大型看板の撤去工事はどこに依頼すれば良い?撤去費用の相場も詳しく解説

大型看板の撤去工事はどこに依頼すれば良い?撤去費用の相場も詳しく解説

店舗や事務所などの運営を行っている場合、近くに大型看板を設置することもあるでしょう。そうした大型看板も移転や閉店に伴って撤去しなければならないことがあります。その際にどの業者に撤去工事を依頼すれば良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は大型看板を撤去する際の依頼先について詳しくご紹介します。撤去工事にかかる費用相場も取り上げますので、どうぞ参考にしてください。

大型看板の撤去工事の依頼先

家屋や建物の解体工事であれば一般的な解体業者に依頼すれば問題ありませんが、大型看板を撤去する際にはどの業者に依頼すれば良いのでしょうか。

解体業者や土木業者で問題ない

大型看板の撤去工事については、解体業者や土木業者に依頼すれば問題ありません。解体業者や土木業者でも大型看板の撤去経験を持つ業者は多く、スムーズに対応してくれます。

特に解体業者の場合は看板よりも大きな建物の解体経験が豊富であり、看板の撤去工事に関しても難なくこなしてくれることでしょう。

軽微な撤去工事であればたいていの解体業者や土木業者が請け負ってくれるので、地元の業者などに気軽に相談してみると良いでしょう。

施工条件の確認を

基本的には多くの業者が対応してくれますが、施工条件によっては対応が難しいと言われるケースもあります。

  • 高さが5mを超えるような大型看板の撤去
  • 地盤が軟弱な場合
  • 杭打ちなどの地盤改良がなされている場合
  • 大きく深い基礎が設置されている場合 など

上記のような条件の場合、比較的大がかりな撤去工事となるため、しっかりと現地調査を行ってもらった上で契約を結ぶことが大切です。大がかりな工事の場合、大型看板の撤去経験がない業者には依頼しない方が無難です。

看板の撤去のみであれば看板屋も可能

看板の撤去工事のみであれば看板屋に依頼することも可能です。看板を設置してもらった業者を覚えていれば、その業者に撤去を依頼することも悪くありません。

地域によっては看板屋の数自体が少なく、専門業者もそれほど多くないことがあります。その場合は無理に探すのではなく、解体業者や土木業者を頼ると良いでしょう。

費用面も含めて相見積もりを忘れずに

大型看板の撤去に際しては相見積もりを忘れずに行うことが重要です。看板の種類や大きさ、地盤の様子やその他の条件を含めて撤去費用が決まります。

大型看板の撤去に慣れている業者もあればそうではない業者もあるでしょう。また、基礎の種類によっては対応できない業者もあります。

費用面や工法面を含めて総合的に信頼できそうな業者を選択することが重要であり、そのためには相見積もりが欠かせません。できれば3社程度に現地調査を行ってもらい、その中から依頼先を決定すると良いでしょう。

大型看板の撤去費用相場

一言で大型看板と言っても多くの種類があり、種類ごとに費用相場は異なります。

大型看板の種類を含めて費用相場について確認しましょう。

大型看板の種類と費用相場

事務所や店舗の印象や雰囲気に合わせて採用するのが大型看板であり、看板の種類によって人々に与える印象も異なります。

長年使用している場合や撤退に伴って看板の撤去が必要になった場合は、種類に応じて費用の目安を把握しておくことがポイントです。

袖看板

袖看板はビルに入居している事務所や店舗の名称を外壁側面部分から宣伝するタイプの看板です。別名で「突き出し看板」と呼ばれることもあります。

狭い敷地や建物が密集している場所でも出しやすいタイプの看板で、それほどスペースを取らないところに魅力があります。撤去費用としては2万円から3万円程度が相場です。

壁面看板

壁面看板はビルなどの大きな建物の外壁に取り付けるタイプの看板です。直接パネルを取り付けるところに特徴があり、遠くからでも人々の目につきやすいというメリットがあります。

通行人はもちろんのこと、駅の近くであれば電車の乗客者向けに宣伝することも可能です。

壁面看板の場合、撤去のみであれば3万円程度で済みますが、その後の処分費用を含めると8万円から10万円程度に及ぶこともあります。

内照式看板

内照式看板は蛍光灯やLED照明を利用して看板を内側から照らすタイプのものです。視認性の高い看板として、多くの店舗から重宝されています。

スーパーやコンビニで使われていることも多く、夜の街でも比較的多く採用されているタイプの看板です。

撤去に際しては2万円から3万円程度の費用がかかります。

スタンド看板

スタンド看板は「立て看板」と呼ばれることもあり、店舗の前に設置されることが多いタイプの看板です。スーパーやコンビニ等で利用される電飾入りの看板もスタンド看板の一種です。

また、手書きの黒板メニューのタイプや金属製の案内図にいたるまで、スタンド看板の中にも複数の種類があります。

撤去に際しては、安ければ1万円程度でも十分に可能です。2万円あれば十分に撤去可能でしょう。

野立て看板

野立て看板は交通量の多い道路で設置されることが多いタイプの看板です。道路端や田畑に設置されて、運転手に情報を知らせることが大きな役割です。

「〇〇温泉まであと2km」、「〇〇ハウスは次の信号を左折」など、運転手に必要な情報を与えて行動を促します。

野立て看板に使用される素材はさまざまであり、アルミやステンレスの他、木材やプラスチックなども使われています。

撤去費用に関しては素材によって変わる部分はありますが、2万円から3万円程度が目安です。その後の基礎撤去や処分費用を含めると10万円以上かかることも珍しくありません。

欄間看板

欄間看板は店舗の正面に取り付けることが多いタイプの看板です。正面入り口の真上に設置して店名などをわかりやすく表示します。最も目立つ場所に設置する看板で来店客や通行人に対して店名や店のロゴを印象付ける役割があります。

撤去に際しては3万円から5万円程度の費用がかかります。

テント看板

テント看板は昔ながらの看板のタイプで、個人商店の入り口に使用されているケースが多いです。洋菓子店やラーメン屋、クリーニング店などを中心に設置されています。

テント看板を設置することによって雨避けや直射日光を和らげるといった効果にも期待できます。撤去費用の目安は2万円から3万円程度です。処分費用も考慮した場合は8万円から10万円程度に及ぶこともあります。

ウィンドウステッカー

ウィンドウステッカーは窓やガラス扉に直接貼り付けるタイプの看板です。広告文やお店のロゴステッカーを印刷したフィルムを貼ることによって、人々に対する宣伝を行います。

簡易的な看板であり、すぐに設置しやすいところがメリットです。

撤去に関してはステッカーの設置面積にもよりますが、数千円から2万円程度で収まることが多いです。

横断幕・懸垂幕

店舗によっては横断幕や懸垂幕といったタイプの看板を設置することもあるでしょう。生地にロゴや広告文を印刷して壁面に固定したり、ベランダなどの高い場所から吊り下げたりすることが多いです。

「垂れ幕」と呼ばれることもあり、旗の一種と考えることも可能です。素材としては塩化ビニールやポリエステルが使われることが多いです。

撤去の際は2万円から3万円程度の費用があれば十分に対応可能です。

カルプ切文字・ステンレス切文字看板

カルプ切文字看板は、「カルプボード」と呼ばれるボードを文字の形に切り出して作るタイプの看板です。ウレタン樹脂製の素材に特徴があります。

ステンレス切文字看板はステンレス板を文字の形に切り出して表現するタイプの看板です。

お店の方の好みや店内の雰囲気に合わせて素材や文字の切り出し方を選べるところが魅力です。

撤去費用に関しては、1万円から2万円程度が目安です。

屋上看板・広告塔

屋上看板や広告塔は高層ビルの屋上に設置することが多く、遠くまで視認性を確保しやすいタイプの看板です。ビルの屋上に設置することもありますし、高層階の窓を利用して壁面に看板を設置することもあります。

高所での作業となるため設置する際は専門的なスキルや経験のある業者に依頼することがポイントです。

撤去する際も高所作業が伴うことによって費用が高額になることがあります。相場としては10万円から20万円程度を見ておくと良いでしょう。

看板の種類ごとの費用相場の一覧

上記でご紹介した大型看板の種類ごとの費用相場について一覧にまとめます。

看板の種類 撤去費用相場
ウィンドウステッカー 数千円~2万円
カルプ切文字・ステンレス切文字看板 1万円~2万円
スタンド看板 1万円~2万円
袖看板 2万円~3万円
内照式看板 2万円~3万円
野立て看板 2万円~3万円
テント看板 2万円~3万円
横断幕・懸垂幕 2万円~3万円
壁面看板 3万円前後
欄間看板 3万円~5万円
屋上看板・広告塔 10万円~20万円

ここで紹介しているのは看板の撤去にかかる費用相場です。撤去後の処分費用については別途必要となるので、必ず業者に確認するようにしましょう。

処分に関しては、ほとんど費用がかからないものや数万円単位でかかってくるものもあるので頭に入れておきましょう。

撤去や処分費用が上がるポイント

大型看板を撤去する際には一定の費用がかかりますが、その費用が上がるポイントについてご紹介します。一般的には相場を参考にすれば問題ありませんが、場合によっては相場以上の費用がかかることもあります。

具体的にどういったケースで撤去費用や処分費用が高くなるのか確認しましょう。

高所での作業が必要となるか?

まずは高所での作業が必要となるかどうかが鍵を握ります。屋上看板や広告塔、壁面看板などの撤去の際には高所作業車を使って作業を行うことがあります。

高所作業車を借りる場合はリース代金も撤去費用に組み込まれます。また、高所での作業は危険を伴うため一定の経験やスキルを持った人材しか行うことができません。そのため、平地での作業に比べて人件費がかかりやすいため、撤去費用が上がる傾向にあります。

足場が必要な場合

高所での作業と関わることですが、足場が必要な場合も費用がかさみやすくなります。高所での作業など、作業員の安全を確保するために必要と判断された場合は足場が設置されます。

足場を設置する分、手間と時間がかかることになるため、設置規模に応じて請求金額も高まります。

看板の素材や構造

看板の素材や構造も費用を左右するポイントです。特殊な素材の看板を使用している場合、処分費用が割高になる傾向があります。

また、構造に関しても地中の基礎ごと撤去する必要があるのかどうかが重要なポイントです。基礎を撤去する場合は相場の倍近い費用がかかることもあります。

看板の素材や構造も含めて業者から話を聞き、納得した上で契約を結びましょう。

大型看板を撤去する際の注意点

大型看板の撤去は然るべき業者に行ってもらうことが前提ですが、施主としても注意深く作業の進捗状況を見守ることが大切です。

業者からの完了報告を受けた際にチェックするべきポイントを含めて注意点について確認しましょう。

追加費用が発生することもある

大型看板の撤去に伴って、基礎部分を撤去する際は追加費用が発生する可能性があります。最初から基礎の撤去も含めた作業計画であれば問題ありませんが、場合によっては工事途中に追加作業が必要だと判断されることがあります。

基礎の撤去に関しては地中部分の掘り起こしを伴う作業であり、事前に全容を明らかにすることが難しい部分もあります。途中で作業が追加された場合は、その分の費用負担があると理解しておきましょう。

図面や資料の提示がおすすめ

少しでも追加費用発生の可能性を低くしたい場合は、看板を設置した際の状況がわかる図面や資料を提示することがおすすめです。あらかじめ地中の状況がわかるようになれば、業者側が見積り段階でより正確な金額を算出しやすくなります。

看板を設置した際の資料や図面は捨てるのではなく、大切に保管しておきましょう。

整地などの仕上げが不十分

大型看板を撤去した際は基本的に整地などを含めた仕上げまできちんと行ってもらうことがポイントです。しかし、中には看板を撤去するだけで仕上げが不十分なケースもあります。

道路上の穴をそのまま放置していたり、地盤が荒れたままの状態で作業を完了したりしてしまう業者もゼロではありません。施主としてはそうした可能性があることを理解して、仕上げ状況を確認することが重要です。

壁面や窓に設置された看板を撤去した場合は、壁面や窓の汚れや傷まできれいにする必要があります。最後の最後まできちんと対応してくれる業者を選ぶことがポイントです。

不法投棄

業者の中には撤去した看板や資材を不法投棄してしまうこともあります。看板だけではなく、土や土台などを不法投棄することもいけません。

工事に伴って排出された資材や廃材は法律に則って適切に処理される必要があります。

他社と比較して極端に安い金額を提示された場合は、不法投棄などを行う業者の可能性があります。依頼者側としても適正な業者を選ぶことが重要であり、単純に金額が安いという理由だけで選ぶのは避けましょう。

まとめ

大型看板の撤去工事に焦点を当てて費用相場や撤去の際の注意点などをご紹介しました。大型看板の撤去は解体業者や土木業者に依頼すれば問題ありません。設置してもらった看板屋さんに相談することも可能であり、さまざまな選択肢を持った中で最適だと思える業者に依頼すると良いでしょう。

看板の種類に応じて撤去費用や処分費用は変わります。最終的な金額に関しては業者からの提示を確認することが重要です。建物の解体工事と同様にできるだけ相見積もりを行い、十分に比較検討した上で業者選びを進めましょう。注意点も複数ありますが、最終的には看板を撤去してきれいな状態にしてもらえるようにすることが施主の責任です。

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