神奈川県厚木市の解体工事業者一覧と費用相場について解説
厚木市の解体工事を巡る状況
厚木市は神奈川県のほぼ中央に位置する人口約22万人の都市です。東京・横浜の衛星都市として発展している厚木市ですが、市内には多くの山間部や農業地帯があり、厚木温泉や飯山温泉など多数の温泉地が所在している自然も豊かな土地です。厚木市は東京都心や横浜などのベッドタウンという側面を持っていますが、市内には大手から中小まで多くの事業所が存在しており、神奈川県内ではめずらしく昼間人口の方が夜間人口を上回っています。経済的に発展している厚木市は財政状況にも恵まれており、行政サービスが充実している街です。また、市の政策「6つのビジョン・136の政策」において子育て支援や高齢者向けの支援にも力を入れており、全世代の人々が暮らしやすい環境が整えられています。一方で、高度経済成長期からバブル景気時代にかけて大きく増加した人口は現在緩やかながら減少傾向に転じており、比較的若い世代が多い厚木市においても少子高齢化という問題が進行しつつあります。
住宅事情を調べてみると、本厚木駅周辺などには大型マンションが次々と建設されており、すぐに入居者が決まるようですが、山間部には老朽化した戸建て住宅や集合住宅が多数見られ、長年空き家状態という物件も少なくないようです。
厚木市では「空家等対策の推進に関する特別措置法の施行を受け、「管理不全な空き家の解消」「管理不全な空き家の予防」「空き家の流通促進」を3つの柱とする「厚木市空家等対策計画」を策定しています。計画期間は平成 29 年度からの5年間で、対象となるのは市内にある戸建て住宅です。ただし、本計画の対象としていない倉庫、工場、全住戸が空いている共同住宅などについても関連法令に基づいて市が対応しています。
ちなみに、厚木市では空き家の所有者への相談支援を行うため、市や専門家団体等に気軽に相談できる仕組みづくりを進めています。また、様々な助成制度の活用についても周知を図るべく体制を整えています。さらに、厚木市には「空き家対策補助金制度」が設けられていますので、空き家に関してお悩みの方は一度行政に相談してみると良いでしょう。
ここからは、厚木市の解体工事の現状を紹介し、解体工事費用の相場、解体工事を依頼する上で留意するべき点などを紹介していきます。
厚木市の解体工事費の相場(平均坪単価)
解体工事は「木造」「鉄骨造」「RC造」の3種類に大きく分類されます。解体工事費の相場は建物の構造で異なりますが、立地環境によっても大きく違ってきます。厚木市には住宅密集地が多いのですが、そういった場所で解体工事を行う場合、近隣への影響を最小限に抑えるため解体作業を慎重に進めなければいけません。また、状況によっては大型重機が使いにくいこともあるため、工期が予想以上に長くなることもあるでしょう。これから紹介する解体工事費の相場についてはあくまでも見積りを取る際の一つの目安とお考えください。
ここからは、3つの分類ごとの厚木市の解体工事の相場(平均坪単価)を紹介していきます。
木造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 3.6万円 |
20〜29坪 | 3.3万円 |
30~39坪 | 3.1万円 |
40~49坪 | 3.0万円 |
50~59坪 | 2.9万円 |
まず「木造」の解体費用相場です。「木造」というのは主要構造部分に木材を使用した建築物のことを言います。厚木市における木造建物の解体費用相場は、一般的な規模の30〜39坪で坪単価3.1万円です。ただし、建物の老朽化があまりに激しい場合、倒壊のリスクを考えて手作業メインで工事を進めることがあります。そうなると工期が延びますから費用も割高になります。また、木造住宅以外に解体・撤去するものがあればその費用が追加となります。
ちなみに、厚木市には「老朽空き家解体工事補助金」「要耐震改修空き家取得事業補助金」という助成制度がありますので、所有する空き家の解体もしくは市内にある旧耐震基準の空き家を購入し、新耐震基準に改修して居住する予定がある方は、着工前に厚木市の住宅課に相談してみることをお薦め致します。
鉄骨造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 4.4万円 |
20〜29坪 | 4.0万円 |
30~39坪 | 3.8万円 |
40~49坪 | 3.6万円 |
50~59坪 | 3.5万円 |
続いて「鉄骨造」の解体費用相場です。「鉄骨造」とは柱や梁などの骨組みに鉄骨を組んで造った建築物のことを言います。「鉄骨造」の建物を解体する場合、大型重機や大型車両を使用することになります。当然それらのコストがかかりますので木造に比べれば解体費用が高くなります。また、解体する建物にアスベスト(石綿)が使用されている場合、作業開始前に厚木市に届出書を提出するのはもちろんのこと、作業中に健康被害を及ぼすことがないよう厳密な作業基準を守って除去工事を進めなくてはいけません。アスベスト処理には専門の資格が必要となりますので、資格者が在籍する経験豊富な解体業者を選んでおくと安心でしょう。
ちなみに、解体によって発生する鉄材や鉄くずは有価物として業者に買い取ってもらうことができますので、解体業者と事前に確認しておきましょう。
RC造の解体費用相場
坪数 | 坪単価 |
---|---|
10〜19坪 | 7.3万円 |
20〜29坪 | 6.7万円 |
30~39坪 | 6.3万円 |
40~49坪 | 6.1万円 |
50~59坪 | 5.9万円 |
最後に「RC造」の解体費用相場です。「RC造」とは柱、梁、床、壁などが鉄筋とコンクリートで作られており、その2つの組み合わせによって強度を増した建築物のことを言います。RC造の建物は頑丈な造りであるため解体工事においては騒音や粉塵、振動などが問題となります。近隣住民の生活への影響は避けられませんので、解体工事を始める前にしっかりと説明しておくことをお薦め致します。また、厚木市には一部地盤が弱い土地があるため、地盤補強のための地中杭が多数使われている建物もあります。工事が始まってから判明すれば追加費用が発生しますので、できる限り見積りの段階で設計図をもとに解体業者と打合せしておきましょう。
神奈川県厚木市で実際に行われた解体工事の費用事例
建物解体工事以外の案件や飲食店などの内装解体を行いたい方は、前述した費用相場を見てもピンとこないことでしょう。そこで、解体工事見積もり広場へご相談頂き、実際に受注にいたった案件の費用事例を随時ご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
- 神奈川県厚木市における解体工事の費用事例は現在作成中となっております。
神奈川県厚木市で設備解体工事を依頼する前に知っておくべきこと
店舗やオフィスの設備を解体する工事の総称は内装解体
設備解体工事といっても人それぞれ認識が異なることが多く、業者への見積もり前にあらかじめ理解を深めた上で依頼することが大切です。
ここでは、主に店舗やオフィスで依頼することがある工事の種類や名称、その内容の違いなどについて解説していきます。
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内装解体
内装解体とは、スケルトン工事や原状回復工事の総称です。
具体的には、スケルトン工事や原状回復工事を行う際に、店舗・オフィス内の造作物(厨房設備やカウンターなど入居時になかった物)を解体して撤去する作業のことを言います。
スケルトン解体工事
スケルトン解体工事とは、建物の構造体以外は何もない状態へ戻す工事の名称です。
入居時の内装工事で造作した間仕切りや天井、壁や床などの造作物を全て撤去していきます。鉄筋コンクリート造のビルなどの場合、コンクリート打ちっぱなしの状態と表現されます。
スケルトン工事、スケルトン仕上げ、スケルトン戻し、などと呼ばれることがありますが、そのどれもスケルトン解体工事のことを指しており、意味は同じとなります。
原状回復工事
原状回復工事とは、店舗やオフィスなど物件を借りた際の元々の状態にまで戻し、貸主に返却するために借り主が行う工事です。
物件を借りた時点でスケルトン状態だったのであれば、原状回復工事はスケルトン工事となり、そうでなければ造作物など後から付けたものを撤去する工事となります。
例えば、飲食店など店舗として物件を借りる場合、スケルトン状態で借りていることが多く、オフィスや事務所として借りる場合、スケルトン状態ではないケースが多いでしょう。
※物件を借りた際の契約書に解約時の原状回復工事内容について記載されています。
設備解体工事
設備解体工事とは、一般的に工場などの設備を解体するプラント設備解体工事を指す場合がほとんどです。店舗やテナントの場合、借りた際にはなかった厨房などの設備を解体・撤去する工事の名称としてはあまり使われません。
そのため、飲食店などの店舗を移転・閉店する際に厨房設備などを撤去・解体したいのであれば、多くはスケルトン解体工事を依頼することになるでしょう。
また、飲食店の改装などで現場を解体・撤去してスケルトン状態にするために、消火用設備電源装置などの消防設備工事も必要なケースがあります。そういった場合は消防設備工事業務、整備業務、点検業務も同時に対応可能な解体業者に相談してください。
まずは間違いを起こさないために、賃貸借契約書などで解約時の工事内容について確認した上で、解体業者に見積もりを依頼しましょう。
厚木市の空き家の種類と件数
厚木市の空き家の現状について政府統計データに基づき分析してみましょう。
厚木市の空き家の総数は14,460件です。総住宅数は106,350件ですから空き家率は13.6%となっており、全国平均をわずかに超えています。なお、空き家というのは誰も住んでいない、住めない家ということではなく、別荘として利用している「2次的住宅」、「賃貸用の住宅」、「売却用の住宅」、この3つに該当しない「その他の住宅」の4つの種類に分類されます。厚木市の空き家14,460件の内訳を見ると、2次的住宅は110件で、賃貸用の住宅は10,790件、売却用の住宅は1,310件、この3つのような利用目的がないその他の住宅に関しては2,260件でした。このデータを見ると、厚木市の空き家の大半が賃貸用の住宅だということがわかります。
厚木市は市内に多くの事業所を有し、経済的に豊かな街です。市の人口は緑ケ丘住宅団地の造成が終了した昭和37年頃から大きく増加し、昭和40年代に入ると市内各所で住宅開発が進み、多くの住宅団地が生まれました。平成元年頃までは右肩上がりで人口が増え、現在厚木市の人口は約22万人となっています。
上記データのように厚木市にある空き家はそのほとんどが賃貸用の住宅のため、その要因を調べてみます。厚木市は高度経済成長期に急速に発展した街です。市内には大規模団地が多数あり、比較的若い世代が多く暮らしています。しかしながら全国的な傾向と同じように住宅の供給過剰という問題があります。日本人の新築志向と経済政策としての住宅建設の促進がその要因とされていますが、厚木市においても新築物件が次々と建てられていますから、供給過多というのが賃貸用の住宅に空き家が多くなる要因と言えるでしょう。
このような状況を踏まえつつ厚木市にある空き家の実情を統計データから分析してみましょう。
「平成25年住宅・土地統計調査」によると、厚木市内にある空き家のなかで腐朽・破損がある物件の数は2,520件でした。空き家の総数が14,460件ですから約5.7件に1件の割合で腐朽・破損があることになります。その内訳を見ると、二次的住宅は70件ですが、賃貸用の住宅は1,430件と大半を占め、売却用の住宅とその他の住宅はそれぞれ510件でした。建て方で分類すると、一戸建は670件で、長屋建・共同住宅・その他に関しては1,840件となっています。さらに詳しく見ると、腐朽・破損がある長屋建・共同住宅・その他のうち1,230件が賃貸用の住宅という状況です。
厚木市は1986年に郵政省からテレトピア構想モデル都市の指定を受けて以降、情報最先端都市として発展して来ました。生産人口の割合が高く若い世代が多い街ではありますが、市内には高度経済成長期に建てられた賃貸用の集合住宅がとても多く、老朽化が進んでいる物件も年々増えている状況です。その一方で本厚木駅周辺を中心に大規模マンションが続々登場していますから、賃貸用の住宅で腐朽・破損がある物件は競争力を失っていくでしょう。また、それほど多くありませんが、一戸建て住宅にも腐朽・破損がある建物が670件あり、高齢化が進んでいることから厚木市では今後さらに増加すると予想されています。
入居者がいない状態が長く続けば、ますます傷んでいくのは明らかです。もしリノベーションや売却の予定がないのであれば、思い切って解体することも選択肢の一つでしょう。
ちなみに、厚木市の2019年の公示地価を調べると平均165,353円/㎡で、変動率は+0.33%でした。エリア別に見ると、本厚木駅周辺の地価が最も上昇しています。長い間空き家となっている物件を所有している方は、思い切って解体して売却するか用途変換することを考えてみてはどうでしょうか。
先に紹介したように、厚木市には「空き家対策補助金制度」があり、老朽空き家を解体する場合、一定条件を満たせば最大50万円(解体工事費の2分の1)の助成が受けられます。補助金の交付を受けるには事前申請が必要ですから、解体を検討している方はぜひ厚木市に相談してください。(なお、対象となるのは1年以上空き家になっている市内の戸建て住宅です)
また、厚木市では空き家に関する様々な相談に住宅課空家対策推進担当が対応しています。市民を対象とする無料相談窓口「厚木市総合相談センター」においても、空き家関連の相談に対応していますので、詳しくは厚木市役所にお問い合わせください。
厚木市のそのほかの空き家対策を紹介すると、国土交通省が支援する「全国版空き家・空き地バンク」への参加、高齢者の自宅を活用した資金運用を支援する融資制度「リバースモーゲージ」などがあります。財政状況が良好な厚木市ですから、空き家対策に関しても充実しているようです。
まとめ:厚木市の家・空き家の解体は地元の解体業者に相談を
厚木市は都心へのアクセスが便利で自然環境にも恵まれている住みやすい街です。経済的にも豊かなため行政サービスが充実しており、若い世代にも人気がある街ですが、市内には高度経済成長期に建てられた古いアパートやマンションが多く、新築物件に押されていることから今後ますます増加すると予測されています。また、「厚木市空家等対策計画」の対象を市内の戸建て住宅としているように、厚木市では今後さらに戸建て住宅に空き家が多くなると予想しています。厚木市は「老朽空き家解体工事補助金」等の助成制度が充実している自治体ですから、空き家を相続で引き継いだ場合もそのまま放置せず、早めに何らかの対応をすることをお薦め致します。
解体すると決めたならば、行政の制度や厚木市特有の環境に詳しい地元の業者を選びましょう。