神奈川県川崎市高津区の解体工事業者一覧と費用相場について解説
川崎市高津区の解体工事を巡る状況
高津区は川崎市を構成する7行政区のうちの一つです。溝の口駅(東急田園都市線)と武蔵溝ノ口駅(JR南武線)の周辺を中心として再開発が進められており、川崎市中部の代表的な商業地として発展しています。高津区はベッドタウン的な側面が強い土地ですが、区内にはNECやクノール食品などの大規模工場が多く存在しています。また、先端技術研究の拠点および創業支援機能を担う「かながわサイエンスパーク(KSP)」が設置されており、日本初の都市型サイエンスパークとして注目を集めています。高津区には溝の口エリアを中心に大型商業施設があり、国道246号沿いにはロードサイド店舗が多く、生活環境としてはとても便利な街です。高津区では人口が増加しているため賃貸物件の需要も高いはずですが、区内を歩くと所々に空き家状態の老朽化した物件を目にします。
ちなみに、高津区が属する川崎市には住まいに関する助成制度がいくつかあります。なかにはブロック塀を撤去後に生垣を作る場合に必要な費用の一部を助成する「生垣づくり助成事業」や、公道に面して10m以上の植樹帯を新設する場合に樹木を助成する「駐車場緑化助成事業」などがあり、ほかにも「川崎市民間建築物吹付けアスベスト対策事業」など、多種多様な助成制度が設けられています。
また、川崎市では住まいの建て替えなどについて悩んでいる方に向けて、専門家による無料相談を行っています。空き家問題でお悩み中の方は「川崎市まちづくり局 市街地整備部」に問い合わせてみると良いでしょう。
ここからは、川崎市高津区の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
川崎市高津区の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費は建物の構造によって大きく異なりますが、建物の立地環境でも違ってきます。高津区は再開発が進む溝の口駅周辺を中心に発展していますが、駅から少し離れると昔ながらの街並みが残り、老朽化した家屋や集合住宅などを目にすることもあります。解体というのは大型重機で一気に進めると早いのですが、あまりに老朽化が進んでいると手作業中心の解体となってしまいます。そうなると工期が延びてしまいますので費用の方も高くなるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の目安として捉えてください。
ここからは、3つの分類ごとの川崎市高津区の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.0万円 |
20〜29坪 | 3.7万円 |
30~39坪 | 3.5万円 |
40~49坪 | 3.3万円 |
50~59坪 | 3.2万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。高津区における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.5万円です。高津区には住宅密集地が比較的多く、近年建て替えられたマンションや商業施設に挟まれるように古い住宅が建っている場所もあります。そういった立地環境で解体工事を行う場合、隣家への影響を最小限に抑えるため細心の注意が必要です。解体工事を行う際には手作業が増えてしまいますので、自ずと工期が長くなるでしょう。また、ブロック塀の解体・撤去作業などがある場合にはその分費用が追加となります。
ちなみに、解体によって生じた木材や木屑は廃棄処分するだけでなく、再資源化するために買い取ってもらうこともできます。また、ブロック塀の撤去に関しては川崎市の「ブロック塀等撤去促進助成制度」(令和2年1月31日まで)がありますので、助成金が受けられる対象かどうか、川崎市に問い合わせてみることをお薦め致します。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.9万円 |
20〜29坪 | 4.5万円 |
30~39坪 | 4.2万円 |
40~49坪 | 4.0万円 |
50~59坪 | 3.9万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。「鉄骨造」の建物は造りが頑丈なため木造住宅に比べて当然ながら解体費用が高くなります。解体に使用する重機や車両も大掛かりなものになるでしょう。また、2006年以前に建てられた「鉄骨造」の建物にはアスベスト(石綿)を使用しているものがあることを忘れてはいけません。アスベストを処理する際には川崎市に事前に届出書を提出し、「川崎市公害防止等生活環境の保全に関する条例」によって定められたガイドラインに従って安全な作業を進める必要があります。解体物件にアスベストが使用されている場合にはアスベスト処理の有資格者が在籍する解体業者を選ぶと良いでしょう。
なお、鉄骨造の建物を解体して発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができます。また、アスベストの処理を行う場合、「川崎市民間建築物吹付けアスベスト対策事業」による助成が受けられるかも知れませんので、どちらも忘れず解体業者に確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 8.1万円 |
20〜29坪 | 7.4万円 |
30~39坪 | 7.0万円 |
40~49坪 | 6.7万円 |
50~59坪 | 6.5万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物は中低層のマンションに多く、高津区にも数多くあります。RC造は頑丈さを追求して建てられているため、解体に際しては工期が長くなります。また、騒音や粉塵という問題があるため周辺住民にも配慮しながら工事を進める必要があります。近隣トラブルというのは工期が延びてしまう原因になりかねませんので、そういった面でも丁寧な対応ができる解体業者を選びましょう。
神奈川県川崎市高津区で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 神奈川県川崎市高津区における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
神奈川県川崎市高津区で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
川崎市高津区の空き家の種類と件数
解体工事の対象となる物件には空き家が多いため、川崎市高津区の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
高津区の空き家の総数は12,560件で、川崎市7区のなかでは3番目に多い件数です。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。高津区の空き家12,560件の内訳を見ると、2次的住宅は100件で、賃貸用の住宅は10,670件、売却用の住宅は380件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,410件でした。このように、高津区にある空き家はその大半が賃貸用の住宅のようです。
高津区は溝の口駅周辺を中心に再開発が進んでおり、大型商業施設も増えて住みやすい環境へとさらに進化しています。人口が増加傾向にあるため、それに応えるように新築の賃貸物件も増えており、「かながわサイエンスパーク(KSP)」によって注目度が高くなっているため関連する企業の進出も多くなっていくでしょう。このような状況を踏まえつつ高津区にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、高津区内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は2,180件でした。空き家の総数が12,560件ですから約5.7件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。内訳を見ると、二次的住宅は50件で、賃貸用の住宅は1,930件、売却用の住宅は20件で、その他の住宅は180件でした。建て方で分類すると、一戸建は220件ですが、長屋建・共同住宅・その他に関しては1,970件と大多数を占めていました。
高津区にはベッドタウンという側面がありますが、区内には多くの大規模工場があり、溝の口駅を中心に商業的にも栄えています。しかしながら、区内には老朽化したアパートやマンションが所々にあり、そういった物件には空き家が増えつつあるようです。一方で、駅近の新築物件が次々と建っていますので、古い賃貸物件はますます人気がなくなるでしょう。
ちなみに、高津区の2019年の公示地価を調べると平均358,055円/㎡で、変動率は+3.21%でした。エリア別で見ると、溝の口駅周辺は変動率が+4.97%と大きく地価が上昇しています。なかには1,520,000円/㎡、変動率+8.57%という土地もあり、溝の口駅周辺の地価が特に上昇していることがわかります。高津区内に老朽化した空き家物件を所有している方は、地価が上昇しているうちに更地にして売却することを検討してはどうでしょうか。
高津区が属する川崎市では総合的・計画的に空き家対策を実施するため「川崎市空家等対策計画」を平成29年3月に策定しました。
この計画に基づき、相続人が当該家屋又は取壊し後の土地を譲渡した場合、譲渡所得から3,000万円が控除されます。ほかにも川崎市では老朽空き家等に対する除却の助成(老朽建築物除却事業)や空き家及び高齢者の住み替えに関する相談窓口の設置など様々な取り組みがあり、「空家化の予防」「空家の流通・活用促進」「管理不全な空家の防止・解消」「空家に係る跡地の活用」を推進しています。
まとめ:川崎市高津区の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
高津区にある賃貸用の住宅には空き家が1万件以上あり、老朽化した物件の数も少なくありません。高津区では高層マンションの建設も各所で進んでいますので、古いアパートやマンションは競争力を失っていくでしょう。修繕の余地がないのであれば思い切って解体してしまうことをお薦め致します。
川崎市には「川崎市空家等対策計画」が策定されているほか、住まいに関する助成制度が多数設けられていますので、空き家物件を所有する方は行政に相談してみると良いでしょう。「川崎市住まい助成制度等 相談窓口」については一般財団法人 川崎市まちづくり公社の公式ホームページにてご確認ください。
解体すると決めたならば、高津区の環境や行政の制度に詳しい地元の業者を選びましょう。