神奈川県茅ヶ崎市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
茅ヶ崎市の解体工事を巡る状況
茅ヶ崎市は湘南地方の中心に位置する人口約21万人の都市です。近年はベッドタウンとして人気が出ていますが、夏には湘南海岸に多くの海水浴客が訪れ、観光地としても古くから親しまれています。茅ヶ崎市の北部は相模原台地の丘陵地帯のため里山の豊かな自然に恵まれ、南部は相模湾に面し、サーフィンなどマリンスポーツを楽しむ人々にとても人気がある土地です。地場の産業としては漁業が盛んですが、パナソニックやTOTOなどの工場もあります。ただし、美しい海岸線を守るため重化学工業などの工場はなく、富士山がきれいに見える絶景ポイントが多数あります。茅ヶ崎市の人口は令和2年をピークに減少すると予測されていますが、現状としてはとても人気がある街で、隣接する藤沢市と開発した「湘南ライフタウン」など、いわゆるニュータウンエリアには新築マンションが増え続けています。一方で、市内には老朽化した住宅や店舗なども多数あり、空き家物件の数が増加傾向となっています。
茅ヶ崎市では空家等の対策を総合的・計画的に実施するため、「茅ヶ崎市空家等対策計画」及び「茅ヶ崎市特定空家等判定基準」を策定しました。茅ヶ崎市空家等対策計画の期間は平成29年度から4年間です。茅ヶ崎市は、「安心して住み続けられる住まいづくり」「まちを活性化する住まいづくり」「民間と連携した住まいづくり」といった空家等対策の基本的な3つの方針に基づき、空き家化の予防から空き家を除却した跡地の利用の促進まで包括的に取り組んでいます。
ここからは、茅ヶ崎市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
茅ヶ崎市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で大きく異なりますが、その立地環境によっても差が出ます。茅ヶ崎市の市街地は相模川の河口に形成された砂州地帯が大半を占めており、地盤が弱い土地もあります。そうなると補強のために地中杭が使われていますので、建物本体の解体以外の費用がかかります。また、住宅密集地での解体工事の場合は手作業中心の解体となることもありますので、その分工期が長くなり費用が割高になるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの茅ヶ崎市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.6万円 |
20〜29坪 | 3.3万円 |
30~39坪 | 3.1万円 |
40~49坪 | 3.0万円 |
50~59坪 | 2.9万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。茅ヶ崎市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.1万円ですから神奈川県の平均的な金額です。ただし、木造の建築物以外にブロック塀やカーポートなどの解体・撤去作業がある場合、その費用が追加となるでしょう。また、住宅の場合は家財道具や庭にある残存物などの廃棄処理が必要となることが多く、費用的に大きな負担となります。解体工事を依頼する際には、できるだけ事前にご自身や専門業者によって不要な物を処分しておくことをお薦め致します。
ちなみに、解体された木材や木屑は再資源化できるものであれば業者に買い取ってもらえます。庭木や庭石なども同様でしょう。また、茅ヶ崎市には「危険ブロック塀等撤去費補助金制度」があり、一定条件を満たせば上限20万円まで補助を受けることができますので、ブロック塀の撤去がある場合は事前に茅ヶ崎市に相談してみると良いでしょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.4万円 |
20〜29坪 | 4.0万円 |
30~39坪 | 3.8万円 |
40~49坪 | 3.6万円 |
50~59坪 | 3.5万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。「鉄骨造」の建物を解体する場合、専門の大型重機や車両が必要となるほか、木造と比べて作業項目が多くなるため費用が高くなります。また、解体物件にアスベスト(石綿)が使用されていた場合、事前に茅ヶ崎市に届出書を提出し、厳密な作業基準に従った安全な工事を行う必要があります。アスベストの除去には専門の資格が必要ですので、できる限り有資格者が在籍する経験豊富な解体業者を選びましょう。
ちなみに、茅ヶ崎市が属する神奈川県には「アスベスト含有調査に対する補助制度」が設けられているほか、湘南地域県政総合センターには建築物の解体によるアスベストの飛散、廃棄物等に関する相談窓口がありますので、対象建築物の所有者は一度相談してみると良いでしょう。
なお、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しては有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、こちらも忘れず解体業者に確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 7.3万円 |
20〜29坪 | 6.7万円 |
30~39坪 | 6.3万円 |
40~49坪 | 6.1万円 |
50~59坪 | 5.9万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物はとにかく頑丈なため、解体工事においては騒音や粉塵、振動といった問題が発生します。また、住宅密集地にある場合は隣接する建物への影響を考え、慎重な作業となりますので、自ずと工期が長くなってしまいます。RC造の建物の解体においては、近隣住民への対応がとても大事です。騒音等によって近隣トラブルを招かないよう事前に説明をしておくことはもちろんのこと、工事中のクレームにも丁寧な対応ができる業者を選んでおくことをお薦め致します。
神奈川県茅ヶ崎市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 神奈川県茅ヶ崎市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
神奈川県茅ヶ崎市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
茅ヶ崎市の空き家の種類と件数
茅ヶ崎市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
茅ヶ崎市の空き家の総数は平成25年時点で12,820件です。ちなみに、平成15年時点では8,060件でしたから10年間で4,760件も空き家が増えているという状況です。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。茅ヶ崎市の空き家12,820件の内訳を見ると、2次的住宅は450件で、賃貸用の住宅は5,860件、売却用の住宅は330件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては6,170件でした。全国的な傾向として賃貸用の住宅に空き家が多くなっていますが、茅ヶ崎市では利用目的のないその他の住宅がそれを上回っています。
茅ヶ崎市は渋谷や新宿へのアクセスが良く、住みやすい環境が整っているためベッドタウンとして人気があります。そのため「湘南ライフタウン」などの新しい街づくりが進み、おしゃれなデザイナーズマンションや邸宅風の低層マンションも増えていますが、市内の空家数はここ10年で大幅に増加しています。茅ヶ崎市の空き家に利用目的のないその他の住宅が多い要因を調べると、茅ヶ崎市は古くから観光地としても栄えていたため、市内には昭和感たっぷりの古い旅館や商店街などが多数あります。有名な「サザン通り」ですらシャッター街になりつつあり、廃墟化した空き家状態の店舗物件も多くなっています。お隣の辻堂駅周辺には再開発によって「テラスモール湘南」などの大型商業施設が誕生し賑わいを見せているなか、茅ヶ崎市は先を越されているといった印象です。また、茅ヶ崎市の調査によると、相続をきっかけとして空き家となるケースが多く、相続物件が適正に管理されないまま長い間放置されることで、利用目的を失った状態の空き家が増えているのでしょう。
また、賃貸用の住宅に空き家が5,860件あることも大きな問題です。茅ヶ崎市は戦後まもなく急激に人口が増え、高度経済成長期にも人口増加率が47%を超えるなど、ここまで人口が増え続けている街です。高度経済成長期には賃貸用の住宅が急速に増えましたが、現在それらは老朽化が進み、新たに建てられる新築のマンション等に押されてしまっています。さらに市内では老朽化した賃貸物件の建て替えも次々と進んでいますから、やや供給過多の状態なのでしょう。こういった現状が空き家状態の賃貸物件を増やしていると考えられます。
このような状況を踏まえつつ茅ヶ崎市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、茅ヶ崎市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は2,390件でした。空き家の総数が12,820件ですから約5.4件に1件という割合で腐朽・破損があることになります。内訳を見ると、二次的住宅は60件ですが、賃貸用の住宅は1,410件と多く、売却用の住宅は70件、その他の住宅は850件でした。建て方で分類すると、一戸建は890件ですが、長屋建・共同住宅・その他に関しては1,490件でした。さらに詳しく見ると、賃貸用の長屋建・共同住宅・その他の住宅が1,220件と過半数を占めていました。
茅ヶ崎市は前述のように賃貸用の物件に空き家が多いのですが、それに比例するように賃貸用の長屋建・共同住宅・その他の住宅に腐朽・破損がある物件が多くなっています。空き家のまま長い間放置されれば当然のごとく老朽化が進みます。茅ヶ崎市内にはアパート、マンションなど共同住宅に属するものだけでなく、長屋建の商店にもかなり古い物件があり、空き家が増える要因となっています。市内には次々と綺麗な新築マンションが建てられていますから、古い物件はそれらに押されているのでしょう。
もし老朽化した物件を相続で引き継いだ場合、それを利用することができなければ固定資産税などの経済的な負担だけが重く圧し掛かります。
ちなみに、茅ヶ崎市の2019年の公示地価を調べると平均201,226円/㎡で、変動率は+0.31%でした。エリア別で見ると、茅ヶ崎駅周辺には変動率が+1.75%という土地があります。老朽化して利用目的を失くしているような空き家物件は思い切って解体し、更地にして売却することも選択肢の一つでしょう。
所有する空き家物件が「特的空家等」に指定された場合、固定資産税等の住宅用地特例の対象から除外されてしまいます。また、「特定空家等」に指定されると固定資産税や都市計画税が高くなるだけでなく、行政代執行の対象となることもありますので、腐朽・破損があり周辺に悪影響・危険を与えていると思われる空き家を所有している方は、早急に何らかの対応をすることをお薦め致します。
なお、茅ヶ崎市では空き家の発生予防・空き家の適正管理・空き家の利活用という3つの方針で空き家対策に取り組んでいますが、「茅ヶ崎市空家等対策計画」に基づく取り組みのなかには、空き家の所有者と空き家の活用希望者をつなぐ「茅ヶ崎市空き家活用等マッチング制度」というものがあります。また、空き家の発生予防や空き家の利活用の促進を目的とする「茅ヶ崎市の空き家対策便り」によって、広く市民に空き家に関する様々な情報を提供しています。
まとめ:茅ヶ崎市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
茅ヶ崎市はベッドタウンとして人気がある街ですが、観光都市としての側面も持っており、海と山の豊かな自然によって多くの人々に愛されています。しかしながら、ここまで見てきたように空き家物件が年々増えており、街の景観にも大きな影響を与えています。老朽化した空き家物件を放置していると地震や火災、大型台風などが発生したときに周辺に被害を及ぼす可能性があることを忘れてはいけません。
茅ヶ崎市では市民が気軽に相談できる「住まいの相談窓口」を都市政策課に開設しており、対応困難な事項についても関係機関・関係団体との協力体制によって問題解決を図っています。また、空き家を活用した市民活動など、空き家の利活用についての相談もできますので、空き家について悩んだときには一度行政に相談してみると良いでしょう。
解体すると決めたならば、行政の制度や茅ヶ崎市特有の環境にも詳しい地元の業者を選びましょう。