宮町特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。