神奈川県海老名市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
海老名市の解体工事を巡る状況
海老名市は古くから交通の要衝として繁栄してきた人口約13万人の都市です。県央地域に位置する海老名市には、東名高速道路、新東名高速道路、首都圏中央連絡自動車道など高速道路が多数あり、JR東日本、小田急電鉄、相模鉄道など多くの鉄道路線を有する交通利便性が高い街です。そのため現在はベッドタウンとして栄えていますが、県内有数の農業地帯でもあり、田畑が広がる田園風景も残っています。また、産業の面ではリコーや富士ゼロックス、雪印など大小様々なメーカーの生産拠点があり、市の財政状態も比較的良好な街です。海老名駅周辺は再開発が進んでおり、ランドマークともいえる「VINA WALK」のほか、「ららぽーと海老名」、「イオンシネマ海老名」など、大型商業施設が集積しています。
住宅事情を見てみると、近年市内には高層マンションが続々と登場していますが、市内の住宅地には小規模なアパート、マンションも毎年のように新築されており、物件数は年々増えているようです。海老名市の人口は1965年以降右肩上がりで増加し、現在も増加傾向で、今後も増加率は緩やかになるものの増えていくことが予想されています。海老名市では人口増加に合わせて新築物件も年々増えていますが、その一方で地域によっては空き家状態の古いアパートやマンションが多数見られるという現状があります。
海老名市では空き家対策を総合的・計画的に進めるため、「海老名市空家等対策計画」を策定しています。また、関係団体との連携を図るべく空き家等対策審議会を立ち上げ、神奈川県行政書士会 海老名・座間支部と空き家対策についての協定を締結し、市民が抱える空き家に関するお悩みに法務的に対応できる体制を整えています。
ここからは、海老名市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
海老名市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で異なりますが、立地環境によっても大きく違ってきます。海老名市は海老名駅、厚木駅周辺を中心に発展していますが、東部は丘陵地帯となっており、高台に立地する住宅も数多くあります。なかには急な坂に面するように建てられたものもありますが、そういった場所で解体工事を行う場合、大型車両が使用できないことがあります。そうなると廃材の搬出などで予想以上に時間がかかりますので、費用が割高になることもあるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの海老名市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.6万円 |
20〜29坪 | 3.3万円 |
30~39坪 | 3.1万円 |
40~49坪 | 3.0万円 |
50~59坪 | 2.9万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。海老名市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.1万円ですから、神奈川県の平均レベルです。ただし、立地環境で費用が変わってきますし、建物以外に解体・撤去するものがあればその費用が追加となるでしょう。また、敷地内にある残存物の処分が必要な場合、別途費用がかかりますので、できる限り解体工事前にご自身で処分しておきましょう。廃棄物の運搬および処分費用というのは想像以上にかかるものです。
ちなみに、解体によって発生した木材や木屑は再資源化できる状態であれば業者に買い取ってもらうことができますので、着工前に解体業者と相談しておきましょう。
なお、ブロック塀の解体・撤去がある場合は、「海老名市ブロック塀等撤去工事費補助制度」が利用できるかどうか、事前に確認しておくと良いでしょう。対象となった場合、最大20万円の補助が受けられます。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.4万円 |
20〜29坪 | 4.0万円 |
30~39坪 | 3.8万円 |
40~49坪 | 3.6万円 |
50~59坪 | 3.5万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。「鉄骨造」の建物を解体する場合、木造よりも工事の規模が大きくなりますので、費用相場は上回ります。鉄骨造の場合、注意しなければいけないのが解体する建物にアスベスト(石綿)が使用されているかどうかです。事前に資料で確認できればいいのですが、もしできない場合は事前調査を行う必要があります。神奈川県では「アスベスト含有調査に対する補助制度」を設けており、海老名市もその対象となっていますので、アスベストを含有している恐れのある吹付け材が施工されている場合には、県土整備局 建築住宅部建築安全課にお問い合わせください。
なお、アスベストの除去工事については厳密な作業基準があり、アスベスト処理の専門資格者が必要となりますので、もしアスベストを使用していた場合は、有資格者が在籍する経験豊富な解体業者を選ぶと安心でしょう。
解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者に忘れず確認しましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 7.3万円 |
20〜29坪 | 6.7万円 |
30~39坪 | 6.3万円 |
40~49坪 | 6.1万円 |
50~59坪 | 5.9万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物の解体工事においては騒音や粉塵、振動などの問題が避けられません。近隣住民の生活への影響は大きいため、近隣対策というのが重要になります。工事中にクレームが出ないよう、事前説明をしっかりと行っておきましょう。また、解体工事が大掛かりなものになりますから安全管理の徹底も必要となります。思わぬ事故を起こさないよう、管理体制が充実している経験豊富な解体業者を選んでおきましょう。
神奈川県海老名市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 神奈川県海老名市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
神奈川県海老名市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
海老名市の空き家の種類と件数
海老名市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
海老名市の空き家の総数は5,480件です。総住宅数は57,820件ですから空き家率は9.4%となります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。海老名市の空き家5,480件の内訳を見ると、2次的住宅は460件で、賃貸用の住宅は3,360件、売却用の住宅は410件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては1,250件でした。このデータを見ると、海老名市にある空き家は大半が賃貸用の住宅ということになります。
海老名市は海老名駅の再開発の影響もあって近年ベッドタウンとして人気が出ており、人口は増加傾向となっています。年齢別人口分布を見ると、全国平均に比べて30代~40代の割合が高く、高齢化率は平均以下という状況です。
海老名市にある空き家は大半が賃貸用の住宅なのですが、その要因を調べてみます。小田急線・海老名駅とJR相模線・海老名駅間を結ぶ自由通路が2015年に開設されて駅東西地区が一体化したことで、海老名駅周辺に新たな街が生まれています。海老名市ではここ数年高層マンションが一気に増えていますが、大型商業施設も相次いで開業し、住環境がさらに充実したことからレジデンスタイプの高級マンションなども登場しています。さらに海老名駅周辺では、2027年のリニア中央新幹線開業に向けてさらに土地区画整理事業が進んで行きます。このように開発が進み、都市機能が充実していることで賃貸用の新築物件の数も増えている状況ですが、市内には人口が急増した1970年代に建てられたアパートやマンションも多く、現状としては供給過多の状態となっています。海老名市の人口は増え続けているとはいえ、需要と供給のバランスが崩れ、賃貸用の物件に空き家が多くなっているのでしょう。
このような状況を踏まえつつ海老名市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、海老名市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は810件でした。空き家の総数が5,480件ですから約6.8件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は0件ですが、賃貸用の住宅は460件で、売却用の住宅は40件、その他の住宅は310件でした。建て方で分類すると、一戸建は440件で、長屋建・共同住宅・その他に関しては360件となっています。さらに詳しく見ると、腐朽・破損がある一戸建440件のうち310件は利用目的がないその他の住宅で、長屋建・共同住宅・その他の360件に関してはすべてが賃貸用の住宅でした。
海老名市の空き家率は9.4%ですから全国平均よりは低い割合です。住宅・土地統計調査で腐朽・破損があると認められた空き家物件の数は810件ですから、それほど多くないように思われますが、上記データでわかるように一戸建、賃貸用の住宅ともに老朽化している物件がある状況です。
海老名市はかつて純農村地帯で、現在も農業緑地と都市住宅が共存している街です。海老名駅周辺は近代的な都市という雰囲気ですが、開発が進んでいない地域は田んぼが多い田舎で、かなり老朽化が進んでいる戸建て住宅を目にすることもあります。また、市内には人口が急激に増えた1970年代に建てられた古いアパートがいくつもあり、こちらも老朽化が進み、修繕が必要な物件が多くなっています。海老名市では宅地開発が継続的に行われており、人口増加に合わせるように現在も新築物件が次々と登場しています。当然のように新築物件に人気が集中していきますから、老朽化した空き家物件に関してはますます競争力を失うことでしょう。
海老名市はリニア中央新幹線の開業という将来的な構想もあって都市開発が進んでいる活気ある街です。大手デベロッパーによる宅地開発やマンション建設も続いており、今後ますます発展していくと予想されます。空き家物件の数はそれほど多くありませんが、街が新しく生まれ変わっていけば、よりきれいな物件、新しいマンション等に人気が集まることは言うまでもありません。老朽化して空き家状態の賃貸物件を所有する方は、何らかの手を打たなければ空き家状態が長く続くことになるでしょう。改修の予定がないのであれば、思い切って解体することも選択肢の一つでしょう。
ちなみに、海老名市の2019年の公示地価を調べると平均152,633円/㎡で、変動率は+1.18%でした。エリア別に見ると、海老名駅周辺の地価が最も上昇しています。かしわ台駅周辺には地価が下降しているところもありますが、全体的に見れば上がっている状況です。空き家物件を所有している方は、思い切って解体して更地にして売却することを考えてみてはどうでしょうか。
海老名市では空き家問題を解決するべく市民からの相談体制を整えていますが、同時に「空き家の利活用」についても力を入れて取り組んでいます。平成31年度には「空き家活用促進リフォーム助成事業」をスタートさせました。対象住宅は、市内にある戸建住宅および、店舗などとの併用住宅の住宅部分です。一定条件を満たせば最大50万円の助成を受けることができます。
そのほか、海老名市では「全国版空き家・空き地バンク」に登録された市内の空き家を取得し、海老名市空き家活用促進リフォーム助成金の交付決定を受けた方を対象として「フラット35」の借入金利の引き下げ支援を行うなど、経済的なサポートにも注力しています。詳しいことは海老名市まちづくり部にお問い合わせください。
また、海老名市では「空き家の利活用」を推進していくため、宅建業者協力会とも空き家対策に関する協定を締結しています。市内にある空き家が市民に悪影響を及ぼす「特定空き家」となることを防ぐため、地元の不動産業者による見守り活動を求めていますが、売買成立などでそういった懸念が解消されたケースには報奨金を支払うこととしています。なお、このような取り組みは県内でも例がなく、海老名市が空き家対策に力を入れていることがわかります。
まとめ:海老名市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
海老名市では賃貸用の住宅を中心に空き家物件が増えています。今後さらに都市開発が進めば老朽化した物件は競争力を失い、空き家が増える大きな要因となるでしょう。海老名市では、空き家問題の解決に向けて関係団体との連携を図るなど、包括的に取り組んでいます。空き家についてお悩みの方は、一度行政に相談してみることをお薦め致します。
空き家というのは迅速に手を打たなければ年々腐朽が進むものです。入居者がいない状態でも固定資産税・都市計画税など経済的な負担はかかりますから思い切って解体し、更地にして売却するか、新しい建物に建て替えるかを早期に決断するべきでしょう。また、場所によってはコインパーキング等に用途変換して資産活用するという方法もあります。
解体すると決めたならば、行政の制度や海老名市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。