神奈川県綾瀬市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
綾瀬市の解体工事を巡る状況
綾瀬市は都心から約40km、神奈川県のほぼ中央に位置する人口約8.4万人の都市です。「緑と文化が薫るふれあいのまち あやせ」という標語を掲げる綾瀬市は、自然環境にも恵まれている土地で、景観法に基づく景観計画を定めるなど、美しい街づくりに力を入れています。一方で、市の面積の約6分の1を厚木基地が占めており、市民にとっては騒音が長年の悩みとなっています。また、綾瀬市には鉄道の駅がないことが最大の問題で、相鉄本線「かしわ台駅」や小田急線「海老名駅」などを利用するひとが多いようです。ただし、バス路線は充実しており、市民は移動手段として頻繁にバスを利用しています。
交通利便性という点では課題のある綾瀬市ですが、「タウンセンター計画」によって大型商業施設が多数進出しています。また、行政による子育て支援が充実しているため若い世代の転入も多く、それに合わせるように市内には新築マンションが増え続けています。一方で、厚木基地周辺には戦後すぐに建てられたと見られる古い住宅があり、老朽化した空き家状態の物件も数多く見られます。空き家問題というのは、綾瀬市にとっても大きな課題なのでしょう。
綾瀬市では、平成27年5月26日に完全施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」に基づき「綾瀬市空家等対策計画」を策定しています。上位計画である「新時代 あやせプラン21」「あやせ都市マスタープラン」との整合を図り、市内各所における空き家への対策を講じるものとし、対象とするのは「その他の住宅」の戸建て住宅(店舗併用住宅を含む)です。
「綾瀬市空家等対策計画」では、「空き家の発生抑制」「空き家の流通促進」「空き家の適正管理の促進」を基本方針とし、専門団体等との協力体制によって総合的・計画的に空き家対策を進めています。
ここからは、綾瀬市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
綾瀬市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で異なりますが、立地環境によっても違ってきます。綾瀬市には都市開発によって生まれた住宅地が多数あり、住宅が密集するエリアが少なくありません。比較的新しい住宅地が多いのですが、地域によっては老朽化した戸建て住宅が混在しています。解体というのは大型重機で一気に進めることができれば早いのですが、住宅密集地ではそれが難しいでしょう。そうなると工期が長くなりますので費用もその分割高になります。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの綾瀬市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.6万円 |
20〜29坪 | 3.3万円 |
30~39坪 | 3.1万円 |
40~49坪 | 3.0万円 |
50~59坪 | 2.9万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。綾瀬市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.1万円ですから、神奈川県の平均レベルです。ただし、建物の立地環境によって差が出てくるでしょう。また、メインの建物以外に庭木や庭石、その他の残存物の解体もしくは撤去がある場合は、その費用が追加となります。廃棄物の処分には思いのほか費用がかかりますので、ご自身で処分できる残存物についてはできる限り着工前に廃棄しておきましょう。ちなみに、業者に処理を依頼すると高額になる物としては「紙・布製品」があります。また、「陶器類」の処分費も思いのほか高額になります。
ただし、解体によって発生した木材や木屑は再資源化できる状態であれば業者に買い取ってもらうことができますので、事前に解体業者と打合せしておきましょう。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.4万円 |
20〜29坪 | 4.0万円 |
30~39坪 | 3.8万円 |
40~49坪 | 3.6万円 |
50~59坪 | 3.5万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。「鉄骨造」の建物を解体する場合、もっとも重要なのが、解体する建物にアスベスト(石綿)が使用されているか否かでしょう。もしアスベストを使用している建材が使われていた場合、アスベストの除去工事に必要な専門資格を有する解体業者を選ぶことをお薦め致します。アスベストの処理に関しては厳密な作業基準があり、健康被害を及ぼすことがないよう万全の体制で工事を進めなくてはいけません。解体工事の事前打ち合わせの段階で、しっかりと確認しておきましょう。
ちなみに、解体によって発生する鉄材や鉄くずに関しても有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、こちらも解体業者と打合せをする際は忘れずに確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 7.3万円 |
20〜29坪 | 6.7万円 |
30~39坪 | 6.3万円 |
40~49坪 | 6.1万円 |
50~59坪 | 5.9万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物はその頑丈さゆえ、解体工事においては騒音や粉塵、振動などの問題が発生します。近隣住民の生活への影響は避けられませんから、近隣トラブルとならないよう事前の説明や工事中の対応を丁寧にする必要があります。また、解体工事中の事故にも細心の注意が必要です。RC造の建物の解体工事は大掛かりなものになるため、安全管理が徹底できる経験豊富な解体業者を選んでおきましょう。
神奈川県綾瀬市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 神奈川県綾瀬市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
神奈川県綾瀬市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
綾瀬市の空き家の種類と件数
綾瀬市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
綾瀬市の空き家の総数は2,770件です。総住宅数は34,520件ですから空き家率は約8%となります。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。綾瀬市の空き家2,770件の内訳を見ると、2次的住宅は30件で、賃貸用の住宅は1,740件、売却用の住宅は320件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては680件でした。このデータを見ると、綾瀬市にある空き家の大半は賃貸用の住宅ということがわかります。
綾瀬市は緑多く、子育て世代に人気がある街です。市の人口の推移を見ると、1965年頃に急激に増加しています。当時綾瀬市は京浜地区の衛星都市として急速に発展し、企業の製造拠点や事業所などが多数進出して来ました。1965年から1970年までの世帯増減率は130%となっており、人口も倍増しています。
綾瀬市にある空き家は大半が賃貸用の住宅ですが、その要因を調べてみます。綾瀬市は、タウンセンター計画によって都市機能が充実し、「あやせスマイるプロジェクト」などの取り組みによってベッドタウンとしても人気が出ています。人口は緩やかながら増加しており、若い世代の取り込みにも成功しつつあります。新しい街づくりが進められるなか、市内には新築のマンションが続々と登場しており、分譲戸建て住宅も多数売りに出されています。一方で、市内には高度経済成長期に建てられた賃貸用の住宅も多数あり、物件数が余剰している状況です。そのため賃貸用の住宅に空き家が多くなっているのでしょう。
このような状況を踏まえつつ綾瀬市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、綾瀬市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は600件でした。空き家の総数が2,770件ですから約4.6件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は10件ですが、賃貸用の住宅は340件と多く、売却用の住宅は30件、その他の住宅は220件でした。建て方で分類すると、一戸建が300件、長屋建・共同住宅・その他に関しても同じく300件となっています。綾瀬市の特徴としては、賃貸用の住宅に腐朽・破損がある物件が多いのですが、建物の種類としては、一戸建と長屋建・共同住宅・その他の両方に同じように腐朽・破損物件があるようです。
綾瀬市は比較的若い世代が多く暮らす街です。近年は都市開発によってさらに活気が出ており、市内には新築物件が増え続けている状況です。東名高速道路「綾瀬スマートインターチェンジ」の設置が計画されていることから、今後さらに発展していくと予想されていますが、市内には1965年頃に建てられた古いアパートやマンションも多く、戸建て住宅にも老朽化した物件が多数見られます。若いひとは新築物件を好む傾向がありますから、人口や世帯数が増えているとはいえ、老朽化した賃貸物件は借り手が見つかりにくい状態なのでしょう。
空き家状態のまま放置すればさらに腐朽が進んで行きます。それでも固定資産税・都市計画税など経済的な負担はかかりますから、空き家の所有者にとっては悩ましい問題です。リノベーション等の予定がないのであれば、思い切って解体することも選択肢の一つでしょう。
ちなみに、綾瀬市の2019年の公示地価を調べると平均111,933円/㎡で、変動率は+0.82%でした。エリア別に見ると、さがみ野駅や海老名駅に近い場所の地価が上昇しています。一方、長後駅辺りは地価が下降しています。
空き家の解体を躊躇う要因として、固定資産税等の住宅用地特例に係る措置が大きく関係しています。住宅があることで固定資産税が安くなっているのですが、解体して更地になるとその対象から外れます。そのため解体しないでそのままにしている所有者が多くなるのですが、もし腐朽が進み、近隣住民の生活に悪影響があると判断された場合は、「特定空家等」に指定されてしまいます。そうなると固定資産税等の住宅用地特例の対象から除外されますので、適正な管理をせず空き家のまま放置していることはけっして得策ではないのです。
綾瀬市では市内にある「その他の住宅」の戸建て住宅(店舗併用住宅を含む)を対象とする「綾瀬市空家等対策計画」を策定しています。その背景には、平成20年から25年までの5年間で戸建て空き家数が減少しているなか、「その他の住宅」については増加しているということが関係しています。
綾瀬市では空き家問題に対応するため相談機会の充実を図っており、市役所5階の都市計画課に総合的な相談窓口を設置しています。また、専門団体との協力体制を構築し、市民向けの空き家相談会等の開催についても検討されています。さらに、「公益社団法人 綾瀬市シルバー人材センター」に空き家管理のサポートを依頼することもできますので、所有する空き家についてお悩みの方は一度相談してみると良いでしょう。
そのほか、空き家対策として「空き家の発生を抑制するための特例措置」という制度があります。被相続人の居住用の家屋を相続した相続人が、当該家屋または取壊し後の土地を譲渡した場合、その譲渡所得から3,000万円が特別控除されるという制度です。詳細は所轄税務署にお問合せください。
まとめ:綾瀬市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
綾瀬市では賃貸用の住宅に空き家が多いのですが、市が課題としているのは利用目的のない一戸建の「その他の住宅」です。綾瀬市は、「あやせ都市マスタープラン」や「綾瀬市景観計画」によって美しい街づくりに力を入れていますが、市内には老朽化した廃墟に近いような住宅も多数あり、大きな問題となっています。東海道新幹線新駅の誘致にも力を入れている綾瀬市ですから、今後も都市開発が各所で進められるでしょう。老朽化した空き家物件を所有している方は、「特定空家等」に指定されるリスクを考えなければいけません。空き家の適正管理が困難な場合は、解体して建て替えるか、更地にして売却するなど早急に何らかの対応をすることをお薦め致します。
解体すると決めたならば、行政の制度や綾瀬市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。